十六聖天外伝 死神を目指すモノの章 第六話「名もなき村」

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ルーマニア中部・カルパティア山脈 彼女はそこにいた ただひたすら、復讐のためだけに力を付け、魂を狩り続けた少女は 世界でも最も有名な魔物である吸血鬼、そしてその中でも最も有名であり巨大であるとされる ドラキュラと縁深い、この地域に足を運んでいた 流石に吸血鬼はもう居ないとは思うが、それに因んだ強力な魂や、それに由来した呪物があるかもしれない そんな淡い期待を胸に、彼女は足を進める どれくらい歩いただろうか。そろそろルーマニア側…もとい、トランシルヴァニア地方に入ったのだろうか そんな事を考えながら歩いていると、目の前に光る何かが横切った 「…蛍?」 一瞬霊魂の類かと思い、力の糧にしてやろうかと思ったが、どうやら違うらしい デスメタルを道案内するかのように、蛍はゆっくりと彼女の前を飛んでいる 蛍が道案内してくれてる…?そう思い蛍の後を追おうとしたが、何やら頭も足も重いし 瞼も重い。何もかもが重い…。デスメタルの意識は、黒い闇に沈んでいった ―チュンチュン 鳥…?眩しい… ここは何処だろう。私は確か蛍を追って… 「おや、お目覚めかね」 「…?」 まだ意識がはっきりしないデスメタルは、目を擦りながら 眼の前に立った人物を見やる そこには赤い服を着た白いヒゲを蓄えた初老の男性が、人当たりのいい笑顔を浮かべて立っていた 「…サンタさん?」 「はっはっは。そりゃあいい。サンタさんか。ホッホッホー」 自分の赤い服を見て腕をすくめながら、初老の男性は豪快に笑った そして、デスメタルはその笑い声で、ようやく意識を覚醒させ、恥ずかしさのあまり顔を布団にうずめてしまった 「はっはっは。すまんすまん。顔を出してくれんかのぅ」 申し訳なさそうに頭を掻きながら、笑顔を向けた老人を見て、デスメタルは布団から顔だけを出し一言 「ここどこ?」 「村じゃ」 「村か…」 村らしい。 全く回答になっていないが、まぁいい。地名うんぬんに興味はない 最も気になる事を老人に訪ねよう 「なんで私はここに?」 「ふむ。村の入口で倒れておったんじゃが、覚えておらんかの?」 「ない」 「ふむ…。まぁ、気にせず今は休む事じゃ」 「そんな時間、私にはない」 そう言い、上体を起こしたデスメタルだが、その時彼女のお腹から ぐ~ という音がなり、顔を再び真っ赤にしたデスメタルを見た老人は 笑いながら食事を持ってくると言い、部屋から出て行った クリムゾンブロウ曰く「おかわりと…。いや、フユキと向かい合う時がきた」 ブラックパイソン曰く「避けては通れぬ道とは思っていた…。時、満ちたり、か」 十六聖天外伝 死神を目指すモノの章 第六話「名もなき村」

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