八話


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十大聖天の基地は酷く薄暗く、無機質的な物だった
海に浮かぶこの塔に似た要塞の
最下層や外周では、深い霧の中、十六聖天が十大聖天の戦闘達と激しい戦いを繰り広げていた
先に進んだ仲間の元へ、追手をやらぬために

「いっけいがやられたかもしれねぇ」
「けどやられてないかもしれねぇ」

「ちょっと待てよ!」
「何です?」
「いくらなんでも数が多すぎるアル!」
「数が多すぎる?」
「これは俺達がでしゃばるより、正直トムやら西園寺に任せる方が賢明アル」
「そんな身も蓋もない事を言うと、あとで怒られるかもしれませんね…」
「マジか」
「マジってFEの?」

「リフならあるぞえ」
『リフ!?』

僧侶リフ…全ての聖天士達がその姿を浮かべた
SFCで出番のカットされた聖者の姿を。その事を思えば、と聖天士達の気力が回復する
場違いなほど幼い声の持ち主は、さらに告げる

「お主ら、チョット邪魔じゃから上に上がっておいてくれんか楠。霧のには近づくでないぞ」
「ラク出来る気配しかしねぇ」
「そういう事ならば言うこと聞かざるえねぇ」

その幼い声は、決して高圧的でも命令口調でもなかったが
有無を言わさぬ何かを持っていた
幼い声の持ち主の指示に従い、敵の侵入を食い止めていた聖天士達は塔の中に退避した

「さて。知己が心配での。妾も主らに構うておる暇はないのじゃ。悪い楠」

それは如何なる魔の力なのか。千を超える精鋭は霧の中、塵へと分解されていた
彼女の持つ人類では到底及ばぬ桁外れの魔力と
スペリオルスコットランド粒子―イザナギ
その二つが合わさった時、霧の中に存在するものは全て塵に還る

「さて。間に合うと良いんじゃが楠」

幼い声の主は、塔を見上げると一気に跳躍した

塔の最上層に続く踊り場では、ジークフリードとジョンが死闘を繰り広げていた

『ジーク、もうやめて!いつものジークに戻って!』
「俺に指図すんじゃねぇナマクラが。ヘシ折られてぇのか!」
『ヘイジョン!目をあけやがれ!ファックするぞ!ジョン!
 …マスター、どうした。さっさと立ち上がるのだ
 おはようアロンダイト、ここは危ないからさっさと撤退しよう。と言いたいのだろう?
 どうしたマスター。何か返事をしろマスター…!』

邪竜となったジークフリードと、傷つき倒れた若い剣士
今まさに邪竜の爪は、剣士には振り下ろされようとしていた


最上層へ続く道を佐藤次郎は走り
次郎が向かう先でアリスとワンダーワールドの戦いに一つの区切りがつけられていた

「…イヤアァァァアア!」

肉の塊となったワンダーワールドの姿を見て
アリスは絶叫していた。

手に持つ水晶玉には、十六聖天と十大聖天の戦いが、順次映し出されている
何が目的だったのだろうか、あるいは何も目的などないのだろうか
水晶玉に映ったどの映像が決め手になったのか、あるいはそれらは関係ないのか
キラーは凄まじい速度で大地を蹴っていた

十六聖天外伝 ~失楽園の章~  8話
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