神の代理人 ◆.pKwLKR4oQ



狭霧嘉麻屋。
性別は男性、年齢は28歳。
日本犯罪史上始まって以来の稀代の猟奇的犯罪者。
使い慣れた鋏とナイフで12人もの命を奪った残虐な殺人鬼。
監獄に収容され死刑の執行を待ち望む死刑囚。

そして今は神であるウィツァルネミテアことハクオロと契約を結び、正義の神の僕として仕える者。

「それにしても、まさかあんなものがあったとは。使う事ができて運が良かった」

狭霧とハクオロが休息の場として選んだのはI-3にある首相官邸。
しかし現在二人が休息の場としているのはB-5にあるペットショップ。
なぜ彼らがこのように離れた場所にいるかというと、その答えは窓の外にあった。
狭霧の視線の先には古びた井戸がペットショップの脇に備え付けられていた。

時間は狭霧とハクオロが首相官邸に辿り着いた時に遡る。
狭霧が気絶したハクオロをソファーに寝かせて自分も一休みしようとした時、ふと窓の外を見るとそれが目に入った。
古びた井戸である。
一見すると何の変哲もない井戸だが、立て掛けられていた立札から「旅の扉」というものだと分かった。
それによると、これを使えばどこかへワープできるというのだ。
これは好都合なものだった。
なにせハクオロは少し前に強大な力を使って今は気を失っている。
その際、異形の姿となったハクオロを誰かに見られた可能性がある。
あれほどの巨体なら十分あり得る事だ。
神と崇めるハクオロが今は無防備な状態。
それを守るのが自分の使命だと狭霧は考えたが、できる事なら無用な争いは避けたい。
その点、「旅の扉」ならその問題は解決だ。
ここからすぐに遠くに移動できる上、これは一度使えば二度と使えないような仕組みになっているらしい。
自分達の後を追う事は不可能だ。
狭霧は寝かせ付かせたばかりのハクオロを再び背負うと、急いで「旅の扉」を使って――ここペットショップへとやってきたのだった。

「あれからもう一度使おうとしても何も起きなかった。二度と使えないというのは本当だな」

何はともあれ、あとはハクオロが目覚めるまで自分が安全を確保するだけ。
だがそのハクオロは未だに目を覚ます気配を見せない。
この時間を無為に過ごすべきだろうか――『否』……無為にすべきではないだろう。
やはり神の道を邪魔する者は今の内に容赦なく殺しておくべきだろう。
神の手を汚させる訳にもいかない。
先程見つけたキングの日記は気になるが、それを本格的に考えるのはハクオロが起きてからにするべきだ。
狭霧は自らがするべき事を決めると、まずは隣の部屋に向かった。

「これは、大層な出迎えだな」

自分達がいるペットショップの事務室の扉の向こう側。
そこに無数の動物がいるのは分かっていた。
殺人鬼である狭霧には扉の向こうの気配を感じ取るなど造作もない事だった。

「…………」

扉の向こうには予想通り殺気立った動物で溢れていた。
だが妙な事にペットショップだというのに、ここには犬が一匹もいなかった。
いや、少し前まではいたのだろう。
その名残が部屋中に散らばる犬と思しき毛と血だ。
おそらく誰かが犬のみを処分して、そのせいで他の動物が殺気立っているのだろう。
あまり五月蝿くされてはハクオロの眠りに支障をきたす。
そう思った狭霧はハクオロのデイパックから譲り受けた銃剣バヨネットを構える。

「さて神から拝借したこの刃の威力、君達で試させてもらうとしよう」

腰まで伸びた綺麗な髪を揺らめかせ、美しい顔に似合わない縞々の服を着た殺人鬼は高らかに宣言した。


『我らは神の代理人。神罰の地上代行者。
 我らが使命は、我が神に逆らう愚者を、その肉の最後の一片までも絶滅すること―――Amen』

 ◆

「なかなか洒落た一節だな」

まるで今の自分の事を言っているような気がする。
狭霧は今の状況をバヨネットに付いていた紙に書かれていた言葉と重ねていた。
自分は正義を行う神の代理人。
行う事は唯一つ。
神の代理人として神に仇なす者を駆逐するのみ。

「6時過ぎ頃に戻るか」

気絶した状態で襲われても大丈夫なようにハクオロのデイパックに入っていた聖戦の薬を使わせてもらった。
説明書通りなら、これでハクオロも自分も約2時間は無敵状態らしい。
試しに刃で軽く斬りつけてみても傷は付かなかった。
これなら安心だ。

「さて行くか」

狭霧は未だ眠りから覚めないハクオロに一礼して、ペットショップを後にした。
ハクオロは何も知らないまま眠りに就く。
隣の部屋に見るも無残に斬り裂かれた動物の死体が散乱しているとも知らないまま、ただただ眠りに就く。


【1日目 黎明/B-5 ペットショップ事務室】
【ハクオロ@あの作品のキャラがルイズに召喚されました】
【服装】男性用の着物
【状態】健康、睡眠中、約2時間無敵状態
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【思考】
 1:主催者を倒して、ルイズを助ける。
【備考】
※参戦時期はルイズに倒された後です。

【1日目 黎明/B-5】
【狭霧嘉麻屋@オリロワ】
【服装】白黒の囚人服
【状態】健康、ハクオロと契約、約2時間無敵状態
【装備】狭霧嘉麻屋のハサミ&ナイフ@オリロワ、バヨネット×10@HELLSING
【道具】基本支給品一式、キングハートの日記、ハートのクイーン(人間形態)の写真
【思考】
 1:基本的に対主催。ハクオロに従う。
 2:6時過ぎ頃まで周辺で神に仇なすと思われる者を殺して回る。
 3:ペットショップに戻ったらハクオロと今後について相談したい。
【備考】
※キングハートの日記は偽物の可能性があります。

【全体備考】
※ハクオロと狭霧嘉麻屋は聖戦の薬@ファイナルファンタジⅧの効果で無敵状態になりました。効果持続時間は2時間です。
※ペットショップにいた犬以外の動物は狭霧嘉麻屋のバヨネットの試し斬りで全員死亡しました。
【旅の扉】
※ドラクエシリーズ(Ⅱが初出)に出てくる特殊な移動装置。FFDQロワでは外見は古びた井戸。
※一度使用すれば再使用不可能。現在首相官邸とペットショップの脇で確認されている。


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