JR東日本新幹線の実績を用いた新幹線運行にかかる温室効果ガス排出量の試算

2007年度におけるJR東日本新幹線の電力消費量を用いて、新幹線運行にかかる温室効果ガス排出量の試算を行ないました。
新幹線電車を1両(あるいは1列車)、1kmだけ走らせるとどれだけのCO2を排出するかを試算しています。

JR東日本資料では、2007年度の実績を43万t/年としています(JR東日本『2008年度版社会環境報告書』)。しかし、電力消費量からCO2排出量を求めるには「排出係数」という係数が必要です。これは現状、数値にばらつきがあります(電力の調達先によって発電方法が異なるため)。よって、煩雑ではありますが、環境省のガイドラインの数値および電力各社の申告値を列記しました。

表1 1両1kmあたり排出量
排出係数(kgCO2/kWh) JR東日本新幹線の電力消費量(kWh/year) JR東日本新幹線の旅客車キロ(車km) 1両1kmあたり消費電力(kWh/車km) 1両1kmあたり排出量(gCO2/車km)
A B C D=B/C E=D*A*1000
ガイドライン 0.378 1,140,000,000 454,991,000 2.51 947
北海道電力 0.517 1,140,000,000 454,991,000 2.51 1295
東北電力 0.473 1,140,000,000 454,991,000 2.51 1185
東京電力 0.425 1,140,000,000 454,991,000 2.51 1065

表2 1列車1kmあたり排出量
排出係数(kgCO2/kWh) JR東日本新幹線の電力消費量(kWh/year) JR東日本新幹線の旅客列車キロ(列車km) 1列車1kmあたり消費電力(kWh/列車km) 1列車1kmあたり排出量(gCO2/車km)
A B C D=B/C E=D*A*1000
ガイドライン 0.378 1,140,000,000 39,011,000 29.22 11046
北海道電力 0.517 1,140,000,000 39,011,000 29.22 15108
東北電力 0.473 1,140,000,000 39,011,000 29.22 13822
東京電力 0.425 1,140,000,000 39,011,000 29.22 12420
※数値はすべて2007年度(ガイドラインを除く)。

【出典】
最終更新:2009年10月03日 04:56