『戦いの詩』 ◆.pKwLKR4oQ
歌え激突必至の戦詩の束ねを。
それを必然とする現場に人はあり。
期待が答えを待っているのだから。
それを必然とする現場に人はあり。
期待が答えを待っているのだから。
〇 ● 〇 ● 〇 ● 〇 ●
朝日が昇り始めた頃、A-3にある韓国料理店から二人の人影が飛び出して来た。
いや、語弊があった。
一人の騎士が幼女を抱きかかえて飛び出して来た。
いやいや、まだ語弊がある。
正しくはこうだ。
いや、語弊があった。
一人の騎士が幼女を抱きかかえて飛び出して来た。
いやいや、まだ語弊がある。
正しくはこうだ。
重度の真正ロリコンであるアリオトがひょんな事から幼児化した高嶺響を誘拐して逃亡しようとしていた。
突然現れた猫のカムパネルラにkskロワ住人とレナが気を取られている隙にロリっこを連れ去るという悪の怪人軍団幹部らしい作戦。
その作戦は大成功……
その作戦は大成功……
「「逃がすか!!」」
……のはずだった。
だが猫に気を取られているからと言ってロリっこ好きのkskロワ住人とかぁいいもの好きのレナがアリオトの横暴を見過ごすはずなかった。
逃げ出そうとしたアリオトは敢え無く捕まり、作戦は未遂に終わったのだった。
だが猫に気を取られているからと言ってロリっこ好きのkskロワ住人とかぁいいもの好きのレナがアリオトの横暴を見過ごすはずなかった。
逃げ出そうとしたアリオトは敢え無く捕まり、作戦は未遂に終わったのだった。
「ロリっこは一人のものじゃない! 皆のものだ!」
「……そうか。私は少々身勝手なようだったのか」
「……そうか。私は少々身勝手なようだったのか」
kskロワ住人の言葉にアリオトは己の非を認めざるを得なかった。
「いいさ。さあ、これからも一緒にロリっことケモノでもふもふしよう!」
「ケモノは別にどうでもいいが……ロリっこはいい。そうだ、ロリコンは信仰だ!」
「うん、レナもかぁいいものはお持ち帰り~!」
「……もう、いや」
「ああ、その気持ちはよーく分かります」
「ケモノは別にどうでもいいが……ロリっこはいい。そうだ、ロリコンは信仰だ!」
「うん、レナもかぁいいものはお持ち帰り~!」
「……もう、いや」
「ああ、その気持ちはよーく分かります」
何やらよく分からない意気投合をする3人の傍で響とカムパネルラは互いに慰め合っていた。
そして、しばらく3人はロリっこ・ケモノ・かぁいいものに関する討論を繰り広げ始めた。
一方、蚊帳の外の2人は可能な限り討論が続く事を祈っていた。
なぜならそれが終われば今度は先程よりも恐ろしい目に遭いそうな気がしたからだ。
カムパネルラは半分諦めて支給品のチェックをして気を紛らわせ、響は自棄食いとばかりに皆の食料を片っ端から食べ始めていた。
そして、しばらく3人はロリっこ・ケモノ・かぁいいものに関する討論を繰り広げ始めた。
一方、蚊帳の外の2人は可能な限り討論が続く事を祈っていた。
なぜならそれが終われば今度は先程よりも恐ろしい目に遭いそうな気がしたからだ。
カムパネルラは半分諦めて支給品のチェックをして気を紛らわせ、響は自棄食いとばかりに皆の食料を片っ端から食べ始めていた。
『ああ、ああ、マイクテスト、マイクテスト。テス、テス……七並べ、七並べ……よし、感度良好』
そんな時、いきなり始まったのは社長による死者と侵入禁止エリアの発表を目的とした放送。
韓国料理店にいた5人は突然の声に一様に驚いていた。
だが、それが大事なものだと理解するとすぐさま書き取る態勢に入った。
韓国料理店にいた5人は突然の声に一様に驚いていた。
だが、それが大事なものだと理解するとすぐさま書き取る態勢に入った。
『それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ』
その言葉と共に悪夢のような放送は終了した。
「レナの知り合いは誰も呼ばれなかったけど、皆はどうだった?」
「そもそも知り合いなんていないですから」
「俺の知り合いは一人呼ばれたけど、それは仕方ないと思える人だったから」
「私もこれといって知り合いはいませんね」
「そもそも知り合いなんていないですから」
「俺の知り合いは一人呼ばれたけど、それは仕方ないと思える人だったから」
「私もこれといって知り合いはいませんね」
レナの問いかけにアリオト、kskロワ住人、カムパネルラの3人は同じような返事を返した。
ここで4人はふと疑問に思った――響が返事をしていない。
ここで4人はふと疑問に思った――響が返事をしていない。
「響ちゃん、あなたの知っている人は――」
「七色光線!!」
「七色光線!!」
レナへの返事として返されたのは響の七色光線だった。
4人はそれに気付くと間一髪七色光線の射線上から逃れる事に成功した。
4人はそれに気付くと間一髪七色光線の射線上から逃れる事に成功した。
「ロリが! ロリがぁぁぁぁぁっ!」
「五月蠅い!」
「五月蠅い!」
一度は避けたものの、ロリっこがロリっこでなくなるという出来事にショックを隠せなかったアリオトは二射目の七色光線を避ける事が出来なかった。
ああ、七色光線を浴びたアリオトは溶けていく……溶けていく……。
ああ、七色光線を浴びたアリオトは溶けていく……溶けていく……。
「アリオトォォォ!!!」
「彼女は本当にさっきまでのあの幼女なんですか!?」
「間違いないよ。あの服はさっきまで響ちゃんが着ていた物だよ。なんで大きくなったのかは知らないけど……成長期なのかな、かな?」
「さあ私にも分からないわ。でも、これでようやく恨みが晴らせるわ」
「彼女は本当にさっきまでのあの幼女なんですか!?」
「間違いないよ。あの服はさっきまで響ちゃんが着ていた物だよ。なんで大きくなったのかは知らないけど……成長期なのかな、かな?」
「さあ私にも分からないわ。でも、これでようやく恨みが晴らせるわ」
実のところ、響にも本当にどうして元の姿に戻れたのか皆目見当もつかなかった。
知らないのも当然だ。
響が先程自棄食いしていた食料の中にkskロワ住人に支給されたやくそうとどくけしそうとまんげつそうが混じっていたなんて。
その毒消し草がアポトキシン4869を無効化したなんて。
毒の系統が異なっていたので時間は少し掛かったが、今では響は元の身体に戻る事ができたのだ。
知らないのも当然だ。
響が先程自棄食いしていた食料の中にkskロワ住人に支給されたやくそうとどくけしそうとまんげつそうが混じっていたなんて。
その毒消し草がアポトキシン4869を無効化したなんて。
毒の系統が異なっていたので時間は少し掛かったが、今では響は元の身体に戻る事ができたのだ。
「ロリコン、女子高生、猫。手を組む価値もないわね。それにさっきはよくも好き勝手やってくれたわね!」
だが今の響にあるのは3人、特にkskロワ住人を抹殺するという事だ。
あのぷにぷにとかいう辱めの礼は殺すだけでは飽き足りないほどだ。
残りの二人は口封じだ。
「高嶺響は殺し合いに乗っている」などと周りに知られたら動きにくくなるからだ。
あのぷにぷにとかいう辱めの礼は殺すだけでは飽き足りないほどだ。
残りの二人は口封じだ。
「高嶺響は殺し合いに乗っている」などと周りに知られたら動きにくくなるからだ。
「ハァァァアアア!!!」
響は落ちていたアリオトのデイパックを探って刀を見つけると、それを獲物に3人に斬りかかって行った。
元々響は居合いの達人、刀の扱いはお手の物だ。
元々響は居合いの達人、刀の扱いはお手の物だ。
「やらせませんよ」
響の刀を受け止めたのはくりからのつるぎ+62を構えた猫、カムパネルラだった。
別にカムパネルラはkskロワ住人にそこまで仲間意識は持っていないが、響の殺害対象はこの場にいる3人だ。
それなら3人で力を合わせてこの状況を乗り切った方が賢明だ。
別にカムパネルラはkskロワ住人にそこまで仲間意識は持っていないが、響の殺害対象はこの場にいる3人だ。
それなら3人で力を合わせてこの状況を乗り切った方が賢明だ。
「私も助太刀するよ」
仲間もといかぁいい猫に加勢するためにアイスソードを構えてレナも戦いに加わって行く。
しばらく3人(一人と一人&一匹)による剣舞が繰り広げられていたが、それもすぐに天秤は響の方へ傾いた。
居合いの達人に対して猫と女子高生では勝ち目など最初からあるはずもなかったのだ。
しばらく3人(一人と一人&一匹)による剣舞が繰り広げられていたが、それもすぐに天秤は響の方へ傾いた。
居合いの達人に対して猫と女子高生では勝ち目など最初からあるはずもなかったのだ。
「くらいなさい!」
響の目がキッと光ると七色の光線がカムパネルラめがけて放たれていた。
てっきり刀で来ると思ったカムパネルラの反応は遅れ、もう七色光線はすぐそこまで迫っていた。
てっきり刀で来ると思ったカムパネルラの反応は遅れ、もう七色光線はすぐそこまで迫っていた。
「こっち!」
しかし七色光線はカムパネルラに当たる事はなかった。
後ろの控えていたkskロワ住人のが尻尾を思いっきり引いて窮地を脱したのだった。
その代償としてくりからのつるぎは溶けてなくなり、尻尾には鋭い痛みが残ったが。
そして3人はレナに先導される形で奥の部屋へと逃げ込んだ。
後ろの控えていたkskロワ住人のが尻尾を思いっきり引いて窮地を脱したのだった。
その代償としてくりからのつるぎは溶けてなくなり、尻尾には鋭い痛みが残ったが。
そして3人はレナに先導される形で奥の部屋へと逃げ込んだ。
「ッ痛い! もう少し別の手はなかったんですか」
「うぅ、ごめんよ。咄嗟の事でつい……」
「とりあえず少しは時間が稼げるかな」
「うぅ、ごめんよ。咄嗟の事でつい……」
「とりあえず少しは時間が稼げるかな」
3人が逃げ込んだのは調理室。
そこへ入るための唯一のドアは急ごしらえのバリケードでなんとか保てている状態だ。
そこへ入るための唯一のドアは急ごしらえのバリケードでなんとか保てている状態だ。
「あれじゃ破られるのも時間の問題だ。早く裏口から――」
「それが出入り口はあそこだけみたいなんだよ、だよ」
「そんなぁ……じゃあ武器は何かないのか」
「ああ、それがさっき支給品チェックの時に床に広げていて……大半がそのままで最初の七色光線の餌食に……」
「それが出入り口はあそこだけみたいなんだよ、だよ」
「そんなぁ……じゃあ武器は何かないのか」
「ああ、それがさっき支給品チェックの時に床に広げていて……大半がそのままで最初の七色光線の餌食に……」
現状残っている道具はレナのデイパックとカムパネルラのBONが一つだけ残っていたデイパックのみ。
kskロワ住人のデイパックはあちらに残してきたままだった――支給品がやくそう・どくけしそう・まんげつそうではどうしようもなかったが。
kskロワ住人のデイパックはあちらに残してきたままだった――支給品がやくそう・どくけしそう・まんげつそうではどうしようもなかったが。
「エリクシャーもないですね。さっき回復に皆で1個ずつ使って、あと1個残っていたんですけど」
「とりあえずここから逃げる方法を考えないと。今の高嶺さん、3人掛かりでも互角になるかどうか」
「そうだ。そのBONで壁に穴を開けて逃げれば――」
「とりあえずここから逃げる方法を考えないと。今の高嶺さん、3人掛かりでも互角になるかどうか」
「そうだ。そのBONで壁に穴を開けて逃げれば――」
カムパネルラとレナが悩んでいると、kskロワ住人が案を出してきた。
確かにBONで壁に穴を開けて逃げる事は可能だろう。
だが二人には危惧があった。
確かにBONで壁に穴を開けて逃げる事は可能だろう。
だが二人には危惧があった。
「でも、それではここへ突入してきたあいつが追って来るのを防げませんね」
「そうだよね。なんとか足止めをしないとだね、だね」
「足止め……くそ、トトロがいたら思わずもふもふして足止め出来るのに!」
「「いや、それはない!」」
「そうだよね。なんとか足止めをしないとだね、だね」
「足止め……くそ、トトロがいたら思わずもふもふして足止め出来るのに!」
「「いや、それはない!」」
すかさず突っ込みを入るカムパネルラとレナ。
そしてなぜ?クエスチョンマークを浮かべるkskロワ住人。
それは漫才のような光景だったが、残念ながらそんな事をしている時間はない。
そしてなぜ?クエスチョンマークを浮かべるkskロワ住人。
それは漫才のような光景だったが、残念ながらそんな事をしている時間はない。
「目晦ましでもできれば効果的だろうけど、BON1個じゃ……」
有効的な方法が思い浮かばずに悩むkskロワ住人。
「せめてもう少し爆発させる物があればいいんですけどね」
無い物ねだりをしても仕方がないと肩を竦めるカムパネルラ。
「あ、そうだ! ねえ、二人とも……」
そして何か思いついた様子のレナ。
さて、その考えとは――
◆
「さあ、これで終わりよ」
響は自分と3人を隔てる壁の前に立つと、居合いの型を構えた。
この韓国料理店は既に最初に来た時に隅々まで調べていた。
だから3人が逃げ込んだ調理室の出入り口がここしかない事も当然知っていて、彼らの逃げ道はないと確信していた。
とりあえずさっきの七色光線の被害がなかった物を集めてデイパックに詰めてそれから向かっても遅くはない。
そう思って探してみたが、結局50面までクリアしたテトリスぐらいしか残っている物が無かったのは残念だったがしょうがない。
この韓国料理店は既に最初に来た時に隅々まで調べていた。
だから3人が逃げ込んだ調理室の出入り口がここしかない事も当然知っていて、彼らの逃げ道はないと確信していた。
とりあえずさっきの七色光線の被害がなかった物を集めてデイパックに詰めてそれから向かっても遅くはない。
そう思って探してみたが、結局50面までクリアしたテトリスぐらいしか残っている物が無かったのは残念だったがしょうがない。
「遠間にて斬る也」
響の発した言葉と共に目の前にあった分厚い扉は壁の意味を為さなくなった。
さすがにこれほどの物を七色光線で溶かし尽くすには少々手間がかかるため手慣れた居合いで一閃。
真っ二つに切り裂かれた扉が自重によって崩壊する。
中の3人からの反撃を警戒しつつ響が調理室に足を向けると――
さすがにこれほどの物を七色光線で溶かし尽くすには少々手間がかかるため手慣れた居合いで一閃。
真っ二つに切り裂かれた扉が自重によって崩壊する。
中の3人からの反撃を警戒しつつ響が調理室に足を向けると――
「なに!?」
調理室は一面水浸しで薄く霞んでいる状態だった。
察したところ原因はスプリンクラーによるもの。
今も勢いよく水を降らせている天井の装置がその証拠だ。
おそらく自分の動きを鈍らせるために3人が仕組んだ事だろう。
この状態では室内の様子を窺うなど不可能だった。
察したところ原因はスプリンクラーによるもの。
今も勢いよく水を降らせている天井の装置がその証拠だ。
おそらく自分の動きを鈍らせるために3人が仕組んだ事だろう。
この状態では室内の様子を窺うなど不可能だった。
「「おりゃ!」」
考える暇もなく突然部屋の隅の死角から飛来するものが二つ。
目を走らせれば投げられた物は調理室に備え付けの包丁、投擲手はカムパネルラとkskロワ住人の二人だった。
ここまで分かった時にはもう既に包丁との距離は共に1メートルもなかった。
目を走らせれば投げられた物は調理室に備え付けの包丁、投擲手はカムパネルラとkskロワ住人の二人だった。
ここまで分かった時にはもう既に包丁との距離は共に1メートルもなかった。
「覇ッ!」
だがそれは響にとっては危機となり得なかった。
裂帛の気合と共に鞘の内を走る刀「古青江」の銀の刃が刹那の間に飛来する包丁を一閃していた。
居合いの達人としての腕はこの場でも尚も冴え渡っていた。
裂帛の気合と共に鞘の内を走る刀「古青江」の銀の刃が刹那の間に飛来する包丁を一閃していた。
居合いの達人としての腕はこの場でも尚も冴え渡っていた。
「七色光線だけが取り柄じゃないわ――」
奇襲をしくじった相手に言葉を掛けようとした瞬間にそれは来ていた。
アイスソード。
氷の力を宿す剣が真正面から投げられていた。
つまり先程の左右からの包丁は囮。
本命はこの一撃目を凌いだ後に出来る隙を狙っての二撃目。
確かに刀を戻して対応する時間はない。
だが――
アイスソード。
氷の力を宿す剣が真正面から投げられていた。
つまり先程の左右からの包丁は囮。
本命はこの一撃目を凌いだ後に出来る隙を狙っての二撃目。
確かに刀を戻して対応する時間はない。
だが――
「七色光線!」
高嶺響には七色の御加護がある。
響の両の瞳から放たれる七色光線は狙い違わず正面から迫り来るアイスソードに命中。
響の両の瞳から放たれる七色光線は狙い違わず正面から迫り来るアイスソードに命中。
そして――爆発した。
「きゃあああ」
水蒸気爆発。
七色光線とアイスソードの急激な温度差に周りの水飛沫が反応して派手な爆発が起こったのだ。
目の前で弾ける眩い光、耳をつんざくような音。
その二つが調理室に広がり、それはまるで小さな暴風雨が吹き荒れているかのようだった。
七色光線とアイスソードの急激な温度差に周りの水飛沫が反応して派手な爆発が起こったのだ。
目の前で弾ける眩い光、耳をつんざくような音。
その二つが調理室に広がり、それはまるで小さな暴風雨が吹き荒れているかのようだった。
パンッ
「――ッ!」
その混乱の中、響に向かって放たれた1発の銃弾。
だがこの状況の中で響は反射的に鞘を掲げ、銃弾を逸らす事に成功した。
卓越した技能があればこそできる芸当だった。
だがこの状況の中で響は反射的に鞘を掲げ、銃弾を逸らす事に成功した。
卓越した技能があればこそできる芸当だった。
(油断したわ。色々とやってくれるじゃないの)
響は3人への評価を見直し、警戒を強めて相手の出方を窺った。
今のであちらに銃がある事を思い出し事もあり、対応は慎重になった。
なにより何の力もない少女・猫・ロリコンというトリオがここまで仕掛けてくるとは流石に予想外の出来事だった。
この上はどんな仕掛けを用意しているか分かったものではない。
故に先程よりも対応は慎重にならざるを得なかった。
今のであちらに銃がある事を思い出し事もあり、対応は慎重になった。
なにより何の力もない少女・猫・ロリコンというトリオがここまで仕掛けてくるとは流石に予想外の出来事だった。
この上はどんな仕掛けを用意しているか分かったものではない。
故に先程よりも対応は慎重にならざるを得なかった。
「…………」
響は未だ水蒸気が立ち込めて様子が不明瞭な調理室をにらみながら相手の動きを見極めようとした。
次はどのような対策を立てているのか、それとも万策尽きたのか。
先程とは違って3人がほんの少し手強い印象を受ける。
次はどのような対策を立てているのか、それとも万策尽きたのか。
先程とは違って3人がほんの少し手強い印象を受ける。
「……来ない、か」
だが待てども待てども一向に調理室に動きが起こる気配はない。
こちらが動くのを待っていると考えられるが、それにしても動きが無さ過ぎる。
寧ろ気配が完全になくなっているような気さえしてきた。
こちらが動くのを待っていると考えられるが、それにしても動きが無さ過ぎる。
寧ろ気配が完全になくなっているような気さえしてきた。
「――ッ! しまった!」
そこまで考えが至ると、響は一足飛びで調理室に乗りこんだ。
だが、そこで有って然るべき反撃は全く無かった。
それもそのはずだ。
だが、そこで有って然るべき反撃は全く無かった。
それもそのはずだ。
「……やられたわ」
ようやくスプリンクラーが止まって周りが見えるようになって響の目の前に広がるのは悲惨な状態になった調理室。
そして、その壁には爆弾で開けたであろう穴がぽっかりと開いていた。
つまり先程までの攻防はこちらに余計な警戒を抱かせて、この穴から逃げる時間を稼ぐための作戦だった訳だ。
おそらく水蒸気爆発と同時に起こして気付かれないようにしたのだろう。
近くにある机の影に隠れれば爆発を防ぐ事も可能だ。
穴から外を覗いても3人の影も形もどこにもなかった。
こうなった以上3人を追いかけるのは難しいだろう。
そして、その壁には爆弾で開けたであろう穴がぽっかりと開いていた。
つまり先程までの攻防はこちらに余計な警戒を抱かせて、この穴から逃げる時間を稼ぐための作戦だった訳だ。
おそらく水蒸気爆発と同時に起こして気付かれないようにしたのだろう。
近くにある机の影に隠れれば爆発を防ぐ事も可能だ。
穴から外を覗いても3人の影も形もどこにもなかった。
こうなった以上3人を追いかけるのは難しいだろう。
「竜宮レナ、カムパネルラ、kskロワ住人。次に会った時は……」
主催者に成り代わる存在である自分をここまで振り回した報いは必ず受けさせる。
響はこっそり盗んでおいたエリクシャーで力を回復させつつ、そう決意した。
この攻防で気付いた事だが、どうやら七色光線は多用すれば疲労が増すらしい。
だいたい万全な状態で連続して撃てるのは10発程だろうか。
何にせよ七色光線は奥の手にして普段はこの刀を主軸とした方が良さそうだ。
これなら例えば刀で鍔迫り合いの最中に不意打ちで七色光線を放つという使い方もできる。
響はこっそり盗んでおいたエリクシャーで力を回復させつつ、そう決意した。
この攻防で気付いた事だが、どうやら七色光線は多用すれば疲労が増すらしい。
だいたい万全な状態で連続して撃てるのは10発程だろうか。
何にせよ七色光線は奥の手にして普段はこの刀を主軸とした方が良さそうだ。
これなら例えば刀で鍔迫り合いの最中に不意打ちで七色光線を放つという使い方もできる。
「さて、では一応確認の意味で……」
響は穴から外へ出ると、回れ右の要領で身体を韓国料理店の方へ向けて、居合いの型を作った。
そして、呼吸を整えていき、そして――
そして、呼吸を整えていき、そして――
「発勝する神気也」
その技の名前を口にした時には既に一瞬前までは店の北側にいた響は南側に抜けていた。
そして響が刀を鞘に収める音が微かに響くと――
そして響が刀を鞘に収める音が微かに響くと――
背後に建っていた韓国料理店は何の前触れもなしに崩壊した。
「腕は鈍っていないか」
響は自身の剣技の腕の確認を済ませると、本来の目的を果たすために歩み始めた。
そう、主催者を殺して自らが主催者となるために。
そう、主催者を殺して自らが主催者となるために。
【アリオト@マイティハート 死亡確認】
【1日目 朝/A-3 韓国料理店跡地】
【高嶺響@カオスロワ】
【服装】七色スーツ
【状態】健康
【装備】古青江@School Days
【持ち物】基本支給品一式、テトリス携帯機@テトリス、ランダム支給品0~2
【思考】
1:主催を殺して、主催になる。
2:恋、レナ、カムパネルラ、kskロワ住人は探しだして殺す。
【備考】
※テトリスは全100面クリアすると良い事があるかもしれません。
※アリオトのデイパックを入手しました。
【服装】七色スーツ
【状態】健康
【装備】古青江@School Days
【持ち物】基本支給品一式、テトリス携帯機@テトリス、ランダム支給品0~2
【思考】
1:主催を殺して、主催になる。
2:恋、レナ、カムパネルラ、kskロワ住人は探しだして殺す。
【備考】
※テトリスは全100面クリアすると良い事があるかもしれません。
※アリオトのデイパックを入手しました。
【1日目 朝/A-3】
【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
【服装】:白のワンピース、白い帽子
【状態】:Lv65、健康
【装備】:ブルーノCz・M75カスタムスピアハルバード(∞/15)@オリロワ
【持ち物】:基本支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
【備考】
※スピアハルバードが弾数無限だからって調子に乗って使うと熱が籠ってきてとんでもない事になるかもね。
【服装】:白のワンピース、白い帽子
【状態】:Lv65、健康
【装備】:ブルーノCz・M75カスタムスピアハルバード(∞/15)@オリロワ
【持ち物】:基本支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
【備考】
※スピアハルバードが弾数無限だからって調子に乗って使うと熱が籠ってきてとんでもない事になるかもね。
【カムパネルラ@銀河鉄道の夜】
【服装】上だけタキシード、下は裸
【状態】Lv85、健康
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
【服装】上だけタキシード、下は裸
【状態】Lv85、健康
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
【kskロワ住人@kskアニメキャラバトルロワイアル】
【服装】Tシャツ&ジーンズ
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】なし
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
2:ケモノともふもふしたいよー
3:ロリっこかわいいよー
【服装】Tシャツ&ジーンズ
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】なし
【思考】
1:高嶺響から逃げる。
2:ケモノともふもふしたいよー
3:ロリっこかわいいよー
【全体備考】
※kskロワ住人のデイパック、くりからのつるぎ+62@真女神転生if…、マルダーの盾+55@ロマンシングサガ~性戦士ガラハゲ殺人事件~、BON@アトランティスの謎×8、混沌のテラ@テラカオスバトルロワイアル、アイスソード@ロマンシングサ・ガは七色光線を浴びて溶けて消滅しました。
※韓国料理店は壁にBONで穴を開けられた後に高嶺響の「発勝する神気也」で倒壊しました。
※kskロワ住人のデイパック、くりからのつるぎ+62@真女神転生if…、マルダーの盾+55@ロマンシングサガ~性戦士ガラハゲ殺人事件~、BON@アトランティスの謎×8、混沌のテラ@テラカオスバトルロワイアル、アイスソード@ロマンシングサ・ガは七色光線を浴びて溶けて消滅しました。
※韓国料理店は壁にBONで穴を開けられた後に高嶺響の「発勝する神気也」で倒壊しました。
時系列順で読む
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投下順で読む
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混乱を呼ぶ剣 | 高嶺響 | ひれ伏せ、愚民ども |
混乱を呼ぶ剣 | アリオト | GAME OVER |
混乱を呼ぶ剣 | 竜宮レナ | 明日に向かって撃て! |
混乱を呼ぶ剣 | カムパネルラ | 明日に向かって撃て! |
混乱を呼ぶ剣 | kskロワ住人 | 明日に向かって撃て! |