十六聖天外伝 残光 ~第五章 アリス・ザ・ワンダーワールド 最終章 第一話~

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すさまじい轟音と震動が次郎と沙羅、そしてデスメタルを襲った 空が赤く、紅く燃えていた 先ほどから銃声や爆発音が断続的に聞こえていたが 今度は空が燃えている 「次郎様」『次郎』 と、二人の少女が次郎に身を寄せる 「さっきの違和感の正体はコレか?いや…」 「なんにしてもアリスと徳間サンが心配だな」 「あら…自分の心配をした方が良いんじゃなくって?」 「…あぶねぇ、お前ら!」 「次郎様!?」<次郎ォーッ!> ―無敵戦艦 殲台 ブリッジ 「市長閣下、ご無事ですか」 「私は最後でいい。皆は無事か」 「はッ ジーク宮城」 「難儀なものだな、市長というものは」 「言うなよ北極熊。兵が見ている」 ほぼ全ての武装が使えない状態とは言え、この無敵戦艦を一瞬で落とすとは アデリーペンギンは内心恐怖していた 余談だが、アデリーペンギンはこの出来事を教訓に宮城の戦力をさらに増強 城塞都市宮城は冥王星軌道上にて、冥王星を乗っ取った暴走半島と激しい戦いを行うことになる 「市長閣下!大変です…!」 「何事か。うろたえるな。宮城県民はうろたえない」 「失礼しました。ですが先ほど、当艦に乗船していた少女の姿が見当たりません」 「何!?」 着水し、荒れ果てた艦橋には、次郎がプレゼントしたぬいぐるみが転がっていた ―徳間の戦場 地に伏せた徳間を見下ろす少年と少女 「信じられない。ただの人間でしょ?コイツ」 「うん。そうみたいだね。こいつは僕達に負けたんじゃない。自分の甘さに負けたのさ」 少年の言うとおり、徳間は終始この双子を圧倒していた ただの人間でありながら、その射撃は精妙を極め、止むことなき弾雨で 彼ら双子の能力、トゥイードルディーとトゥイードルダムを圧倒していた だが彼らを追い詰め、その眼に彼らの姿を捉えたとき、徳間の指は引き金を引けなかったのである アリスに似ていたから。そして、敵手が子供であったがために 「戦いには不向きな性格だね。可哀想だけど死んでもらうよ」 「うん、可哀想だけど死んでもらおう。戦いに不向きな性格だけどね」 「あぁ、その男は甘い。貴様らの方がよほど、戦いに向いているな」 ―千里眼絶殺視 対象のあらゆる動作を先読みし、あらゆる動作を封じ、完璧な死角に攻撃することも 対象の全周囲から光の矢を放つことも可能な、カイザー・ヴェルドバングの能力 回避不可能の光の矢が、双子を襲う だが、双子は死んではいなかった。殺す気ならばいつでも殺せた。彼にはその程度、赤子の手をひねるより容易い だが、それを彼はしなかった 「だが…この俺も人のことは言えんか」 「…カイザーさん」 「礼はいらん。元を辿れば私が突破された事に非がある」 よく見ればカイザーの衣服は所々千切れ、彼自身も多少の手傷を負っているらしい 何かしら敵と交戦したということだろうか 「バンダースナッチ、というらしい。本体がいない獣を倒す事などは容易い。とはいえ  …あれを正確に操る者がいるとするなら、少々厄介だな」 「カイザーさん、我々に襲うものがいるということは」 「案ずるな。ナナエルは既にギデオンが救い出した。トムや半蔵、それにあの二人も動いている。お前はもう休め」 「面目…無…」 大した男だ。何の能力もない人間が、これだけの数を相手に勝利したというのだから しかし、と思う。次郎にしても何の能力もない常人。治癒能力も常人レベルなのではなかろうか 彼は、一ヶ月前、アリスに鏡の欠片で腹を刺されている。それもかなり深く はたして、彼は今、万全な状態なのだろうか 「次郎、貴様は借りがある。死ぬなよ」 と、一言次郎たちがいる方角に向い呟くと カイザーは外套を風になびかせながら、自分たちの囲む敵の増援に向かい 千里眼を解放すした 十六聖伝外伝 残光 ~アリス・ザ・ワンダーワールド~ 最終章 第一話

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