ビーストハザード外伝 ~金色の名を持つ獣~


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「田中さん…」
「慣れ慣れしく死人が俺の名を呼ぶんじゃねェ」
「…死人?」
「いいか、いっけい。ハム公の言う通りだ。どんな時でも油断するな。俺達は死ぬまで戦場にいる
 人生、死ぬ瞬間までが戦場だ」

いっけいを床に下ろすと、茂はグリンメルスハウゼンに向き直り、手招きする

「勇敢だねェ、アンタ。けど身の程はわきまえた方がイイと思うぜ?」
「お前こそ随分口数が多いんじゃねーか。“戦士の心得”って奴はどうしたぃ」

グリンメルスハウゼンの頬が裂け、赤い血が流れ出る
その血を拭うとグリンメルスハウゼンは大きく口を歪ませ

「面白れェ…。教えてやるぜ。俺達が何故ゴールデンハムスターと呼ばれているかをな」
「十六聖天の戦い方という奴を、あの世での土産話にするんだな。往くぞ…!」

一人と一匹の姿が、霞の如く消えた
だが、いっけいは思う。田中さんじゃ無理だ…。尊敬してない訳でも見下している訳でもない
だがあの敵は次元が違うのだ。勝てるはずがない。誰か助けを呼ばないと
いっけいは、最後の力を振り絞って血を操り、助けを求めるべく行動した

死に体のいっけいは気付いていなかった。今戦っている田中は、彼の知る田中ではないという事に
そして、田中と戦っているグリンメルスハウゼンは、その違和感に気づき始めていた

(おかしい…。こいつは最下級聖天のはず。番号すら与えられていないカスの中のカス。カス・オブ・ザ・カスだ
 なんでそんなカスが、この俺の動きに対応できる…!?)
「どうした?ゴールデンハムスターの力ってのを見せてくれるんじゃねェのかい、ハム公」
「減らず口を…見せてやる。吹きあがれマグマ!ゴールドイラプション!」
「金色の溶岩だと…?だが、甘い。田中流鎖鎌の陣。守りの108が一つ…陽炎!」
「何ィ?陽炎…」
「そうとも、半径2・5メートルは神すら犯すことのできない、鎖鎌結界だ!」
「クックック…。へぇ。すげぇな。ちゃんと防げてんだな?だけどよーくお前の獲物を見てみな?」
「何…これは…」

鎖鎌は、溶岩を完璧に防いだ。だが、その溶岩は鎖鎌に付着したまま硬化し、鎖鎌の武器としての性能を奪っていたのだ

「どうした?顔が青いぜ?サバでも食ったのか?アメリカザリガニは、サバばっか食ってると青くなるらしーが…」
「ちィ…ッ」
「おおっと、回し車で鍛えた俺から逃げれると思うなよ」
「グハァ…ッ!」

グリンメルスハウゼンの鋭い突きが、田中の胸に突き刺さる
地面を転がる田中を、グリンメルスハウゼンは投げ飛ばし、更にその爪で引き裂く

「どーした田中先生?死ぬまでが戦場?ならテメー、得物が鎖鎌だけってのはいけねぇなァ…?」
「手裏剣ももう無さそうだしなァ?もういいだろ、つまんねェ。死にな、エクスプロージョン・ノヴァ!」
「ウボァー」
「十六聖天ってのは溶ろけそうな位に甘ェ…」

ガーデニングコーナーで倒れた田中を後にし、グリンメルスハウゼンは、いっけいにトドメを指すべく
ペットコーナーに足を進めた

「よォいっけいちゃん?空に上がる時間だよ?」
「田中さんは…どう…し」

いっけいの顔を踏みつけるグリンメルスハウゼンの哄笑が、コーナンに響き渡る

「あぁ、無様に倒れたぜ。不出来な先輩を持つとお互い、大変だなァ?」
「畜生!よくも!」
「おぉっとあぶねェ。何処にそんな力が残ってんだ?まぁ、所詮残りカスの力だけどなァ」
「畜生!喰らえ、明楽流奥儀…」

結果の見えた戦いを挑むいっけいだったが、そんないっけいに向って怒声が上がる

「いっけい、お前誰に断って戦ってやがる…俺はまだ負けちゃいねェ」
「あらやだ、田中さんずいぶん服がボロボロよ」「田中さん、意外と良い体つきね」

パートの沢田と山下がふと口にしたその名
彼こそ、このコーナンの常連にして、既に倒されたと思われていた
存在するはずのない17位田中茂、その人であった

クリムゾンブロウ曰く「夕飯食ってねぇ」
ブラックパイソン曰く「タと夕って似てね。ルーツ同じかもしんねぇ」

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