十六聖天外伝 残光 ~第五章 アリス・ザ・ワンダーワールド 最終章 第七話~

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「ハァーイ。お遊びはそれまでデース」 「誰だ!」「あら」 次の瞬間、アリッサの体がくの時に曲がり、大きく吹き飛ぶ 時間を止め、無防備の状態の相手にエネルギーを叩きつけたのだ こんな芸当ができるのはただ一人 「HAHAHA!トムデース!」 「トム!」「…トム」 十六聖天一位。最高戦力の一人。トム・ライス 突如現れた彼の存在は、少女たちにはまさに救世主だった 「Oh…ブロウ…パイソン…。ジロウまで…」 地面に伏した三人の戦友の姿を確認し、トムは額を手で覆う ただの戦友ではない。世界十三乳連盟の仲間。仰ぐ旗こそ巨乳と貧乳、なんでもいい、と差こそあれど 彼らは二つの組織を共有する文字通り同志だったのだ 仇は打つ。そう決心し、敵に向かい合う 「アナタ、トムね」 「トムデース」 「凄いわね。ローズガーデンでこの辺りは誰も近づけない迷宮になっているはずなのに  ここに来たどころか、私ですら知覚できなかった。流石ね、といっておくわ」 「シャドー、と言いマース」 「そう。まぁいいわ。少しは遊べそう。魅せてあげるわ。ワンダーワールド…!」 ワンダーワールドの言葉を最後に、世界からトムとワンダーワールドの姿が消える アリスはそれを見て酷く怯えた様子を見せたが、デスメタルには何が何だかわからない 今の自分に出来ること、それは次郎やパイソンやブロウが守ってくれた命を無駄にしない事 「アリス、行こ…」 「行くって…どこへ?」 「どこでもいい。ここで私たちが死んだら、みんなの血が無駄になる」 「…」 「だから、行こう。ホラ、立って。大丈夫だから。ね?」 本当なら泣きだしたい。自分達を助けるために斃れたブロウとパイソンに泣いて謝りたい 借りなんか返さなくて良かった。そんなものより、いつもみたいに皮肉を言って欲しい 馬鹿な事を言って欲しい。エッチな事で盛り上がってる時の間抜けな笑顔を見せて欲しい だがそれも、もう叶わない だからこそ、彼女はアリスの手を引き、次郎の大きな体を担ぎ、この場から一刻も早く離れようとした そんな彼女たちを呼び止める声が聞こえる 「あら。どこへ行くのかしら」 「ジーザス…ッ」 後ろを振り向くと、片膝をついた満身創痍のトムと それを見下ろし笑っているワンダーワールドが、そこにいた 「アナタもおバカさん。最初から本気で来てれば  結果は逆だったかもしれないのに。慢心?余裕?それとも  油断していたのかしら。一位がそのザマじゃ底が知れるわ」 「ジーザス…ッ」 トムは決して油断していた訳でも、慢心していた訳でもない “ワンダーワールド” その空間の中では一切能力を発動させれなかったのだ 「けどまぁ、一応褒めておいてあげる。血を流したのは生れて始めてよ」 頬を伝う血を拭い、今まさにワンダーワールドがトムにとどめを刺そうとしたその時 ワンダーワールドの身体が宙を舞った 「“慢心”?“余裕”?それとも“油断”してたのかい?」 「あの程度の一撃で俺達を殺れたとでも思ったのかい、お嬢様?」 クリムゾンブロウとブラックパイソンの虚を突いた一撃がワンダーワールドに直撃したのだ ガラガラと音を立て、瓦礫の中から少女が起き上がる 「そう…認める。私のミスよ。傷を負ったのはこれで二度目…」 少女の目は、もう笑っていなかった クリムゾンブロウ曰く「モルダーの靴下ってすげぇ臭そう」 ブラックパイソン曰く「スカリーも色々臭いと思う」 十六聖伝外伝 残光 ~アリス・ザ・ワンダーワールド~ 最終章 第七話

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