御簾涼観澄美の憂鬱

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「んっく……ふぁ」 頭痛とともに澄美の目が覚める ここはどこだかわからないが、少なくとも自分の部屋ではない 見たところ場末のラブホテルのようだ ふと脇を見ると同僚のクリムゾンブロウとブラックパイソンが、ときおり意味不明の寝言を混ぜながらいびきをかいている 「……また……か」 澄美は決して酒の強い方ではなく、特に一定量以上飲むと記憶に障害を引き起こすほどである 今日のような出来事はさして珍しくない 別に嫌悪感がよぎるということはないが、十六聖天の仲間とはそういった関係をもちたいと思ったことはなかった 盛大に脱ぎ散らかしてある衣服と未使用のゴムを見て1人ごちる 「どこまでしちゃったんだろ……」 その問いかけが聞こえたかのように寝言が返ってきた 「もうダメっス、飛んじゃうっス」 「ああ、ダメ、そんなに吸わないで」 相当やっちゃったんだろうな―と思った澄美の目に飛び込んできたのは、出しっぱなしのニンテンドー64とスマッシュブラザーズだった

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