次郎最大の危機


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佐藤次郎。言わずと知れた十六聖天2位の男である。異能の力を小手先の技と評し、ただ剣のみを頼りに戦う現代のサムライ。
ただの剣士なれどその実力は下位に大きく差をつけるものであり、聖天の長トム・ライスが半ば静観を決め込んでいる現状において、
実働部隊としては実質十六聖天のリーサルウェポンと言っても過言では無いだろう。加えて精神性においても非凡。
それゆえに組織内での信頼も厚く、多くの異性からも思いを寄せられている。

そんな男が焦りを感じている。
これまでに見せた事の無いような必死の形相で走っていた。
彼の眼前には三人の能力者。服装から見るにアトランティス・ネプチューンの者だろう。

次郎は異能の戦士でないこともあって、その実力を疑り侮る者から襲撃を受けることも少なくはない。
十六聖天2位という地位も功名心をそそられるのだろう。無論そのようなものは何百・何千と斬って落としてきた。

今彼の目の前に立つ三人もその手合い、おおかたネプチューンのルーキーが名を上げようとやってきたのだろう。

それぞれが炎・雷・大地を操る能力を持つようで、正面に立った男の手から爆炎が放たれ、上空からは稲妻が、そして行く先の大地が槍のように隆起する。
前・上・下からの完全な挟み撃ち、並みの者ならば避けられないであろう完璧なコンビネーションだった。

しかしそれは何ら次郎の行く手を阻むものではなかった。正面から迫る炎をかわし、稲妻と大地の槍の隙間をすりぬけるように通過する。

これも剣術の「見切り」の応用であり、人間の能力の範疇の技である(いささか非常識ではあるが)。
次郎が驚きざわめく三人の脇をすり抜けたとき、彼らの首は胴から別れていた。
新人ネプチューンの三人は彼の驚異たりうる存在ではなかったようだ。


それでも彼の顔から焦りの色が消えることは無かった。一心不乱に走る次郎。
(頼む・・・!間に合ってくれ・・・!!)
あるいは神仏などには頼らないような男が、心の奥底から願い、走る。

(!!・・・間に合わなかったか・・・)
次郎は言い知れぬ虚無感に包まれ、膝をつく。いかな過酷な戦いの中でも見せたことの無かった表情だった。
時計は十二時を刻んでいた。そして目の前の建物からは灯りが消えている。
TUTAYAは閉店してしまった。次郎は翌日延滞料金とともに「死霊のはらわた」を返却しに行くのだった。

クリムゾンブロウ曰く「つけ麺が普通のラーメンより高い理由がわからねえ」
ブラックパイソン曰く「最後の割りスープ代じゃね?」
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