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プラネタリウム




夜空は大きなプラネタリウム。

小さな頃に両親に連れて行ってもらったおぼろげな記憶があるだけ。


私の世界じゃ、こんなに綺麗に星は見えない。
それだけこの世界の、時代の空気が澄んでいるという事。


手を伸ばせば星に届きそうな感覚をおぼえる。
吸い込まれそうな深い藍。




私は何度この世界の時空を超えればいいのだろう…

あの人を死なせない為には…死なない未来を…導けるのだろうか。



歴史を…変える力が欲しい。


そして選んだ道は…自分が死ぬ事。


彼は自分に負けて海に身を投げる。
それはもう何度も、何度も繰り返し見てきた結末。

それなら…私が負ければ未来は変わるかもしれない。



なんて安易すぎる考え。



これはただ、逃げるだけの選択なのではないのだろうか…。
彼の死を目の当たりにしなくてもいい、自分が先に逝けばその死に様を見なくていいという、逃げ。





「歴史に刻まれた死は…変えてはいけないのですか?」




歴史の教科書に載っていたとおりの彼の最後は、目の当たりに体験してなんと悲しいものなのだと。

瞳に映る星が眩しくて、涙が零れた。



亡くしたくない者。

それは大切な人。


愛しすぎる人。




深い紫苑色の瞳の奥に見えるものは何?



強くも儚いその輝きは、私には泣いているようにも見えて…




本当に死を自ら望んでいるの?




貴方の死を阻止しようという想いは…自己満足なのです。





共に逝けるのならば、その道を私は迷わず選ぶでしょう。




でも、それは無理な願い。



貴方は受け入れない。

己以外のものを受け入れはしないから。






この眩しい星空を貴方も見ていますか?





会いに行こうと思えばいける距離で…でも遠い。





貴方は遠すぎる。





同じ時代に生まれていたのなら、こんな苦しみは無かったのでしょうか?







星よ。



静かにざわめく輝く光の束たちよ。






この想いは届きますか?





遥か彼方の時空より来た私の想いは、貴方たちに届きますか?





数え切れない星たちが私を見ている。


静かに…静かに…音も無く。






光だけを私に降り注ぐ。







願いを流れる星に託して…私は明日、逝きます。







貴方に最後の願いを…届くはずも無い、自分勝手な願いを









どんなに想っても











「…知盛さんっ」












痛む心は自分の想い。



苦しむ胸は貴方のせい。



手を伸ばしても貴方には届かない。










望美は嗚咽を押し殺す。







変えようも無い別れに…







「どうか…死なないで…」






我侭な想いを胸に。









星たちは、ただ光り輝くだけ。








【 あとがき 】

結構前に前半だけ書いていて放置しっぱなしだったものです。
題名は、某アーティストさんの音楽を聴いていて思い浮かんだ話なのでそれから拝借。

『上書き』の前の望美の心情?みたいなもののような気がしないでもないです。
ハイ。
書いている本人も分かってません。
意味不明すぎて申し訳ございません。

本編も書かなくちゃなー。


ここまで読んでくださりありがとうございました!!



2006 0606



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