十六聖天外伝 ~九州戦域の章~ 敗北


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太陽の光にも似た閃光が、九州を包みこんだ

『口ほどにも無い』

黒く焦げ、乾燥した“ソレ”は風に吹かれるとバリバリと音を立てながら崩れ去った
“ソレ”とはヴェノムシーカーである
ナイトオブアルガスを捕食したはずのヴェノムシーカーは
ナイトオブアルガスの放った一瞬の閃光の後、無残な姿に変わり果てていた

『動くな、服部半蔵』
「…!」

ナイトオブアルガスに背後から奇襲をかけようとしていた半蔵の動きが止まる

『アサシンは姿を見られた時点で負けだ。無益な事はするな』
「見事…」
『とはいえ、流石というべきだろうな。私の背後を取ったのだから』

奢るでもなく、勝ち誇るでもなく、その男は淡々と事実だけを述べる
彼こそはアレックス・F・ハープ。暗黒躁魔17人衆12徒最強と言われる男である

「拙者を殺すが良い」
『殺さぬ。君には生きてもらう』
「何…?」

死を覚悟していた半蔵は
その言葉に驚きを隠しきれなかった

『君は帰るがいい。そして現状を報告するのだ』
『「無敵を誇る十六聖天が初陣で敗れた」この事を世に知らしめるために、生恥を晒すがいい』
「…承知した」

生恥を晒す。それは半蔵にとっては死ぬよりも苦しいことである
だが彼はあえてそれを受け入れた
それは勝者に対する、敗者のケジメであり、命を奪ってきた自分に対するケジメでもある
それ故に、彼は生恥を晒す

『ところで服部半蔵。ダ・スィラを殺したのは君だな』
「いかにも」
『そうか。ならば礼を言わねばなるまい』
「なに…?」
『バルカンが崩れさる瞬間、ナイトオブアルガスに彼女の最期の映像が流れ込んできた』
『 戦場では命のやり取りが常。彼女を殺した事に対して個人的な憤りは感じるが、復讐等という愚かな感情は抱かない』

『一切の苦痛を産む事なく送ってやってくれお前には感謝の言葉を送らせて頂く』

片や復讐に燃え、自身すら異形と化したタイガー
片や「復讐など愚か」と言い、仲間の死をとその感情を切り離すアレックス
余りに対照的な二人を見て半蔵は皮肉だな、と思い
そして改めて敗北を悟ったのだ

―十六聖天、初陣にて敗北
この報は世界中の組織に衝撃を与える事となる
そして世界の運命は加速する

十六聖天外伝 ~九州戦域の章~ 敗北
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