-2- 日本

2,日本

 特殊急襲部隊、通称「SAT」所属の、不知火 柊(しらぬい ひいらぎ)隊員は気が滅入っていた。
なぜなら、立て篭もり犯を狙撃する狙撃支援犯が突如として全員行方不明になってしまったからである。
唯一、不知火だけが作戦行動前に指揮班から呼び出されていたため、無事であった。
『一体どうしたものか・・・』
 無線から声が漏れる。指揮班の陰山 勲の声だ。
「これからどうしましょうか」
 柊が問う。
『狙撃手が一人じゃどうにもならん、大阪から狙撃班をよんでいる、10:00時に今から指定する合流地点に行け』
「わかりました」
 柊はGPSに合流地点が表示されるのを待ち、歩き出した。
時空移動の能力持ってるやつは今はいないはずだ・・・と心の中で思う、そう、柊のいる世界は能力と呼ばれる特殊技能をもっている人々で出来ている、柊は千里眼の能力をもっている。
 草木を分けて進んでいると開けた場所に出た、ここが合流地点らしい。
周りを見渡すとふと、あるものに気がついた。
開けた場所の一角に壕のような穴があいていた。
覗き込む・・・無数の目があることに気がついた。
背中に氷を落とされた感覚がした、すぐさま引き返そうとするが引き止められた。
「そう、急がなくてもいいじゃない」
 聞きなれない声がする、そもそもこんなところで人に会うはずが無い。
「誰だ」
 柊が問う。
「あなたにも教えられない、別の人達と同じでね」
 別の人達?狙撃班のやつらだろうか、そうなるとこいつは・・・
「ふふ、気づいたようね、そう私が他の人達を別のところにさらったのよ」
 体が凍りつく、こいつは危ない、別のところにさらったと言うことは時空移動をもっているかもしれない。
「どこに連れて行った、答えろ」
 なるべく冷静な声で問う。
「知りたければその穴に入ることね」
 その穴ということはさっき覗いたあの穴のことだろう・・・
もし他にも仲間がいるのなら隊員たちが危険かもしれない・・・
「あなたもじれったいわね!さっさとはいりなさい!」
 さっさと入れといわれても、と思ったこと矢先、なにかに背中を押された。
「おわぁぁぁぁぁぁぁ!」
 もっと千里眼を使いたかったなぁ・・・そんなことを柊は思っていた・・・



今日の更新はここまでです。
どんどん足していくのでみていただけたら幸いです

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最終更新:2010年02月21日 22:05
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