ビーストハザード外伝 ~ティターンの残光~


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『くだらん…。この我が剣にかける価値もない。その命、他の者に断たれるまで生き恥を晒せ』

膝を付き、戦意を喪失したアルスラーに背を向け、クレイオスはその場を立ち去る
あんな男が、あの程度の人間が、そしてあの程度の存在を父は好敵手と見なした?理解できん
父もその程度の存在だったということか…
その顔には失望の色を滲ませて

BAR―アマデウス―
負の感情から浮上するのに、クレイオスは微量のアルコールを必要とした
リーベリーオールド・フィッツジェラルド。
美味い。豊潤な香りと濃厚な味が、クレイオスの身体に染みわたる
良い酒と良い女は、嫌な現実を忘れさせてくれる…。

『あまり飲み過ぎるな。良薬も行き過ぎると毒となる。六大聖天との戦いも控えているのだ』
『わきまえているつもりだ。なんならお前もどうだ。ひとつ』
『バーボンは好かん』
『何故だ?』
『所詮ウィスキーから派生したものにすぎないだろう』
『飲んでる本人を前にして、よく言う』

ビーストハザードの中で自分以外唯一、ティターンを父に持つオケアノスの息子
父と同じ名を持つ日本メダカ(アルビノ)のオケアノスである
苦笑を浮かべながらクレイオスは、酒場のマスターにウィスキーを注文する

『まるで、私が君にねだったようで申し訳ないな』
『良く言う。この貸しは高くつくぞ』
『刻んでおくよ、心に』

微笑を浮かべながら、オケアノスはロックで出されたそれを一気に飲み干した
食後の満腹感に、バックに流れる小気味いいサックスの演奏が彩りを与える
どれくらいそうしていただろうか。グラスに入った氷が溶け、カラン―と小気味いい音を鳴らした

『戦ったのか、君の父上の好敵手と』
『…あんなものの何処が好敵手と言えるんだ』

勝利したというのに、クレイオスの顔は渋い
おかしな奴だ。楽に勝てたというのはそれだけ自分が強いという事だろうに
オケアノスには父やクレイオスのように、戦いに理由をつける事はしない
ただひたすら、自己の力と、自己の知恵を駆使して素早く、そして簡潔に倒す
それだけだ。故に、クレイオスのこの感情を理解できない。だが、だからこそ少し羨ましくも思った

『私には、君や父上達の気持というものが理解できない』
『恐らく、地球の意志が私を純粋な戦闘兵器にしようとしたからなのだろう、な』
『だからこそ、友よ。私には少し君のその感情が羨ましく思える』

普段滅多に本心を語らないオケアノスの、意外な一面を垣間見た気がして
クレイオスは少々驚いていた

『まさか貴卿の口からそのような言葉を聞く事になるとはな』
『私とて日本メダカだ。何も木の股から生まれてきたわけではないさ』

二人は笑った。こんなに笑ったのは久しぶりだった

『さて、長居しすぎた。私はそろそろ行くよ』
『戦場に、か』
『六大聖天のマッコウクジラとシャチ、奴らを抑えれるのは私と、ルドラくらいだからな』
『六大聖天の最強格二人、か。友よ、油断するなよ』
『私を誰だと思っているクレイオス。我が頭脳と力があれば、足止めくらい造作もない』

そう言いながら、オケアノスはピチピチと跳ねながら、酒場を後にする
今にして思えば、自分の様子を察して慰めに来てくれたのかも知れない

いいだろう。アルスラー・ナッシュ。十六聖天の剣士よ
貴様等取るに足らぬ存在。そんな貴様が父の好敵手と認められたというのなら
力を付けよ。そして我に一矢報いるがいい。その時まで我は

『不敗の頂にて貴様を待とう』

九つの剣閃が煌めいた―。ビーストハザード剣の将・クレイオス、推して参る
その日、九州は九つ分断された

クリムゾンブロウ曰く「海水に幼女成分があるのはわかった。飲み干す。終わらせるぞ海を」
ブラックパイソン曰く「…待て!ならば市営プールは更に濃密なのでは」

ビーストハザード外伝~ティターンの残光~完
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