オールジャンルバトルロワイアル @ ウィキ

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7777 ◆YOtBuxuP4U



 D-9、伝説の木がある森林エリアは、異様な緊張感に包まれていた。
 殺し合いをさせられている以上、常に緊張感を忘れないことは確かに大事だ。
 しかし今、伝説の木の下に集まった者たちがしようとしているのは、殺し合いではなかった。

「……最後に。カードを置ける場合にあえてパスを選択することもある。ただしパスは三回まで。ルールは以上だ」

 ルールを説明し終えた男の声に、その場に居合わせた者はみな頷く。

 黒シャツの嘘使い――秋山深一。
 玉の輿狙いの少女――黄桜可憐。
 線で出来たウサギ――ビブリ。
 そして、羅将豪傑――ゼロ(旧名:ハン)。

 出自も体格も、容姿も時代も違う。
 住む世界の異なる四名が集まって何をしようとしているかといえば、とあるゲームだった。
 張りつめる沈黙の中、ゲームの主宰たる秋山が立てる、固めの紙をこすりあわせるような音だけが響いている。
 その紙は一般に絵札と呼ばれ、世界中で様々な遊戯に使われる紙。
 秋山がシャッフルしているのはトランプだった。

「じゃあ、始めるとしよう――”七並べ”を」

 宣言がなされ、円状に並んで座る四人(正確には三人と一匹)に、52枚のカードが均等に配られる。
 ゲームの名は”七並べ”。
 この殺し合いを仕組んだ者の世界を象徴する単語と同じ名前のゲームだ。
 (といっても、彼らはまだそれを知らないが)
 秋山は、正々堂々とカードを配っていく。
 イカサマは出来ない。
 酒に仕込まれた毒さえ見抜く目を持つゼロ(ハン)がいる限り、この場の支配権は彼に握られている。

「ダイヤの7を出したものが最初の手番。そこから時計回りでいいか?」
「うむ」
「ええ」
「ワカッタヨー」

 ルールを確認し、四人は一斉に手札を見る。ある者は落胆し、ある者は知られないように微笑む。
 ほどなくして、数字の7を冠する札が、木の皮を剥いで作った即席の絨毯に並んだ。


S*××××××7××××××
H*××××××7××××××
D*××××××7××××××
C*××××××7××××××


「……ダイヤ(D)の7よ。あたしからね」

 富の象徴たるダイヤの7を手にしたのは、超セレブである有閑倶楽部の可憐。
 なぜだか重い雰囲気の中、落ち着かない風に辺りを見回しながら可憐はスペードの8を置く。
 スペードの8――七並べの初手としては安定の手だ。

(手札は悪くない……。上手く秋山とゼロの札を止めることができれば、ビブリかあたしが”一抜け”できるはず)

 可憐はじっくりと手札を眺め、また他者の顔色を伺いながら戦略を立てていく。
 まさかこんな場所で七並べをするとは思っていなかったから、思考はどちらかといえば不安定だ。
 他の場所では殺し合いが行われている。
 ここにたどり着く際に別れたミンウだって無事ではないかもしれない。
 なのに今、可憐たちはのんきに遊んで――いや、正確には遊びではないのだが、
 それにしたって、卓を囲んで七並べをしている今の状況は”殺し合い”とはかけ離れすぎていて。
 複雑な気分だった。

(とにかく、勝たないといけないわ。……勝たないと、どうなるか分からないもの)

 隣でビブリが脳天気に、しかし確実にスペードの9を置く。
 秋山はポーカーフェイスを崩さずに、じっと自分の手番を待っている。
 可憐は深く息を吐いて、胸のざわめきを落ち着かせた。
 正面に向き直ると、そこにはゼロの名を冠する男が座している。

「俺はダイヤの6を置こう」

 楽しそうに笑いながら、大きな体躯に不釣り合いな小さなトランプを札を場に置くこの男。
 すべてはこのゼロが発端だった。
 そう、あれは、十数分前のこと。


◆◆◆◆


 アルフレッドとの死別を悲しんでいたビブリと可憐の下にまず現れたのは秋山だった。
 秋山は、伝説の木にもたれるようにして座り込んでいた二人を見ると、開口一番にこう言った。

「ようやくまともそうな人間に遭えたと思ったんだがな」
「な、なに!? あたしはまともな人間のつもりよ!」
「こんな場所で周りを警戒せずに泣いているやつが、まともな神経とは言えないぜ」
「……う」

 秋山は何があったのかを可憐とビブリに尋ねることもなく、二人が周りを気にせずに泣いていたことを諌めた。
 といってもこのときはビブリは泣き疲れて寝ており、可憐の腕の中に横たわっていたから、
 小さな嗚咽を漏らしていたのは可憐だけだったのだが。
 確かに、可憐はそばの茂みから秋山が現れるまで周りを気にする余裕さえなかった。

「それは、認めるわ。でも……それだけのことがあったのよ」
「当たり前だろ。70人も死んでて何もないわけがない。俺の周りでも、2人死んだ。訳も分からずな」
「……あなたは何が目的なの?」
「さあ、な。ただ、今欲しいのは”駒”だ」
「駒?」
「俺が使えた有用な駒は、もう使ってしまった。残っているのはこれだけ」

 そう言って秋山は、ジーンズのポケットからトランプの入ったケースを取り出す。その右手には腕時計。
 秋山の支給品はこのトランプと腕時計、すでにひんしとなったスライム状の生物だけらしい。

「何の機能もない腕時計とトランプじゃ、この先頼りないからな。あんたから支給品を貰いに来た」
「貰う、って……奪うつもり?」
「確かに、暴力で奪うことも選択肢の一つには入るが――聞こえるか? この足音」
「足音?」

 言われて耳を澄ませてみると、確かに可憐の耳は足音を捉えた。
 ざ、ざ、ざ。
 茂みを踏みながらこちらに近づいてくる音はとても強い。ただの足音だというのに、”強さ”が感じられる。

「誰、なの、これ。貴方の仲間?」
「いや、敵だ」
「敵ですって?」
「遠目にだが見た。王様じみたマントを羽織った、プロレスの……いや、拳で戦いそうな騎士のように見えたな。
 マントは血に塗れていたから、殺し合いに関わった奴であることは確かだ。俺やあんたが勝てるような相手じゃない」
「じゃあ、まず逃げなきゃ! こんなところでのんびりしてたら」
「死ぬだろうな。だから交換条件だ。俺はあの男からお前たちを生かしてやる。だから、お前たちの武器を貰う」
「生かしてやる、って……」

 いまいち相手の理屈が飲み込めない可憐。そのあいだにも足音は近づいている。
 もうすぐ伝説の木が見える場所まで来てしまうだろう。

「意味わかんないわ。貴方が私たちの支給品を持つかわりに、囮になってくれるってこと?」
「少し違う。支給品は生かした後の報酬だ。いや、”ゲーム”の報酬ともいえるか?」
「ゲーム? ああもう回りくどいわよ! はっきり言ってちょうだい!」
「――”七並べ”だよ」
「え?」
「いまから俺たちは”七並べ”をする」

 何を言ってるの?
 そう可憐が再度問おうとしたその時、

「フア~ ヨクネタヨ!」

 と言ってビブリが起き上がり、

「秋山。どうだ、少しは骨のあるやつがいたか?」

 と言って、茂みからダンディな顔の男が現れた。
 ――え?
 可憐は新たにこの場に現れた男、ゼロ(ハン)の言葉に違和感を覚えた。
 秋山……こっちの男の名前だろうそれを、なぜあの男は知っているんだろう?
 慌てて秋山の方を見ると、秋山はゼロの方を見て、

「ああ”ゼロサマ”。頭数が揃ったぜ。ゲームを変更しないといけない」
「そうか。……女か。これで3人か?」
「え、ええっ?」
「ナンダカ ヨク ワカンナイ ケド ! ビブリ モ イルヨ~!」
「うお!? なんだこいつ。またL字ブロックの類か」
「4人か。フハハ、面白い」

 偶然にも可憐以外の三人がそこで名前を交換しあう。
 こっちの黒シャツの男は秋山、向こうのダンディなおじさま(世紀末風)はゼロというらしい。
 自己紹介をしてない可憐だけが場の空気に取り残された形になる。
 もはや何が起きたのか分からず、頭がパンクしそうだった。

「さて、首の数はこのくらいでいいだろう。秋山、説明は?」
「してないぜ」
「仕方のないやつめ。いいか。良く聞け、女、そして奇怪な動物よ。俺の名はゼロ。命のやりとりをしに来た」
「イノチ……!? オマエ ワルイ ヤツ ダナ!」
「え、あ、待って、ビブリ!」

 未だに状況を把握できていないビブリがゼロの言葉に反応して、ゼロにおどりかかろうとする。
 しかし、踏み出そうとしたその矢先――ビブリのうさぎ耳の先を”なにか”が掠めた。
 次いで轟音。
 と共に、ビブリの横……伝説の木の幹に、人の頭ほどの大きさの衝撃痕がつくられた。
 それは一歩も動かぬままにゼロが放った神速の拳撃によってつくられたものであったが、
 ビブリや可憐には、いきなり木の幹に衝撃波がぶつかったようにしか見えなかった。
 飛び出そうとしていたビブリが、止まった。

「……!?」
「”斬風燕破”」

 そしてそのまま動けなくなる。ゼロの見えない拳への本能的な恐怖が、一時的にビブリを支配していた。
 ――さあっと可憐の額が青ざめる。
 可憐の残りの支給品は、”げんきのかけら”という健康食品らしきものと、熊用の猟銃が一丁だ。
 だから秋山が「俺やあんたが戦って勝てるような相手じゃない」と言った時も、
 猟銃を放てば、勝てずとも逃げられるのではと思っていたのだ。
 ……無理だ。銃ごときでは。
 恐怖のあまり冷静になった頭は、抗いようのない現実を可憐に認めさせた。
 強さが、違いすぎる。

「バカが! 話は黙って聞け。死ぬぞ。
 逃げても死ぬがな。”ゼロサマ”は逃げる者がお嫌いだ」
「そう言ってやるな秋山。この者どもは赤子なのだ、お前も含めてな。
 話を続けよう――俺はゼロ。修羅の国の羅将の一人だ。
 この秋山もお前たちも、俺は今の通り、すぐに殺せる。
 70人が死んだと聞いて、少しは骨のある奴が残っているのかと思っていたが。とんだ期待外れよ。
 これでは楽しめない。俺は今、飢えているのだ。命のやりとりをするときの、あの血の煮えたぎるような風情にな」
「――だから、これだ」

 秋山がトランプのケースを高く掲げる。そのあと、「七並べでいいか?」とゼロに聞く。
 ゼロは数秒黙り込んだあと、頷く。そして再び語り始める。

「俺はこの秋山に出会い、殺す寸前、提案されたのだ。ゲームを行え。それで命のやりとりをしろ、とな。
 この修羅の王ゼロに対して命令をしたのだ、この男は! 面白いとは思わんか?
 つまりは、バトルロワイアル内バトルロワイアルというわけよ。
 主宰は俺と秋山。参加者はここにいる四名としよう。
 いいか、今から行うゲーム。”七並べ”の勝者一名は、下位の者に絶対の命令を下せる。それがゲームのルールだ」
「……拒否権は、ないのね」
「当然ない。俺は勝ったら、お前たち三名に死ねと言う。
 いや、ゲームですら勝てぬような者ども、勝ちが決まった瞬間に屠ってくれる。
 ただしお前ら三名、誰か一人が勝った場合は――俺に死ねと言っても構わんぞ」

 大胆不敵にそう宣言したあと、ゼロはこちらに近づいてきた。
 ど、ど、ど。威圧感を持ったその姿に、可憐とビブリは何も言うことができない。
 ようやく頭が追いついた。
 秋山はゼロにすでに会っていたのだ。
 ゼロに殺されかけた秋山は、起死回生にゲームを提案。しかしそれを行うには人数が足りなかった。
 あるいは伝説の木の様子を見てから行うことにした。
 故に、ゼロは警戒されないよう、伝説の木の様子を秋山に見に行かせる。
 そして秋山は可憐とビブリを見つけ、この場に二人を足止めした。
 ゲームの頭数を増やして、ゼロが命のやりとりをより楽しめるように。
 何より、自分の生き残る確率を少しでも上げるために……秋山は可憐とビブリを利用したのだ。

(あたしたちの気持ちなんて、最初から関係なかったってことね。秋山――こいつ、なんて奴なの!)

 もはや逃げることはできない。
 秋山が現れた時点ではここから逃げることもできたのに、可憐とビブリが死ぬ確率は一気に跳ね上がってしまった。
 でも確かに、これで”三人が生き残る確率”は、上がる。悪い賭けじゃなくなる。
 もちろん、ゼロが素直に言うことを聞いてくれたらの話だが。

「異論はないな。なら始めよう。”ゼロサマ”、その木の皮をはがしてくれ。絨毯にする」

 しれっとまたゼロに指図している秋山を、可憐は力の限り睨んでやった。
 だが秋山はこちらを見ることもない。
 自分たちを騙していたくせに、まったく悪びれる様子が無かった。本当にムカつく奴だ。

(いいわ、やってやるわよ。でも貴方の思い通りにはさせないわ。あたしが一位になってやる)

 木の皮をびりびりと剥がすゼロを見ながら、可憐は密かにそう決意した。
 ――とにかく、七並べは始まることになった。
 ゼロ(ハン)は七並べの詳しいルールまでは知らなかったらしく、
 ビブリに至っては全くルールを知らなかったため、秋山が簡単にルールを説明する。

「今は9時50分。あと1時間ほどでこの場所は禁止エリアになる。時間はまだ充分あるが、一応巻きで説明するぞ」


【七並べ(オールロワ仕様) ルール】

  • 52枚のトランプをよく切り、13枚ずつ分けて手札とする。この手札が最初に無くなったプレイヤーの勝利。
  • まず7を持ったプレイヤーが7を縦に並べて置く。ダイヤの7を持っていた人が最初の手番で、ここから時計回り。
  • 自分の手番ではカードを一枚置くか、パスができる。
  • 置けるカードはすでに出ているカードの隣のカードのみ。また、AとKは繋がっているものとみなす。
(例)クローバーのA234567が出ていたら、クローバーの8とKが置ける。
  • パスは3回まで。
  • 出せるカードがあってもパスをしていいが、3回パスをしたプレイヤーは、出せるカードを必ず出さなければいけない。
  • その状態でパスをしなければならなくなった場合、”脱落”となる。
  • ”脱落”したプレイヤーは”脱落”していないプレイヤーより必ず下の順位になる。
  • 今回は特別に、”脱落”したプレイヤーもそのままゲームを続ける(ルール説明省略のため)。
  • ただし手札は全て公開しなければならない。パスもできない。
  • 一位になったプレイヤーは、下位のプレイヤーに命令が出来る。

【参加者】……黄桜可憐、ビブリ、ゼロ(ハン)、秋山深一。手番はこの順番。


 そして――時間は冒頭に戻り、ゲームは開始されたのだ。
 ダイヤの7を引いたのは可憐、そこから手番は回り始め・……時間は一気に進んでいく。


◆◆◆◆


「パスだ」
「な……?」

 ――あれから何分経っただろうか。命がけの七並べはゆっくりと、しかし確実に進行していた。


S*×××45678910JQK
H*××××××7××××××
D*××34567××××××
C*××××××78910×××


 置かれているカードは全体の半分弱ほど。手札は、可憐が8枚、ビブリが8枚、ゼロが7枚、秋山が9枚。
 そして今――秋山が3回目のパスをした。
 これで秋山はもう後がなくなる。ここからは、出せる札を必ず出さなければいけない。
 まだ中盤、ともすれば序盤なのにどうして? と思ったが、次は可憐の番だった。
 思考は中断される。

(あたしの手札は……悪くはない。ハート(H)の8はまだ止められる)

 七並べの基本的な戦術は”相手の札を止める”ことにある。
 例えば、7に近い8を手札にずっと溜めておく。
 そうすれば他のプレイヤーは、それに続く9~Kまでを置けなくなる。
 今のハート列のように6と8が出ていない場合なんか、ハートは一枚も置けない。これを利用して、
 相手が出せないカードにやきもきしている間に他の手札を減らせば勝ちは近づくのだ。
 可憐はハートの8を持っていた。
 パスはまだ1回しか使っていない。ここでパス、という選択肢もあるが……。

「あたしは、スペードのAを置くわ」
「ジャア ビブリ ハ、スペードノ 3!」
「俺はスペードの2を置く。ハハハ、これでスペードは埋まったな」

 スペード(S)がこれで埋まった。残りカードが少なくなった列は消化試合。早く埋めるに越したことはない。
 そして、次の番の秋山は必ずカードを置かなければいけない。
 パスを続けてきたということは、置きたくないカードがあったということだろう。可憐のその読みは当たっていた。


S*12345678910JQK
H*××××××7××××××
D*××34567××××××
C*××××××78910×××


「俺は――クローバー(C)の6を置く」

 秋山はクローバーの6を止めていた。これで可憐の持っているクローバーの2、3、4が置きやすくなる。
 連番で手札にあるカードは、一度置けるようになれば安心できるが、それまでが怖い。
 なるべく早く置ける体制を整えるべきだった。
 手番が回って可憐の番。
 残念ながら、現在置ける手札はダイヤの2とハートの8のみ。置いてもあまりメリットがない。

「あたしはパス」

 パスを選択する。
 秋山が確実に一枚はカードを放流する以上、クローバーの5が出ることにここは賭けてみる。
 次の番、ビブリがクローバーのJ。そしてゼロはダイヤの8を置く。

「喜べお前ら。ダイヤの8を置いてやったぞ、フハハハ」
「ヤッター! ゼロ アリガト!」
「……」
「次は俺だな」

 ゼロはカードを置くたびにこんな調子で、いまだ趣旨がよく分かってないビブリと同じくらい溌剌としている。
 現時点で残り手札は可憐7枚、ビブリ6枚、ゼロ5枚、秋山が8枚。
 そしてパス回数は、可憐2回、ビブリ1回、ゼロ0回、秋山が3回。
 手札が腐りやすいこのゲームで、ここまでパス無しで行っているゼロは運がいいと言える。

(いえ……運だけじゃ、ない)

 ゼロの顔を見ると、楽しそうに緩めている頬とは対照的に、瞳の奥は妖しいほどに冷たい。
 パスが0回なのも彼なりの戦術を立てた結果なのかもしれない。
 だが。
 手札を減らしても、置けないカードが残ってしまったら意味が無い。
 むしろ相手の置けるカードを増やすだけで勝利は遠のく。
 初心者のゼロはそこまでは読めていないはず……そう信じて可憐は、もう一度場と手札を見る。


S*12345678910JQK
H*××××××7××××××
D*××345678×××××
C*×××××678910J××


 可憐の残り手札はハートの2、8、ダイヤの2、クローバーの2、3、4、K。
 次の番である秋山が置くかもしれないのは、
 可憐が止めているハートの8とダイヤの2を除く4か所(ダイヤの9、ハートの6、クローバーの5、クローバーのQ)だ。
 このうち、ダイヤの9を除く3か所、とくにC列のどちらかが置かれれば可憐の勝利が近づく。

(さあ、秋山……貴方は何を置くのかしら?)

 秋山はこのゲームを仕掛けた張本人。
 最後には可憐が微笑むつもりだが、まさか秋山がこんなところで脱落するはずがない。
 パスを使いきったのも作戦の内なのだろう。そう可憐は思っていた。
 しかし秋山は――置かなかった。

「俺はパスだ」
「……えっ?」

 いや、置けなかったのだ。
 驚く可憐の声に続いて、ビブリとゼロも目を見開いた。秋山の口から出た言葉はそれほどのものだった。
 秋山はポーカーフェイスを崩していない。不気味なほどに冷静だ。
 代わりに、他三人の動揺は隠しきれないものだった。
 ビブリはあんぐりと口を開けていたし、ゼロでさえ「お前が一番に脱落するとは」と顔をしかめている。
 秋山深一は、脱落した。

(……最初の手札が悪かったの? いえ、ならクローバーの6をさっさと出してしまうはずだわ。
 3回目までは、出せるカードがあるのにパスをしていた。じゃあ単純に読みミス?
 いえ、ゲームの主宰者がそんな初歩的なミスを犯すとは)

 納得いかない可憐は、秋山の腹積もりを探ろうとあれこれ考える。
 ――そういえばルール説明のとき秋山は、「時間の省略」と言って、あるルールに若干の変更を加えた。
 本来なら脱落したプレイヤーは、残りの手札をすべて場に置くことになっている。
 しかし、そうすると置ける場所がどこなのか分かりづらくなるため、
 今回は特別に、脱落したプレイヤーもそのままゲームを続けることになったのだ。
 ただし手札は全て公開しなければならないし、パスもできない。

(それに、脱落したプレイヤーは脱落していないプレイヤーより必ず下の順位になってしまう。
 わざと脱落しても不利になるだけじゃないの?)

 いや、でも……可憐の思考回路がなんとか回答を導き出そうとしていた傍らで。
 秋山は自ら決めたルールに従って、静かに手札を公開する。

「俺はルール通り、手札を公開してゲームを続ける。さあ、次はお前の番だ、黄桜可憐」
「え、ええ。ちょっと待って。今考え事を」

 生返事を返しながら――可憐は秋山が公開した手札を見る。
 秋山の手札は。ハートの3、4、5、9、10、そしてダイヤの1、10、Jだった。
 ハートが、5枚?
 え、嘘、しかも、これって。
 慌てて周りを見ると、ビブリとゼロには表情の変化が見られない。
 二人は気付いていないらしかった。
 もう一度場を見る。
 そして手札と、秋山のカード。ここからのゲーム展開を見る。
 可憐は頭がいいわけではない。しかしビブリやゼロと違って、七並べの経験はある。
 だから気づいた。

「あ、あたしは――ダイヤの2を置くわ」

 もはや可憐は、乾いた笑いを浮かべながら、夢遊病者のようにカードを置くしかなかった。


◆◆◆◆


 ゲームは終盤に差し掛かり。残り手札は可憐1枚、ビブリ2枚、ゼロ2枚、秋山2枚。
 そして、パス回数は可憐2回、ビブリ3回、ゼロ3回、秋山4回。
 七並べの場はといえば――、


S*12345678910JQK
H*×××456789××××
D*12345678910JQK
C*12345678910JQK


 このありさまだった。秋山が見せている手札は、ハートの3と10の二枚。
 そして、次は可憐の番。可憐が持つ1枚は、ハートの2。
 置けない札。

「パスよ」
「パス…… ビブリ ダツラク……」
「なるほどな秋山。パスだ」

 当然三人に1回づつパスが加算されて、ビブリとゼロは脱落。秋山の番になる。
 秋山が置けるのは二か所だが、ここでヘマをする秋山ではない。

「黄桜。お前はハートの8を止めていた。だから、ハートの9以降のカードは手札にない。そうだろ?」
「……」
「俺が置くのは、ハートの10だ」
「あたしの番。……パスよ」

 可憐も4回目のパスで、脱落。そう、つまりここで、”全員が脱落した”ことになる。

「ルールを、もう一度確認しよう。
 七並べは手札が無くなった者の勝ち。そして、
 脱落したプレイヤーは脱落していないプレイヤーより必ず下の順位になる。
 つまり、全員が脱落してしまえば――また手札が無くなった者から勝ちになる」
「ウウ……ビブリ ハ ハートノ J ヲ オクヨー」
「提示されたルールでこの展開を見抜けなかった俺の敗北か……ククク、俺はQを置く。
 これで全員が残り一枚。しかし、」
「そう。次は俺の番だ」

 全員が一斉に秋山の方を向く。
 秋山はここに来て始めて、その口元に笑みを浮かべていた。
 最後の手札、ハートのが場に置かれ――ゲームは、決着した。


【ゲーム終了】

◆1位◆秋山深一
◆2位◆黄桜可憐
◆3位◆ビブリ
◆4位◆ゼロ(ハン)


「フハハハハ! あっぱれだ、秋山! 面白い、実に面白いぞ!」

 ゼロは嗤った。
 立ち上がり、溢れる闘気を発散させるように両手を広げ、伝説の木を見上げながら呵々大笑した。
 その姿に、今から自分が死ぬかもしれないという恐怖は微塵も存在しないように見える。
 可憐は恐怖する。
 秋山が一位になったことよりも――ゼロがただ、純粋にこのゲームを余興として楽しんでいたということに。
 自分の命でさえ、この羅将にとってはゲームの”駒”にすぎないのか?
 ここに来る前、有閑倶楽部として様々な事件や変人に携わってきた可憐だったが、こんなのは初めてだ。
 命で遊んでいるような人間は。

「黙れゼロ。”しゃべるな”。俺が一位だ。だから、俺はあんたに命令する権利を持つ。そうだろう?」

 今、可憐とビブリとの約束通り、デイパックを漁っている秋山も同じだ。
 七並べは最初の手札があまりにも悪ければ、少なくとも一位は取れないゲーム。
 僅かな差で秋山が一位になったが、秋山の勝率は6割、よくて7割といったところだったはずだ。
 上手くいかなければ死ぬ。
 そんな中ゲームを勝ち抜いた秋山もまた、命を賭けていたことに変わりはない。

 比べて可憐とビブリはといえば、ただ巻き込まれただけ、利用されただけだ。
 そこに可憐やビブリの意思は何一つ介在していない。
 可憐は悔しくなる。
 だが……これで可憐とビブリ、秋山の生存は確実なものになった。
 秋山にはあとでひたすら文句を言ってやろう。そう決めた可憐は、とりあえずの危機から脱した安堵から、

「ふむ。では秋山。お前は何を望む? 俺を殺すか。それとも、俺を配下に置くか?
 ククク、良いものを見せてもらった礼だ。どんな命でも受けてやるぞ」
「俺は、あんたには命じない。なぜなら俺は――もう一つ。あんたたちに嘘をついているからだ」
「え?」

 息を吐こうとしたそのとき。ゼロの問いに対する秋山の答えに、ため息は驚きに変わる。
 これ以上、嘘を吐いてるって? 可憐が秋山を見ると、
 秋山は可憐のデイパックを担ぎながら右手の手の甲をこちらに向けていた。

 手の甲のすぐ下、秋山の支給品である腕時計は、”10時25分”を指している。
 ゲームを開始したときは9時50分ほどだったはずだ。
 30分以上も七並べをしていたのか……思った瞬間、秋山が口を開いた。


「この腕時計だが。ゼロ、あんたが俺を偵察に行かせたときに……ぴったり30分、時間を遅らせてある」


「なに?」
「え……!?」
「放送は6時ぴったりだったから、そのときまではこの時計は正確だっただろうな。
 そう。今の本当の現在時刻はこの時計に30分プラスして――10時55分だ。
 このD-9エリアが禁止エリアになるのは、いつだったか覚えているか?」

 秋山が急に、意識をそらしていた左手からモンスターボールを投げた。
 ボールから出てきたピンクのスライムは形を変えずに大きく広がり、
 その場にいた他三人を包み込むようにして閉じる!

「ぬ」
「ウワーッ?」
「きゃあッ!?」

 可憐が持っていた”げんきのかけら”はひんし状態のポケモンの体力を半分回復させる。
 メタモンは、わざとしてはへんしんしかできないが――、
 伸縮自在のその体は、3人を一斉に拘束することができる。
 秋山はそれを使った。
 可憐の身体はみるみるうちに弾力のあるゴム状のそれに締め付けられる。隣ではゼロ、そしてビブリも。
 これでは動けない。

「地形と地図、歩いた距離と時間を照らし合わせれば、エリアのだいたいの広さは分かる。
 俺の足でも5分あれば禁止エリアから抜けれるだろうな。だが、あんたたちはどうかな……?」
「秋山……貴方、あたし達を助ける代わりにって!」
「あれは嘘だ。お前、初対面の人間の言葉を信じてたのか?
 とんだお人よしだな……だから生き残れねーんだよ。じゃあ、またな」

 秋山は可憐たちのほうを振り返ることもなく、走ってその場から立ち去った。
 徐々に小さくなっていく影を見送りながら、可憐は突然崖から突き落とされたような気持ちになる。

(そん、な!)

 秋山が狙っていたのは最初からこれだった。この森の中、時計が一つしかないことを使った、時間のトリック。
 七並べは、D-9が禁止エリアになるまでの時間稼ぎだったのだ!
 禁止エリアによる首輪の爆発からは逃れられない。
 あと5分で拘束を脱し、エリア内から出なければ可憐は死んでしまう。
 やはり秋山を信じるべきではなかった。
 嫌な奴だと思いながらも、可憐は最初に彼が言っていた「助ける」という言葉を信じてしまっていた。
 だが全部嘘だったのだ。本当に秋山は最初から自分のことしか考えていなかった。

「待って……待ちなさいよ! 貴方、人を巻き込んどいて、そいつ見捨てて逃げるっていうの!」

 可憐はもう藪の向こうに行ってしまった秋山に向かって叫ぶ。
 答えは当然ない、叫んでも無駄だと分かっている、でも、叫ばずにはいられない。
 傍らではビブリが何か言おうとしているが、メタモンに口をふさがれておりモゴモゴと音を立てている。

「あたし達は貴方の何だったの!?
 自分だけじゃなく、他人の命まで、駒だったっていうの……!? ふざけないで、ふざけないでよっ!!」

 涙が一粒、いや、二粒、三粒とこぼれた。
 希望的観測に身を任せ、現実を見ようとしなかった自分に向かって一粒。
 ジェレミアから逃げることしかできず、ゼロや秋山にすら従うしかなかった自分に向かって一粒。
 三粒目は憎悪だ。
 秋山に対する、憎悪だった。
 可憐の心の中にこんなにどす黒い感情があったのかという程に、深い怒り。

「うう……あああ、あぁあ!!! 秋山!
 なんとか言いなさいよ! 逃げっ、あ、うぇあっ、逃げないでよ!
 あたしを助けてよ! 何なのよ、ねぇっ、アルフレッド、ミンウさん、誰か、嫌、死ぬなんて、嫌よ!」

 三粒目が、増えていく。
 自分のどうしようもない部分を塗りつぶすほど強い憎悪が可憐の心を黒くしていく。
 暴れる、拘束をなんとか振り切ろうと暴れる、でも外れない、非力だから、可憐は一人じゃ何もできない。
 ずっと可憐には仲間がいた。有閑倶楽部という信頼し合える仲間がいた。
 だから忘れてしまっていたのだ。たった一人の人間になった自分は、こんなにも弱くて――、

「それがお前の願いか、女?」

 泣き腫らした顔で振り向いた先、メタモンをすでに殴殺していたゼロが、ややけだるそうにそう言った。

「え」
「秋山はゲームから離脱した。順位は繰り上がって、女、お前が1位だ」
「あ……」
「俺は4位だからな。クク、女の言うことであろうと聞くしかないわけだ。我ながら面白い」

 笑いすぎて顔が引きつるわ、と言うゼロ。
 その体からずるりとピンクのスライムが剥がれていき、自由になる。
 首を鳴らし、肩を鳴らしながら、すばやくゼロは可憐に歩みより、可憐の身体をメタモンから引きはがした。

「ホントに何でも願いを聞いてくれるの……?」
「できる範囲でだがな。ああ、回数は決めてなかったな。あと二回といったところか」

 ゼロにお姫様だっこされる形になった可憐は、久しぶりに人肌のぬくもりを感じる。
 あと二回。ゼロはお願いを聴いてくれる。
 でもその二回が終わったら、ゼロは何をする? それを考えると恐ろしかった。
 考える。自分の願いを。 
 あたしは今、何がしたい?
 …………。

「じゃあ、ビブリも一緒に助けて、ゼロ」
「承知だ。それで? あと一つはなんだ?」
「えっとね」

 可憐は願いを決めた。 
 そういえば、当初の目的がそんなことだったことを思い出す。
 確かにその相手としては、ゼロは100点に近い。夢は叶ったのだ。あまりにも、皮肉な形だが。
 ゆっくりと……抱き上げられたまま、可憐はゼロの胸板を抱き返す。
 血のにおいがするマントの臭いを、嗅ぎながら。

「あたしを。あなたの、妻にして。ゼロ」

 可憐はゼロに命令した。
 面をくらったような顔をしながらもゼロは、口の端を歪ませて、首を縦に振った。

「よかろう。ならば――祝言を上げねばな」

 口を塞がれて意識を失っていたビブリを背中に乗せると、ゼロは全速力で走りだす。
 途中で警告音が鳴った。それは可憐に向かって、こう言っていたように聞こえた。

『それ以上行くと、もう引き返せません。
 生きることはできますが、それで本当にいいんですか?』

 答えはもちろん、■■■。


◇◆◆◆


 ここはE-9、伝説の木があるD-9より一つ南のエリア。
 そこに秋山深一はいた。
 秋山の時計は10時31分を指している。30分プラスで11時01分。ギリギリで、禁止エリアから逃れた。

「はぁ……はぁ」

 だが、禁止エリアから逃れたからといって、死の脅威から逃れられるかというとまた別だ。
 秋山は地面に仰向けに寝転んでいた。
 起き上がるための手と足は、すでに無い。いや、そのあたりの地面に散らばっている、のほうが正しい。
 両手両足欠損。重症どころでない傷を負いつつも秋山は浅く息をして、まだ生きていた。
 いや、生かされていた。

「黄桜。残しておいたぞ。やれ」
「ええ」

 ゼロは、”夫”は。
 人体の秘孔を上手く突くことによって、”妻”が、可憐が恨みを晴らせる分の肉体を残してあげていたのだ。
 可憐は秋山から奪い返した猟銃に備え付けの弾を込めて、地に伏せる秋山の顔に突き付けた。

「死ぬけどいい? 秋山」
「ああ」
「何よその言い方。……あなたのせいであたし、こうするしかなくなっちゃったわ」
「でもまあ、助かったろ」
「負け惜しみね」
「まあな」

 引き金を、引き絞る。これから可憐は秋山を殺す。
 憎いからだ。――そうしなければ、ゼロに殺されるからだ。
 ゼロは独自の考えを持っている。
 その中に、闘いから逃げる者には死を、というのがある。
 秋山はそれを破ったから、死ぬ。秋山だけがそれを破ったから、死ぬのは秋山だけでいい。

「じゃあね」

 ぱん。
 人を殺すために撃った初めての銃は、どうにもあっけない音がして。

「ふん」

 その結末を見届けたゼロは、背負っていたビブリを秋山のかたわらに放置して歩き出した。
 ――トランプにゼロはない。
 だからこの結末は、決まっていた。

(ごめんね、ミンウさん。ビブリ。アルフレッド。それに、悠理……あたし、ゼロの妻になるわ)

 ゼロは可憐が”妻”である限り可憐を殺さないと約束した。
 代わりに、”夫”たるゼロの意思に背いたら即座に殺されることも約束させられた。
 最後の願いを使って作ったこの関係に従って、可憐はゼロの後をついていく。
 ……ゼロはやはり、参加者を皆殺しにするつもりだという。
 可憐はそれを手伝わなければならない。――いや、止めなければ、ならない。

(見ていて、みんな。あたしは、この男を絶対に殺すから)

 ゼロはきっと、可憐のこの思惑に気付いている。
 隙を見て殺す――それこそが可憐の野心であり、ゼロはその野心を買って可憐を妻にしたのだから。
 その上で楽しんでいるのだ。
 隙を見せたら殺される。そんな状況こそ、ゼロが最も楽しむ命のやりとりであった。


 伝説の木の下で、こうして一組のカップルが成立した。


【秋山深一@LIAR GAME(漫画) 死亡】


【1日目 昼/E-9 森の中・北側】

【ゼロ(ハン)@北斗の拳】
【服装】重厚な服とマント
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、ランダム支給品(確認済み)
【状態】ハイテンション、強い心意気
【思考】
基本: ゼロを超える者はゼロしかいない。
1:”妻”である限り、自分に従う限り、可憐は殺さないでおく。
2:残りの参加者を皆殺し。
3:南に向かうか、西に向かうか……。


【黄桜可憐@有閑倶楽部】
【服装】聖プレジデント学園女子制服
【状態】健康、悲しみ、右腕にかすり傷
【装備】アイスピック、雑賀又三郎の猟銃@名探偵コナン
【持ち物】基本支給品一式、腕時計@33分探偵、トランプ@現実
【思考】
基本:ゼロの”妻”として一緒に行動する。
1:隙を見つけてゼロを殺害する。そのためなら多少の犠牲は仕方ない。
2:騙されたとはいえ、秋山を、人を殺してしまった……。
3:友人、悠理にはできれば会いたくない。
4:ミンウさん、大丈夫かしら。
【備考】
※原作の第十三話(ドラマだと第七話)の後より参戦。
※秋山のデイパックを回収しました。


【ビブリ@ビブリボン】
【状態】気絶
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【思考】
 基本:ビブリ コロシアイ シタクナイヨー ビエーンエンエン~
 1:ビブリ オトモダチ ツクリタイナア~
 2:アルフレッド シンジャッタヨー グスン
 3:カレンモ アキヤマト ゼロモ ドウシチャッタノ~?
【備考】
※E-9、秋山の死体のそばに放置されています。


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小さな星が導く時 秋山深一 GAME OVER
小さな星が導く時 ハン(→ゼロ) だって、それが、サイゴニノコッタミチシルベダカラ
散りゆく者への鎮魂果 黄桜可憐 だって、それが、サイゴニノコッタミチシルベダカラ
散りゆく者への鎮魂果 ビブリ モウミンナ、イナインダカラ


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