どこの国にも属さない、独特の自由の民。ゾラとは「黄金の夜明け」を意味する。
陽気だが好戦的でもある。
海洋で生活する「海のゾラ」と大陸を放浪する「大地のゾラ」の2種族にわかれるが、もともとは同一族であった。袂を分けてから長いので、どちらの種族にも同一族の意識は薄いが、兄弟と呼びかけ手助けすることを惜しまない。
それぞれに首長がいる。
海路・陸路の商業、流通を担い、どの国の定住権も持たない代わりに治外法権的な交易権を持つ。各国は独自の貿易ルートのほかに、彼らに頼る部分も大きい。
また、移動が自由なため諜報員的な契約を追う者たちも居る。
「海のゾラ」たちは船隊を組んで船上で生活し、港につくと「大地のゾラ」に荷物を委ねるので、陸に上がることは滅多とない。大きな川ならば内陸まで入り込むことも可能。
グランディナは海戦用の傭兵として彼らを雇おうと目論んでいるが、今のところ失敗している。
海の王、シャリートを信仰し、挨拶時は相手の幸運を祈って「風の幸運を海の王が貴方にお恵みくださいますように」と添える。
「大地のゾラ」たちは小集団(クラン)で隊列を組み、大陸を横断して行商する。
日曜ごとの市に出るものもいれば、大量の受注を受けて遠路運ぶものもいるが、同じ土地に1ヶ月以上は留まらない。(毎月、バザールなどに「大地のゾラ」が現れているとすれば、違う集団である)
至高神ラ・ハエルを信仰するが、祈りの呼びかけはエウシェン名を使う。
「水の慈悲を全界の王、エウシェンが貴方にお恵み下さいますように」