十六聖天外伝 残光 ~第五章 アリス・ザ・ワンダーワールド 最終章 第四話~


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「ボクの…キングオブハートの…女王を守る盾が切り裂かれた?」
<ハアァーッ!>

そんな声を余所に、裂帛の気合いを込めた一撃を繰り出すデスメタル
彼女は何も、沙羅が戦っている間に震えていた訳でも、怯えていた訳でもない
この場所は、異常なまでに魂や霊子を感じられない。感じられないというより、無と言っていい
それらを使い戦うデスメタルに、戦う術など本来なかった

だが、先ほどから少量の霊魂や魂が見受けられていた。それらは、徳間が、カイザーが、ギデオンこと木下が
そして十六聖天の仲間が倒した敵の魂。ごく僅かとはいえ、彼女はそれを使い、スラッシュメタルを召喚したのだ

「ありえませんわ。データによると、この子にそんな力があるはずは」
<うるさい。これ以上誰も傷つけさせない>

リーザロッテが驚くのも無理はない。彼女の身体能力は、同じ年の子供と同じくらいか、それ以下なのだ
本来ならば、こんな巨大な剣を振る力などあろうはずがない。
だが戦おうとするデスメタルの気持ちに、この場所で唯一の霊体と言っても過言ではない沙羅の姉が応えたのだ
一人の力で持ちあげれなくても、二人の力でなら、振るう事ができる

「正直少し驚いたよ。けど所詮剣を振るうだけ」
「ええ、距離を離せば、それまでですわ」
「そう、その耳障りな振動音ともこれでお別れだ」
「13の刃に貫かれ、お死になさいな」

デスメタルの周囲にトランプが変化した13本の武器が出現する
デスメタルも、沙羅の姉も、剣の達人というわけでもないし
デスメタルに限っていえば、どれだけ沙羅の姉のサポートがあると言っても
運動神経の悪い子供である。それらを撃ち落とすのは至難の業であった
それでも、彼女たちは

<一つ!二つ!三つ!>
(デスメタル、後ろ!)
<四つ!五つ!つッ…!>
「そんな、バカな」
「ありえませんわ」

傷つきながらも、自身に迫りくる「それら」を彼女達は叩き落としていく
後少し。後少しで届く。今破壊したのが12枚目。これでラスト。次はあいつら。勝った

「勝った、と思っただろう?」
「勝てた、とお思いかしら」
「君たちは考え違いをしている」
「ハートのカードが13枚…つまり1セットだなんて、誰が言ったのかしら」
「そう、1セットだなんて誰が言ったんだい?」
<そん…な>
「君の体に槍や剣は大きすぎるからね。小さなナイフにしてみたんだ。こっちの方が速いしね」
「そうですわね。この大きさの方が撃ち落とし難そうですし…気にいってくださるかしら」

デスメタルの周りには千を超えるナイフが浮かんでいた
そのうちの一つが凄まじい速度でデスメタルの顔に飛来する
ダメ…落とせない…。ごめんなさい、次郎。ごめんなさい、とうさん。かあさん、みんな
デスメタルは、死を覚悟して目を瞑った

だがおかしい。痛みも熱さもない。即死するとそんなものなのだろうか
恐る恐る、目を開けるとそこには

「よォ。遅くなっちまったな。あの時の借りを返しに来たぜ」
「真打登場ってかァ?」

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