十六聖天外伝 題名を忘れたけど多分5話くらい

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「アハハハハ!不思議の国だかにいたわよね?芋虫!今の貴女はまさにソレねぇ!!」 笑い転げるフェイクワールドの足元に転がる芋虫と呼ばれた“それ”は なるほど、顔と胴体を除いてすべてが肉の塊と化し そして体中を赤く染めあげ、ぶちまけた腹の中身が体に絡め 芋虫と言われてもおかしくない有り様だった だがしかし、芋虫と形容された“それ”は。 芋虫と形容された“それ”の、彼女の、アリスの瞳はまだ死んでいなかった 「あらあら、ナインライヴスなんか使っても無駄よ?治ったら、治ったところから即ゆがめてあげるわ!」 常人なら間違いなく死んでいるであろう傷を負い それでも尚、その瞳に諦めや絶望の色が浮かばない少女 今や、偽りの白きグリフォンと戦っていた黒いグリフォンも消えている その苦痛で能力の維持も出来ないのであろう それでも尚、アリスの瞳から輝きは消えず、双子の少女を睨みつけている 「なァに?その反抗的な目は!さっきから鬱陶しいわ!」 「さっき…」 「?」 「ナインライヴスは使わせないって言った…よね 「使わないわ…貴女達なんかにナインライヴスは…使わない」 「…いい加減に鏡返して」 こいつは違う。何か変な感じだ。 ディストーションミラーは決断する 鏡に映し続けて即座に殺す。圧倒的優位な状況だが、嫌な感じがする 殺せるべき時に殺さず、その結果殺し返された者のなんと多いことか 余計な助っ人が来ないとも限らない。アリスに隠された力がないとも限らない だから、殺せる今、確実に殺す 「ちょっと姉さん、何マジになってるのよ?」 「殺せるべき時に殺す。邪魔が来ないとも限らないし、奥の手がないとも限らない」 「ある訳ないじゃない。“この場所”に来れる人間なんて限られてるのよ?  十六聖天でもそう簡単にこれないわ!それに奥の手?フン。あるわけないわ!  あるなら、こんな無様晒す訳ないじゃない!この子は私たちの完成品なのよ?」 結論だけ言うなら、ディストーションミラーは全く正しかった 何一つその考えに謝りはなく、一歳の油断や容赦はしていなかった ただ一つの過ちは妹に話しかけず、強引に鏡を奪い そして一気に殺しておくべきだった 轟音、そして灼熱 「何!?」 「…」 恐らく何かしらの重火器なのだろう。その攻撃は双子に届く前に 歪み崩されたが、煙はどこまで歪めても煙 その煙が晴れた時、二人の前からアリスの姿は消えていた ◆ 偽りとはいえ、この場所はワンダーワールド それにこの建物がある場所は、そう簡単に普通の人間がこれる場所じゃない その男の出現は、アリスにとっても予想外だった 男は、血まみれになったアリスを抱きながら、昔と変わらない不器用な笑顔をアリスに向ける 「大丈夫ですかい?お嬢」 「どう…して?」 「それが私の仕事ですから」 「遅くなりました。徳間秋太郎、お嬢を守りに参上いたしました」 十六聖天外伝 題名を忘れたけど多分5話くらい

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