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ヘタレちゃうけどダメかな? ダメ

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ヘタレちゃうけどダメかな? ダメ ◆rc417qeK9o



ヤムチャは走っていた。右手にはウサギの人形を、左手にはディバックを持ち走っていた。
必死で走っていた。それはもう必死で走っていた。

なぜかというと、

ヤムチャは追いかけられていた。
耳から謎のビームを出すウサギに何故か追いかけられていた。

「っち! 一体なんだってんだ!」
「待つであるにょ! その右手に持っている奴を置いていくにょ!」
「これは俺の戦利品だ! 誰が渡すか!」

言いながらもヤムチャは反撃の機会を窺う。
あのビームさえ避けて近づけば何とかなるだろう。
そう推測し、右手に持ったぬいぐるみに思考を移す。
――方法が浮かんだ。

「よし」

「待つなり! イヨとキャラ被っているそいつは絶対ぶち殺すなり!」

「……キャラ、被ってるか?」
ヤムチャは右手の縫いぐるみを見て、次に視線をイヨに向け、思わず突っ込んでしまう。
それがイヨには気に入らなかったらしい。

「被ってるなり! 被ってるなり! ええい! ぶち殺す! イヨッペビーム!」

再び起こるビーム。それに対し、ヤムチャは、冷静に右手に持った縫いぐるみをぶん投げた。

ビームは寸分たがわず縫いぐるみに着弾する。なんとなく声が聞こえたようだが気にすることはない。
彼は逃げの姿勢から一転、一気に距離を詰める。

「狼牙風風拳!」

野生の狼のような目にも止まらぬ速技がイヨに襲いかかる。
乱打につぐ乱打で一瞬イヨの体が浮か上がる。

最後に――重い一撃がイヨに浴びせられた。

その、余りの衝撃に首が飛ぶ――

「なにするなり!」

イヨはそれでも生きていた。
首輪が爆発もせずに首からはずれ、付近に落ちている。

「あ……その、な」
流石のヤムチャもこれには戸惑う。
まず首が飛んでも生きている生物を、ウサギとよんでいいのか考えてしまっている。

「早く戻すなり!」

「あ……ああ」
意外とお人好しなのか、ヤムチャはあっさり頷くと、首を元に戻す。

「ふぅ、首輪も取れたしチャラにしてやるのです」

イヨはそう言い、ニヤリと笑った。

【C-3 一日目 早朝】

【イヨ@アニマル横町】
【服装】赤のワンピース
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
1:気分に任せて行動する。
【備考】
首輪が外れました。

【ヤムチャ@ドラゴンボールシリーズ】
【服装】盗賊の服
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】支給品一式、不明支給品0~3、マイメロディ(下記参照)
【思考】基本:優勝した後、ドラゴンボールで皆を復活させる
    1:なん……だと!?
    1:殺し合いに乗っていないふりをして仲間を集める
    2:ゼロという人物を探す(アンドロイドという単語は失念してます)
【備考】ピラフ編でピラフ城へ行く直前から参戦

【マイメロディ@おねがいマイメロディシリーズ】
【服装】裸頭巾
【状態】気絶中、全身大やけど
【装備】なし
【持ち物】支給品一式、紅茶セット、不明支給品0~2
【思考】基本:殺し合いには乗らない
    1:メイドカフェでお菓子を作る
    2:ウサミミ仮面さんを召喚したい
【備考】2期終了後からの参戦です
    本人が小さいのでデイバッグもミニサイズです

「いやいや、そう簡単に首輪をはずされては困りますな」

ヤムチャは突然背後から声が聞こえ、戦慄する。
たった今までこの男の気配を感じ取れなかった。

――それはこの殺し合いの説明をした男。

――背広を纏い、両手にはマシンガンを持った男。

――社長@七並べ(ギャンブル漫画編)がそこにいた。

「ふむ……ヤムチャ君、死にたくなければ動かないことだ。
君はまだ参加者だ。私が直接手を下すことなどやめておきたい」

その言葉にヤムチャは動けなくなる。
首輪がある限り、命を握られているのだ。
動けなくて当然だ。そう自分に言い聞かす。

しかし、イヨはすでに首輪をしていない。
その脅しほど無意味なものはない。

「先制のイヨッペビーム!」

そのビームは寸分たがわず社長に向かい――


―――直撃した。


ばたりと倒れる社長@七並べ(ギャンブル漫画編)

イヨは無造作に近づくと、脈を測り、瞳孔を確認し、宣言する。

「死んだなり」



「……はっ?」
思わずもれる声。この殺し合いの主催が死んだ?
……つまりもう、この殺し合いに意味はない?


そのヤムチャの思考を読むがごとく、声が響いた。

「ふむ。私が一人死んだようだね」
「ああ、そうだね。私が死んだね」

新たにぞろぞろと社長@七並べ(ギャンブル漫画編)が出現しつつあった。

「驚いたかね。私は全部で53人いるのだ」
「私が1人死んだところで大したことではない」
「ただし報復が必要か」

そこには全員マシンガンを携えた社長が、8人ほど現れた。
しかしそれを見てもイヨの笑みは崩れない。

「そんなの全員倒せばイイなり。では――」

しかし、イヨの言葉は続かない。イヨの頭は背後にいる何かに握られ、持ち上げられている。

「何を遊んでいる。社長よ」

その気を感じ取ったとき、ヤムチャははっきりと感じた。
その風貌、その威厳、まさしく――キング

「申し訳ありません。キングハート様」

慇懃にお辞儀をする社長@七並べ(ギャンブル漫画編)
それをキングハートと呼ばれた男は手で制し、告げる。

「再び運営に戻れ。これはワシが始末する。ワシは今、少々機嫌が悪い。いいストレス解消だ」
「ハッ!」
その声に応じ、次々と消えていく社長達。

全員が消えたところで、キングハートは始めてヤムチャを見る。

「クックック。ヤムチャよ。心配するな。ワシは首輪をしている者には何もせん。
ただし、首輪をはずした場合は……こうなる」

次の動作が見えたのはヤムチャだからだろう。一般人では何が起こったかもわからない。
その速度で繰り出されるは指突。
腕、足、胴、首、頭。
それらに存在するすべての急所に指突が繰り出されている。
イヨは言葉を発することもできない。そんな時間は与えられていない。
すでに喉は潰され、腕は動かず、足には力のかけらもなく。
顔は苦悶の表情すら浮かべられない。
筋肉のすべてが断裂し、表情を作ることすらできないのだ。

それらの出来事が、瞬きをする間よりも短い時間で行われた。
キングハートは、ボロ雑巾になったイヨを放り投げる。
その体は力なくヤムチャの足もとに落ちた。

「ヤムチャよ。これはバトルロワイアル。ならばどうすればいいか……わかるな?」

質問ではない問い。この言葉にヤムチャの心には強烈な反発心が沸く。
しかし……イヨの姿を見て、ただ死んでいないだけの存在を前にして、ヤムチャがとった行動は一つだけ。

――衝撃が音になり、そして静寂が訪れる。
ヤムチャの選択は止めを刺す。ただそれだけであった。
それほどまでにイヨの姿は死んだ方がまし、そう思えるような姿だった。

そして、その瞬間をもって、キングハートは忽然と姿を消した。

「くっくっく……そうだ、ヤムチャよ。
その行動はまさに弱者に起きる無慈悲な死神そのものよ! まさにバトルロワイアルにふさわしい!
くっくっく。……はははははははははは!!」

不気味な言葉が残響を伴って響き渡る。



それから長い時間呆然としていただろう。ようやくヤムチャは、気を落ち着ける。
吐きたいほどの衝撃はまだ残るが、もう大丈夫だと自らへ言い聞かせる。

「キングとか言ったな。俺様がやるべきこと、それは、はじめから決まっている」

呟き、そこにあるアイテムを回収し、ヤムチャは再び歩き出した。



【イヨ@アニマル横町 死亡】

【C-3 一日目 早朝】

【ヤムチャ@ドラゴンボールシリーズ】
【服装】盗賊の服
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~6、マイメロディ(下記参照)、首輪(イヨ@アニマル横町の物)
【思考】基本:優勝した後、ドラゴンボールで皆を復活させる
    1:なん……だと……
    1:殺し合いに乗っていないふりをして仲間を集める
    2:ゼロという人物を探す(アンドロイドという単語は失念してます)
【備考】ピラフ編でピラフ城へ行く直前から参戦

【マイメロディ@おねがいマイメロディシリーズ】
【服装】裸頭巾
【状態】気絶中、全身大やけど
【装備】なし
【持ち物】支給品一式、紅茶セット、不明支給品0~2
【思考】基本:殺し合いには乗らない
    1:メイドカフェでお菓子を作る
    2:ウサミミ仮面さんを召喚したい
【備考】2期終了後からの参戦です
    本人が小さいのでデイバッグもミニサイズです

【備考その2】社長@七並べ(ギャンブル漫画編)は残り52人いるようです。

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ヘタレないとイイナ ヤムチャ ヘタレちゃダメだと言われても
ヘタレないとイイナ マイメロディ ヘタレちゃダメだと言われても
せっかく1票入ったから イヨ GAME OVER


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