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【誤解連鎖】

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匿名ユーザー

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【誤解連鎖】 ◆KYxVXVVDTE



 くるくる、くるくると。
 ジェット機なみのスピードで旋回しながら、竜は会場を見渡していた。

 空には竜以外、誰も存在していない。
 実際にはもう一人宙に浮いている参加者がいるが、竜には幽霊は見えなかった。

 一人。
 いや、一頭きりの世界。

 ここにいるとなんだか地上の殺伐とした雰囲気から逃れられるような気がして、
 竜は心なしかテンションが上がるのだった。


「ぼうや~♪よいこは……おや?
 あれは誰アルか?」

 そんな竜が、ふと下を見た時だった。
 数百メートル先に、ぽつぽつと人影が見えたのだ。
 同じ方向を向いてばかりはいられないので、回りながら目を凝らしてみると、
 見えたのは楽器のようなものを持った長身の男と、奇抜な髪型の女の二人。
 そしてそのそばに、別の男が倒れている光景だ。

 さらに少しばかり眺めていると、
 女が男から楽器を奪い、倒れている男の元に駆け寄っていくのが見えた。

 【音でも聞かせて、起こそうというのか】。いまいち理解できない光景。

「――何か、胸騒ぎがしよるアル。下の二人に報告するべきアルか?」

 くるくる周りながら首をかしげて。
 そう言えば、下の二人に聞きたいことがあったのを竜は思い出す。
 確か……皆でみゆきさんを探しに行くと言っていたはずなのに。
 6/さんと別れたあと、かがみさんは自分を再び上空へと送った。
 時間まで見張っておきなさい、と言って。

 なぜだろう?
 探すなら、早く探したほうが良いに決まっている。
 そりゃあ生きているかどうかは怪しいけれど、
 竜からしたら探してくれなくてもいいのだけれど、
 だからといって後回しに出来るようなことでもないはずなのに――

『ああ、ああ、マイクテスト、マイクテスト。
 ……テス、テス……七並べ、七並べ……』

 高度をゆっくりと落とし始めた竜の角に、
 どこかから声が聞こえた。

 一頭きりの世界にも容赦なく侵入してくる無機質なノイズ。
 声の主は、数時間前に一度不快感を味わったものと同じもの。
そして、その内容は。

「なるほど」

 読みあげられていく参加者達の名前を出来うる限り記憶しながら、
 竜は自分達が同じ場所にとどまっていた意味を理解した。

 つまりみゆきさんの生死を確認するには、こちらの方が確実で早いと判断したのだろう。
 かがみさんはこの事態に慣れているような節があったし、知っていてもおかしくはない。

 不快感をもたらす社長の声を、どうにか遮断できないか考えつつ。
 竜はジェット機なみのスピードで回旋したまま、高度を落としていく。

 くるくる、くるくると。
 放送を、聞きながら。


――【1れんさ】――


 ジェシー・コクランとフグ田サザエは、
 クレーターから少し離れた平原を静かに歩いていた。

 心なしか顔色の悪いジェシーを心配しながらも、サザエが小石の多い地面を踏み締め進み。
 そしてその後ろを、ギターを杖にジェシーがとぼとぼ歩く構図だ。

 共通の“敵”――◆6/wを求め、またその危険を皆に知らしめるため協力する二人の歩みは
 (サザエが、うっかり自覚なしにジェシーに呪いをかけてしまったことによって)遅々としたものだったが、
 それでも二人の目には、このゲームを壊し脱出するという信念が確かに宿っていた。
 なのに。

『それでは、また六時間後の私の放送を楽しみにしていてくれ――』


 プツ、という放送の終わりを告げる音。
 それが、ジェシーには遠くに聞こえる。

 出来る限り殺し合いに支障を及ぼさないためだろうか、
 なるたけ早口で伝えられていたように思う放送とやらも、
 そこで呼ばれた73人もの名前も、ジェシーの耳には入っていない。



 彼の耳に入るのはただ、
 フグ田サザエが彼のギターを死体に振り降ろす際に発せられる、
 ぐちゃり、という妙に生々しい音だけだ。

「……何、してるんだ」
「呼ばれた名前はメモしておいたかしら、ジェシーさん。終わったならこっちを手伝ってくれない?
 女手ひとつじゃ、やっぱり力が足りない……わっ!」

 どすっ、ぐちゃ。
 言い終わると同時に、再びサザエはギターを叩き付ける。
 いや、ふたたびどころではない。三度、四度。

 放送の流れる直前にこの死体を見付けてから、何度それが死体の頭骸に落とされたのか、
 既にジェシーにも分からない。

 それ程に、サザエの行動は迅速だった。

「えいっ。……うーん、さすがに疲れるわねぇ」

 腹に何かを刺され、血を大量に辺りに散らしながら死体が浮かべていた苦悶の表情は、もう見えない。


 当たり前だ。顔はとうの昔に潰れている。
 恐らく、死体の知り合いが見ても誰だか分からないだろう。
 「トモという人間」は、もはやこの場から消えつつあった。

「刃物があれば少しは楽なんだけど、私達は持ってないし……」
「何でそんなことをしているのか、って聞いてるんだ、サザエ」

 冷静さを取り戻し始めたジェシーが、苦い顔でもう一度問い掛ける。
 もしかしたらこの行為にも、何らかの意味があるのではないかと推測して。

 会話をする限りでは、サザエは同じ常識人だと思えた。
 家族のために脱出しようという意思も、そのためなら人を殺すのもいとわない覚悟も、ジェシーと似通っているようだった。

 だから、諦めきれない。
 ただの誤解であればいい。

 しかし。しかしだ。
 この死体は善良な人間だったかもしれないのだ。
 それをこんな風に扱うなんて、どんな理由があるというのか?

 サザエはジェシーの方を見ずに答えた。

「首輪が、」

 ぐちゃり。間を置いて続ける。

「外せないと、脱出は出来ないわ。爆発させられちゃうもの。
 ほら、仕組みが分かれば誰かが外してくれるかもしれないでしょう? 一つ欲しいと思ってたの」

 もう一度、ぐちゃり。
 ジェシーはサザエの答えを、自らの常識に当てはめて値踏みした。

 脱出のために死体の頭を叩き潰し、首輪を取り外す行為は「善」か「悪」か。
 フグ田サザエは「善人」か「悪人」か?

 ――長くは考えていられない。
 ジェシーの体力は呪いによって奪われ、目の前の光景に精神もいかれてしまう寸前だ。
 考え続けた末に自分が狂っていては本末転倒である。
 頭を回せ。まず、本能に従えば……悪だ。
 こんなことやっていいはずがない。
 だが理性に従えば……善だろう。
 首輪が手に入らないといけないって考えは確実に合っている。

 決着がつかない。つく訳がない。
 こんなやり方、自分の主観が入った思考では結局、白黒つけられない。

 質問をしよう。
 ジェシーはそう決めた。
 その質問でサザエが狂気に犯されてしまっているのか、善なのか悪なのか判断することが出来るような、そんな質問を。

「ああ……分かった、手伝おう。ギターを返してくれ」
「ええ、じゃああたしは石でも探すことにするわ」

 血まみれになったギターは、あっさりとジェシーの手に帰ってきた。

 サザエは一分一秒が惜しいとばかりに、近くに大きな石が落ちてないか探し始めた。
 地面には小石が多い。ここに来る途中にあったクレーターの影響だろう。
 確かに、探せば大きな石くらい見付かりそうだ。

「ああ、その前に。一つ質問をさせてくれ」
「なぁに?」

 その場を離れようとするサザエを呼び止め、ジェシーはギターを振り上げる。
 トモの頭骸を割ることが出来、サザエの頭骸を割ることもできる。
 そんな位置にジェシーはいた。

「なぁ」

 そしてジェシーは、深刻な顔で質問した。

「もし俺が死んだら、あんたはまた同じように俺の首輪を取るのか?」

 サザエは、弟に夕食のおかずを尋ねられた時と同じ調子で返答する。

「ええもちろん。死んだ人間は動かないもの。
 このデイパックの中の支給品と、おんなじよ」

 ジェシーはそれを聞いて落胆した。
 そうか。【――こいつは始めから、狂人だったのか】。

「なら俺もあんたを、物として見よう。俺はあんたと一緒に居たくない。なぜなら、あんたは壊れているからだ」
「どういうことかしら?」
「そうだな、単刀直入に言えば――」

 あんたの行動に俺は怒りを覚えたんだ。
 例えそれがどんなに俺に利益をもたらすとしても、だ。
 あんただけは許せない。
 だから、

「死んでくれ」

 フグ田サザエのいた世界と自分がいた世界が違うことに気付かずに。
 フグ田サザエの常識と自分の常識にズレがあることにも、気付かずに。

 ジェシー・コクランは、フグ田サザエの頭にギターを振り下ろした。

――【2れんさ】――

【フグ田サザエ@テラカオスバトルロワイアル 死亡】

――【3れんさ】――


 身も縮まる思い、というのはこのことを言うのでしょうか。
 もちろんここは北極ではないですが、
 私はそれと同格の寒気をひしひしと感じています。
 発生源は、そばにいるレディ。

「こなた……こなたが……なんでこんな……」


 先の放送で友人の名前が呼ばれてしまったようで、ひどく落胆しています。
 ……探すはずのタカラミユキさんの名前も呼ばれた気がしたのですが、それには触れないのでしょうか。
 とりあえず確からしいのは、今はレディに話しかけるべきではないということ。
 鍋でも作って暖まりたいところですが、犬もいませんし。
 はてさて、どうするべきでしょうか……

「アムンゼンさーん、かがみさーん」
「おや」

 思案していた私の頭上から声がして、見上げるとリュウが私達に呼び掛けていました。
 そういえば、ジェントルマンでもレディでもないリュウをどう呼ぶか、決めていなかった。
 ドラゴンでいいだろうか……?

「どうかしましたか、ドラゴン」
「近くに人が来てたんで報告せなーと思ったアル」
「そうですか、ありがとうございます」
「あ、あとドラゴンじゃなくて竜アル」
「そうですか、申し訳ない」

 仕方ない、無理にひねらずリュウで呼ぶことにしましょう。
 それにしても、この近くに人が来ているとなると……少し気にかかることがあります。

「6/氏とは違うんですか?」
「違ったアル。変な髪型の女の人と楽器を持った男だったアル」

 私の問いにリュウの口から出てきたのは、期待とは違う言葉でした。
 物理的には突然やって来た不思議な乗り物のせいとはいえ、大元を辿れば私が原因で別れてしまったロクとレディ……
 出会ったばかりの人達ですが、私は申し訳ない気分でいっぱい。
 ロクがこちらに戻って来たのかと、少しばかり期待を寄せたのですが。

 ――いや、シット(待て)。

 それより大事なことを今、リュウは私に言っていたはずです。

「……リュウ、今変な髪型の女性と言いましたよね?」
「はいアル」
「やはり……なんということだ」

 私はその婦人に心当たりがあった。
 この地に着て最初に遭遇した、犬を連れていた奇髪の婦人……彼女の可能性が高い。
 だがばつの悪いことにその時私は犬を見て興奮し、彼女を追い掛け回してしまっている。

「私はその婦人を知っているかもしれません。確証は持てませんが……」
「そうなんアルカ!」
「ですが、恐らく私は悪い印象を持たれています。仲間に加えるのは難しいかもしれません」
「そうなんアルカ……」

 声のトーンを落とすリュウ。いけない、このままでは私以外、気分が落ち込んだ嫌な状態になってしまう……。

「悪い印象っていうなら、あたしにも心当たりがあるわね。
 楽器を持った男、ってのに言い掛かりを付けられたことがあったわ」

 と、私の後ろから今度はレディの声。


 振り返るとすっかり元気を取り戻した様子で、レディは不敵な笑みを浮かべていました。

「おや、レディ……もう大丈夫なんですか?」
「ええ、大丈夫だわ。こなたが死んだのは悲しいけど……よく考えてみたら、今のあたしの体はあいつなのよね。
 つまり、今までの体では出来なかったプレイスタイルが出来るのよ!
 そう考えると死んだ奴のことなんかどうでもよくなってきたわ……じゅるり」

 舌なめずりをして、私の方を見るレディ。
 えーっと、元気になったのはいいことなんでしょうが……

「レディ……? その恍惚とした顔は一体……」
「わかるでしょうよ、アムンゼン……さぁ、性別の壁を越え、全ての絡みをやりつくそうじゃない!!」

 そう言って徐々にこちらに近寄ってくる、体はジェントルマンなレディ。
 や、やはり、えーっと……このままでは私は、私は……!



「――待ちやがれ、外道」

 レディに肩を捕まれた、丁度その時。
 レディともリュウとも違う新たな声が、私の耳に届いてきました。

「【そうやってまた人を殺す気なんだな?】 そうなんだろう?
 許さねぇぞ……そんなことは俺が許さない。
 ようやく……見つけ……たんだ! 絶対……に殺してやる……」

 やって来たのは、楽器を持った男でした。
 何やら切羽詰まった様子で、ふらふらな体を引きずりながら私達を血走った目で睨んでいます。

 杖替わりにしている楽器には、誰かの血がこびりついています。
 誰の血でしょう? まさか、一緒に居たらしい婦人の……?
 突然の遭遇者の言葉に、答えたのはレディでした。

「あら、また逢うなんて奇遇ね。なかなか無いわよ、こんな早い再会ってのは。
 どうせ勘違いしたままなんでしょ? とりあえずあんたも掘って大人しくさせてあげる」
「黙れ……、人殺し! 急に女みたいな口調になりやがって……
 お前の頭も叩き割ってやる! 人殺し!」
「へぇ、“も”ってことは一緒に居た女の頭も叩き割ったのかしら?
 じゃああたしが人殺しだとしても、あんたも同族ね」
「黙れっ! ……俺とお前は同族じゃねぇええ!!」

 何を考えているのか挑発するように口を動かすレディに、段々焦りを失っていく楽器の男。
 なにやら色々な勘違いが交差してるような気がしますが、この展開はまずい。
 今にも楽器の男はレディに殴りかかろうとしています。
 ……それは避けるべきだと、私の勘が告げている気がする。
 確か私のデイパックの中にはもう一つだけ、動きを止めるアイテムが入っていました。
 まずそれで落ち着いて話す場を作り、誤解があるなら解かなければ――

「死ねぇええええええ!!!」

 考えている暇は、もうないようですね。

「……申し訳ない、ジェントルマン!」


 私はデイパックの中から氷で出来た塊を取り出すと、地面を滑らせて楽器の男に当てる。

 冷気には慣れているので、扱いは比較的楽。楽器の男に当たったそれは、見る間に男の足元を凍らせ、
 男をその場に釘付けにします。

「とにかく落ち着いて下さい、ジェントルマン! 話し合えば分かるはずです……」

 と、今度はみるみるうちに、楽器の男の胴体が氷に包まれました。

「あれ?」
「お、お前、何だ、これ、おい! 誰か、誰か助け――」

 そのまま、一気に腕、肩、頭……楽器の男の全身が凍っていきました。
 おや? 【てっきり一部だけ凍らせるものかと思っていたのですが……】。


――【4れんさ】――


【フリーザー@マリオブラザーズ】
スマブラDXに出てくる、相手を凍らせて動けなくするアレ。
てっきりアイスクライマー出展だと思ってたが、
マリオブラザーズ出展だった。


――【5れんさ】――


 マシロと満月は思う。

 日曜朝8時半、3回目の変身はどうやらシリアス風味のようだ、と。

 1回目は――羅将ハン相手に防戦一方の戦いを強いられ、
 赤いタキシードの男のおかげで逃げおおせた。
 2回目は――MAXに善戦したとは言え、
 カイジ(零)の指輪の力がなければ危なかっただろう。

 2人はまだ、自分達だけの力で敵を倒していない。
 子供達に夢を与える力を持っていて、全力で戦ってこれだ。
 仕方ないとはいえ――3度目の正直とばかりに敵が立ちはだかるのは、必然だったのかもしれない。

 だがそれでも。


「こんな……酷いよ」


 町に向かって進んでいた神山満月、マシロ、カイジ(零)の3人の前に現れた異変は、
 誰だか分からないくらいに顔を潰された、一人の男の死体だった。

 ぶっちゃけありえない。
 とても、子供に見せれるような場面じゃない。



 自らの汗の垂れる音、唾を飲む音さえも聞こえてくるようだった。
 全員、考えていることは同じ――

 【こんな事をする人間が、まともな人間であるはずがない】。

 もしこの事態を引き起こした敵と戦うのなら、死んでしまうことを覚悟しないといけないのではないか。

「だ、大丈夫だよ! 今までだって2回も、ピンチをくぐりぬけて来たんだし」

 流れ始めた重苦しい空気を少しでも吹き飛ばそうと、マシロが固い笑みを作る。
 確かに2度の戦闘を経て、マシロと満月の2人はプリキュアの力にも大分慣れつつある。

 怒声のような声を聞いてこの場所へ来るまでの間、
 そして放送を聞いている間にとった休息で、疲労もかなり回復――すぐにでも戦える状態だ。

 支給品もまだまだ残っている。

「でも、」

 今度はカイジ(零)が、辺りを見渡しながら呟く。

「今までが大丈夫だったから次も大丈夫、という考えは捨てるべきだ。
 既に73人……半分に近い人が死んでる。いつ何が起こるかなんて誰にも予測できない。それに」

「それに?」

 思わず聞き返す満月。一呼吸置いて、カイジ(零)は死体を指差した。

「あの、男の死体。
 頭とお腹に傷があって、どっちも致命傷に見える。
 2ヵ所に致命傷を与えるなんて、おかしいと思うんだ」

「……よっぽどそこの人に恨みがあった、とか?」
「確かに、それなら致命傷が2つあってもおかしくないけど……
 頭の方はひたすら何かで殴られて、腹は一突きだ。
 いちいち武器を変える意味が分からない」

 言われてみればそうだ、とマシロは納得する。
 この死に方じゃ――片手に刃物、もう一方にハンマーを持った人間に襲われたように見える。
 でも、そんなの、ぶっちゃけるまでもなくありえない。

「……ってことは、」

「そうだ。【きっと犯人は――2人組】」

 それもただの2人組ではなく、ここまで凄惨に人を殺せる2人組。
 片方が剣を腹に突き刺し、倒れた男の頭をもう片方がひたすら槌で叩きまくる――そんな映像が、満月とマシロの脳内で再生された。

「……他にも、考えられる可能性はあるけど……多分この死体に危害を加えたのは2人、っていうのは間違いないと思う。
 敵が1人だけで出てきたら警戒。2人出て来るのは当たり前って考えじゃないといけない」

「そっか……3人以上いる、ってこともあるかもしれないんだ。
 やっぱりすごいね、カイジ君。今のちょっとの間に、そこまで考えるなんて。
 私なんか、何も考えられなくなっちゃってた」

「僕もだ……さっきからカイジ君には助けられてばっかりだよ。
 放送の時も、すぐ名簿に印を付けてたし」
「冷静な判断ができるって事が、必ず最良ともいえないんだけどね……まぁ、ありがとう。
 なんかこの名前にされてから、前より冷静に考えられるようになった気がするんだ。
 自分でもちょっと、怖いくらいに――」

 言いながら、カイジ(零)は頭をかく。
 仲間から誉められたことが、素直に嬉しかった。
 そして、同時に。
 なんとなく、まだ“名前負け”しているような感覚が胸に沸き上がる。

 この感覚は――なんだろう?


 しかし今は、それについて考える暇はなかった。

「あ――2人とも、あれ!」

 満月が空を指差す。
 上空から、巨大な蛇のような生き物がゆっくりと降りてきているのが見えた。
「まさか……竜? たしか名簿に、竜って載ってた気がするけど――本物がいたってことか?」
「とにかく、行ってみる価値はあるよ! 誰かいるかもしれない……カイジ君、満月ちゃん!」

 マシロの言葉に二人は頷き、3人は竜の元へと走り始める。
 もしあそこに人がいるなら、さっき聞こえた怒声からして犯人――敵がいる可能性が高い。
 あるいは味方となるような協力者がいるのかも知れないが、どちらにせよ警戒は必要だ。

「カイジ君は、あとから付いてきて! 私とマシロくんでまずは――見に行ってみる!」
「分かった! 気を付けて!」

 満月の提案が承諾され、そのまま足も止めずに、マシロと満月はプリキュアに変身。
 マシロの髪はカツラから地毛へと変わり、
 満月の髪は黒から鮮やかな金へと変わる。

「じゃあ、」
「行くね!」

 そして、大地を蹴る音が力強くなった。

 カイジ(零)と2人の間の距離が、どんどん開いていく。
 カイジ(零)が遅くなったのではなく、2人が速くなったのだ。
 運動能力、身体能力の向上――それを肌で感じながら、マシロはちらりと横を見る。

 真剣な顔で走るフルムーンの姿がそこにはある。
 マシロは少し、心配だった。
 3回目の変身。もし戦うことになれば、病弱な満月にさらに負荷がかかることになってしまう。
 変身中は大丈夫みたいだけど――次、変身が解けたとき。
 フルムーンは、満月は……本当に、元の満月のままでいられるのだろうか?

「――大丈夫だよ、マシロくん」

 そんなマシロの思いを見透かしたのか、
 あるいは自分に語りかけているのか。
 急に満月は、マシロに向かって話しかけた。

「満月ちゃん?」

「私は、欠けないから。だからマシロくんも、欠けないで。もちろんカイジくんも、他に助けを待ってる人も――
 救えるだけ、救おう? 私達が手に入れたのは、そんな力なんだから」

 哀愁と、恐怖と、優しさが混じったような、不思議な声だった。
 マシロは少し、反省する。
 満月の決意は、もうマシロが心配するまでもなく強固なものだったんだと、気付いてあげられなかったことに。

「――当たり前、だよ。僕らは欠けない。半分だけ月が昇るようなことも、ありえない」

 2人で帰ろう。
 小さくそう呟いて、前を見る。

「た――助けてくれ!」

 丁度、楽器を持った男の人が凍らされているところだった。
 2人は即座に、さっき戦ったMAXのことを思い出す――
 あの無機質な存在も、カイジ(零)に向かって「氷」を使っていた。

 そして、凍りついてしまった楽器を持った男の人の先に見えるのは――「2人組の男」。

「【カイジ君の予想、当たってたみたいだね」
「うん。あの2人を、止めなきゃ】……!!」

 2人は力の限り跳躍し、氷ついた男をかばうようにして2人組の前に立ちはだかる。


「夢を照らす月の輝き! キュアフルムーン!」
「真白き決意の証! キュアヴィントブルーム!」

「「2人は……プリキュア!!」」

 そして名乗り向上を上げ、2人組の男を全力で睨みつけた。
 男は2人とも呆然とした様子で、光の戦士を見つめていたが――

「いい加減に、しなさいよ」

 片方が突然、不快感をあらわにしながら、ゆっくりと喋り始めた。



――【6れんさ】――
――【7れんさ】――
――【8れんさ】――


「あらやだ、うっかりしてたわ。首輪を死体から取ろうとしてたのに、怖くて逃げてきちゃったわ」

 2人と2人が衝突した、丁度そのころ。
 ほぼ全ての起因であるうっかり屋な主婦は、早足でさっきの場所から遠ざかっていた。

 蓬莱の薬の効果により、フグ田サザエは時間制限付きの不死者になっていたのだ。

「ああ、怖いわ、怖いわ。仲間だと思ってたのに、いきなりあんなことをするなんて。裏切られるのは初めてだわ」

 なぜジェシーに殴られたのか。殺されたはずなのになぜ生きていて、傷が塞がっているのか。
 サザエにはどの答えも全く掴めなかったが、とにかくまた殴り殺される訳にはいかない。
 蘇生した後すぐに思ったのは、その場から離れることだった。
 しかし街の方を見上げると、空に不思議な生き物が見えた。危ない。

 街の方からは遠ざからなきゃ。

 そう判断してがむしゃらに逃げて来たのはいいものの――はてさて、ここはどこだろう。

「そういえば、コンパスと地図があったわね」

 デイパックを開けて、コンパスと地図を引きずりだす。
 同時に、ジェシーの名前が書かれた人形が、絡まるようにしてサザエの目の前に踊り出た。

「あら」

 数秒いぶかしげにそれを眺めて、
 自分を殺した男の名前が書かれた人形を前に、サザエが口から吐き出したのは。

「まったく――【あなたみたいな最悪の人間は、死んでしまえばいいのよ】」

 恨みの限りが詰められた、極上の呪いの言葉だった。


【1日目 朝/D-5 平原】

【フグ田サザエ@カオスロワ】
【服装】全裸
【状態】不死身(あと4時間持続)
【装備】ミルフィーユの呪術人形@オリロワ
【持ち物】なし
【思考】基本:猫限定マーダー(無意識)
1:6/とジェシーが危険な人物だとなるべく多くの人に伝える
2:ここから脱出する

※不死の薬@竹取物語を読んで不死になっています。
 しかし制限のため、不死の効果はあと四時間しか持続しません

※ミルフィーユの呪術人形

名前を書いた人間を呪います。
しかし主催者による制限のため、この呪いそのもので人を殺すことはできません。


――【9れんさ】――



「ざけんじゃ、ないわよ」

 唇から漏れた声は、誰のものだったのか。
 アムンゼンにはそれが分かる。
 分かるけれど、確認することは出来なかった。

「なんなのよ? 次から次へと、正義の味方気取りでやってきて。
 そんなにあたしが憎いか。そんなにあたしに死んでほしいか。何かのついでに死ね、ってか? ねぇ!」

 そちらの方を向こうとした瞬間――殴り飛ばされたからだ。
 宙に舞い、ばらまかれるデイパックの中身と自身の体。
 着地したとき――地面に激突したとき、それはこちらを見て、笑っていた。
 わらっていた。

 完全に凍りついてしまった楽器の男の氷像に、微かにヒビが入る音が遅れて耳に入った。

「いいわ。ヤってあげる。
 正々堂々正面から叩き潰して斬り崩して突き破って、
 心ゆくまで犯してあげる。
 あんたたちが思ってるだろうあれも、それも、これも――みんな、みんな私よ。
 そういう事にしてあげる。
 どうせあたしはもう、柊かがみには戻れないものね。心も、体も。
 誤解されてるからって逃げるようなヘタレとあたしは違うわ――」

 満月とマシロの目の前で、かがみ(6/)は地面にばらまかれていたいれかえロープを掴むと、
 アムンゼンの首に勢いよくそれを巻き付けた。

「これで、満足かしら?」

 まるで何かのついでのように、ロープを思いきり引っ張る柊かがみ(6/)は、それでも笑っていた。
 アムンゼンは最期までその顔を確認することが出来ずに――あっけなく。

「う、あ」

 その体から、力を抜いた。


「――――え?」
「な、何をして……」

「そんなことも分からないの? 殺したのよ。で、今からあたしはあなたたちを犯す。あなたたちはあたしを殺しにかかる。
 これ以上にシンプルな展開があるかしら?」

 あっけらかんとした様子で、柊かがみは事実を伝えた。
 2人組だと思っていた片割れがいきなりもう片方に殺され、マシロと満月はどうしたらいいのか再び分からなくなる。

 ――その仕草が柊かがみ(6/)には、たまらなくそそって見えた。
 ああ、脱がしたい。
 脱がしてその肢体を、芯から芯まで味わいたい。

 そうすることで、この何とも言えない心の渇きが潤うような気がした。
 だがそれには、この常識人もどき……アムンゼンが邪魔だ。
 だからプリキュア達2人の姿が目に入ったとき、柊かがみ(6/)はアムンゼンを切り捨てることを、瞬時に決断した。


 そうと決まれば、あとは芝居を打つだけだ。
 誤解の連鎖にうんざりした様子を見せ付けつつ、アムンゼンを殺害。
 ひたすらに悪役に徹し、プリキュアたちにかがみを憎ませる。

「……悪役に犯されて泣き叫ぶヒロイン……ふふふ、よだれが出てきたわ」

「ま、満月ちゃん。相手のペースに飲まれちゃ駄目だ。全力で戦わないと……やばい」
「……うん」

 早くも悦楽に浸るかがみ(6/)にえもしれない恐怖を感じながら、プリキュア2人は戦闘体制に入る。
 背後の氷像に、またヒビが入った。
 氷像から解き放たれたとして、中の人が無事なのだろうか。無事なら、その人だけでも助けないと。

 マシロと満月は目の前の敵に向かって、一歩足を踏み出し――――


「そして、今のあたしの体はあいつ。他の邪魔が入らないようにするには、これを使わないとね」


 ――突然、視界が広大な砂漠に解き放たれた。


「I am the bone of my walnut.  (体はクルミで出来ている)」

 今まで見たことのない景色だった。
 全てが、砂漠のような砂地。
 自分たちの周りを囲むようにそびえたつ、幾本もの木。何かの実がなっている。

「Steel is a nutshell,and fire is contents.  (カラは鉄で 中身は硝子)
 I have a good harvest over a thousand dry weather.  (幾たびの日照りを越えて豊作)
 Unknown to worm-eaten.  (ただの一度も虫食いはなく)
 Nor Cooc to Life.  (ただの一度も調理されない)
 Have withstood pain to create many walnut.  (彼の者は常に独り、クルミの森で勝利に酔う)
 Yet,those hands will never hold anything.  (故に、生涯に意味はなく。)」

 口端を吊り上げながら言霊を並べていく男の姿は、変わらずに2人の目の前にあった。
 上空の竜も、変わらずに飛んでいる。
 ただ邪魔なものだけが――楽器の男の氷像とアムンゼンの死体だけが、ここから弾かれていた。

「So as I pray,unlimited walnut works.  (その体は、きっとクルミで出来ていた。)」

 呪文を男が唱え終わった瞬間、男の背後の空間から無数の木の実が出現。
 宙に浮かんで静止した。
 異質な空間。異常な状況。
 柊かがみ(6/)は、それを――楽しむ。


「クルミの、固有結界。一度使ってみたかったのよね。
 さぁ、始まるわよ。今までの誤解は全て帳消し――」

 不思議な空間に連れこまれた。
 満月とマシロが、ようやく事態を把握した頃には――

「今からは、宴の時間よ」


 とてつもない数のクルミが、2人に襲いかかっていた。


【1日目 朝/C-5 クルミの固有結界内】

【柊かがみ(変態仮面)@パロロワクロスネタ投下スレ】
【服装】上半身裸
【状態】外見は◆6/w氏(クロス)、命に別状はない程度の重症、興奮
【装備】大量の下着
【持ち物】支給品一式、不明支給品0~1
【思考】基本:脱出方法を探る
1:???
2:柄にもなく心が渇いてる感じ。うざいわ
3:まず目の前の2人を犯す
4:みゆきもこなたも死んじゃった

【神山満月@満月をさがして】
【服装】プリキュアっぽい服
【状態】健康、疲労(小)
【装備】ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5
【持ち物】基本支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
1:目の前のいろいろと危険な人(かがみ)を止める
2:マシロとカイジ(零)と一緒に都市で殺し合いを止めるための仲間を探す

【備考】
※ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5でキュアフルムーンに変身可能。変身中は病気が悪化することは無いようです。
※キュアフルムーンの容姿は原作のフルムーン状態です(金髪ツーサイドアップの16才ver、格好はステージ衣装っぽいプリキュアっぽい服)

【マシロ@舞-乙HiME(漫画)】
【服装】プリキュアっぽい服
【状態】健康、疲労(小)
【装備】ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5
【持ち物】基本支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
1:目の前のいろいろと危険な人(かがみ)を止める
2:満月とカイジ(零)と一緒に都市で殺し合いを止めるための仲間を探す。
3:満月が心配。

【備考】
※ピンキーキャッチュ@Yes! プリキュア5でキュアヴィントブルームに変身可能。
※キュアヴィントブルームの容姿はマシロとの違いは特になし(ただし髪はカツラではなくなる、格好は王族衣装みたいなプリキュアっぽい服)

【竜@まんが日本昔話】
【服装】全裸
【状態】健康
【装備】なし
【持ち物】支給品一式、不明支給品0~1
【思考】基本:空中で待機
1:かがみよりも6/が心配だが……
2:あのクルミ、流れ弾当たらないよね?
3:かがみうざい

※飛び続けないと死にます。


【ロアルド・アムンゼン(その3)@オリロワ 死亡】



――【全消し】――


 カイジ(零)が辿りついたときには、そこには誰もいなかった。
 いや、生きていないものなら、2人いた。
 自分と同じように氷にされた男の人が倒れていて、脈を計ってみると死んでいて。
 その近くに首を絞められた男が倒れていて、こちらも死んでいた。
 遺体はどこまでも冷たいままで、彼も氷にされていた可能性がある。
 だけど、それより気になるのは。

「みんなは、どこに行ったんだ……?」

 マシロも、満月も。飛んでいた竜もいなくなっている。
 もしここに倒れている2人が“2人組”だとしたら――彼らはここにいないとおかしい。
 そして新たに人が死んでいる以上、ここにさっきの頭が潰れた遺体を殺した奴がいた可能性が高い。
 つまり――“2人組”は本当にいて、竜とともに消え去ったor逃げた。
 満月とマシロはそれを追って、どこかに行ってしまった。 こう考えるのが妥当だろう。

「事実上、はぐれちゃったってことか……」

 急いでいたとはいえ、任せずに一緒にいくべきだったかな。
 頭の片隅でそう思いながら、カイジ(零)はこれからどうすべきか考える。

 追い付けるか分からないけど、追うか。
 マシロと満月に逢うのは諦めて、町に行くか。

「――って、決まってるよな」

 迷わずカイジ(零)はデイパックを開けて……何の変哲もない、スコップを取り出した。
 武器にもなるけれど、これの本来の使い方はこうだろう。

「よし、やるか」

 ざく。土に小気味よく刺さるスコップ。
 小石が多い地面だけど、地質も荒いようで石だらけだ。まあ掘りやすさは、砂と大差ないけど。

「さっきは時間なかったから出来なかったけど……あとであっちの死体にも、作ってあげなきゃな。お墓」

 ここで作業を続けていれば、マシロと満月が戻るかもしれないという淡い期待を抱きつつ。
 カイジ(零)は一人で、穴堀り作業を開始した。


【1日目 朝/C-5 平原】

【カイジ(宇海零)@賭博覇王伝零@マガジン】
【服装】普通の服
【状態】健康、カイジに改名される
【装備】フムカミの指輪@うたわれるもの、スコップ@現実
【持ち物】支給品一式、不明支給品0~2(確認済み、武器あるかも)
【思考】
1:満月とマシロが戻ってくると信じつつ墓を掘る
2:ジェシーとアムンゼンの墓が掘れてしまったら、一人でも街に行くorトモの墓ももしかしたら掘ってあげるかも
3:カイジってなんか名前負けな気が……なぜ?
4:ペットントンの遺体も探したいが……


――【つみあげなおし】――


なあ、ミシェル。
おいたんは、頑張れただろうか?
格好いいところは、見せられなかったかもしれない。
これから挽回する、ってのも出来ないみたいだ。
体が重くて、もう動かない。
手も足も顔も口も動かない。笑うことだって出来ない。


……なぁ、いつも後ろで笑ってる奴らでいいからよ、俺を笑ってくれよ。

結局なにもできなかった、このどうしようもないダメ人間を。

「はははは、駄目人間か。なら俺は非人間だな。おまえに初めの誤解を与えたのだから」

だれだ、おまえ。

「名乗る名はない。ただの下人だ。積もる話は向こうでしよう。
 それより、おれはあんたに言っておきたいことがあるんだ」

……なんだ?

「ありがとう。たった5文字だが、言えなくて困っていたんだ。
 あんたは、おれのような下賤な輩の為に戦おうとしてくれた。
 見ず知らずの人間の死体にも人間らしく接してくれた。
 おれ達なんかとは、大違いだ」

 そう言った下人の後ろから、ぞろぞろと見知らぬ顔が現れては、感謝の言葉をかけて去っていく。
 ――俺は、こんなにも感謝されていたのか。
 俺のやったことは、無駄じゃなかったのか。

「本当は、この言葉が伝えられないまま終わるのが一番なんだろうがな。
 仕方ないことというのは、いつの時代もあるものだ。
 次があったら、あんたにはしっかりした人生を積み立ててほしい。
 ――さあ、そろそろ行こう。仲間は大量にいるんだ」

ああ。わかった。

そう答えると自然と手足が動いて、俺の体はどこかへ歩んでいく。


なあ、ミシェル。
おいたんがしたことは、無駄じゃなかったみたいだ。

もうお前達を愛してやれないかもしれないけど――また、いつか。

いつかどこかで会ったら、精一杯愛してやるから。

じゃあ、またな。


【ジェシー・コクラン@フルハウス 死亡】


※アムンゼンのデイパック(不明支給品0~1)と、
ジェシーのデイパック(不明支給品0~1)がカイジ(零)のそばに落ちてます。

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