渋谷絶対防衛線2

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ふっふ・・・はっは・・・ふっふ・・・はっは 定期的に乱れた呼吸がドム族の前線キャンプに響き渡る 見込みのある男を襲い、彼らは子を成す そして更に強い戦士を生み出す 「ガイア様マッシュ様オルテガ様。お早いご帰還で。おや、その人間は?」 「ぐふふ・・・戦利品よ」 「おぉ・・・ついにお三方も儀式に挑まれまするか!」 「カナ、族長に知らせぃ。今宵我らのテントに誰も近づけるなとな」 ガイアはカナと呼ばれたギャルサーに命令をする その命令を受け取りカナは恭しく頭を下げ、その場を後にした ドム族の女子は高位戦士になるほど、交配を神聖視する それ故に、黒い三連星はまだ交配経験のない純潔であった 彼女たちほどの戦士である。村長達は一刻も早い交配を望んでいたのだが 誇り高き戦士である彼女たちはそれを拒み続けていた その彼女達がようやく儀式を始めるのだ 「カナよ。三連星の儀式を邪魔だてされぬように結界を貼るのじゃ」 「ギャルサー結界クラブを発動させまする」 そしてその夜 「ひぐぅ!ばぐぅ!ががー!ぐぬぅ!」 「あうが!あうが!」 「ばるちォーン!」 ドム族の喜びの儀式が開始される 醜く黒い顔と腹を振り、ドム族は戦士に強い子が宿る事を祈る 「ぬふぅ!」 「!」 「!?」 「!!!!」 「ツィマッド!ツィマッド!ツィマッド!」 「ツィマッド!ツィマッド!ツィマッド!」 ぬふぅ。これは子をなした合図である。テントから勝利の雄叫びが響く それに応えるかのように残りのドム族が喜びの言葉ツィマッドを連呼する 「宴じゃあ!強き子が生まれるように大きな宴をなすのじゃあ!」 族長の声に呼応するかのように、ツィマッド!ツィマッド!と神に祈る声が大きくなる ギャン!ギャン!ガルバルディ!ガルバルディ!アルファ!ベータ!キョード・カイハツ! ジオニック・シ・ネー ジオニック・シ・ネー ゲルドル・バー その日の渋谷に夜はこなかったと、聖天の歴史には記憶されている ドム族の未来は明るい。渋谷も占領が完了した これで部族は救われる。だれしもがそう思った だが翌日自体は急変する 「族長。渋谷から撤退しよう」 「何をいうガイア」 「私もガイアに賛成する」 「ワシもじゃあ」 「お主たちまでどうしたというのじゃ」 「ビジョンを見た。この地に不吉の影が訪れるヴィジョンを」 「なんと・・・ミ・ノフスキーじゃと」 ビジョン。独自文化を持つドム族の一部戦士にのみ見ることができるとされる 絶対予知である。ガイアがそれを見たというのだ 「ワシにも見えたんじゃあ」 「まさか、ソ・ナーか」 「そうじゃあ」 ソ・ナー。オルテガの持つ眼は伝説の目とされており あらゆる真贋を見極めるばかりか、真実を見抜くという 「私にもにおう」 「お前もかマッシュ」 ア・カハナー。マッシュの鼻はあらゆる危険の匂いを察知する 村きっての戦士達が全員危険を予知しているのだ これは村長として判断せねばなるまい 「わかった。そうまでいうなら撤退じゃ・・・房総半島まで、な」 「ツィマッド!ツィマッド!」 「ズーゴックゥ!」 黒い三連星の叫びが渋谷に響く だが、彼女達が言ったことは全てうそである 自分の腹に宿る命を優しく撫でると、女の顔になった豚は愛おしげに目を細め 「いっけい、私たちからお前たちにしてやれる事はこれくらいだ」 「ワシらの気持ちじゃあ・・・出来る事なら入籍したがったぞ」 「お前の子は俺達が立派に育ててみせるぜぇ・・・」 三人の戦士の声が一つに重なる 部族保持に努めるドム族が生み出した究極の魔法 それこそ自身が死すとも必ず子を成すという完全な妊娠補助魔法 ギャルサー魔法デ・キチャータである。仮に因果律を支配されようとも この胎内の子だけは守りきれる。守り切って見せる。女の覚悟であった いっけいは何も知らない。自分の身に起きたことを 気付けばすべてが終わっていた、それだけである これが十六聖天の歴史に記された渋谷での戦いの真実のデータである 「はわわー。酷いデータなのです。でも計算通りなのです」

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