十四話


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驚愕の声を喉元に押し込めながら、体に巻き付いた鎖に一瞥をくれると

「あら、やるじゃない」

と、余裕の仮面を被り直し笑った
所詮この女が操っているなら、この女を殺せばそれでいい。と思いなおし召喚していたバンダースナッチに命じる
眼の前の死神と、アリス。この二人を食らいつくせ、眼を除いてと

小さく素早いそれらは、群れをなし、アリスとデスメタルを覆い尽くし
身体に巻き付く鎖はジャラリ―と音を立てて地面に落ちた

「短いターンだったわね。死神さん」
「ターンエンドはしてない」
「!?」

背後から衝撃。
咄嗟に防御するも、その一撃は酷く重くワンダーワールドの身体は宙を舞った

「まだ、終わりじゃない」

宙を舞うワンダーワールドの身体に再び鎖が巻き付き
地面に激しく打ちすえ、更に
凄まじい力でワンダーワールドの身体を、デスメタルの前まで引き戻す
そしてデスメタルは、その手に備えた自在に変化する武装
シンフォニックメタルで強化した拳をワンダーワールドに叩きつける
鎖に繋がれたワンダーワールドは、吹き飛ぶも再びデスメタルの前に戻ってくる
そして同じ事が3度繰り返された時

「調子に…乗るなアァーッ!スカーフェイス!」

あらゆる物を破壊する爪は、その身に巻き付く爪
ゴシックメタルを破壊することは出来なかった
否、破壊できたのだ。だがそれは瞬時に復元された
複数の命を持つのはデスメタルに限った話ではない
彼女のメタルシリーズ全てに、命のストックが存在する事を
ワンダーワールドは知らなかった
一つの命を完全に殺しきったところで、全てを殺しきらねば意味はない

「嘘!」
「嘘じゃない」

驚くワンダーワールドの頬に華麗に回転したデスメタルの足が叩き込まれ
そしてそれでようやく、鎖の高速は外された

「とりあえず、アリスの分」
「…!」

魔眼の眼光はこの時、ワンダーワールドの眼力を圧倒的に上回っていた
この時点で十六聖天は、完全に十大聖天を圧倒していた
だが本拠地では劣勢に立たされた十大聖天ではあるが
殴られっぱなしという訳ではない。殴られれば殴り返しもするのだ

―晴海埠頭
ストーリーテラーによる反撃作戦
否。当初よりこれが目的だったかのように、戦力の殆どはそこに集結していたのだ
だが、それを読めぬハワワイザーではない
二人はある意味では同一人物と言えるのだから…

「本当にこんな所を攻めてくるんでしょうか?」
「そんな風に疑っている事を知ったら、ハワワイザー、タダじゃ済ませませんね」
「ご、ごめんなさい…」

そんなやり取りをする十六聖天別同部隊の前方を
薄汚いミニ四駆の出来そこないが走ってくる。メカシバイだ
超速ギアとプラズマダッシュモーターを搭載し、より強化された彼の走りは
軽やかであった

こっそり持って帰ったら修道院の子供達は喜ぶのではないか
そんな不遜な事を頭に浮かべるシルヴィアの背後で、ヴェノムタイガーは笑う

「来たネ」

遂に仇を討つ時が来た。その時男は、世界で最も凶悪な存在になったのかもしれない
男の足もとで黒い何かが蠢く
彼らこそ、この戦いにおいては最も凶悪な物であったかもしれない
毒の領域が、じわじわと晴海を侵食しだした


十大聖天と十六聖天のもう一つの戦いが、その場所で始まろうとしていた

十六聖天外伝 ~失楽園の章~  16話
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