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The Flag of Death ◆KV/CyGfoz6



韓国料理店を出た恋が向かったのはC-3にある武器屋だった。
自分に支給されたランダム支給品の中で戦闘に役立ちそうなラブタンだけ。
しかもそのラブタンは弱っているうえ、もう”まもる”は使えない。
優勝狙いの恋にとって、武器の調達は必須だった。

「これ、武器屋か?」

武器屋にたどり着いた恋は思わず呟いていた。
入口から見える店内の商品ラインナップの半分以上は恋にとって未知のものだったが、
なんなのかわかる物に限定して考えると、そのうち7割は武器と呼んでいいのか悩むものだ。
武器ではないもののロワにおいて役立ちそうなアイテムもあるが、
どう考えても何の役にも立たなそうなものも少なくない。
恋はとりあえずすぐ傍にあるハリセンを手に取って見てみる。
じっくり見てみたが、それはやっぱりただのハリセンだ。

「……映画版のバトルロワイアルには出てきたしな。一応武器か……いや、違うだろ!」
恋は一人でノリツッコミらしきことをした後、店内の物色を始めた。

強力な武器であっても使えなければ意味がない。やたらと大きいものや重いものはパスだ。
そうして5分ほどで選んだ武器がH&K XM8と予備弾薬、手榴弾5つ、
そして実用性とは関係なく趣味で持っていくことにした七天七刀。
他にも武器ではないがロワで役に立ちそうなアイテムを2つ、デイパックに詰め込む。
探せばもっといい武器を見つけられそうではあるが、
自分と同じことを考えてここにやってくる人間と遭遇する可能性を考えると
長居は避けたほうがいい判断し、武器屋を後にする。


韓国料理店を出てから、恋はずっと考えていた。
”戦闘力の高くない自分が優勝するには、どうしたらいいか”


まず、強いヤツに単独で挑むのは自殺行為だ。
そう考えると、とりあえず『バッカーノ!』の2人、チェスワフ・メイエルと
クレア・スタンフィールドには絶対絶対、何があろうとも手を出してはいけない。
特にクレアは、遭遇した瞬間に死ぬ気がする。
それに『バッカーノ!』は好きなのであんまり早く死んでほしくない。
哀川潤、零崎人識もダメだ。カズマも無理。
ヤムチャはともかく孫悟空やセルに至っては考える余地もない。
よくわからないがたぶん、源義経なんかも自分よりは強いだろう。
名簿にあった『ゼロ』に関してはまず、もやしの方かマッチョの方かそれ以外のゼロなのか
確認が必要だ。もやしの方なら『ゼロ』ではなく『ルルーシュ・ランペルージ』か
『ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア』で名簿に載ってそうだが……
それはそうと、ナナリーには是非とも逢いたい。
『ひぐらしのなく頃に』のメンバーは雛見沢症候群Lv5状態でなければ殺せそうだが、
たぶん対主催だろうから、強マーダーを殺してもらうためにも
ある程度の段階までは残しておくべきだろう。


あれこれ考えた結果、恋は1つの結論にたどり着く。
”自分で参加者を殺すより、参加者同士で殺し合ってもらったほうが確実”


もし利用できそうなグループを見つけたら仲間に入れてもらってステルスマーダー。
強いヤツにみつかったら味方の振りをして扇動。
仮に自分で戦うとしても相手が一般人の場合のみ。そして不意打ち。

そこまで決めて、改めて恋は都市部の探索を始めた。
仲間に入るにしても扇動するにしても殺すにしても、誰かに会わないことには話にならない。
そして恋は、草原が見える都市の外れで一人の男をみつけた。

相手は20代後半と思われる細身の男。
恋の知る限り、アニメや漫画やラノベの登場人物ではない。
恋は10分ほど離れた場所からその男を観察し、どうやら男は一人らしいことと
後を付けている自分に気づいた様子がないことからおそらくは一般人だろうと予測を立てる。

”ここは、殺すか”

確実に仕留めるためには、相手との距離は近いほうがいいと考えた恋は
H&K XM8を構えて男との距離を詰め、この距離なら外さないと思えたところで足を止める。

”俺は今からコイツを殺す”

覚悟は決めたはずだった。
だが恋は引き金を引けない。自分の手で人を殺すということに恋は躊躇っていた。
男との距離がまた開く――恋がそう思った時、男は足を止めた。

「おまえは神に仇なす者か?」

「俺は、主催者のデレを見るんだよ」

相手に気づかれたことに動揺した恋は、殺す覚悟などないままに引き金を引いた。
自分の目の前にいる男が12人の人間を殺めた猟奇殺人犯であることも、
聖戦の薬で無敵状態になっていることも知らずに――


 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


銃声とともに背中に銃弾を撃ち込まれる感触。
普段なら間違いなく死ぬであろうそれを、何とも感じないことを確認してから
狭霧嘉麻屋は振り返り、ポケットの中に忍ばせていたナイフを
驚きの表情でこちらを見ている男に向ける。


ペットショップ周辺を探索していた狭霧は自分を付けている存在に気づいていた。
そのうえで、気付いていない振りをして相手の出方を窺っていた。

声をかけてこないということは友好的に接触してくる意志はない。
こちらを殺すつもりか、余程疑り深い人間かのどちらか。
後者であればまずは相手の意思確認が必要だろう。味方となりうる者なら殺す必要はない。
そこは神の裁量に任せるべきだ。
問題は、相手が神に仇なす者であった場合。
おそらく後ろにいる人間を殺すことはさほど難しくはないだろう。
が、ここはできれば相手の持つ情報がほしい。


狭霧は決めた。
”後ろのヤツのしたいようにさせよう”


どうせ今ならどんな攻撃を受けたところで、聖戦の薬の効果で無敵なのだ。
相手が自分を殺すつもりなら、あえて攻撃させて自分が無敵状態であることを示すのも手。
こちらから仕掛けて体力を消費する必要などどこにもない。
ただの疑り深いヤツならそのうち声をかけてくるか、自分の後を付けるのをやめるだろう。
それならそれで構わない。


そして約10分。相手は自分を殺しにかかってきた。
振り返って相手を確認してみれば、どこにでもいそうな普通の男。
見るからに人殺しなんてしたことの無さそうな一般人。
その顔に浮かぶ驚きと絶望が入り混じった表情を見る限り、
こちらの質問には何にでも答えてくれそうだ。
ナイフを向ける必要さえなかったな、と狭霧は思う。


自分を撃った時点で、狭霧の中でこの男をどうするかについては決定している。
”情報を引き出したら殺す”


「お前、名前は?」
「……恋、だ」
「で、お前はこのイベントに関して何か知っているか?
 なぜ私達がここに呼ばれたのか、私達に殺し合いをさせているヤツが何者なのか」
「知らない……」

狭霧の予想通り、完全に怖気づいた男・恋は、こちらの質問に答えてくれる。
どうやら嘘も無さそうだ。
他にもいくつか質問してみる。
が、ほとんどの質問に対して恋の答えは「知らない」「わからない」だった。
これ以上は無駄と判断し、そろそろ恋を殺そうかと思った時、
狭霧はすぐ傍に人の気配を感じた――


 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


ランキング作成人は、自分の前方を走る黒井ななこと楠沙枝を追って走っていた。


ランキング作成人は確信していた。
”これはまた死亡フラグだ”


源義経に出会わないことを祈りながら都市部を歩いていた
ランキング作成人、黒井ななこ、楠沙枝の3人が銃声を聞いたのは数分前の出来事だ。
ここは逃げるべき――ランキング作成人がそう判断し口にするより前に、
3人の行動方針は黒井ななこの一言によって決定されていた。
「殺し合いはあかん! 行くで!!」
止めようと思った時には既に手遅れ。
黒井先生は銃声の聞こえたほうに向かって走り出した後だった。
しかも、沙枝まで黒井先生の後ろをぴったり着いて走っている。

「ちょ… マジかよ」

あの2人、あんなキャラだったっけ? と考えるだけ無駄なことを考えながら、
ランキング作成人は2人を追いかける。情けない話だが、全力で走っているのに追いつけない。
できれば銃を撃った人間には遭遇したくない。
ここは黒井先生の方向オンチっぷりに期待しよう。


前を走っていた2人が立ち止まる。
現場、みつけちゃったのかよ!?
できれば現在進行形ではなく過去形の現場であることを夢見ながら、
2人にようやく追いついたランキング作成人は2人の視線の先に目を向ける。

50mほど先で、1人の男が1人の男にナイフを突きつけていた。
ナイフを向けられている方の男の手にはライフルと思われるものが握られているにも関わらず
優勢なのはナイフを持っている男の方。
誰かはわからないがナイフの男は一般人ではないのだろう。
幸い相手はこちらに気づいていないのか、気づいているが無視する気なのか
自分たちに対するリアクションを起こしてくる気配はない。

今ならまだ逃げられる、逃げようとランキング作成人が提案しようとした瞬間
「ちょっとアンタら! 殺し合いはあかんで!!」
再び黒井先生に先を越される。
ランキング作成人はあわてて2人の男の方を見るが、彼らがこちらを見ることはない。
今度こそ逃げようと黒井先生に視線を戻した瞬間、ランキング作成人は信じられない物を見た。


「殺し合いは、やーめーろーーーーー!!!!!」


黒井ななこの声が爆音で響く。
彼女の横には何故かカラオケボックスにあるカラオケ用機材一式が置かれ、
手にはしっかりとマイクが握られていた。



黒井ななこの声が響き渡った瞬間、恋は生き残るための賭けに出た。

黒井ななこの声が響き渡った瞬間、狭霧嘉麻屋の注意は恋から逸れた。

黒井ななこの声が響き渡った瞬間、ランキング作成人は絶望した。



「立った… 死亡フラグが立った………」
ランキング作成人の嘆きは誰にも聞かれることはなかった――





【B-5 都市部/1日目早朝(狭霧が聖戦の薬を使ってから2時間以内。もうすぐ放送)】

【恋@マルチジャンルバトルロワイアル】
【服装】普通の服
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、ラブたん(ラブカス)@ポケットモンスター、
   ルーファウスと響のデイパック、H&K XM8@現実と予備弾薬、手榴弾5つ、
   七天七刀@とある魔術の禁書目録、
   武器ではないがロワで役に立ちそうなアイテム×2
【思考】
 1:俺はまだ死なない!
 2:恋ってのは突然燃えあがる。そうだろ?
 3:優勝して主催のデレを見てやるよ
 4:優勝するには自分で殺すより、みんなに殺し合ってもらう
 5:ナナリーには是非とも逢いたい
 6:帰ったら禁書目録のアニメ見るぞ


【狭霧嘉麻屋@オリジナルキャラ・バトルロワイアル】
【服装】白黒の囚人服
【状態】健康、ハクオロと契約、約2時間無敵状態
【装備】狭霧嘉麻屋のハサミ&ナイフ@オリロワ、バヨネット×10@HELLSING
【道具】基本支給品一式、キングハートの日記、ハートのクイーン(人間形態)の写真
【思考】
 1:何だ、今の大きな音は。
 2:とりあえず、恋を殺す。
 3:基本的に対主催。ハクオロに従う。
 4:6時過ぎ頃まで周辺で神に仇なすと思われる者を殺して回る。
 5:ペットショップに戻ったらハクオロと今後について相談したい。
【備考】
※キングハートの日記は偽物の可能性があります。


【ランキング作成人@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】クロス(十字架)が大きく描かれた服
【状態】健康、強い使命感
【装備】なし
【道具】支給品一式、DMカード(聖なるバリア・ミラーフォース、光の護封剣(24時間後まで使用不能)、他3枚)@ニコロワ
【思考】
 1:立った… 死亡フラグが立った………
 2:誰も死なせたくない


【黒井ななこ@らき☆すた】
【服装】いつもの教師らしい服装
【状態】健康
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、不明支給品0~1、カラオケ用機材一式@現実
【思考】
 1:殺し合いはあかん。
 2:義経から逃げれたみたいや。
 3:沙枝を元気づける。


【楠沙枝@魔法少女沙枝】
【服装】ピンクのフリルが付いた可愛らしい魔法衣装
【状態】傷心、衣服が乱れている
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
 1:大きな音にびっくり。
 2:状況についていけてない。
※ルルーアンの罠によって衆人環視の中で辱められている最中からの参戦。


※恋がH&K XM8を撃った際の銃声はB-5全域に聞こえました。
※カラオケ用マイクを使用した黒井ななこの声はA-4~6、B-4~6、C-4~6に聞こえました。
 これ以外のエリアにいる参加者でも、凄く耳がいいなどの能力を持っている参加者には聞こえた可能性があります。


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