十六聖天外伝 残光 ~第五章 アリス・ザ・ワンダーワールド三章後編~

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その場には傷ついた女、水を操る少女。そして一匹の獣がいた。腐っても聖天に身を置く身 水を無効化され白兵戦に持ちこまれたネリーに勝ち目はなかった。鎖につながれた鎌が金色に光る だが、次の瞬間、田中茂の身体は吹き飛ばされていた 「茂さん!」 「大丈夫か。ネリー。私の妹を良いようにしてくれた罰だと思え、人間」 「アリッサ!きてくれたんだね」 「よくも…!よくも茂さんを!」 「しまった、アリッサ!」 アリッサと呼ばれた、アリスに似たツインテールの少女に向けて、ゴールデンアイを放つ ネリーの虚を完全についた攻撃。だがアリッサと呼ばれる少女には何の効果もない 「茂というのは、そこに転がっているボロ屑の事か?」 ネリーの足もとに転がっていた鎖鎌が蒸発する 「空間ごともお前の光を燃やした。こんな風に、な。所詮その程度の光だという事だ。無駄 な抵抗はやめるんだな」 「だが、待てよ。金色の魔眼にしては貴様の眼は弱すぎる」 ナナエルの髪を掴み上げ、アリッサはナナエルの両眼をじっくりと見ていた 「フ…フハハハハ!お笑い草だなコイツは。ネリー、この女じゃない!  十六聖天内に所持者がいるのは確かだが、コイツではないぞ!」 「えー…違うの?ざんねん。じゃあ次だね。バイバイ、おねーちゃん」 薄れゆく意識の中、ナナエルは兄の無事を、そして仲間の祈っていた クリムゾンブロウ曰く「ジャスト3行。見事」 ブラックパイソン曰く「賭けは俺の勝ちだな。早くハーゲンダッツ買ってくれ」 十六聖伝外伝 残光 ~第五章 アリス・ザ・ワンダーワールド三章後編~

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