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調声(入門から一歩先へ)

調声(入門から一歩先へ)


このページでは基本的な操作
おま☆かせ等の自動調整機能が使えるようになった次の段階、
「より聞き取りやすく」「より自然に」「表情を付けていく」部分の説明を行います。
歌唱ソフトで基本の後処理やミキシングについても簡単に説明します。
UTAU最新版(2.49)はデフォルトでResampler.10なので、Resampler10を使用しているものとして説明します。

ヘッドホン、スピーカーで音を聞き分けてよりよいチューニングをしていきましょう。


UTAUの機能を駆使した調声

ピッチ・エンベロープの調整


Mode2スイッチを入れる。→ポルタメント・ビブラートの設定範囲が広がったので、より簡潔により高度な調整が出来るようになりました。
それよりもさらに凝った調声→プラグイン「Mode1用ピッチエディタ」の導入を強く推奨します。

実際の歌唱では単調に音をなぞっているだけですか? そんなことはありませんよね。
同じ発音を伸ばす際、ノートを個別に置くだけでなく、ピッチを上げ下げしていくと自然になることも多いです。

オーバーラップ値を使いこなす

UTAUのオーバーラップは、“自分の前のノートの最後が自分の出だしに重なる量”を指定します。
音と音をしっかりつなぎたいときにはオーバーラップを大きくしますが、
単に重なりを大きくすると、なめらかな音の移り変わりでなくて2つの声が重なっているように聞こえるだけになりがちです。
スタッカート気味にするときはオーバーラップを小さくして、滑らかに聞かせたいときは大きくするとよいと思われます。
連続音の本懐は、ここの調声にあるといえるでしょう。
Ctrl+Eでノートのプロパティを出せますので、納得がいくまで調節してみてください。


gオプションを使って声を調整する

表情は、ピッチとエンペローブの他にもう一つ。gオプションも駆使すると良いでしょう。
基本は高音を弱く(-5~0)、低音を強く(0~+5)。

逆に、高音を安定させるために、高音のか細い声になるほどg+ 、低音のほどg-という調整も。

作る曲調によって標準値も調整(可愛らしい曲なら下げる、歌唱力に物いわせるなら上げる 等 )。
プロジェクトのプロパティから基準値を設定して、
部分的に変えたいノートのプロパティに指定値を設定すれば、アクセントとして使うのも簡単です。
自分の耳を頼りにいろいろ調整してみましょう。


声質の調整 ブレシネス、hオプション

g以外に声質に関わってくるのは、bre値(ブレシネス)とhオプション。
bre値を下げると音をはっきりさせた感じ。上げるとガラガラとした感じになります。

曲や作風、音の高さによって調整すると、より雰囲気が出てきます。

またhオプションは高くすると、声をかすれた感じにすることができます。
高音の頑張ってる感を出すのに使えたりします。
また声に乾いた感じを与えることもできます。


音量の調整

音量も重要な要素。これを触らないと 同じ音量で歌い続ける抑揚の無い歌 になってしまいます。常に100パーセントにせず、歌わせる平均的な音量を決めて、そこから上下させると良いでしょう。MIDIにおけるヴェロシティと同じく重要です。
また、音源によっては特定の音だけ大きかったり、小さかったりするので、そこを調節して丁寧に仕上げるとよいと思われます。

全体的にボーカルの音量が小さい場合は、ボーカルが伴奏に埋もれる場合もあります。
その場合はUTAU側でいじらないで、音声ツールやDAW側でやるのもあり。また、ビブラートは音量が結構揺らぐものでもあるため、これもDAWの方で一定にならないように波打つように調整するのもいいでしょう。

単独サンプリング系のwave音源なので子音がどうしても強くなりがちなのを修正するのにも、音量調整が必要になってきます(VOCALOIDの場合は前音によって子音の音量も変化する)。具体的には子音部のみ音量を下げる方法です。


エフェクター、波形編集ソフト、DAWを使用したエフェクト・表情付け・最終処理

ボーカルを自然な感じに、またはボーカルと伴奏をなじませるために、エフェクターを使用して加工処理していきましょう。このとき、スピーカーやヘッドフォンを使い分けたり、マスター音量の上下操作で鳴っている音をチェックしていきましょう。

エフェクターには、リバーブ、ディレイ、イコライザー(EQ)、コンプレッサー、リミッター、マキシマイザー、ディエッサー、エキサイター(エンハンサー)、など様々な物があります。他にも、ボーカル補正・ピッチ補正ソフト、音を歪ませるディストーション、オーバードライブなどもあります。
大まかな種類と説明はwikipediaを参照してください。初めて使う場合は、「コンプレッサー」、「リバーブ・ディレイ」、「コーラス」、「イコライザ」の順でかけていくといいでしょう。

エフェクトのかけ方も、各パートに直接かけるものや、sendという機能を使ってかけたりしたりします。

これらツール併用については、ニコニコ動画のMIX講座やVocaloid@wikiの項目も見て見るのもいいかもしれません。

最も、本気でミックスダウンを志したい場合は、DTMの本(この場合は ミキシングや録音関係の専門書 )を読んだ方が分かりやすいので、探してみましょう。




オケとのミックス リバーブ(残響効果)

空間系エフェクトの一種で、音の広がりを作る効果。お風呂や演奏ホールと言ったところで音を出した時のことを考えるとわかりやすい。同じ空間系エフェクトの代表に、エコー(ディレイ)があり、そちらは反響、つまり音の跳ね返り(いわゆるやまびこ)の効果を作り出します。

リバーブは自然界に必ずあるもので、これをかけることで音に広がりが出たり、自然な聞こえ方にすることが出来ます。
単純に音をミックスしないで、リバーブ(発音後の響き)をできるだけかけよう。
また、音のツギハギ間を目立たなくさせる効果もあるので、ここに力を注ぐといい仕上がりになります。曲調によってリバーブをかける大きさを変えていきましょう。

初心者はリバーブをかけすぎる傾向があるので、気持ちかかってるかな?程度を目安に使うと自然に聞こえます。残響を作る環境がホールのような広い場所というのを例にとると、かけ過ぎると音声(発音)がぼやけてすぎて遠くで歌っているのを聞いているような感じになってしまいます。演出として大きくかける場合も少しだけ注意しましょう。

リバーブについては、インパルス応答(またはIR インパルス・レスポンス)に対応したものを使うことで、歌う空間の残響を再現することも可能です(使い方は別途調べてみてください)。

ちなみにエコーは、リバーブと組み合わせるとよいのです…奥は深いのです。音が遅れて聞こえるようになるので、音に深みを持たせたり、余韻を持たせたり、左右にパンして臨場感を高めたりすることができる。

音が薄く感じる場合はコーラスエフェクトをかけるのも一つの手。厚みを持たせることで、音の力を強くする。



イコライザー(EQ)の使用

イコライザは、特定周波数帯域を操作し、特定周波数の音量を強調したり、減衰させたりすることができます。Windows Media Playerなどの音楽再生ソフトに搭載されている物を浮かべればわかりやすいでしょう。DAWによる調整目的の場合、再生中に位相や波形が見えるものだと尚いいでしょう。

下記の通り、主にボーカルと伴奏の剥離(ボーカルの声が浮ついている。または伴奏だけが目立っている)を直したりするのに使えたりします。

周波数帯域を操作することで、声と伴奏で際立つ周波数帯域とのかぶりを避けられるようになったり、いらない・使わない帯域を削って音量の限界を上げたり、ノイズを抑えたり、曲調に合った気持ちよい音・声にすることが可能です。こちらも強調のしすぎや削り過ぎに注意しましょう。基本的に、カット(特定帯域の音量を下げる)を中心にして、目立たせたい音にブースト(特定帯域の音量を上げる)をかけるとよいでしょう。

この操作は音色(おんしょく)も多少変化していくため、エレキギターやDTMにおける簡単な音の素材作り(加工)にも使われたりします(ちなみにエフェクタ自体、音作りに必要な物です)。声の場合、 音の表情付け (張り上げる声や抑えた声など)としても有効です。

なお、これらの周波数・音量操作関連のエフェクターは元の素材の善し悪しを元に加工して補強を行うものであるため、歪みを少なからず与えます。元の素材の時点で良質な物にしておく事が基本になります。

ちなみに、 UTAUのフラグオプションにも周波数帯域を減衰させることが可能 な物が存在します(詳細は「音のプロパティ」を参照)。


備考例:徹底的にいじり過ぎるとここまで音(表情付け)が変わります。リンク先は音声トレースを使用した実験目的の表情付け


ディエッサ

高い周波数帯域を圧縮させます。さ行(子音部のs)などで聞こえる「鋭く切れるような音」を抑えたい場合に有効です。

エキサイタ

エンハンサーとも呼ばれ、処理方法に複数の種類があります。オーラル(ハーモニック)・エキサイターは、原音の高い周波数帯域に倍音成分を加えます。

使用することで「きらびやかな音になる」などと説明されている様に、声を前に出したり、澄んだ滑らかな感じの声になります。イコライザーは操作する部分の倍音が少ないとその個所はあまり変化を得られないため、倍音を加えていくエキサイタなら補強することができます。ただし、ボーカルに使う場合、エキサイタをかけ過ぎると人間らしくない妙な声になってしまうことがあります。

応用なので声に使う場合は、思い出した時にかける程度の気持ちで行きましょう。

伴奏とのミックス コンプレッサ(音量差の圧縮、音圧向上)

なんだか曲に迫力が足りない。
音量にばらつきが感じられる。 といった音量をそろえて全体的に音圧を求めたい場合に使用されます。同じ構造を持ったエフェクタに「リミッター」「マキシマイザー」が存在します。

コンプレッサは大きな音をあまり上げずに、小さな音を持ち上げる効果を持つ
音量操作系のエフェクターです。
(正確には指定した音量を超える部分を指定したタイミング・圧縮率で圧縮のみを行うので、曲の音量は小さくなる。
「音量を上げる前の下ごしらえ」であり音量を上げる処理は別で行う)

大音量の音割れも起こしにくくなりますので、音量を上げたとき大音量部の音割れが気になるのであれば是非導入しましょう。

ただしコンプレスの文字通り音の圧縮が発生するので、音質は多少落ちます。
かけすぎると音が歪み、そこまでいかない場合でも聞き疲れのする曲になってしまうことがあるので、注意が必要です。
また、音量の大小を聞かせるような曲には向かないようです(例えばクラシック曲など)。


リミッターは指定音量を超えた音に対して、音を歪ませないよう超えた分の音の大きさだけばっさり削り取るのに特化しています。マキシマイザーは、音圧を上げることに特化しています。





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LastUpdate
2012-02-14 12:12:30

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