ガーリィトーク&チョコレート 第二夜

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『前回のあらすじ』 アリス、デス子、沙羅が集まった 一方、書きあきはネタに詰まっていた それは、今からほんの少しだけ未来のお話 十六人掛けの大円卓の上に、三人の少女の視線が交錯する 「それで…重要な話って、いったい何なんですか?」 「あれ、沙羅は判らないの?とっても簡単な事なのに…ねぇデスメタル、今日は何月何日かぁ?」 眉根を寄せる沙羅に呆れたような仕草をすると、アリスはローブ姿に向けて挑発的に微笑むすると怪人はだぼだぼのローブの袖からホワイトボードとペンを取り出し、何事かを書いてみせる 『2月13日名字の日無防備都市空爆の日とらはの小鳥さんの誕生日』 「…何か色々ツッコミたい気分だけど無視するの…とにかく、今日は2月13日…つまり、バレンタインデー前日なのっ!!」 アリスの叫びに一瞬、議場は静寂に包まれ 「あぁ――っ!?」 「…………ッ!?」 次の瞬間、言葉の意味が理解できた二人は真っ青になった そう、バレンタインデー 一年に一度、女の子が大胆になれる日 しかしてその実体は、女性が男性にチョコを贈らねばならない散財の日なのだ 十六聖天は男性が半数以上を占めるし、普段から世話になっている男性職員も居る プライベートも含めれば両手に余る数のチョコが必要になるのは明白だ 何よりアリスと沙羅の場合、本命チョコの事を考えなければならない だがもちろん、今の今まで記念日の存在自体を忘れていた者達に武器(チョコ)の備えなどあるはずがない 「私もさっきまで忘れてたのよ…しかも慌てて他のみんなに相談したら、忍は興味無いの一言だし、花子は専属のショコラティエに作らせるっていうし… ナナエルなんて手作りしながら、『アリスちゃんが渡せないなら、私が代わりに次郎さんに渡しておきますね』なんて笑顔で返したのよ!」 事態の予想以上の深刻さに、絶望する少女達 「…でもね、安心して!私に素敵な考えがあるの」 スッと椅子の上に立ち上がり、笑顔と共に両手を広げてみせるアリスその様はまるで天使…否、女神のように輝いていた少なくとも、他の二人からはそう見えた 「さすがはアリスさんです!…で、でも今は夕方過ぎですよっ?今から向かっても、めぼしいお店は望み無いですし…」 『どんな手を使うの?』 二人の疑問を受けて、アリスは指で天を突き宣言した 「今からでも手抜きに見せない唯一の方法…それはね…手作りチョコなの!!」 「えぇぇぇっ!?」 「~~~~っ!?」 広すぎる議場に、再び少女達の叫びが木霊した (第三夜に続く)

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