音源の提供ありがとうございます
録音、音質調整、配布など、どれをとっても大変な作業です。
UTAUユーザーが色々な音源で楽しめるのは全て音源を提供してくださる皆さまのおかげです。
心よりお礼申し上げます。
ユーザーの立場から、より使いやすい音源であるために
必要な音素が適切な品質で録音されていれば、ユーザーの処理でUTAUに使用(UTAわせる)できます。
しかし、十分な品質でUTAわせるために必要な作業が少なければ、それだけ多くのユーザー、多くの/多彩な作品に使用してもらえることが期待できます。
音源を使う立場から、提供してくださる方にしていただけると助かることを以下に示します。
使用許諾条件の表示
※規約制作前に。もしご存知なければ契約自由の原則という言葉を一度確認しておきましょう。後、契約への同意の確認の工程は必要なのでお忘れなく。ほら、覚えがありませんか?スマートフォンゲームアプリをインストールしたときの画面に。
どこまでの利用が許されるのかが明示されていれば、利用者も安心して作品に使ったり、より品質を高めるために修正、アドバイスをしたりできます。
次のような項目が記されているとよいでしょう。
- (用途)何に使っていいか?|"Usage"
- 商業利用はOKか?|"No Commercial Use." or "Commercial Use OK."
- 風俗店、及びアダルト有料コンテンツでの利用はOKか?|"No Use for the Erotic Entertainment Service." or ...
- 作品発表時に音源提供者への連絡や許諾は必要か?
- 使用した作品に音源/提供者名は明示する必要があるか、必要がある場合はどのように表示すればよいか?
- 法令で規制されている以外に、使用する作品の表現、内容などに制約はあるか?
- 署名/宣伝/布教/勧誘/売名/顕示目的での利用はOKか?<要相談・不可>
- 他音声ライブラリとのカップリングはOKか?
- (改変)音源に変更を加えることは許されるか?|"Changes"
- 音ファイルそのものの変更(ノイズ除去、ピッチ・音量他の特性の変更、etc.)
- UTAUで使うためのパラメータ修正 (oto.ini, prefix.map)
- 「他音声ライブラリの音節」と「この音声ライブラリの音節」を混ぜた音声ライブラリを利用
- (頒布)再配布は可能か?|"No Redistribution."or"Redistribution OK."
- オリジナル配布物の無改変再配布(アップローダーに上げたものが流れて消失してしまった際のユーザーからの再配布など)
- 品質向上、特徴修正などを加えた、オリジナルから改変されたものの二次頒布
※何をもって商用利用と判断するかについては以下の3通りほどが考えられます。
1.利用目的が直接的間接的を問わず金銭的利益を得るためである。
2.利用によって実際に金銭的利益が発生する。
3.利用によって発生する金銭的利益が一定金額を超える。
音源の配布物に、使用許諾条件を書いたファイル(Readme.txtなど)を同梱する方法をお勧めします。
例えば、オリジナル提供者がPC上での音の扱いやUTAU向けの調整に不慣れであっても、ファイルの改変や変更を加えたものの再配布が認められていれば、こうした作業に長けたユーザーがオリジナル提供者に代わって音源の改良をしてくれることもあります。
規約製作の参考として次のようなリンクがあります。
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利用規約ナイト資料より
- 禁止事項に違反した際のペナルティは 該当する作品を削除→違反者の使用を一定期間禁止→無期限使用禁止&違反者が今までそのキャラクター・音声ライブラリを利用してきた作品を(禁止事項に該当しないものも含めて)全て削除&訴訟 の三段階を踏む?(禁止事項の項にだけでなく、使用の停止の項にも書いておく)
- ちゃんと同意を取る。例えば、利用規約を下までスクロールしないとDLできないようにするなど?
- 利用規約の基準は経産省の基準を満たせとの話。
- 取引が利用規約に従って行われるということを明示
- 利用規約を容易にアクセスできるように開示
とりあえずGREEの規約見ろ。
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音素ごとのファイル分割と、最低限の原音設定 (oto.ini)
必ずしも音声の提供者が自分ですべき作業ではありません!
録音した音素列の生wavファイルのように、配布物がそのままUTAUの音源として登録、発声させられる状態になっていない場合には、多くのUTAUユーザーはその音源が使えません。
またこの作業ができるスキルを持ったユーザーにとっても、わざわざそれだけの苦労をしてもその音源を使いたいと思うにはかなりハードルが高いです。
したがって、UTAUに登録してそのままそれなりの発声ができる程度には各音素ファイルやoto.iniでのオフセット・先行発声設定を整備しておくことが大切です。
不適切な設定がされているとかえって使いにくくなってしまいますので、苦手であればいっそ設定せずに得意な人に任せてしまった方がよいでしょう。
(不特定の誰かに期待する場合、原音設定について使用許諾条件を明記しておくことを忘れずに!)
多くのUTAUユーザーにとって、音源の第一印象は提供者様の生の歌声ではなく、配布物をそのままUTAわせた声です。
音素の切り出しやoto.iniパラメータの設定については次のリンクが参考になるでしょう。
キャラクターの設定や紹介
音源として使う観点から見れば、キャラの付加は任意です。
UTAUの音源はクリプトン社のVOCALOIDシリーズなどと同じく、音源(音声ソース)であると同様に外見や性格などを伴ったキャラクターとしても扱われるのが現状です。
キャラクターの設定などより音源の品質を優先すべきなのは確かですが、同じ品質であれば「キャラの立った」音源の方が使われやすい傾向があるのもまた事実です。
余力があれば、キャラクター名や性格付けなどの設定をcharacter.txtに記述しておくことをお勧めします。
これは、あくまで任意です。単純に声を提供したいと考えておられましたら、特にキャラ付けを行わなくてもかまいません。
音声ファイルの質・音源収録について
UTAUライブラリの本質は、それぞれの音のファイルにあります。
より質の良い音声ファイルを作るのであれば、ライブラリ作成の根幹である「音源収録」で気を使う必要があります。
ライブラリとして基本的なステータスは
が、挙げられます。
こちらは任意ですが、表現力を豊かにするための要素は
- 音素ファイルの多さ
- 音階ごとに録音したもの
- 原音の音程を下げると音が割れる場合があるので、さらに低音ファイルを用意するとよくなります。
- 強調、ささやき声などのファイル
- 子音のみのファイル
があります。
これらは、録音対象者の発声の仕方以外にも、録音環境・レコーダーやマイクなどの機材・録音方法も影響します。
ライブラリ作成に使用するソフトは様々ですが、UTAUに特化した物では「わぶでば」や「OREMO」がありますので、迷っておられる方はそちらの使用をお勧めします。
ノイズについては、音声編集ソフトを使用して補正することも可能ですが、変質する場合もあるので収録の時点で出来るだけ対策を練っておくとよろしいでしょう。
最終更新:2015年06月24日 08:49