暁木忍の動揺

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「くっ…、さすがにこの数は厳しいか…」 肩で息をしながら忍がつぶやく 彼女の周囲には改造人間が、17人衆の1人である須藤蓮治の配下の軍団が群れをなしていた 水生生物との合いの子のようなものや機械的な触手を生やした蛸を模したサイボーグなどの様々な改造人間の攻撃を必死に避け続けるが、一向に埒があかない 「くっ!……いやぁ!!」 レーザーが肩を掠め一瞬動きが鈍る、そしてその一瞬が充分だった 四方八方から触手が伸び忍を拘束する、と同時に電撃が流れ抵抗を封じる 「いぎぃ!!あがっ……ひぐぅぅぅ!!」 両手両足どころか首、胸、腹、下腹部まで触手に束縛され、完全に動きを封じられる ぎりぎりと触手が忍の体を締めつけ、耐えきれずに服が破れてぽろんと形の良い上向きの胸がこぼれる、が、すぐさま触手に縛られた 体内に秘めた法術が身体強化をしているためこのまま引き裂かれる恐れはないがその力とて無限ではない と、忍を拘束する触手が弾けた 「楽しそうだな。俺も混ぜてくれよ」 「お前は…」 そこにいたのは十六聖天が1人、ギデオン・トリプルプレイ・グランドスラムだった 『ウィー・アー・ミー』 ギデオンの群れが改造人間の群れを駆逐していく 「はんっ、昨日の夜の方がよっぽど手応えがあったぜ」 見る間に敵の数が減り、やがて最後の一体もギデオンの手刀に両断される 「こほっ…うぅ…すまないギデオン。恥ずかしいところを見せた」 「なに、女の子の恥ずかしいところなら見飽きてるさ」 「相変わらずだな。……私は悔しい。いや、怖いんだ。他のみんなみたいに特別な力を持っていないし、このままじゃこれからの戦いについていけないんじゃないかって……」 「あんまり上ばっか見てると肩凝るぜ。だいたいお前さんは特別な力ないくせに強すぎなんだ。他の連中が聞いたら怒るぜ」 「そうか……。そうなのかな……」 「そうさ。今日だって半分以上1人で倒してたしゃねえか。俺がやったのは残飯処理さ」 「…すまないなギデオン。ところで気になったことがあるんだが……私が捕まった時すぐに助けに来なかったな。さっきの口振りでは最初から見ていたようだったが?」 「ちょうどティーブレイクだったのさ」 もちろん言い訳は通用せず、女性陣に吊し上げをくらうのだった ~暁木忍の動揺~完

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