十六聖天外伝 夢と、もう一つの世界 序

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「さて、処分しようかァ? 「なめないでよね」 「僕たちはアリスナンバーズ。君たちなんかに負けはしない!」 ジーン・キャロルとジニス・キャロル つい最近までカイザーに保護されていた、かつてアリスナンバーズと呼ばれた双子 視覚、聴覚に訴えかける能力トゥイードルディーとトゥイードルダムを持つ双子は 自分たちに敵意を向ける“それ”に、能力を開放する 二つ合わさることで、無限の分身を生み出すその能力は、敵対する“それ”を混乱に追い込み その隙に応じて反撃に映る…そのはずだった 「あはははははは!なんだい君たち!まぁーったく学習してないねェ!」 「え…!?」 黒いローブに身を包み、仮面で顔を隠した“それ”が左手を上げると 当りにガチガチガチと、固い物と固い物が短い間隔でぶつかる音が聞こえる 例えるならそれは、歯ぎしりに近い 「なん…だ…?」 ジーンはコレによく似た音を知っている 彼にとっては姉と呼べる人物が、能力を使いこなせない時に出していた音 統率のとれない不可視の獣の出す不快な歯ぎしり だがありえない。あれを使いこなせるのは、彼らの二人の姉のみ 「誰なんだ、お前は!」 “ガチガチと音を鳴らす視えない何か”に囲まれ、ジニスは不安から 黒いローブの“それ”に向かって声を荒らげる 「あははは!あははははは!馬鹿だなぁ!ボクの顔を見忘れたのかい?」 “それ”はゆっくりとフードを上げ、仮面を外す その下にあった素顔、それはジーンとジニス、両者にとっては馴染み深く 二度と逢いたくない人物、そして死んだと聞かされていた人物の顔だった 「嘘だ…」 「そんな…ありえない…」 双子の動揺は大きい。 ありえない。ありえない。ありえない。と口の中で呟く 何度も。何度も。何度も。 仮面の下から現われたその顔。顔の半分が崩れているが、間違いない それはかつて ワンダーワールドの奇襲と名付けられた日に、死んだはずの彼らの兄弟 レミー・キャロルそのものだった 「あーははははははは!ははははは!見てごらんよ!ボクの姿をさぁ!」 「すごいだろ?生き返ったんだ。嬉しいだろ?僕が生き返って!」 「すごいだろ?バンダースナッチだ!僕の新しい能力だ!」 「やはり…バンダースナッチだったのか」 等と双子は思わない。思えない。 レミー・キャロルの笑い声。レミー・キャロルのいやらしい目、顔。それら全てが “人”として暮らしていた彼らを、“物”として扱われ、虐待されていた日に 彼らを引き戻していた。彼らは狂える兄を前に、ただ震える事しかできなかった 「おかしいだろ!?ボクは君たちの兄さんなんだ!兄が弟より醜いなんてさぁ!」 「あははは!あははははははははははははははははははははははははははは!」 レミーは笑った。かつて妹たちを殺したときと同じように レミーは笑った。かつて妹たちを殺したとき、その時以上に 「だからさぁ!死んでよ!ボクのために死んでよ?ううん、違う」 「死ね!死ね!死ね!死ね!食らい尽くせ!バンダースナッチ」 レミーは命じた。自身の能力に レミーは命じた。かつて妹達を殺した時のように 「誰だい…?イケナイなぁ…!ボクの邪魔をするなんてさぁ!」 「それがバンダースナッチ?冗談はやめてよね。ボクのバンダースナッチの品位が落ちちゃうなぁ」 「嫌になっちゃうなぁ。ホント、アタシなんでレミーと双子なのかなー…」 元十大聖天No5クリステル・キャロルと アリスナンバーズ初期ロットにしてレミー・キャロルの双子の妹 ネリー・キャロルの姿がそこにあった 十六聖天外伝 夢と、もう一つの世界 序

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