十六聖天外伝 題名を忘れたけど多分6話くらい


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「見失った」
「ちィッ!なんなのよ!なんでここに侵入者がいるのよ!」
「わからない」
「偽りとはいえワンダーワールドよ?それに“ラビリンス”も作動してる!なのに何で!?」
「しらない」
「~~~~ッ!」

地団駄を踏んでいる妹を横目に、姉は考える
攻撃はおそらく重火器による砲撃。大した熱を感じなかったから
恐らく元々めくらましの為に撃ったのだろう
さらに姉は考える。敵の能力は何だ?
重火器による攻撃という事は能力者ではないのだろうか
いや、能力はあるが目くらましのために煙幕を投げたという可能性もある
もしくは、能力者が無能力者に見せかけるためのトラップか…

何にせよ、偽りのワンダーワールドだけならいざ知らず、“ラビリンス”が展開されている
彼女たちの城に侵入しているのだ
只ものではあるまい。自分たちを煙に巻いて“赤の女王”の元に行くつもりなのかもしれない
仮にフルスペックを発揮したアリスが相手でも、“赤の女王”が負けるとは全く思えないが
それでも、万が一を想定しなければならない
自分達は門番でもあるのだから

「二手に分かれる。万が一にも奥に進ませる訳にはいかない」
「…そうね。気をつけてね姉さん」
「そっちも」


「…!?」

野を駆けるディストーションワールドの足元が、何の前触れもなく
彼女たちが“ラビリンス”と呼ぶ“赤い女王”が展開する世界に変わる
ワンダーワールドが解除された?
対象によって嘘が変わるのが妹の能力
侵入者と相対したのか、それともアリスと戦って果てたか
いずれにせよ、自分がする事はただ一つ。それは変わらないし揺るぎない
妹が近くにいないのだし、敵を発見次第使おう、自分の真の力を

「…」

それにしても、何度見ても気持ちの悪い光景だった

黒光りし、まるで甲虫の群れを固めて作ったような地面
黄色い空に黒い太陽。偽りとはいえ先ほどまで彼女の妹が展開していた
ワンダーワールドとは雲泥の差がある、不気味な世界
その世界は、感情が殆どないと妹に茶化される彼女ですら嫌悪感を抱くに十分すぎた
さぞ、アリスや侵入者も驚いていることであろう
その隙をつければ良いのだが、その前にまずアリス達を見つけないことには始まらない
そんな矢先であった

―そこで止まれ―
「!?」

野太い男の声。侵入者はコイツか…!?
ならばワンダーワールドが解除されたのは
妹がアリスとの戦闘の末に戦闘不能に陥ったという事
感情が無いと妹に茶化されていた、ディストーションミラーは下唇を噛んでいた

それは妹が破れた事にイラだっての事なのか、それとも妹の死を悲しんでの事なのか
彼女自身にも分からない事であった
ただ、彼女は、あの口うるさい妹の事を彼女なりに愛していた
それ故に、妹の仇を討つべく、彼女は鏡を四方に作りだした

完全な防御。そして何を持っても回避できない完全な攻撃の両立
ディストーションミラーに死角はなかった

「止まった。それでどうするの」
―厄介な鏡だが、俺にそれは通じない。子供と戦いたくない。大人しく投降しろ―

通じない?西園寺クラスの空間能力者でもない限り、この鏡は絶対に突破されない
その鏡を前にして通じない?ブラフか事実か
どちらにせよ、ディストーションミラーはこれ以外の攻撃方法や防御方法を持っていなかったし
降伏など最初から選択肢に入っていない
侵入者が何処にいるのかわからないが、鏡にその姿が映ったが最後、その者は歪むのだ
そんなディストーションミラーの様子を見取ったのか、徳間はため息をつき

―そうか。残念だ。戦闘の意志アリと判断させて貰う―

と、一言呟いた

「マスター、本当に行かなくていいのかね」
「しつこい」
「吸血鬼はしつこいモノさ。ブラムストーカーを読んだ事はないのかね」
「絵のない本は嫌い」
「ならどうだろう。劇場にてドラキュラを見てみるのは」
「眠くなるから、や」
「悲しい話だ」

呑気な会話を続ける二人の足元には、無数の黒い人影のようなものが“散らばって”いた
彼女たちが、そしてアリス達がいるこの場所こそ
かつてスコットランドと呼ばれた場所
闇に飲まれ、闇に沈んだ国。世界から消えた禁断の地
そしてアリス達の父親の名を持つ国

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