十六聖天外伝 残光 ~第五章 アリス・ザ・ワンダーワールド一章~

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「ねぇ次郎。ねぇ次郎。ねぇってば!聞いてるの!?」 「あ…。悪ィ。何だ?」 「も~ぅ…知らない!次郎のバカ!」 次郎の隣を歩く少女、アリスは顔を膨らませつつも、何処か楽しそうだ 「次郎様、女の子と出かけている時に余所見は失礼だと思います」 『次郎はいつも食べ物の事ばかり考えている』 アリスの反対側から次郎に声をかける少女 彼女の名は真境名 沙羅。かつて次郎に助け出され、次郎にだけ心を許していた少女。 そして後ろから看板をブンブンと振っている黒い塊。一見すれば歩くゴミ袋 十六聖天の死霊使い。デスメタルである 二人はアリスと次郎に付き添いとして、この場に馳せ参じていた 事のあらましは、一か月前、聖天達に重大な悲劇を起こしたアリスの暴走 そしてその時明らかになった、アリスの素性が原因である 本来ならば、アリスは事後、処分されているはずだった。だが戦いの中 アリスの素性を知った次郎は、それに反発。ブラックパイソンやクリムゾンブロウ等の聖天 士、そしてこの場にいる 沙羅やデスメタルの後押しもあり、最悪の事態は回避された だが、敵のスパイであった事、そして起こした被害の大きさから、保護観察という名目の監 視がつけられていたのだ そして、デスメタルと沙羅はせめて監視の任務は自分たちが、と敢てその任務を引き受けて いる さらに、敵がアリスを取り戻すかもしれない、もしくは失敗したアリスを処分することも考 えられ それに対応すべく、後方からはナナエル・そして兄のカイザーが文字通り魔眼を光らせてい た 「ねぇねぇ、次郎。それにサラにデスメタル!アリスお腹すいちゃった!」 「お。メシか。そいつァ良いや。丁度腹がペコちゃんになってたんだ」 『次郎はいつもお腹を空かせている』 「次郎様…にアリスは何が食べたいのですか?」 「えっとね~。アリスはね~…う~ん…」 「フッ…呑気なものだな」 千里眼を通して四人を見守っていたカイザーの口調は、何処か優しい 「けど、微笑ましいじゃありませんか。出来れば、何もなければ良いのですけれど…」 「何かあったとしても、彼らには近づけさせんさ。その為のこのカイザー・カイザー・ウェ ルドバングだ」 「わたくしも微力ながらお手伝いさせて頂きますわ、お兄様」 そういい、兄の手に自分の手をナナエルは、そっと添える 例えどんな敵がこようとも、見逃さない、そして近づけさせない カイザーとナナエル。魔眼の兄妹。次郎によって兄妹の絆を修復された二人の決意は固い 二人の魔眼には、何の脅威も映っていなかった。今はまだ… 十六聖伝外伝 残光 ~第五章 アリス・ザ・ワンダーワールド一章~

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