【うどんの 代償】

「おっ、あいかが料理なんて珍しいな
と、ほら……小麦粉、鼻の頭に付いてたぞ」
「あっ、おにいちゃん
ありがとうございます
あと、ついでにお水を一杯お願いできますか?」
「わかった
……ところで、ずいぶんグツグツ煮込んでるみたいだけど
それ、何?」
「ああ、これはあいか特製の――」
「おおっと待った!
ふふん、せっかくだから当てて見せてやるよ
ふむ……、床中に散乱した小麦粉、粉塗れの麺棒と伸し板、沸騰した鍋に水……」
「ふむふむ」
「――ずばり、その鍋の中身はうどんだろう!」
「うーん……おしい、90点です」
「……じゃあ冷や麦」
「残念、85点ですね」
「パスタかラーメンか?」
「70点」
「まさか、『ほうとうはうどんじゃありません』とか山なんとか県民みたいなこと言うんじゃないだろうな」
「全部ハズレ……と、そうこうしている内に茹で上がったみたいです」
「時間切れか、無念……
で、正解は何だったんだ?」
「じゃじゃーん、これです」
「…………
えぇと、なにこの白くてフルフルした……何?」
「なにって、見てのとおりディルドーですよ?
……変なおにいちゃん」
「――いやいや待て待てッ、変なのはオマエだろ!
何でディルドーが鍋で煮えてるんだ!てか小麦粉どうした!そもそもどうしてそう何もかもエロと直結させるんだ!」
「はい、だからこれはあいか特製、うどんディルドーです
つい先週、世の中には『うどんフェチ』なる性癖があると聞きまして
あ、ちなみにエロ直通は仕様です、返品不可です、諦めて受け入れた方が人生ラクです」
「納得いかね――っっ!!」
「だいじょうぶ、アルデンテに茹で上げたのできっとおにいちゃんも大満足」
「何で俺が使う前提!?何でそんな良い笑顔で迫ってくる!?だいたいソレまだ水洗いしてないから熱々じゃないか!!」
「はい、おにいちゃん
――たぁんと召し上がれ♪」
「……あと、たぶん『うどんフェチ』ってそういう意味じゃないよn……アッ――――!!!?」

【うどんの 代償】END

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年07月10日 22:35
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。