悲しみの瞳の少女④


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「お客様、ちょっと来てもらえますか?」
「ん?そっちに何か面白いものでもあるんだぜ?」
ドバイに来て早反日
時は星空の綺麗な夜となり発掘隊警備のローテーションもようやく替われる頃になっていた
「お、おい、ジョンママどっかに連れてかれちまったぞ・・・」
そして警備昼の部を無事終了し帰って来たギデオンが見たものは
協力者のカジノであるにもかかわらず空気を読まずスコットランダーの動体視力を使って
スロットで荒稼ぎしているママがとうとう黒服のおじさん達に連れて行かれる所だった
「あれは・・・しかたないッス。自業自得ッス」
「あの人マジにただ遊びに来ただけなんですかね。昼まっからずっと」
「まーいいんじゃないのー?ママはママだしさー」
これから入れ替わりで夜の部へ出かけようとしていたいっけい、花子、ムーが
もう止めても無駄だったと言う半ば諦めの表情で席を立つ
「皆さん、当然の事ながら敵は夜の方が襲ってくる確率は上がります。くれぐれもお気をつけて」
「大丈夫ッスよ。仮に全くの暗闇だとしても"音"は隠せないッスから」
心配するリーナをよそに花子達の顔は明るい
それはただ自分達の自信だけから来る物ではなく、信頼する三人もの仲間が一緒である所が大きかった
加えて今も寝ずの番で見張り続けてくれているアルスラーの存在も大きかっただろう
「さーて、アルっちにご馳走のおすそ分けでも持ってくかー」
「じゃあこのキャビアの缶詰とドリアンを持って行くんだぜ」

 ! ?

『ママッ!?』
「何グズグズしてるんだぜ?こうしている間にもアルスラーは腹を空かして待っているんだぜ
 来る時腹のもの出しちまっただけに」
突然現れ笑い所の分からないギャグらしきもので一人プププーッと笑っているママ
「どうやって戻ってきたの!?」
「ファックしてやったんだぜ」
「この短時間で!?」
「奴等はスコットランダーを舐めすぎた(キリッ)」
「いや、そこでキリッってされても!」
「キラッ☆」
「そのネタ分かるのきっと僕くらいですよ!?」
「いや、俺も知ってる」
「お前ならきっと知ってると思ってたぜ引き篭もり」
「もう引き篭もりじゃねーし!」
「あの・・・本当にさっさと行ってくれませんか。現場が心配です」
そうしてママまで夜の警備に来る事になってしまったのであった

ここは発掘現場を見渡せる大岩の上
そこでママといっけいは早小一時間ほど監視を続けて居た
「PSPのバッテリーが切れたんだぜ」
訂正、真面目に見張っていたのはいっけいだけだった
「今忙しいので後にして下さい」
「私は暇なんだぜ」
「後にして下さい」
「ファック!充電器持って来いって言う前に断られたんだぜ!」
「ここコンセントないでしょ!来たのなら少しは真面目に見張って下さい!」
「忘れてたんだぜ☆」
全く緊張感の欠片も無いママのせいでどうにもおちゃらけた空気になる上と違い
花子、ムーが陣取った現場前ではそこそこの緊張感ある空気が流れていた
「今回の相手ってアポカリプス・ナウッスよね・・・」
「そーだねー。今時ネオナチって冗談みたいな組織だよねーハハハ」
「その・・・クリフォトのNo.1も来るんスかね・・・」
「・・・わかんない」
今回の敵組織アポカリプス・ナウにはムーの最も恐れ、忌み嫌う存在が属していた
過去ムーはその男の手で二度殺されている
重要任務とは言え今回その男が来るとは限らない。限らないが・・・
「来たら倒す。今度こそ負けない。だって今回はみんなも居る事だしねー」
少し影の射した表情になったムーはしかしすぐにいつもの明るい顔に戻り花子に笑って見せた
「ムーさん・・・」
砂漠を照らす月明かりがムーの温かい笑顔を照らした時
花子の目にはムーが白い明かりの中に溶けてしまいそうに見えて殆ど発作的に抱きしめた
「そーしたのー花子ー?まるで子供みたいだよー」
アハハと笑い花子の背中をポンポンと叩くムーの顔をそれ以上見れなくて
「・・・大丈夫だよ。私はどこにも行っちゃわないから」
花子は月に祈るように天を仰いだ

(な、何やってるんだろうあの二人・・・僕はひょっとして見てはいけないものを見てしまったのでは?)
その姿を岩の上から見ていたいっけいはやや前屈みになりながら悶々とした気持ちになっていた
「どうしたんだぜ?」
「な!なんでもないです!」
いっけいにNDSを借りて7ドラをプレイしていたママが寝転がりながら尋ねてくる
(この人も居るんだった・・・ママ超邪魔)
そんな下のシリアスとは違いトコトン締まらない上の二人だったが
静かな夜を切り裂く事件が起こったのはその時だった
「・・・来たんだぜ」
「え?」

ゴバアァァァン!!

突然発掘現場の直ぐ近く―クレーンやブルドーザーが停めてあった当たりが豪炎に包まれた
「て、敵か!」
瞬間的に己の血が入った水筒を手に取り戦闘体制に移るいっけい
「ヘイ、もやし。お前はあっちに行くんだぜ。あたしはあいつの相手をする」
「え?」
そう行ってジョンママが指差した方向を見ても暗闇の中いっけいには何も見えない
「スロットよりは早いみたいだぜ。こっちは任せて早く下に行ってやるんだぜ」
「は、はいっ!」
そうしてバジュランダ防衛戦第1戦目が始まった

 悲しみの瞳の少女④ ―終り―
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