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道の終わり ◆Y13CeMRJpo



未だ陽の光が差さぬ暗い町並み。
 川を越える橋からやや西に離れた一画に、異様な光景が広がっていた。
 道路は抉れ、塀は砕け落ち、建物は解体工事の途中の様な有様。 それは、凄まじい力による破壊の痕だった。
 そして、無数の瓦礫の山に交じり、三人の男の遺体が横たわっている。
 彼等こそ、この惨状を作り出した張本人である。 三人の達人による人の域を超えた戦いの、これが結果だった。
 そう、決着はついていたのである。 西域無敵とムー大帝は敗れ、東方不敗マスターアジアがただ一人生き残っていたのだ。
 しかし、勝利の喜び、或いは戦いの空しさに浸る間も無く、この唯一の勝者を異変が襲う。
 彼は己の身に起きた異常を、最期まで病によるものだと思っていた。 人には勝てても病には勝てぬかと、その死に顔には自嘲の笑みが浮かんでいた。
 実際は違う。 その病は確かに彼の体を蝕んではいたが、まだ命が失われるほどに症状は進行していなかった。
 デスノートに名を書かれたことによる心臓発作。 それがこの比類なき武道家を死に至らしめたのであった。
 しかもそれは、一人の少女によって気楽に、遊びのように引き起こされたもの。
 その少女もまた、既にいない。 彼女を殺した別の少女もまた、デスノートによって死んでいる。
 今はただ夜の風が、命亡き者の体を撫でているだけだった。

「俺は……」
 丹波文七は、その光景を呆然と眺めていた。
 武の道に入ってから、今までどれ程の鍛錬を重ねたか。 どれ程の強敵と戦ってきたか。 その度に一歩、また一歩と、緩やかだが確実に強くなってきた自信はあった。
 だが今になってみると、そんなものは鈍間な亀が遅々として歩んでいるようなものだったのかも知れない。 兎は休まず全力で走り続け、もはや遥か彼方に消えている。
 文七は、自分が生きている間にその位置に到達できるとは、とても思えなかった。
「もう……」
 やめよう、と思った。
 自分の武など、子供の遊びの様なもの。 本物を前にしては比べるまでもなく、余りにも拙い業でしかない。
 それを悟ってしまった以上、もはや強くなることに意味を見出せない。 どれだけやったって、ここで斃れている者達のようにはなれないのだから。
「そうだ──」
 ハローワークへ行こう。 もう三十なのだし、いつまでも根無し草ではいられない。
 文七は踵を返し、地図上のI-7にあるハロワへと向かった。

 ちなみに、糞のついたパンツとズボンを脱いでいる為、彼は下半身丸出しであった。

【I-6 橋の西側/1日目 黎明】

【丹波文七@餓狼伝】
【外見】パンツとズボンを脱いでいます。 靴下と靴は履いています。
【状態】疲労、錯乱
【装備】なし
【道具】支給品一式、ランダム支給品(確認済み)
【目的・方針】就職する。
【思考・行動】ハロワへ向かう。

【西域無敵@退魔塔神ハチクマTOK 死亡】
【ムー大帝@大番長 死亡】

※I-6の西側に戦闘の跡と東方不敗、西域無敵、ムー大帝の死体があります。
※I-6の橋の上に、文七のパンツとズボンが放置されています。

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たまらぬ男であった 丹波文七 餓えた狼
無題(037) 西域無敵 GAME OVER
無題(037) ムー大帝 GAME OVER
自重しない人々 東方不敗 GAME OVER
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