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「ディバイン、そろそろ起きなさい。いくわよ」
レイの声で木の下で目が覚めた俺はしばらく草原を歩き、目に見えたその光景に圧倒された。
りっぱな城門が見え、誇らしくそびえ立つ一番の建物、城だ。
その下には町々が並び、ここからでも人がいるのがわかる
ここに着くまでに大体二週間はたった。無論その間何もなかったわけではない。
来る先々で魔物と戦った。様々な形態の魔物がいたが、それほど苦戦はしなかった。
レイ曰く、ここまで順応が早いとは思わなかったわ、だそうだ。
俺自身まぁ驚いている。鉄剣を振り回し、魔物、いや生き物を殺していくとは。
この世界の物はとても使い易い。剣などの武具類は特にそうだ。それ故に、生き物の命が
簡単に奪えてしまう気がする。初めはとてもじゃないが、戦うことなどできなかった。
だが、戦わねば、殺される。それだけだが、気持ちの救いにはなった。初めは倒したときは、とてもじゃないが見ていられなかった。
気持ち悪い。内容物は血でまみれ、とても残酷で、言葉で表現しきれない。慣れて見られるようになるまでどれほどの時間がかかっただろうか。俺は、行く先行く先、殺していったのだ。
今まで生き物の命のことなど微塵ほども考えたことなどはなかったが、こっちにきてからはそればかり考えてしまう。奪いたくもない命を奪ってしまう。しかも、簡単に。
この国は戦争中だ。人もいっぱい、死ぬだろう……
戦争か……俺はいったいどうするのだろう。もし、もしも人が襲ってきたら……
――――ディバインさん――――
突然紙が目の前に振り下ろされ、俺は驚きの声を上げた。
「うわ!なんだ、ジークか。びっくりさせるなよ。」
――――悩み事でもあるのですか?――――
「ん……いや、別になんでもないさ」
その返答に納得したのかはわからないが、これ以上ジークは聞かなかった。
城門に着くと早速検問が始まった。戦争だから仕方がないか。
だいたい十分くらいだろうか、ようやく検問が終わって国の中に入ったとき、俺は目を疑った。なんと戦争中だというのに、想像していた以上の賑わい方だったのだ。
町は活気にあふれ、人々はとても楽しそうに過ごしている。
「……いい国だな」
しみじみ、そう思った。
「そうね、とてもいい国だと思うわ。でも……」
レイも賛同するが、歯切れは悪い。なぜなら、
「戦争、か。嫌なことしか生まないな」
確かに、そういってしまえばそうだが、レイは、そうね、と頷き、
「っま、今を楽しく生きればそれでいいと思うわよ。辛いことは無理して受ける必要はなし…」
と、明るい考えを口にした。その表情は多少無理が入っている気がした。
「そうだな」
しかし、戦争は自分の意思なくふりかかってくるもんだ。でも、俺は相槌をうつしかなかった。





このあと、レイの家についた。家の中はまったく人が入ったりした形跡がなかった。
「うへ~、ほこりだらけだな」
「しょうがないでしょ、向こうに住むしかなかったから」
「そういや…なんで向こうに住んでいたんだ?」
「こっちは堅っくるしいの。ホラ、さっさと掃除するわよ」
スラスラとレイは言った。少し嫌な顔をした気がした。
「え?ちょっとまて、ここを今からやるのか?」
「あたりまえじゃない、寝る場所ないわよ?」
「いやいやいや、ほこりまみれの床、蜘蛛の巣、かび、その他もろもろの汚れを掃除?
無茶いっちゃいけまへんがな」
関西人口調で否決するが、
「大丈夫、深夜までには終わらせるから、ささ、やるわよ」
裁判者の判決には勝てず、しかたなく雑巾とほうきをとりだして、取り掛かった。
結局朝になるまで終わらなかったのは、いうまでもないだろう。



すっかり疲れてグッスリ眠っていた俺は昼まで寝ていた。
レイは城に招かれているらしい。机の上の紙に、城にいってくる。店の経営もお願い、と、ぶっきらぼうにかかれていたからだ。
夕方まで帰れないらしい。俺はその間店番をしなければならない。薬草、骨董品、武器、etc…なんでもあるな。
これらを売るのは容易じゃない、と思うのだが……
「失礼」
なかなか線の通った声のする客が入ってきた。中肉中背の、どこにでもいるような、見たことのある顔だった。ここは商売口調で勝負を賭ける。
「いらっしゃいませ、何がお望みで?」
我ながらセオリーどおりだと思う。
「ん…そうだな、その首飾りでももらおうかな」
意外に綺麗な、銀色の十字架のものだった。値札のような物があって、それに四桁の数字が入っていた。上は3、ほかは0なので三千円とういうことであろうか。
「了解しました。3千ディスです」
はたしてこう読むのか、心配だな。
「ああ、はいどうぞ」
すっかり合っていたようなので、別に気にすることは無かったみたいだ。3枚、紙幣が渡される。
「おま…いや、君は…いや、失礼した。なんでもない」何回か言い直したあとに結局なんでもない、はないだろう。まぁ、腹を立てず、
「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」いや、もうバイトとか余裕だね、こりゃ。
「ん…また逢おう」
変な客だと言ってしまえばそれで終わりだが、それ以外にも感じ取ったものがある。
それは―――剣を背負っていた。
それだけ、と、落胆すること無かれ。不思議と光っていたんだ、剣が。
っま、どうでもいいので、楽しい、面白い、珍しい、の三拍子がそろった魔法の練習でもしますか…
「ファイア」
ぽっ、と小さい火が指から湧き出た。まったく熱くないのは魔法だからだろうか?
まぁ、どうでもいい。レイも言っていただろ?今が楽しければいいんだ。細かい理屈なんか無視だ無視。さ、他の魔法もやってみるか…





しばらくして、レイが帰ってきた。
「ただ~~い……うわ!」
おそらくテーブルの上に食事があるので
レイがすっとんきょうな声をあげたのだろう。びっくりしている。俺は両親がよく家にいなかったから自分で試行錯誤して勝手に作って食っていたから、料理はできた。
「どうした?レイ」
「だだだだって、まともな食事がならんでいるんだもん……」
「まとも、ったて、ありあわせだぞ?」
サラダに野菜スープ、よくわからん肉のから揚げにパンだ。驚くことにこの世界、グランガイアは地球とほぼ同じ食物だ。
名称は多少違うが、品は同じだった。と、思う。
どう違うかと言えば、発音だな。あと単純に―――先に言ったが―――名前が違うとかだ。
「ま、夕飯にパンは俺は嫌だけどな。」
米は家になかった。買おうと思ったが、あいにく『俺の金』は無いしな。
皮肉を言いながらも、腹は減っているので結局食うのだがな。
「そういえば、パンも焼いたの?」
「おう、魔法ってのは便利だな。パンまで焼けるんだな」
当然、レンジなどないので火を起こしてかまどで焼かなければならない。
そこで、魔法という便利な種火があるのでわざわざ火は起こさなくてもいい、
ということだ。
「え?え?え?もう魔法使えるの?」
あいかわらず驚くのが好きなことで。こっちじゃ別に珍しいわけじゃないだろうに。
「おう、暇なときのちょこちょこっとな。」
「や、やるわね。ちょっとびっくりしたわ」
少し驚いていた。ちょっとうれしい自分がいることに気がついた。
「気にするな。ほら、飯食わんと冷めるぞ」
照れ隠しに夕食を薦める
「は、は~い。いただきます」
両手を合わせ、食前の挨拶をし終えたとき、すでに箸を持っていることに気づいた。
凄い速度で飯をたべている……見ているこっちが気持ち悪くなるくらいだ
「おい、つまるぞ」
「ふぁ?らいしょうふらいしょうふ。しにいふぁしにゃいって」
「は?だいじょうぶだいじょうぶ。しにはしない、って言われてもな~」
口にたくさんパンを頬張りながらしゃべっている。まさか、いままでこんなふうに……
まさかな。
「……ん、ところで城で何を話していたんだ?」
スープを飲んでいるレイに事情を聞いた。
「それは、……んく。はあ、えっとね、今後の戦争について」
「ほう。いったいどんな?」
「具体的には、どこを攻めればいいかとか、敵兵力はどのくらいかとかかしら」
「んで、どうすんだ?」
もし、このまま戦争をするとすれば……こちらから仕掛けるのだと思う。効率がいい。
なんでもそうだが、守るだけでは勝負は勝てない。
「そうね、いっておくわ。明後日、早速任務がはいったの。」
「え?なに?」
よく、聞き取れなかった……らよかっただろう。耳を疑ってみたかったので
もう一度聞いた。
「えっと……明後日何しにいくって?」
「だから、任務で、町を占領、いや、制圧しにいくの」
レイは話から察するに軍人のようだな。
「とうとう戦争か……ったくお前も大変だな……」
「え?ディバインもいくのよ?」
驚くのも好きだが、脅かすのもお好きなようで、耳を疑ってみたかったので
もう一度聞いた。
「……なにに?」
「任務。王様にディバインのことはなしたら興味もってさ。」
「なに?そのお気楽主義者?だいたい、人と戦えんぞ?俺」
あたりまえだ。人を殺す。それだけはなにがあってもやりたくはない
「そうはいってもやるしかないの。この国には人材が少ないし……、それに、何もしなければ、わたしたちの国の人が死ぬのよ。だから、ね?」
レイがそう言った。もっともだ。反論はできない。だが……
意見くらいは言わせてもらおう。
「…まぁ、いくら戦争でも被害は減らせるだろう?」
「たしかに、まぁ……小さな町だから上手くいけば死傷者ゼロも夢じゃないかも」
希望は見えた、が、
「けど、実際に人と面向かって戦うっていってもなぁ……」
おそらく、体が震え手何もできないと思う。それならば、行かないほうが足手まといにならないのではないのか、とディバインは思った、が、
「作戦はわたしが考えとくから、ディバインは戦うことだけ考えてればいいの」
「いや、だからよ……」
戦うことが嫌だと言うのになぜ考えなければいけない。
ふと、心の中で苦笑してしまった。
「あ!明日、王のところにまたいくから。いいこと思いついちゃったし……そろそろ寝なさい」
なにもいいだせず、レイのマシンガントークで今日は終わった。





身だしなみも一通り終え、そろそろ眠りにつこうとしていた矢先、
寝なさいといったレイがすでに寝ていた。
布団でも掛けてやるか……
しまった。自分の布団を掛けたら、自分のが無いじゃないか…
まぁ、いっか。




「……ックション!」
夜にクシャミの音が響いた。






「ふ~ん。なるほどね」
黒のマントに身を包む男が、紙の束をめくりながら、そう言った。
「その子、確かに『あの森』から出てきたんだね?」
紙を持ってきた甲冑に身に着けている男は言った。
「間違いありません。何人もの部下が言っております」
「なるほど…近々会いたいね。その子に」
クスクス笑い声を漏らしながら、楽しそうに言った。
「…探してまいりましょうか?将軍のお望みでしたら…」
「いや、結構。…君の話道理なら、位置を感じることができるからね…」
将軍と呼ばれたこの男は言った
「それより、こっちの人たちを探しておいてよ?」
「心得ております」
違う紙には二十代後半の男女一組と十代後半の男女が描かれていた。
名前は―――