ゴーメイの作戦「奪 此」


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コンコン
「おーいジジイ、ちょっと付き合ってくれー」
ムーは珍しく他人に他人に頼みごとをしに来ていた
「ゴーメイが何か作戦指示書渡してきたんだけどさー
あったし中国の方ってあんま行った事無くってさー」
ここは中国香港、怪しい薬店の地下入り口前
特に治安が悪くケンカやスリなど日常茶飯事なロスみたいな所である
「あんた詳しいでしょ?ここまで案内してくれー」
珍しく尋ねた相手は付き合いの悪い事で有名な蓮鳳だった
「いないのかー?おーーーい」
ゴンゴンゴンゴン
電気メーターは明らかに待機電力じゃない回り方をしている
(珍しく訪ねたってのにこれだもんなー)
「あと5秒で出なかったらドアぶっ壊して入るかんねー い~ちに~いさ~」
ガチャ
「…なんだ」
「なんか取り込み中だったの?でも悪いけど協力してよねー」
「強い相手が居ないのなら行く価値が無い」
ホントに自分の事しか考えてないジジイである
裏に入った理由も強敵に出会える機会が豊富だかららしく、仕事を選り好みする事で有名な
のだ
「強敵と言うか厄介な相手が居るらしいよー。十大聖天だとかなんとか」
「・・・どこに行けばいい」
「ここここ」
ようやく興味を持ったようで地図を見た蓮鳳であるが
見た途端何故か踵を返し紙に何か書いてムーに渡してきた
「残念だがそこは龍脈の通り道ではない。そこで十大聖天やる訳にはいかない」
「いかないってあーた…」
「そこに私の孫娘が居る。その子に案内してもらえばいい」
渡された紙には住所と名前、そして一枚のプリクラが貼ってあった
「いっがいー じじいが若い娘とプリクラ撮ってる」
「わ、渡せる写真がそれしかないのだ!」
「はいはい、ジジイのお茶目な一面は秘密にしといてあげるわよー」
「・・・」
茶化すのも大概にして渡された紙にあった住所を確認してみると
目的地近くで地図に名前のある村だった。ここまでなら1人でも充分に行ける
「サンキュー蓮鳳。でもあんま仕事サボってると順位落とされちゃうぞー」
「・・・連絡はしておく。さっさと行け」
「つれないなー じゃーまたねー」 バタン
こうしてムーの楽しくも変わった一日が始まったのだった

 「はわわ!?なんだか予定に無い人とムーさん行く事になっちゃったですー!」
 「認めたくないものだな。若さゆえの過ちと言うものを…」
 「?蓮さんは別に若くないと思うですけど…」
 「ハッキリ言おう。気に入らんな」
 「はわわ!ごめんなさいですー」
 「君を許しにに来た。そう言えば君の気が済むのだろう?」
 「メカシバさんすぐ怒るですー恐いですーT△T」

「この辺りかー・・・すいませーーーん」
住所の村についたムーは早速蓮鳳の孫娘を探し始めた
格好が格好だけに香港の時と違って訝しがられながらも、何とか滝の方に居る事を聞き出せ

「お、滝はっけー」ザパァーーーーーン!!
突然目の前の滝が逆流し弾け飛んだ。一般人ならばここで茫然と混乱する所だろうが
ムーの目はその水飛沫の中にハッキリとプリクラの娘の姿を捉えていた
「なーるほど。ジジイ譲りかー」
自分も行かないような危ない所に行かせるなんて、何を考えているのかと思っていたが
これなら大丈夫そうだとムーは少し安心した

「この山を越えて行けばその場所に着きますよ」
「ごめんねこんな事に付き合わせちゃって」
村から離れた山の中腹にある寺院に目的の重要アイテムが保管されていると言うゴーメイの
話に従い
朝から歩き続けて5時間。昼食を取り再び出発した二人だったは大分打ち解けてきていた

作戦について協力してもらってる手前、危険じゃない程度に雑談のタネにしていると
「あれ?それどこかで見た事があるような…」
「え?クーちゃんこれ知ってんのー?」
ゴーメイの指示書に添付されてた絵を見た蓮姑娘は微妙な表情になった
「何か横山光輝の漫画で見た事があるような気がします…まさか…」
「ヨコヤマミツテル?誰それー漫画の人ー?」
「ムーさん知らないんですか!?日本の有名な漫画家で鉄人28号やバビル2世やGRや(ry

 ~なんですよ!?」
「ハ、ハハハ…そーなんだー(クーちゃんってまさかオタクって奴なのかな…話メチャ長)

「あ、そうこう言ってる内に着きましたよムーさん」
「ホントだ。サンキュークーちゃん」
小一時間どころか3時間近く全く知らない世界の話をされたムーは
多少引きながらも礼を述べて厄介事が起こる前に目的を果たそうとしていたのだが
「ん?だ、駄目だよこんな所でオヤツにしたらー!敵が居るかもしんないでしょー!?」
「大丈夫ですよ何も感じませんから。それよりむーさんもいかがです?私の手作りなんです
が」
「む・・・」
勧められたのは見るからに美味しそうなスィーツの数々
こう見えて食い意地の張ったムーがこれに食いつかないわけがない
「じゃ、じゃあちょっとだけ貰おっかなーみたいな」
十大聖天が居るかもなんて事すっかり忘れ、スィーツ脳のままモンブランに手を伸ばそうと
したその時
シュ―
「あんれー?」
目の前のモンブランが消えた
「???」
続いて手を伸ばそうとした苺ショートは
シュ―
「あぁ!?」
今度はメインディッシュである所の苺が消えた
ムーが知る限りこんな事をする十大聖天は1人しか居ない
「キャロル!クリステル・キャロルだなー!」
「ほふふふんひへ(よくご存知で)!」
声と共に現れたのは口をもごもごしながら不適に笑う十大聖天第五位、クリステル・キャロ
ルだった
「きっさまー!よくもあたしのスィーツをー!!」
「ほんふふぁいふぁふほーふぃふぁふぉ(ほんの挨拶代わりだよ)」
「け、ケンカしないで下さい!まだありますから!」

 「はわわ!五位がくるなんて思ってもみなかったですよ!?」
 「当たらなければどうと言う事は無い」
 「そ、それはそうかもですけど相手の能力がわk」
 「戦いとは、常に二手三手先を考えてするものだ」
 「はわわ、ごめんなさいですー」
 「見せてもらおうか。十大聖天第五位の性能とやらを!」
 「メカシバさん予想できてないですよね…」

「ケンカも何も奴とは生まれた時から既に敵!食べ物の恨み、思い知れー!!」
「(ゴクン)フフフ…」
 ゴ バ ァ !
ムーの秒間1000発強のパンチラッシュが眼前の門柱を粉砕する しかし
「ちっ!」キョロキョロ
パンチが当たると思われた寸前、先程のケーキ同様キャロルの姿が忽然と消えた
「こっちだよぉ、お姉ちゃん」
「だー!」
 ド バ ッ !
「無駄無駄。ボクの"バンダースナッチ"の能力の前じゃいくらパンチが速くても
無駄なの」
突然始まった人外クラスの戦いを前に流石に動揺するかと思われた姑娘だったが
「な、何ですかあの無駄無駄とか言ってオラオラを避けてる人は?」
「十大聖天の第五位、クリステル・キャロルよ。能力はあたしもハッキリ知らないけどさー

「あんな速い人初めてみました私」
「え?み、見えるのー?あいつの動きがー」
「見ませんけど感じます。さっきケーキを取られた時も殺気が無かったのでスルーしたんで
すが…」
意外にも姑娘は冷静に分析が出来ているようだった
「へー」
再び姿を現すクリステル
「不思議なお姉ちゃんだね。ボクの加速について来れてるのかなぁ」
「どうでしょう。私はそんなに速く動けませんから」
「動けないのにどうして「どうでしょう」なの?」
「他に方法があるかもしれませんから」
ピクッ
その言葉を聞いてクリステルの表情が変わった
それまでのイタズラっぽい笑顔から感情の読み取れない冷たい表情になったのだ
「じゃあ見せてよ。ボクのバンダースナッチに敵う所」
「あなたが来るのなら…」
ビュ!
瞬間 再びキャロルの姿はかき消え辺りに不規則な空を裂く様な音がし始めた
「これで音で方向も探れないけど、どうするの?お姉ちゃーん」
「・・・」
「アハッ☆声も出ないんだ」
徐々に風きり音は強さを増し鎌鼬なのか衣服が切れ始めた
「う~ん、こりゃ数打ちゃ当たる作戦でやっちゃおっかなー」
「ムーさん」
この切迫した状況の中、姑娘は冷静に話し始めた
「私があの子の動きを一瞬だけ止めます。その間にムーさんはあの子を倒して下さい」
「と、止めるったってどんな手で止めんのさー」
「私はおじいちゃんの様に龍脈の気は使えませんが、ここに来る間に外気を充分溜める事が
出来ました
 だから朝見せた昇龍覇で一体を吹き飛ばします」
「あぁ、あの技かーオッケークーちゃん!」
鎌鼬は既に2人の薄皮を幾重にも切り裂き始めていた
「恐い怖い、何か作戦会議してるのかな。近づかないでおこう」
防御できない鎌鼬が相手ではこれ以上黙っていては致命傷を負いかねない
「廬山昇龍覇ー!!」
瞬間 あたり一体に凄まじい上昇気流が巻き起こり全てを上空に吹き飛ばした
「風!?ボクとは違う!?」
その突風に煽られ加速が一瞬弱まった時、既にキャロルの目の前にムーが居た
「じゃーね」
 ッ ビ ュ バ ッ ! !
ムーの超高速拳が網の目のように走りキャロルを打った
前方広範囲に及ぶ超高速拳の嵐 キャロルは避けきれずボロボロにされた

 「はわわ!やったのですよ!見事勝利したのですよー!」
 「さらに出来るようになった、ムー」
 「実は全部計算どおりなのです!えっへん」
 「・・・」
 「はわわ!嘘です!冗談ですからそんな恐い顔しないで下さい~」
 「君は良い軍師だったが君の言動が悪いのだよ…」
 「はわっ!?はわわわーーー!!?」

「やっぱり孔明の軍配だこれ!」
「グンバイ?」
「軍配と言うのはですねー」
「あーいいよいいよクーちゃん。それよりさっさと帰ろー」
キャロルを退け寺院に入った2人だったが話しは案外すぐについた
表の戦いを見ていた僧侶達が2人に恐れをなし目的の物まで素直に案内したからだ
「2対1とは言え十大聖天五位を倒しちゃうなんてさー、すごいよクーちゃん」
「いえ、私はただ動きを一瞬止めただけで…」
「もっと自信持ちなってー。お菓子作りも上手いし、ジジイと交代してウチに入らない?」
「いえ、そんな・・・っ!?」
姑娘が振り返った先に居たのは
「クリステル・キャロル!?」
「な、なんで・・・!?」
「フフフ・・・」
どういう訳か先程ズタボロにしたはずのキャロルが無傷で寺院の屋根に居たのだった
「ボクを破った気になっている所悪いんだけど
 ボクはまだバンダースナッチの半分も見せていないんだよ?
 ま、今回はこれくらいで止めとくけどね。じゃーねお姉ちゃん達」
そう言うとキャロルは不気味さだけを残し再び姿を消したのだった
「どーりでやけにあっさり行き過ぎたと思ったー」
緊張する姑娘の肩を叩きムーは明るく笑った
「ま、今回はクーちゃんの初任務成功って事でめでたしめでたし」
「に、任務ですか!?私の?」
「そ。おじーちゃんが働かない分クーちゃんが助けてあげなきゃねー」
「そ、そんな~」
「じじいの給料ちゃんとクーちゃんにも行くようにするから」
「え、ホントですか?私欲しいDVDBOXあったんですー。やったー」
何はともあれ2人は無事作戦を成功させ友達が1人増えたのだった

 「えぇいっ!十大聖天の第五位は化け物か!」
 「はわ…(よかったですー敵さんのおかげで助かりましたー)」
 「ゴーメイ見ろ!この時点での攻撃は古今例が無い!」
 「そうですねメカシバさん」
 「む?この映像足が無いようだが」
 「はわわ、それアングル悪くて下が切れてるだけですよー」
 「認めたくないものだな・・自分自身の、若さゆえの過ちというものを・・」
 「それさっきも言ってたですー」               ―終―
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