暇な一日
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暇な一日
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2007-03-16T02:17:27+09:00
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315
卒業式終了して高校への道のりへと進んだわけだけれども、行く先不安でたまらない。もう少し高校情報調べとくんだった…
3/12
もうそろそろ卒業。本当に長かった…
3/6
公立試験発表当日です。結果はXでした。私立に向けて心入れ替えていきたいです。
3/3
公立後期試験が終わり息抜きができ、素晴らしい暇な時間ができました。これからは友人とはっちゃけます!ええ、はっちゃけますとも!
余談ですが、[ひぐらしの鳴く頃に]と、いうゲームを最近やりました。
これはサウンドノベライズといわれる音楽付の小説です。
心臓の弱い方にはお勧めできません。
2/19
明日はテスト。色々大変な時期になってきましたが、乗り切っていきたいです。
1/27
無事私立受験も終わり、一息つける時期になりました。某友人はまだ公立受験があるので遊ぶ機会はありませんが、それでも楽しく生きていきたいです。小説のネタがでません… 助けてくだされ。
1/10
久々に書きますブログ、日記といいつつ日記でないとはお笑いですよね
さて、それっぽい話でもします(笑)
PS2のゲームでSEEDってガンダムアクションありますよね?あれのⅡをやっています。ちなみに管理人の愛機はジャスティスガンダムです。
対戦でひたすら腕を上げようとがんばっているのですが、いかんせんだめですね~。一瞬で瞬殺されてしまいます(笑)
めげずにがんばって生きたいと思いますですはい。
1/7
このサイトは気ままに過ごす少年Aの日記です。
気になりましたら友人等の方に一言いってもらえると幸いです。
小説等も掲載予定ですが、期待はしないでください(笑)
今はまっている某NETゲーの小説書いていても…大丈夫かとおもわれです。某NETゲーは赤○と訳されるもので、結構はまりました(笑)
ちょくちょく合間見てやっているのですが、が、が、
LVが上がりにくい。
これ以外には特に印象に残らないですね。攻撃するのも職業も充実してますしね。文句はやってるので特に書きません(笑)
2007-03-16T02:17:27+09:00
1173979047
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2007-03-03T02:24:29+09:00
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2007-02-19T17:25:44+09:00
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~第四章~「戦争」
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「ディバイン、そろそろ起きなさい。いくわよ」
レイの声で木の下で目が覚めた俺はしばらく草原を歩き、目に見えたその光景に圧倒された。
りっぱな城門が見え、誇らしくそびえ立つ一番の建物、城だ。
その下には町々が並び、ここからでも人がいるのがわかる
ここに着くまでに大体二週間はたった。無論その間何もなかったわけではない。
来る先々で魔物と戦った。様々な形態の魔物がいたが、それほど苦戦はしなかった。
レイ曰く、ここまで順応が早いとは思わなかったわ、だそうだ。
俺自身まぁ驚いている。鉄剣を振り回し、魔物、いや生き物を殺していくとは。
この世界の物はとても使い易い。剣などの武具類は特にそうだ。それ故に、生き物の命が
簡単に奪えてしまう気がする。初めはとてもじゃないが、戦うことなどできなかった。
だが、戦わねば、殺される。それだけだが、気持ちの救いにはなった。初めは倒したときは、とてもじゃないが見ていられなかった。
気持ち悪い。内容物は血でまみれ、とても残酷で、言葉で表現しきれない。慣れて見られるようになるまでどれほどの時間がかかっただろうか。俺は、行く先行く先、殺していったのだ。
今まで生き物の命のことなど微塵ほども考えたことなどはなかったが、こっちにきてからはそればかり考えてしまう。奪いたくもない命を奪ってしまう。しかも、簡単に。
この国は戦争中だ。人もいっぱい、死ぬだろう……
戦争か……俺はいったいどうするのだろう。もし、もしも人が襲ってきたら……
――――ディバインさん――――
突然紙が目の前に振り下ろされ、俺は驚きの声を上げた。
「うわ!なんだ、ジークか。びっくりさせるなよ。」
――――悩み事でもあるのですか?――――
「ん……いや、別になんでもないさ」
その返答に納得したのかはわからないが、これ以上ジークは聞かなかった。
城門に着くと早速検問が始まった。戦争だから仕方がないか。
だいたい十分くらいだろうか、ようやく検問が終わって国の中に入ったとき、俺は目を疑った。なんと戦争中だというのに、想像していた以上の賑わい方だったのだ。
町は活気にあふれ、人々はとても楽しそうに過ごしている。
「……いい国だな」
しみじみ、そう思った。
「そうね、とてもいい国だと思うわ。でも……」
レイも賛同するが、歯切れは悪い。なぜなら、
「戦争、か。嫌なことしか生まないな」
確かに、そういってしまえばそうだが、レイは、そうね、と頷き、
「っま、今を楽しく生きればそれでいいと思うわよ。辛いことは無理して受ける必要はなし…」
と、明るい考えを口にした。その表情は多少無理が入っている気がした。
「そうだな」
しかし、戦争は自分の意思なくふりかかってくるもんだ。でも、俺は相槌をうつしかなかった。
このあと、レイの家についた。家の中はまったく人が入ったりした形跡がなかった。
「うへ~、ほこりだらけだな」
「しょうがないでしょ、向こうに住むしかなかったから」
「そういや…なんで向こうに住んでいたんだ?」
「こっちは堅っくるしいの。ホラ、さっさと掃除するわよ」
スラスラとレイは言った。少し嫌な顔をした気がした。
「え?ちょっとまて、ここを今からやるのか?」
「あたりまえじゃない、寝る場所ないわよ?」
「いやいやいや、ほこりまみれの床、蜘蛛の巣、かび、その他もろもろの汚れを掃除?
無茶いっちゃいけまへんがな」
関西人口調で否決するが、
「大丈夫、深夜までには終わらせるから、ささ、やるわよ」
裁判者の判決には勝てず、しかたなく雑巾とほうきをとりだして、取り掛かった。
結局朝になるまで終わらなかったのは、いうまでもないだろう。
すっかり疲れてグッスリ眠っていた俺は昼まで寝ていた。
レイは城に招かれているらしい。机の上の紙に、城にいってくる。店の経営もお願い、と、ぶっきらぼうにかかれていたからだ。
夕方まで帰れないらしい。俺はその間店番をしなければならない。薬草、骨董品、武器、etc…なんでもあるな。
これらを売るのは容易じゃない、と思うのだが……
「失礼」
なかなか線の通った声のする客が入ってきた。中肉中背の、どこにでもいるような、見たことのある顔だった。ここは商売口調で勝負を賭ける。
「いらっしゃいませ、何がお望みで?」
我ながらセオリーどおりだと思う。
「ん…そうだな、その首飾りでももらおうかな」
意外に綺麗な、銀色の十字架のものだった。値札のような物があって、それに四桁の数字が入っていた。上は3、ほかは0なので三千円とういうことであろうか。
「了解しました。3千ディスです」
はたしてこう読むのか、心配だな。
「ああ、はいどうぞ」
すっかり合っていたようなので、別に気にすることは無かったみたいだ。3枚、紙幣が渡される。
「おま…いや、君は…いや、失礼した。なんでもない」何回か言い直したあとに結局なんでもない、はないだろう。まぁ、腹を立てず、
「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」いや、もうバイトとか余裕だね、こりゃ。
「ん…また逢おう」
変な客だと言ってしまえばそれで終わりだが、それ以外にも感じ取ったものがある。
それは―――剣を背負っていた。
それだけ、と、落胆すること無かれ。不思議と光っていたんだ、剣が。
っま、どうでもいいので、楽しい、面白い、珍しい、の三拍子がそろった魔法の練習でもしますか…
「ファイア」
ぽっ、と小さい火が指から湧き出た。まったく熱くないのは魔法だからだろうか?
まぁ、どうでもいい。レイも言っていただろ?今が楽しければいいんだ。細かい理屈なんか無視だ無視。さ、他の魔法もやってみるか…
しばらくして、レイが帰ってきた。
「ただ~~い……うわ!」
おそらくテーブルの上に食事があるので
レイがすっとんきょうな声をあげたのだろう。びっくりしている。俺は両親がよく家にいなかったから自分で試行錯誤して勝手に作って食っていたから、料理はできた。
「どうした?レイ」
「だだだだって、まともな食事がならんでいるんだもん……」
「まとも、ったて、ありあわせだぞ?」
サラダに野菜スープ、よくわからん肉のから揚げにパンだ。驚くことにこの世界、グランガイアは地球とほぼ同じ食物だ。
名称は多少違うが、品は同じだった。と、思う。
どう違うかと言えば、発音だな。あと単純に―――先に言ったが―――名前が違うとかだ。
「ま、夕飯にパンは俺は嫌だけどな。」
米は家になかった。買おうと思ったが、あいにく『俺の金』は無いしな。
皮肉を言いながらも、腹は減っているので結局食うのだがな。
「そういえば、パンも焼いたの?」
「おう、魔法ってのは便利だな。パンまで焼けるんだな」
当然、レンジなどないので火を起こしてかまどで焼かなければならない。
そこで、魔法という便利な種火があるのでわざわざ火は起こさなくてもいい、
ということだ。
「え?え?え?もう魔法使えるの?」
あいかわらず驚くのが好きなことで。こっちじゃ別に珍しいわけじゃないだろうに。
「おう、暇なときのちょこちょこっとな。」
「や、やるわね。ちょっとびっくりしたわ」
少し驚いていた。ちょっとうれしい自分がいることに気がついた。
「気にするな。ほら、飯食わんと冷めるぞ」
照れ隠しに夕食を薦める
「は、は~い。いただきます」
両手を合わせ、食前の挨拶をし終えたとき、すでに箸を持っていることに気づいた。
凄い速度で飯をたべている……見ているこっちが気持ち悪くなるくらいだ
「おい、つまるぞ」
「ふぁ?らいしょうふらいしょうふ。しにいふぁしにゃいって」
「は?だいじょうぶだいじょうぶ。しにはしない、って言われてもな~」
口にたくさんパンを頬張りながらしゃべっている。まさか、いままでこんなふうに……
まさかな。
「……ん、ところで城で何を話していたんだ?」
スープを飲んでいるレイに事情を聞いた。
「それは、……んく。はあ、えっとね、今後の戦争について」
「ほう。いったいどんな?」
「具体的には、どこを攻めればいいかとか、敵兵力はどのくらいかとかかしら」
「んで、どうすんだ?」
もし、このまま戦争をするとすれば……こちらから仕掛けるのだと思う。効率がいい。
なんでもそうだが、守るだけでは勝負は勝てない。
「そうね、いっておくわ。明後日、早速任務がはいったの。」
「え?なに?」
よく、聞き取れなかった……らよかっただろう。耳を疑ってみたかったので
もう一度聞いた。
「えっと……明後日何しにいくって?」
「だから、任務で、町を占領、いや、制圧しにいくの」
レイは話から察するに軍人のようだな。
「とうとう戦争か……ったくお前も大変だな……」
「え?ディバインもいくのよ?」
驚くのも好きだが、脅かすのもお好きなようで、耳を疑ってみたかったので
もう一度聞いた。
「……なにに?」
「任務。王様にディバインのことはなしたら興味もってさ。」
「なに?そのお気楽主義者?だいたい、人と戦えんぞ?俺」
あたりまえだ。人を殺す。それだけはなにがあってもやりたくはない
「そうはいってもやるしかないの。この国には人材が少ないし……、それに、何もしなければ、わたしたちの国の人が死ぬのよ。だから、ね?」
レイがそう言った。もっともだ。反論はできない。だが……
意見くらいは言わせてもらおう。
「…まぁ、いくら戦争でも被害は減らせるだろう?」
「たしかに、まぁ……小さな町だから上手くいけば死傷者ゼロも夢じゃないかも」
希望は見えた、が、
「けど、実際に人と面向かって戦うっていってもなぁ……」
おそらく、体が震え手何もできないと思う。それならば、行かないほうが足手まといにならないのではないのか、とディバインは思った、が、
「作戦はわたしが考えとくから、ディバインは戦うことだけ考えてればいいの」
「いや、だからよ……」
戦うことが嫌だと言うのになぜ考えなければいけない。
ふと、心の中で苦笑してしまった。
「あ!明日、王のところにまたいくから。いいこと思いついちゃったし……そろそろ寝なさい」
なにもいいだせず、レイのマシンガントークで今日は終わった。
身だしなみも一通り終え、そろそろ眠りにつこうとしていた矢先、
寝なさいといったレイがすでに寝ていた。
布団でも掛けてやるか……
しまった。自分の布団を掛けたら、自分のが無いじゃないか…
まぁ、いっか。
「……ックション!」
夜にクシャミの音が響いた。
「ふ~ん。なるほどね」
黒のマントに身を包む男が、紙の束をめくりながら、そう言った。
「その子、確かに『あの森』から出てきたんだね?」
紙を持ってきた甲冑に身に着けている男は言った。
「間違いありません。何人もの部下が言っております」
「なるほど…近々会いたいね。その子に」
クスクス笑い声を漏らしながら、楽しそうに言った。
「…探してまいりましょうか?将軍のお望みでしたら…」
「いや、結構。…君の話道理なら、位置を感じることができるからね…」
将軍と呼ばれたこの男は言った
「それより、こっちの人たちを探しておいてよ?」
「心得ております」
違う紙には二十代後半の男女一組と十代後半の男女が描かれていた。
名前は―――
2007-02-19T17:22:53+09:00
1171873373
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~第三章~「再会」
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「ライトニング・ヴォルト!」
透き通るような高い声が森に響き、そして目の前に紫の落雷が落ちた。
「グギャアアア!」
一瞬にしてその生物は黒焦げの炭と化した。
「うへぇ~」
情けないディバインの声がでた。
少々驚いた顔で近づいてきて声の主は言った。
「君、大丈夫?まぁでも、こんなところにそんな装備じゃ死ぬわよ?」
いきなりさらりと衝撃的発言をその女性、いや少女は言った。
「あ、だ、大丈夫だ、危ないところありがとう、助かったよ」
礼をいい、ディバインは少し考えた。
この人どっかで見たことがある気がする。どこだっけな?
「にしても……奇妙な格好……レアね~」
彼女はよだれをぬぐうように口を手でふき、俺を見る。
「君こそなんだ?その格好は」
ディバインが思ったことをそのままいった。
その人は全身を覆うようなフード付きマントを着ていて、そして中は布できていて柔らかそうな服。
下は森の中をあるくには不似合いなフレアースカート。
靴はどこでも歩けるような分厚い茶色の革靴に見える。そして腰にナイフと思われる刃物もある。
「あら?旅には最低これくらいは必要よ?」
当然のように彼女は言った。
旅っていったって旅行だろ?何でそんな格好するんだ?
疑問に思っていることが伝わったのか、彼女はこう言った。
「はっは~ん、ひょっとしてあなた、向こうから来たの?」
ハ?ナニヲイッテルンダ?
ディバインはすこし頭がくらっとした。
「なるほどね~そりゃあ知らないわよね。あ、私もあなたと同じよ」
一人で満足そうに彼女はいった。
「え、な、何がだい?」
かなり動揺しながらもなんとか聞き返すことを、ディバインはできた。
「そりゃあもちろん地球出身ってこと」
「……マジ?」
「モチロン、こんな嘘言ってもしょうがないわ」
それはそうなんだが……
「じゃあ、ここはどこだって言うんだ?」
「ここはもう一つの世界……グランガイアって呼ばれているわ」
「グランガイア……ってどこの国だ?」
最後の望みを託し、ディバインは再度尋ねた。
「認めなさいって、苦しいことかもしれないけど慣れるとこの世界いいわよ」
そんな事ができるのは君だけだ!といいたいが、言ってもしかたのないこと。
このあとどうするかが重要なことだ。
「そういえば自己紹介がまだだったわね。私はレイ・フレイヤーよ。よろしくね」
右手を差し出し、握手を求めたが、
「レイ?レイだとおおおおおお!?」
ディバイン驚きを隠せなかった。行方不明かと思っていたらこんな所にいたのだから。
「な、何?どうしたの?なんか名前にトラウマとかあるの?」
レイは少々後ずさりしながら聞き返してきた。
「俺!ディバインだ!おんなじクラスの。思い出してくれ!」
しばらく眉間にしわをよせ、腕を組みながら考えていた、そして、
「ディバイン……ああ~あなただったのね!ずいぶん変わらないからびっくりしたわ」
そんな奴も居たな~というような感じにレイは言った。
「そういえばなんでそんなに大人に見えるんだ?おかしいじゃないか」
同じ十五歳とは思えないような顔立ちと体つきだった。おっと、怪しい目線じゃないからな。
「だってわたし、こっちで2年住んでるもの」
矛盾したことをレイは言った。
「え、こっちは一週間しかたってないが……」
当然、ディバインも時差直しを量る。
「ということは、う~ん……時間の流れが違うのね」
まったく理解できないことを淡々といっている。
う~ん、俺には理解できないことがたくさんあったのか。後で色々教えてもらおう。分かる範囲内で。
……なんてな。さっさと家に帰りたいよ
「ディバインどうするの?当然住むとこなんてないでしょう?」
「え?あ、ああ、そうだな」
まったく予期せぬ事態に戸惑っていたが最低限は答えられた。
すっかり忘れていた。そう、寝床がない。夜またさっきみたいに襲われたりしたら……
「うち、くる?」
いくいくか!とツッコミたくなったが 抑えて、
「え?」
いきなりのことだったので、よく理解できなかったが、それって……
「レイの家にすむってこと?」
「まあ、家事とか仕事とかもしてもらえるならになるけどね」
世の中はどこでも厳しい、か。いや、甘々の優しいほうか。
「でも、その……女ノ子ノ家なんだよな?」
遠慮をいれて言ったのだが、
「いいのいいの。一人暮らしで退屈してたところだから」
軽すぎる……
そこがまた、長所でも短所でもあるのかもしれない。
まぁ、当然のごとく了承し、家に向かう。
かくして俺はレイの家に住むことになった。
「ま、まだなのか……?」
ディバインが呻き声をあげた。
「あと3時間くらい歩くわね~」
険しい山道を越え、やっと開放されたと思ったら、でてきたのは
何もない草原だった。この場合の何もないは、建物をさす。
さすがに歩きでも一日中動いていると足にくる。レイは平然としているが……
「男の子がそれで大丈夫なの?まったく嘆かわしいわね~」
呆れが頂点に達したようなな言い方だった。
「そんなこといったってこんな距離中学の俺には無理だーーー!
だいたい汗一つかかず、顔色一つ変わらんのはおかしい!」
反論を言うが、レイは言った、
「こんなことで汗かいていたら魔物にやられるわ」
顔色一つ変えずに。血は何色だと聞きたくなったね。
「あ!そうだ。そういえばそれで気になることがあるんだが……」
思い出したことをディバインは言った。
「ん?なに?」
「魔物ってなんだ?あとさっき使ってたライトニ…なんとかってなんだ?」
「えっと~……魔物はヒトでなく、凶暴な生物のことで、
さっきのはライトング・ヴォルトといってまぁ、ようは雷系魔法ね」
「……ま、まぁそういうのって受け入れなければならんよね?」
「この先びっくりしすぎて死ぬっていうんであればいいけど……」
「ハイ、キッチリガッシリ受け入れます」
ディバインは軍隊がやるような敬礼ポーズをやり、決意表明した。
「よろしい。まぁ、詳しいことは家に着いてから話すわ」
あと何時間かかることやら……
案外あっさり着いた。ここまでの道のりでたいした障害物はなかった。と、レイのこと
俺は、
「あ、そうだ。ハイ。これ」
思い出したようにレイがいい
「何?これ?」
いきなり袋から取り出した物を見てディバインは唸った。
「みればわかるでしょ?剣、ソード、ブレード」
丁度漫画とかに出てきそうな鉄剣だった。長さは1M弱で見た目なにもわからない。
「なぜに?って重ぉぉぉ!!」
レイからディバインに剣が渡った瞬間地面に穴が開いた。
「大体感覚的には50Kgくらいよ?軽い軽い」
「あ、あほか!人間が振り回せるほど軽くねえ!」
「あらそう?旅人とかには大体100Kgくらいのもってる人いたけど?」
拝啓母上アンド父上様、俺はもう挫けそうです……
「大体、剣も持ってなくてどうやって魔物と戦うの?」
「う、う~む」
たしかにそうだ。木なんかでは話にならないことは十分身にしみている。
「それに、今のうちにこういうの慣れとかないと後々大変よ?」
「わ、わかった」
そして案外簡単になれた。最初は両手でなんとか振り下ろすので精一杯だったが、
そのうち片手でスイスイ振り回せた。なんでも空気中にある魔力素によることだとかなんとか。
まったく理解できない。
もちろん、障害というのは言わずも分かるだろうが、魔物だった。
名称は、スライム、ウルフ、―――まぁ、犬だ―――バット―――野球道具でないな、―――だった。
というハイテンションデイでした。
レイの家に着き、一息ついたところで。
「レイの魔法講座~その1!」
いきなり何を言い出すかと思えばこれだった。ま、聞いても損はないだろう。
「え~まず初めに魔法のことから説明しようかしら。魔法はいわゆるマナというものを使い発動させます」
「マナって?」
「えっと、空気中にある魔力素のこと。ちなみに人からこれが無くなると死ぬわ」
軽く爆弾発言を言ってきた。じゃあ、
「じゃあ地球にいる人たちとかは?」
と、聞く。
「えっと……憶測だけど、少なからずは持っているとは思うの。あと、魔法は金属に消される性質があるから地球にはほとんどないと思うの」
レイは難しい事を考えている顔で言った。
「それってつまり、一応は地球でも魔法はつかえると?」
「う~ん……理論上は可能だけど……できる人は少ないと思うわ」
「なぜ?」
「それはマナの量もだしそれに、向こうは言葉に力があまりこもらないから……かな?」
「ん?ってことはこっちには力があるのか?」
「うん。なぜ?っていわれたら困るけどあるの。ほら、ゲームとかでも詠唱とかあるじゃない?それと同じ。言葉により力、ようはマナを扱いやすくすることにより魔法は発動させるから、地球では発動しないと思うの」
「なるほどね」
「んで、次に種族のことを言っときましょうか。この世界には亜人、精霊、人、天界人、魔界人の五種類の生き物がいるわ」
「亜人って獣人とかか?」
「そう。獣と人の間ってかんじ。ちなみに精霊はマナの塊で、一定量集まると意識できるの。天界人と魔界人は……よくわからないの」
「なにそれ?」
疑問をふっかける。
「それは、めっっっっっっったにここにこないから」
レイは力を込め、間を精一杯空けて言った。
「は?」
「つまり、グランガイアに現れないってこと。今日はこれくらいね。明日はこの町の案内と、魔法、つかいたいでしょ?それの特訓ってことで」
突飛し過ぎてよくわからんが五感のままに感じて知識にするか……
「あ、ああ。わかった。ありがとな。じゃ、おやすみ」
「おやすみ」
……俺はどこで寝るんだ?ふとした疑問。
「ああ、寝床は床ね。毛布はそこにあるから。じゃ、寝るね」
っと言われましても……レイもおんなじ部屋のおなじ床で寝るんかい。
ベッドは……ないのか。
前途多難とはこのことか。変なことにならないように寝よう……頑張れオレ。
「う~ん」
朝日が目に入り、眩しくて目が覚めてしまった。
「おはよう、よく眠れた?」
「おはよう、よく眠れたよ」
「それはよかったわ……それにしても、寝像悪いのね」
レイの顔がほのかに赤らんでいる。
「え、え~となんのこと?」
「自分で知らないの?はぁ、そんなことじゃ女の子に嫌われるわよ?」
呆れられた。
オレはトンデモナイコトをしてしまったのか!?
「す、すまん!何か変なことしたなら謝る!償いはちゃんと……ん?」
必死に許しを請おうとしている俺を見て
レイが笑っているように見える……
「な、なぁ、ま、まさか……!」
悪い予想的中確立100%は確実と思ったさ、ちくしょう。
「ぷ、くくく、あーっはっはっは!」
大声を張り上げて、すがすがしい気分になりそうなくらい見事に笑った。
「だ、だましたなぁーーーーーー!!」
「本当に騙されるなんて、く、あはは だ、ダメ」
なおも笑い続けているので、より腹が立ったので、
「なんて女だ!清らかな少年の心をもてあそびやがって!」
負け惜しみでもかまわないので怒鳴った、えぇ、怒鳴りましたとも。
「別にいいじゃない、なにもしてないし、されてもないから安心なさい。ふふふ、ほら、目も覚めたでしょ?」
言われた通りなので気分は多少収まったが、まだ怒りは消えてはいない。
「く、この・・・ま、まぁいっか。んで今日は町を案内してくれるんだっけ?」
ふてくされたので、適当に予定を言った。
「そ。ほら、さっさと準備して。出かけるんだから。あ、服は棚の使ってね」
ビンゴだった。そして、
俺もとうとうこの世界の物を使うことになるんだな。
ま、覚悟はしていたし、不思議と嫌な気分じゃない。むしろ・・・なんというんだろうか?
懐かしい、のかな?
着替えた後は、町を見回った。帰るころにはすでに日が落ちていた。
「う~ん、疲れたわね~後もうひと頑張り」
「つ、疲れた……ってかまだなにかやるのかよ!?」
「そんなには疲れてないでしょ?一通りの店と役所、町長にあいさつ、この世界の歴史、これだけよ?」
「店が8件、役所で昼を過ぎ、町長の話で足が限界になるし、歴史を知るために図書館で25冊読む。アホか!死んでしまうわ!」
「人間はそう簡単には死なないから大丈夫。さて、昨日の続きよ。実際に魔法を使ってみよ~」
右手を上げて気合を入れるように言った。
「スルーか!ったくしょうがね~な」
悪態つきながらも了承する。
「いいからいいから。ほら、外にいくわよ~」
「んでどうやるんだ?」
「あせらないあせらない。自分の体内から力を放出するようにして。」
「……………………」
嘘か真か、信じきれないが、
言われたとうりにディバインはした。体から謎の力を体全体に行き渡るように。感覚の問題だ。
「その調子その調子、んじゃそうね、ファイアからいこう。あの木に向かって炎で焼き尽くすイメージ!」
何がその調子なのか、目を開けていないのでわからない。だが、
この感じはなんだろう、沸々と体から力がみなぎる気がする。
「放て!」
レイの掛け声を合図に手から炎の塊を出すイメージで、
「ウオオォォ!ファイアー!」
ありのまま、イメージ通りのものが手から出、木に当り、
一瞬にして炭になった。
火の玉の様な物の通ったあとは焼け焦げている。
「あれ?ファイアってこんなんだったっけ?」
「ファイア」
レイの手からかわいらしいライターの火の様な物がでている。
「よわっ!」
「う~ん、やっぱりおかしい」
「なにがだ?」
「ファイアって、攻撃魔法じゃないのよ~。枯葉を燃やすくらいの火力しかないはずなんだけど……」
「それって、……おれがおかしいの?」
「うん」
うん、ってそんなきっぱりと……
「やっぱり。でも、言葉の力ってのがあるって聴いたが?」
「それはそうだけど、それはマナを扱いしやすくするためであって、直接威力に関係するわけではないの」
「えっと……ファイアという言葉は、それなりの火力しかないってこと?で、でもよ、
イメージは木を燃やし尽くすって言ったろ?」
「最初からうまくいくはずないじゃない。強めに初めは思うのが基本。……だけどまんまにでちゃったみたいね~……あらら。炭ね~これ」
レイが木の棒で少しつつく。脆いものですぐに粉になってしまった。
「ん?でも、使えるようになったからいいんじゃ……」
そのとき急にディバインの膝が曲がり、座り込んでしまった。体が鉛のように重い……
「あちゃ~反動がきちゃったか~。いきなりあんなのやるからよ。」
レイが手で頭を抱えてそういった。
「俺の、せいじゃ、ねえ、だ、ろ……?」
なんとか反論する体力はあるが、ほぼ限界だった。
「はいはい、とりあえずこれで魔力回復しなさい。」
レイは瓶をディバインに渡した。中に入っている液体を飲むのか?
「一気に行くのがコツよ?」
しばらく躊躇していたディバインにアドバイスした、が
「あの、かなり危険な感じが……」
臭いが病院の独特な感じに似ている。
「大丈夫、ようは慣れよ、慣れ。ファイト、がんばれ~」
意を決し飲む。
次の日になるまで目が覚めなかった。
嫌な思い出のひとつにすぎないが。
「っは!」
自分に意識が入った瞬間を狙って起きた。
とりあえず、こうなった原因の奴に文句を言おう。
「レイ~!変なもの飲ませやがって!どうし……」
「し!静かに」
レイが手を口に当てて制した。
ん?なんだ何が起きたんだ?
「耳を澄まして。何か聞こえるでしょ?」
言われたとおりすっと耳を済ませる。かすかに土をけるような音が聞こえた
「ちぇ、とうとうきちゃったか……」
レイが舌打ちをする。
小さい声で言っているので俺もできるかぎり小さい声で聞いた。
「何が起きた?」
「そういえばいってなかったわね……この国は今、隣国と戦争中なの。前は仲が良かったんだけど……んで、ここはその前線に近い町なの」
そうだったのか。ということはさっきのは馬の蹄の音だったのか。
理解したディバインは聞きたいことがあった。
「どうするんだ?」
想像上だが、まず敵わない敵だ。この町には兵力が少ない。向こうは訓練された兵が
何人も攻めてきているのだ。あきらかにこちらの分が悪い。こちらの状況も推測なのだが……
「避難……駄目ね。追いつかれる。っということはあれしかないわね……」
レイがバツの悪い顔をしている。
「なんだ?なにかあるのか?」
「ま、まあね。一つ頼まれてくれない?町の人に逃げるように言って頂戴。」
何故そんな事をするのかは解らないが、言う通りにするしかない。
町の構造は体が覚えていたので比較的早く伝えることができた。
「いってきたぞ」
肩で息をしながらディバインはいった。
「ありがとう。ディバインも逃げて」
いきなり自己犠牲の伏線のようなこと言っているので、いってやった。
「アホか。おまえを置いて行けるか。何をやるかわからんし。それに、手伝えるかもしれない」
「……後悔するかもしれないわよ?」
「上等、かかって来いってんだ」
安心させるには気休めでもこういうのがいい。
「……ありがと。じゃあ、説明するわ。 ある一人の人間が実は家にいるの」
またしてもさらりと爆弾を投下するのがお好きなようで。
「え?マジ?」
「うん。名はジーク。この子には能力があるの。それは魔力剥奪。文字通り、魔力、マナを奪う能力。」
魔力の定義はすでに聞いている。ということは…
「それで・・・こ、殺すわけか・・・」
「いや、そこまでは取らない、いえ、取れないわ。でも気絶、悪くて2週間ほど目が覚めないとかはあるわ。しかも対象を選べないから周りに被害が出る」
つまり、避難したのはこういうことだったのか。ついでに俺らだけが巻き添え、と。
「この際しょうがねえ。やるしかねえんだろ?」
「そう。だけど……私が気を失うくらいだもの。ディバインはひょっとしたら……」
その先は暗黙の了解だった。いくら魔力が取れないといっても俺はこっちにきて少ししかたっていない。だが、俺はこんなところで死ぬわけにはいかない。1%でも可能性があるのならばそれにかけるべきだ。
「……やってくれ」
「……わかったわ。ちょっとまってて。あ、避難所はここから北の城にあるわ。もし、
失敗したらそこに逃げて」
「了解。健闘を祈る」
失敗とはなんのことだか分からないが、まぁいい。
そうして、レイは向こうの部屋に消えてしまった。
ほんの十数秒だった。その場、否、町の空気が変わったのは。
「く、なんだ、これは!?」
自分の体から掃除機で吸うかのように力が抜けていくようだった。しっかり気を持たないと倒れてしまいそうだ。
「れ、レイ?大丈夫か?」
叫んでみたが、
返事がない……まさか!
俺はレイがいる部屋へと向かった。
「おい!しっかりしろ!」
生死の安否の確認をするため、呼吸をしらべた。
息は、している!生きている。ほっと胸をなでおろした。死なないとはいわれていても、やはり心配だ。
瞬間、ドサドサと何かが倒れるような音がした。それもたくさんだ。
「な、なんだ?」
おそるおそる窓の、いや割られている窓から外をみた。それは、
「あ、あんた!なにやってんだ!?」
ディバインは見た瞬間声を上げた。
兵士らしき者と馬が倒れているちょうど真ん中らへんに一つ、地面に垂直な影があった。多分だがレイの言っていた
やつだろう……
「ん?あれ?俺の能力を喰らって気絶しない奴なんかいたのか。っというかお前誰だ?」
珍しい物を見るように、少し驚きながら男は言った。
「おれはディバインだ。あんたがジークか?」
「あ?そうだがなんで名前知っているんだ?」
禍々しい空気に響くすっとんきょうな声、おもわず気が緩み、気絶しそうになる。
「俺はレイの友人だ」
「ああ、そうなのか。っとそろそろ頃合かな?じゃあな」
その男―――ジークは首にわっかをつけ始めた。何事と思ったときにはすでに周りは
『元に戻っていた』。そして奇妙だった
「お、お~いジーク?なにやっている?」
ジークは必死になにかを探していた。そして俺に気づいたらしく、こちらに向かってきた。
「う、う~ん」
レイが起きたばかりのような声を上げながらゆっくりと立ち上がった
「ん?終わったみたいね。ふう、楽じゃないわね~。あ、はいジーク」
そういって渡した物――――紙だった。
即座に受け取り何か書いている。
―――その人だれですか?―――
なんだ?声が出せないのか?いや、さっき出していたしな…
そんな俺の疑問を察知したのかレイが教えてくれた。
「ああ、この子二重体格なの。それで向こうに結構体の機能をとられちゃっているの。だからよ?」
初めて聞いた単語だった。体格が二重ってどういうことだろう。
―――苦労しているんです―――
紙に一瞬で文字を書くところを見ていると、かなり長い歳月をこの体で生きているみたいだ。
「そ、そうなのか大変だな。でもなんで封印っていうかなんていうかして閉じ込めていたんだ?」
「無駄に周りに迷惑がかかるようなことを防ぐためよ」
「ふ~ん」
そりゃ納得だな。
「ま、ここも危険だし、サッサと城下町にいくわよ。」
「え、あ、ちょ、まてって!」
スタスタと歩いていってしまった。
しかたない、その城にいくとするか。
2007-02-19T17:19:01+09:00
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~第二章~「真実」
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「う、うぅぅん」
目がまぶしい。今は夜のたしか7~8時のはず、周りは暗いなのだが……
俺はゆっくりと瞼をあけた。そこにはなんと、
辺り一面木の葉と木と素晴らしい自然のなかにいた。
「なんだ!?ここわぁぁぁぁぁぁっぁぁ!?」
俺は絶叫した。
「俺はたしか公園にいたはず!」
即座に頭の中の記憶を限界まで引き出し、再生する。
完了。
公園にはこんなあきらかに「森」の文字があうほど木はない、
そもそも、もう少し空気が……そう! 汚いはず!それに、車の音もまったく聞こえない。
どっかに飛ばされた?
いやいやいや、物理的に無理だ。
い、いや現にどっか違う場所に移ってるし……
あの光のせい、なのか?
でも、そんな非常識なことがあってたまるか。
こんがらがった頭で考えても結論はでなかった。
「考えたってラチがあかねえし、とりあえず、することするか……」
俺は木の棒を探していた。手ごろな大きさ、重さ、長さのものを。
両親からサバイバルに関しては多少たしなんでいた。
森に遭難した場合、毒蛇等から身を守るために、地面を叩きながら進む、というのを教わった。
次に、水と食料。人間、衣食住の食は大変重要だからな。
荷物を次に確認した。とくに役立つ物はない。あえていえば、火を起こしたときに勢いを強くする紙しかない。まぁ、教科書のことだ。
何故だかしらないが飴玉が少し鞄の底にあった。いつ入れたのだろう……
入れる人など身近にいたか?
まぁいい、次は水だな、地面掘って蒸発した水をのむ……ってのもありだが、んな暑くないから何時間もかかってしまう……ま、何とかなるでしょう。多分……三日以内にね……
その後に森の散策にでかけた。
サバイバルグッズが無いぶん、苦労はしたが、特になにも変なところはなかった。
一箇所を除いて。
木の棒で地面をたたきながらしばらくすすんでいたら、変なモノにあった。
なんていうんだろうか、そう、まさにスライムというか、なんというか。
ドロドロのデロデロ。中に丸い核のようなものがある。
とりあえずスライムがいた。決定的にそう思った理由は、
ウゴイテル
そりゃあもうグニャグニャに驚くくらい。けど、でかいから速度は遅い。
だが、でかいっていっても自分の身長の三分の一くらいだ。
これは……ふぁんたじぃな世界なのかな?
いや、意味わかんないから、と、簡単に考えるのをあきらめた。
ちなみにだが、どうしてこんなこと頭の中で考えているかというと、
相手がこないからである。襲ってこないっていったほうが当たりだな。
とりあえず、
逃げよう。
走ろうとしたが、それは叶わなかった。
「げ!」
何かが飛んできて俺はすくみ上がった。それは木に当たり、溶けてしまった。
俗に言う、
「スライムは酸を吐いた!ディバインは10のダメージをくらった!」ということだ。
やらなきゃやられる!
力任せに木の棒でスライムっぽいのを殴った!
そしたらあっけないこと。水が凄い勢いで蒸発するみたいに、霧を巻き上げながら、
光になって消えてしまった。
「な、なんなんだ?」
驚くのも当たり前。消えてしまったのだから。
どうして?なんで?しかも水っぽくなるのではなく光?
疑問は尽きないが、一つ芽生えた感情があった。
誰か俺をこの変な世界から助けてくれ……
願いが叶うはずも無く、時は過ぎていった。小2時間は歩いたと思うが人っ子一人いない。
何回かスライム?ともであったし、何回も倒していった。
しばらく歩いていたら洞穴があった。
「あ、ちょうど……いい休もう……」
疲労の色が濃い俺は一刻も早く休みたい衝動に駆られた。
しかし、入ろうとしたそのとき闇の中から何かが光った。
何かの気配を感じてそこから離れようとした。そのとき!
「グガァァァ!」
「おわ!なんだ!」
叫びと光の煌きに驚き後ずさりした。そして目に映るのは、
肌が灰色、そして毛が生えていない熊のような生物だった。
そしてすでに着ていた学生服が切り裂かれていた!
「う、うわああぁぁ!!」
俺は一目散ににげた。
しばらく逃げた後、
どれくらい走っただろうか。さすがに体力が底をつき、今にでも座りたくなった
だが、すわることによってあの生物に捕まったりでもしたら……
という想像が歩かせてくれた。方向もわからずに、ただひたすら歩くと一つの不安が生まれる。
それは、いつの間にか反対の方向に向かっていてクマ?とばったり会うのではないか、と
そしてそれは現実のものとなった。
「グゥゥゥ……」
「ひ!」
短い悲鳴をあげた。頭の中は捕まりたくないの一点張り。
逃げた。限界の足に鞭を打って逃げ出したが、あの生物のほうが明らかに速い。
「うわぁ!」
体の上にのしかかる。頭にがぶり、ときたので咄嗟に持っていた木の棒で口を封じる。
俺、死ぬのかな。
頭の中には死しか思い浮かばなかった。
バキャ!
木の棒を折り、必死の抵抗も虚しく、クマ?は真っ直ぐディバインの喉を喰らいつこうとする。
俺は恐怖のあまりに目をつぶった。
2007-02-19T17:13:20+09:00
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~第一章~「遠出」
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今日もまた変わらない生活が始まる。なにかあっと驚くことが起きないかなぁ~っとバカなことを考えて
起き上がる少年 ディバイン・ドーレイト
なにかとこういうことを考えるのはゲームのやりすぎなのだろう。
おかげで色々と学校生活に支障をきたしている。成績が良くないのはいうまでもないだろう。
ちらりとディバインは時計を見た。とっくに登校予定時間は過ぎていた。
「うわ!やば!もうこんな時間か!」
いつものようにチャッチャと着替えをすませて物凄い速度で家を出ていった。
登校道には普段と変わらないコンクリートの道、道路に走る車の音が妙に今日はうるさく感じている。
何度か道の角を曲がり、それほど大きくない学校が見えてきた。しかし、もうすでに登校時になるチャイムは
鳴り終わっていた。最後まで希望を捨ててたまるか!、
と意気込みまだ走り続けたディバインだった。
「ギリギリセーフ……」息を切らせながら教室へ入ると、
「お、またギリギリかよw」彼の名前はギル・バスタード。ディバインのいわゆる悪友という奴に値する。
彼の家は代々剣の名前がつけられるようになっている。前に聞いた話だが、中世くらいから家系が繋がっているそうだ。
「うるせなぁ~、起きられんだからしょうがないだろ?」。
「目覚まし使えぃ!ま、まさか使えないとかいうんじゃ……」
ギルが信じられないといった様子でいった。
「なめんな!15歳にもなって使えないやつがいるものか!」
ディバインが声を張り上げていった。
「確かにな~そりゃそうだ。ま、遅刻してないからいいか」
一人納得したような様子で、うんうん、と頷いている。
「ま、そういうこった。」
こうして学校生活が始まっていくのであった。
午前の授業が終わり、給食の時間になり、周りがざわつくのが手に取るようにわかる。
「なあ、そういえば気になるんだが、お前のその首飾り、なんで学校につけてきてるんだ?」
いきなりギルがそう聞いてきた。
「両親が俺が十歳になったときにくれて、肌身離さずもってなさい、っていってたからだよ」」
形は2個あると何かになるような、例えると、漫画にでてくる、いわゆる紋章に似ている。
ギルがバツの悪い顔になって言った。
「あ~スマン悪かった」
「気にすんなって、いつものことだからよ。」
ディバインの両親は約五年間何処かにいってしまったのだ。どこにいったか連絡がつかず、とてもじゃないが
見つかりっこない。なぜなら――――
「そうだな、お前の両親は、旅人だもんな」
ギルが笑いながらそういった。
文字どうり旅人なのだ。ディバインを放っておいて外国に出かけることしばしば、
逆に無理やりジャングルの奥地などに連れ込むなどが多々あったのだ。
その度に、クラスの連中にヘンテコなお守りやら人形やらを配っているのだ。
この五年の間もまた、変なところにいっているのだろうと。
「あの人たち、いつ帰ってくるんだろう……」
「わからん」
いつのまにか給食の時間が終わりかけていた。
「あ、飯」
ギルが気づく。
「「げ、あ、あと5分しかねぇ!」
凄い速度で見ているほうが喉が痒くなりそうだった
放課後になると頭痛がおきた。
「うう……イテェ……」
ギルがいった。
「どうした?レイがいなくてさびしいか?」
「阿呆、それは禁句だ。」
急にギルの顔が険しくなる。
「スマン・・・流石に失言だったな」
こんどはギルの顔は明るくならなかった。
それもそのはず、レイは、
「あいつは……もういないんだから……」
レイ・フレイヤーは、
彼女はとても近寄りがたい雰囲気をもつ人だった。多分ディバイン以外に話している者はいない。
何故ディバインだけが話しているのか?それは席が隣だから。それだけ。これといった条件等はない。
周りは何故話せるの?とか、怖くない?とかいってくる。近寄りがたい雰囲気はあるが、そこまでひどいものではない。では、逆に聞くが、なんでだ?
と、ディバインはかなり疑問に思っていたことだ。
それと、もうひとつ重要なことがある
レイは、先週から学校にも家にもいないのだ。警察も捜索しているが
行方不明という結果だった。まだ捜索はしているであろうが。
状況としては、学校から帰っている途中に事件、または家出によるものと予想されている。
「あいつ、なんでいなくなっちまったんだろうな……」
ギルがそうつぶやく。
「俺の両親が関係してたらとてもじゃないが……」
ディバインが不安の混じった声でいった。
「ああ、そうだな……」
ギルもまた同じだった。
「…………」
下校のチャイムが鳴る。
「いや、悪かったな。じゃ、おれ帰るわ」
「あ、ああ……」
教室には俺一人。ふらりとベランダに顔を向けてみた。すると、
凄まじい閃光が走る。
急に辺りが真っ白になったかと思うと、その光はすでになくなっていた。
「なんだ?いまの?」
とりあえず、ギルにでもきいてみよう。
「ギル~!」
幸いすぐに追いついた。
「ん?どうしたんだ?」
「いやさ、なんか光らなかったか?」
「ん?そんなことはなかったが?」
何がなんだかわからないといった様子でギルは聞き返してきた。
アレ?おかしいな?、確かに光ったと思ったけどな……
「そっか、スマンな変なこと聞いて」
「気にスンナ、もともと変だから。」
皮肉をひとついれてきた。
「うるせぇ」
帰り道にクレアとあった。クレア・ユニバース、彼女はまた、俺の家族と交流が少なからずあり、面識がある。子供のころから
ほぼ何でもやってきた仲だ。周りからは兄弟との称号がつけられてしまったほどだ。
いつもは忙しく、一緒に帰ることはないのだが、
ディバインが聞きたいことを直接聞いた。
「今日はどうした?遅いじゃないか。」
学校の時計はすでに6時をまわっていた。
クレアが答えた。
「今日は部活が長引いちゃってさ~。また、あのコーチが厳しいのよ」
笑いながらしばらくクレアの愚痴を聞いていた。
いつのも帰り道から少し前のところでクレナとは別れるのだが――――
「お、ここまでだな、じゃあな~」
そして歩き出そうとしたそのとき、
「・・・あのさ、ディバイン」
何か言いたそうな顔でクレアはいった。
「ん?どした?」
「明日、夜7時くらいにまたここにきてくれるかな?」
これは…、とディバインは内心あせった。
「う、ん……わかった。いくよ」
なんとか頷づくことができた。
「本当!ありがと!、じゃ、またあしたね~」
元気な声で踵を返していった。
ディバインは迷った。……俺はなんて言えばいいんだろうか、と。
受け入れるか拒むか……今日は眠れなさそうだ・・・
「よ!、ディバイン」
「うわわああ!ギル!なんでここに!?」
心臓が止まるかと、心配するほどの驚き方だった。
「観察が俺の仕事w」
今の一言ですべてを理解した。顔が果てしなく赤いだろう
「……見た?」
「……ああ!」
親指をビシッ!と立ててギルはいった。
「なんだってそんなまねするんだよ!アホか!」
ディバインは激怒した、
あたりまえだろ?
「昨日、クレアから電話があったんだよ。なんのようだってきいたら
明日、ディバインと2人で帰りたいんだけど、ってな」
「…………」
ディアインは黙った。
「んで、こうなったってわけだ。」
いつになくギルの顔が真剣になった。
「断るのも受け入れるのもお前の自由だ。だが、曖昧なのは絶対にやめろ。わかったな?」
「ああ。」
「んじゃな~、本日二度目のお別れだな」
「あ、ああ、じゃあな~」
ギルがいつもの調子に戻る。まったく、こいつは……
帰り道、ディバインは必ずよるところがある。それはかなりデカイ木がある小さな公園だ。人もこんな時間だと
いない。ディバインはいつもここで一日の出来事を整理してから帰っている。
今日は……とりあえず光だな。なんだったんだろう?
ま、生活に支障はないしいっか
つぎに、クレアだな。返答は……すぐには決められんな……でもいくっていったしな。
ああぁぁぁ! どうすりゃいいんだ!
……ま、じきに答えも出てくるさ。
「ん?」
なんだろう?デカイ木が光ったような……近くにいってみよう……
これはなんだ?とても懐かしいのか、虚しいのか、という気持ちは……
俺は疲れたんだろう。全部気のせいなんだ。
と、ディバインは自分に言い聞かせ、その場を立ち去ろうとした。
その時に、泡がつぶれるような音がし、
目の前にあるでかい木から、だ円形の人がやっと通れるくらいのスペースの
光の壁が出たのだった。
これはなんだろう?また目の錯覚?いや、そんなはずがない……
半信半疑のディバインは何をおもったのだろうか、
おそるおそる手を伸ばした……すると、
手が光に吸い込まれていった!
「これは……!」
ディバインは驚き、何も言い出せなかったが、
「くそ!誰かいないのか!?」ディバインが可能な限りの声で吼えた。
しかし周りには人の気配はなく、虚しく声が公園に響く……
「う、うわわぁぁぁぁぁ!」
光の中に吸い込まれていくとき、何かを必死でつかんだ。
気がした……
2007-02-19T17:08:49+09:00
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小説
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-[[~第一章~「遠出」]]
-[[~第二章~「真実」]]
-[[~第三章~「再会」]]
-[[~第四章~「戦争」]]
-[[~第五章~「恐怖」]]
2007-02-19T17:07:51+09:00
1171872471
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お絵かき掲示板
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#paintbbs()
2007-01-23T11:59:33+09:00
1169521173
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掲示板
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#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)
2007-01-23T11:59:08+09:00
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