十六聖天外伝 夢と、もう一つの世界 ニ話


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「ねぇ、クリステル」
「どうしたの?ネリー」
「あれってやっぱりワンダーワールドだよね?」
「…そうだね」

クリステルの脳裏に、ネリー達が来る前に彼女と交わした会話が思い出される
「ワンダーワールド?」とクリステルが聞くと、彼女は「そうだよ」と短く返し
自分に一枚の鏡を託して夜の闇に紛れて消えた
「そうだよ」と答える彼女は、どこか悲しそうで、今にも泣きだしそうな、そんな顔に見えたのだ
常に強気で、勝気で、絶対者として存在していたかつての彼女からは想像もできない、そんな姿…
あれは本当にワンダーワールドだったんだろうか…

「…テル!クリステルってば!」
「え、あぁ。ごめん。考え事してた」
「怪我の手当てしないと。ジーンとジニスの家にあがらせて貰お?」
「うん」

クリステルはワンダーワールドが消えたあたりを見て、一人祈った
恐らく今もまだ戦っているであろう、自分たちの姉に
恐らく今もまだ戦っているであろう、自分たちの姉に似た少女に


アリス・ザ・ワンダーワールドの周りには5体のナイトメアコードが
それぞれ彼女を囲む形で立ち塞がっていた

「アームズグレイブ!」

アリス・ザ・ワンダーワールドのその声に呼応するかのように
ハートのトランプの真の力が解放され
大地を割り、夥しいほどの刀剣が天に向かって伸びる
4体のナイトメアコードが足元から伸びてくる刃に貫かれ
文字通り、その剣は彼らの墓となった

『油断したわね!雑魚だけじゃないのよ!ギガンテックフェザアァァーッ!』

何ものをも粉砕する時空振が周囲を粉砕する
だが

「そう。それで?」
『馬鹿な…避けれるはずが…』
「鏡の国の力、ルークの技の一つ。これ自分と鏡の位置を入れ替えるの」

勉強不足だったね。とアリス・ザ・ワンダーワールドは笑う
そして

「スカーフェイス」

と、これまで倒して来たナイトメアコードと同じく、その命を完全に打ち砕いた

奴ら“赤の女王達”は、死んだナンバーズを再生させれる
何度もナイトメアコードを倒したアリス・ザ・ワンダーワールドの結論がそれである

ナイトメアコードの素顔は皆、データで見覚えのあるナンバーズと同じ顔だった
見覚えのない顔など一人もいない
つまりナイトメアコードとは、過去に死んだナンバーズに
偽の神器を植え込み再生させているだけの模造品にすぎない
その証拠に、ナイトメアコードはオリジナルのナンバーズを襲撃
殺害してその身体を回収していたようだし
アリス・ザ・ワンダーワールドが戦えば戦うほど
彼女の前に立つナイトメアコードの数は日を重ねるごとに減っていった

オリジナルのナンバーズ、最後の生き残りであるクリステル達を助けれて本当に良かった
アリス・ザ・ワンダーワールドは心からそう思う
生まれは違えど、同じ血を引く姉妹には違いないのだから
姉妹。その言葉を脳裏で浮かべると、今はいない自分の半身が思い出されて胸がズキズキと痛む
それと同時に、奴らへの怒りがその身を焦がす

「行ってくるね」

と、今はいない自分の半身、双子の姉妹に告げ
アリス・ザ・ワンダーワールドは最期の戦いに向けて歩き出した

そんな彼女を見守る影が二つ

「マスター。“あの子”を手伝わなくて良いのかね」
「…あれは“あの子”の戦い。私がするべき事は見守ってあげるだけ」

これは、十大聖天の戦いから2ヶ月。真・十大聖天が宣戦布告をして間もない頃
そして彼女たちの仲間が彼女たちを戦わせまいとしていた時期の出来事である

十六聖天外伝 夢と、もう一つの世界 二話
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