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情けは他人のためならず、なのだ☆◆rc417qeK9o


闇夜に日が差し込み始め、穏やかな朝がもうすぐ姿を現そうとしている。
そんな薄い光の中、いくつかの音があたりを包んでいる。

草を踏み砕ける音
ひどく荒い、息使い
相手をひどく罵る罵声
地面がはじけ、壊れる音


そして、銃声


その穏やかな朝とは対照的な戦場、そこにいるのは二人の男女。


「グンジィー、どこぉ~? いないならいないって返事してよ~☆」

音無可憐はそんな妄言を吐きながらデザートイーグルの空になった薬莢を吐きだし、
新たに銃弾を補給する。銃口のみ岩陰から出し数発威嚇攻撃を行う。
その手際、すでに慣れを感じさせる行動だった。
ここにきてからむしろ強化されているのか? と思わず疑ってしまうが、そうではない。
可憐の手際良さは単純に、人がいなくて暇だからと練習した成果だった。

時間は少しさかのぼる。デザートイーグルを手に持ちいじりながら歩いていると一人の男に会った。
可憐基準でも十分格好良いと思える男。
当然のごとく可憐は、その男をグンジィーと勘違いし近づいた。
しかし、グンジィーでないとわかるとあっさり攻撃を行い、
その男も応戦し、今の銃撃戦に発展している。
そして今の状況へと時が進む。

「ちっ! 今度こそ、そのキレイな顔を吹っ飛ばしてやるぜ」

遠くから声が聞こえるが可憐は無視。というか聞いてすらいない。

「むぅ~。返事してくれないならこっちから行っちゃうのだ☆」

再び口からでるのは妄言。しかし行動は明快だった。
今まで隠れていた岩から無造作に飛びだすと男の方へまっすぐ向かう。
男は当然銃口だけを出し、撃ってくる。
ただし相手を見もしない銃弾が当たるはずもなく逸れていく。
可憐は闇雲な銃撃をまったく恐れない。

「グンジィーの所に行くのに邪魔する人にはお仕置きですっ」

銃撃が一瞬止まる。弾切れと判断し、木ぐるみが一気に加速する。
男の姿を目視で確認し、さらに一気に距離を詰める。

銃弾を込め終わった竜崎ゴウのS&W M10が可憐へ向けられる。
時を同じくし、可憐もデザートイーグルを正確に竜崎ゴウへと向けられる。
距離にしてわずか5m。素人でも十分あてられる距離。

二人の動作が止まる。
動の時間は終わり、静の時間が訪れる。


「いやいや可愛いお嬢さん。なかなかいい動きをしていらっしゃる」
竜崎ゴウはこの状況の中、可憐へと話しかける。もちろんS&W M10を突き付けたまま。
ある意味竜崎ゴウには確信があった。可憐の余りにもおかしな性格。
その性格の中にスキが生まれる可能性を見出していた。

「いやーん。そう思いますぅ?」
竜崎ゴウの予想通り可憐は頬を染め、答える。
まだ、デザートイーグルは向けられてままではある。
竜崎ゴウは心に余裕を作り、自分のプランを確認。成功への一歩を踏み出す。

「ええ、もちろん。その恥じらう表情、男が見れば一発で落ちますね」
「う~ん。グンジィーもそう思ってくれるかな~」
「ええ、そう思います。間違いないですよ」
「えへへ」
「ええ、その可憐な姿を見ればグンジィー君はあなたの物ですよ。結婚まで一直線です」
「うふふふふ」

ついに、可憐はデザートイーグルを降ろし、くねくねと踊り始めた。
どうやら妄想の世界に旅立っていったようだ。
木ぐるみが動く姿は不気味だが、大きすぎる隙ができたのは間違いない。

その隙を逃すはずもなく竜崎ゴウは冷静に狙いをつけ、S&W M10の引き金を引く。



数秒に満たない時間。その間に起こったことは、暴風の襲来と行った所だろうか。

竜崎ゴウは撃つ直前、銃を持った片腕を突然現れた人影に取られ、
同時に反対の腕で手刀を顔面に浴びせられた。
その衝撃で引き金はひかれたが、銃弾はあらぬ方向に逸れていく。

竜崎ゴウは一瞬よろめき、しかし影は攻撃の手を緩めない。

「フンッ!」
バックステップしてから、ハイキック、竜崎ゴウの側頭部に直撃する。

たった2撃、それだけで竜崎ゴウの意識は半分以上刈り取られる。完全に棒立ちの姿勢になった。

「ハッ!」
影による低い姿勢で突進。それに竜崎ゴウの体は捕らえられる。
一瞬の浮遊感。体が空中に持ち上げられ強烈に地面に叩きつけられる。

ついに竜崎ゴウの意識は完全に断たれ、完全に沈黙した。


目の前の突然の変化に、可憐はようやく妄想の世界から戻ってきた。

「ヤッタネ ヤッタネ ヨカッタネ!」
その影、アルフレッドとは別の声が聞こえ、線のような者? も一緒にいることが分かる。

アルフレッドとビブリは呆然としている可憐に向け、遠慮がちに声をかける。
遠慮がちなのは、その姿に加え、木ぐるみに血が大量に付着しているからだった。

「大丈夫……ですか?」
「ダイジョウブ?」

「えーと」
何か変な物を見る目で二人を見る可憐。

その体勢のまま、しばらく時が流れ――

「せっかくグンジィーと結婚式の最中だったのにー」
「え」
「エ」
意味不明な言葉に二人は固まった。
その二人を置いてきぼりに、可憐はデザートイーグルを握り直し、
残弾を確認。再びセットし、二人に銃を向けた。

「グンジィーのために罰を受けるのだ☆」


結局アルフレッドとビブリは助けたはずの少女から逃げだすことになった。


【エリア/E-8/一日目早朝】



【名前】音無可憐@おそるべしっっ!!!音無可憐さん
【服装】自前の木の着ぐるみ(略して木ぐるみ)
【状態】脳みそ以外は至って正常・健康そのもの
【装備】デザートイーグル(支給品)
【持ち物】支給品一覧、はさみ、コンドーム(どちらも犠牲者から略奪)
【思考】1:大好きなグンジィー(武田軍司)を探す……のだ☆
    (※平均以上の顔をした男は子供だろうとなんだろうとグンジィーだと勘違いしている)
    2:グンジィー以外の男や同性は邪魔なので問答無用で消す……のだ☆


【アルフレッド@餓狼伝説】
[状態]:かなり困惑
[装備]:なし
[道具]:不明支給品(1~3)、基本支給品一式
[思考]
基本:殺し合いには乗らないつもり
1:とりあえず逃げる。


【ビブリ@ビブリボン】
[状態]:健康(?) かなり困惑
[装備]:なし
[道具]:不明支給品(1~3)、基本支給品一式
[思考]
基本:ビブリ コロシアイ シタクナイヨー ビエーンエンエン
1:ビブリ オトモダチ ツクリタイナア


「お前も死すべき運命からは逃げられない」

三人が去った後、一人の男がその場へと現れる。
気絶した男に向け無造作に3発撃ち、完全に死んだことを確認する。

そのままたち去るかに見えた男。
しかし突然足から力が抜けたような動作になり、男は地面に座り込む。
その腹部から大量の血が流れている。先ほどの銃撃戦、最後の一発の流れ弾が直撃していた。
その出血は応急処置ではすでに止められない。
間もなく致死量に達しようとしていた。

「……いや、それは俺もか……」

最後の呟きと共に、彼が動くことは二度となくなった。


【竜崎ゴウ@ラブコンプレックス 死亡】
【ジャック・ハーパー@トゥルー・コーリング 死亡】

【備考】
竜崎ゴウ@ラブコンプレックス
ジャック・ハーパー@トゥルー・コーリング
の荷物は死体のそばに放置されています


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命題に翻弄される者たち 音無可憐 散りゆく者への鎮魂果
どうせ悪夢の中を生きている 竜崎ゴウ GAME OVER
あとは解説書に書いてあったよ アルフレッド 散りゆく者への鎮魂果
あとは解説書に書いてあったよ ビブリ 散りゆく者への鎮魂果
どうせ悪夢の中を生きている ジャック・ハーパー GAME OVER
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