闇伝 外道対外道4


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独逸郊外、世に黒き森(シュバルツバルト)と呼ばれる深き森林地帯。

この地を拠点に西欧州の暗部を牛耳っていた結社「アポカリプス・ナウ」が
かの名高き十六聖天に討たれてから、もうかなりの月日が流れていた。

聖天と幹部「クリフォトの十大悪」との直接決戦により、黒き森の地下にある
広大なアジトも破壊され、もはや組織の再生など叶わぬとまで言われていた。


だが、滅びの定めを己が頭脳と技術により回避し、再起の時を伺う者が居た。

「これでよろしいかしら? アルゲマイネ」
「・・・はぁっはぁ! これならあのアナル野郎やアバズレどもにも、もう
 遅れは取らないよぉ! さすがは自慢のババァボディ、腕も絶好調だねぇ!」
「ご機嫌ねぇ。お気に召していただけたようで何よりよ」
アルゲマイネを改造するのも、2度目となればお手の物。
補修のついでに、さらに強化改造を施しておいたが、さてどうなるか。
あの十六聖天どもの中にお熱な娘がいるようだけれど、ねぇ。
まぁ、出て行く者の末路など、知ったことではないのだが。

ご自慢の『メイド』どもを引き連れたアルゲマイネを見送り、ファウストは囁く。
「これで、オリジナルのコマンダーは、ひとりだけ、ねぇ? ふふふ・・・」
「はい、そうですね・・・」
『貪欲』を司るファウストは、聖天との闘いにて二度その身を滅ぼされたはずだった。
今の彼・・・いや彼女だろうか、の体は既に3つ目である。

「ふふ・・・やっぱり、この体よねぇ・・・貴女のその若々しくも可愛らしい、
 特殊な性癖を持つ殿方には大層評判が宜しそうな身体もいいけれど、ね」
現在のファウストの身体は、フロイラインボディと名付けた自信作の2ndボディをベースに
さらに強化改造を施した、いわば理想の究極系とも言えるボディである。
一方、特殊な性癖の方には受けると評された彼女は、『愚鈍』を司るメルヒェンカッツェ。
幼き者の命を断つなどできない、ということで十六聖天は保護したつもりになっていたようだが、
連れて行かせたほうは、そっくりの容姿に少々の記憶と時限式アポトーシスを仕込んで
泳がせておいたクローンに過ぎない。
さすがにもうそろそろ、文字通り「化けの皮が剥がれる」頃だが、それはそれで構わない。
しかも憎き十六聖天どもは、十大聖天との決戦を終えての消耗が抜けきらない頃だ。

活動のための余力を蓄えるという意味では、十大聖天の台頭は好機であった。
その間に、例の宝玉からさらに知識と技術を引き出し、クローニング技術をさらに進展させ
短期間での高速培養が可能となったことで、ようやく兵隊の大量生産体制も整った。
人の姿をした、人肉という機械で動く、容易に数が揃えられる理想的な軍隊。
あえてメルヒェンカッツェを飼っているのも、彼女の体内に息づくBC兵器を兵隊どもの
足かせとするためである。これまでも培養後の運用試験中に勝手に自我を持ち出奔するケースが
少なからず起こっていたこともあり、バグを起こした欠陥品を処分する必要性を感じていたが、
意思一つでいつでも発病、即死も可能なメルヒェンカッツェのBC兵器は枷として理想的である。
今は有効活用のためにそのまま生かしてあるが、じきに思考を完全に掌握してしまうとしよう。
秘蔵のクローン兵団の生産も順調、極東で馬鹿な殺し合いをしている殺し屋風情に取り入って
クローン群隊の稼動試験を行っている甲斐もあり、DNAバランス調整も上々である。

「まったくもって、都合が良くて困るわ・・・これは誰に感謝すればいいのかしらねぇ?」

所変わって日本国内某所、十六聖天本部。
保護したメルヒェンカッツェが変死したとの一報を
受け、軍師メカシバイがお供ロボセラヴィーを伴い
現場へ急行する。バイオハザードの危険もあるため、
生物ではない自分が動くべきであろう。
メルヒェンカッツェを収容していた病院にて、検分を行う。
「ふむ・・・自身がBC兵器の貯蔵庫である『愚鈍』が
変死・・・しかも、バイオハザードの兆候なし、か。
これは一体・・・?」

ロボセラフはだんまりを決め込む。
メカシバイやハワワイザーをサポートするための諸機能を
搭載するために言語機能を削りに削った結果、
バンシニアタイスルとしか喋れなくなり、口を開けば
たちまち周囲に誤解を与えてしまうからである。
だが同じメカ生体同士、メカシバイとならば
データ通信で何の問題もなく意思疎通を行える。
「やはりそう判断するか・・・この『愚鈍』、
それ自体がフェイクだったというわけか」

「恐るべきはアポカリプス・ナウの、否、
『貪欲』ファウストの持つクローニング技術。
このメカシバイのモノアイすらも欺くとはな」
容姿だけではない。記憶や特殊技能まですら
複製できるというのか。それはもはや、神への
挑戦ではないだろうか・・・。
事態は急を要する。打倒作.をいち早く練らねば・・・!

急ぎ本部に戻ったメカシバイ達は事の次第と自分の推論をハワワイザーに報告し、
再度のアポカリプス・ナウ打倒を進言する。だが十六聖天全体が未だに十大聖天との
死闘での、あらゆる意味でのダメージが抜けきっていない状態である。
それを分かっている上での進言であることはハワワイザーも承知しているが、
一度は撃退したとはいえ1組織を相手にすることは現状では難しいとしか言えない。
だが、時間をかければメカシバイが言うように、記憶や能力すら本人に劣らない
軍勢を手にしてしまう可能性がある。
さらに言えば、隣人、仲間、家族が本当にそうなのかすら信じられない世界に陥ってしまう。
少数でも切り崩しがかけられるようなきっかけがあれば・・・!

敵の手が分かっいても打開できない状況。ここから抜け出すための一手を打つ為の
情報が間者からもたらされるのは、しばし先のことである。

そしてまた異なる場所。
そこは、いずことも知れぬ、幻想の都。
艶やかなからも儚く美しい、ただひとりの少女ための王国。
少女は臣下を傅かせ、傍らには屈強なる騎士を控えさせ、優雅に紅茶を嗜む。
「ねぇ? あのとき、戯れに適当な記憶を刷り込んだあの娘、今頃どうしてると思う?」
「さぁ、な」
「まぁ、どうなっていようと、構わないのだけれど。所詮は複製の複製だもの、ね」


クリムゾンブロウ曰く「wikiに掲載されるときにゃイメージ画像は載らないと知ったら」
ブラックパイソン曰く「あのメカとロボ、黙っちゃいませんね・・・」
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