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第1章
『豪傑ジョナタン』
城下街を後にしたアナンはシャンペン半島の北にある、チェホマ岬へと向かっていた。岬までは歩いて約半日。日はとっくに暮れていたが、翌朝一番には岬から出るチョレー船に乗る為に、アナンは歩を速めていた。
アナン「翌朝には庭には2羽ニワトリがいるだろう。」
アナンは意味不明な事をつぶやきながら、駅へ向かった。
アナン「電車があるのに半日歩いて行く奴はあないよなあ…」
駅に着くと、意外にホームが混んでいる事が判明した。アナンはわずか数駅の時間のためにグリーン車をんちゅ、の舞を踊った。途端に月は沈み、太陽が立ち上り、爽やかな朝になった。
アナン「あ、やっべっ!」
舞を間違えたアナンは慌てた。週に一度しか出ないチョレー船の出港まで、あと1時間もなかった。
アナン「くそっ、やむを得ない。できるなら使いたくはなかったが、新幹線を使うしかない!」
アナンは早速特急券を購入し、タイミングよくやってきた新幹線に乗った。そして、走り出す。アナンは窓の流れて行く景色を眺めながらつぶやいた。
アナン「ふう、あの駅が新幹線の停車駅でよかっ…ぬぬっ!?」
なんと、アナンは逆方向に乗っている事に気付いた。激高したアナンは近くを通り掛かった車掌に詰め寄った。
アナン「とめろー!!いますぐ止めろ!さもないと、さもないと…だ、たっ、ダダーン!!」
車掌「お客様、ここでダダーンは困ります!次のズッシャーニ=カイテン駅で降りていただいて…」
アナン「バッキャロー、今じゃなきゃダメなんだ、今じゃなきゃーたひでとしも旅に出ちょるってゆうではないけ、えぇっ?」
アナンはあまりの興奮で、昔の訛りが出ていることに気付きもしなかった。
アナン「このおたんこやろうっ!これでもくらえっちゅう話やで、ホンマにぃ!」
そう叫ぶとアナンは静かに18000ゼノの屁をこいた。
車掌「つっ、うわっ、くせっ!」
アナンはこの時、尻が既に1024にまで割れていた。さらに、それら全てに肛門が生成されていた。そう、アナンの屁はいわば毒ガスのシャワーなのだ。
アナンは屁の香りが残る中、尻を残像が残る程の速さで回転させ、車掌に接近した。
アナンは尻を高速回転させることにより真空状態を作りだし、車掌をアナザーワールドへ導く最終準備に入った。
アナン「ボルシュペヘポロビッチ神よ、我に力を・・」
車掌「ん、呼んだ?」
なんと、目の前の車掌こそがボルシュペヘポロビッチ神だったのだ!
アナン「ま、まさか・・、貴様があのボルシュペヘポロビッチ神!?・・ばかな・・、いや、そんなはずはない!」
ボルシュペヘポロビッチ神「らっきょがないぞ、らっきょが」
アナンはその一言で、彼が本物であることを確信した。
アナン「ちくしょう、らっきょがあれば新幹線を止めてくれるんだな!」
アナンがボルシュペヘポロビッチ神の力を借りるには大量のらっきょを納める必要があった。
ちなみに、ボルシュペヘポロビッチ神は、名前が長いので人々にはポチと略されていた。
アナン「お客様の中で大量のらっきょをお持ちの方はいませんか~?」
アナンは飛行機で医者を探すようにらっきょを求めた。そして愛した。
すると乗客の一人が立ち上がった。
老人「ワシがらっきょだが」
老人はらっきょ太郎(82)。最近出したCDでエロかっこよさを見事に表現し調子に乗り始めたところ、振り込め詐欺に遭った挙句失意の失禁、オシメを替えようとしたら何を間違ったのか新幹線に乗っていたのだった。
アナンはらっきょ太郎を持ち上げ、窓から投げ捨てた。
アナン「ちくしょう、今のは痛かった・・、痛かったぞーっ!!」
アナンの限界もついにボルテージMAXを向かえた。
アナン「70倍ひよこフラッシュだっ!くらえーっ!!」
その刹那だった。
ボルシュペヘポロビッチ神「いでよ、らっきょ!」
すると窓から投げ捨てられたはずのらっきょが、ボルシュペヘポロビッチ神の掌の上に召喚された。
らっきょ太郎「アナンよ、お前はまだ世に出るには早い。私が本当にただのらっきょとお思いか?」
アナンは70倍ひよこフラッシュをらっきょに向けて放った!らっきょは70倍ひよこフラッシュの光を受け止めた。
らっきょ「な、なかなかヤリおるわっ!こ、こんなもの、こんなものーっ!」
アナン「ちっくしょぉぉっ、70.02倍だーー!」
らっきょ「う、うおおっ!」
らっきょは0.02倍の誤差で押され始めた。
アナン「今だ、68.7745倍だっ!」
アナンは出力を下げ、絶妙な緩急をつけて相手のタイミングを狂わそうした。
アナン「ちくしょう、しかしこのままでは俺の身体がもたねえ…、ゴハン、尻を出せーっ!」
アナンは限界のあまり謎の注文をした。すると人影があらわれた。
寿司職人「ぼく損誤犯、尻トロお待たせしやした~」
アナンは片手でひよこフラッシュを打ちながら、もう片方の手で尻トロを口に運んだ。
するとひよこフラッシュは的を外れ、ボルシュペヘポロビッチ神の心臓部を直撃した。
ボルシュペヘポロビッチ神「ぶ、ぶべらぶべらぶべら、ぶべらっっつぃぃぃ~おぉぅっ!!」
アナン「なっ、その声は・・、お前まさか・・ジルかっ!?」
ジル「貴様・・、よくも我が正体を見破ったな。そうとなれば絶対に生かしておくわけには・・」
アナン「・・763.18倍だぁーっ!!」
アナンは昔から人の話を最後まで聞かない癖があった。台詞の長いジルにとっては相手が悪かった。ジルは木っ端微塵になり、完全に消滅した。
アナン「へっ、俺のぺろしゅ、もとい、俺のエロスのパワーでないとあぶない水着は使いこなせん。ぱぴー製法の呪縛に縛られたお前に、元々未来などなかったのだ…」
アナンの目からは涙が流れていた。やがて鼻水と区別が着かなくなり、大丈夫だろうと踏んだアナンは、紛れて用まで足していた。
…苦渋の決断だった。
アナンは新幹線を止めなければならなかった。しかし、既にズッシャーニ=カイテン駅ですら過ぎてしまっていた。
アナンはらっきょをみつけると、おもむろに再び窓から投げ捨てた。
するとらっきょは大空の彼方へ羽ばたいていこうとしたが、何せらっきょなのでそのまま地面に激しくたたき付けられた。その衝撃できれいに擦り卸されたらっきょは、この地に子孫を振り撒くことになる。そう、世に言うらっきょ帝国のきっかけとなる事件であった。
アナン「間もなくポリシュケール駅か。仕方ない、ひとまずそこで降りるしかないか・・」
ベイベ「おじちゃん、くさーい!」
ふいに隣の席に座っていた3歳ほどの女の子が、アナンの濡れたズボンを指差しながら話かけてきた。
アナン「(む、そういえばさっき・・。ポリシュケールに着いたら着替えを買わないといけないな・・)お嬢ちゃん、ごめんな」
ベイベ「でもそんなあなたが好きよ」
アナン「・・予想GUYデス」
アナンに一目惚れしたベイベは、貪富の差、いわゆる格差問題に対し身体を張って抵抗していた。
そんな想いもあり、アナンの平時と現状の香りの格差に引き寄せられたのだった。
その時、二人の手が触れた。
アナン・ベイベ「あっ…」
二人が見つめあっていると、いつの間にか新幹線はポリシュケールの駅を出発していた。
アナン「あっ。しまっ…しまっ、シマリの悪い島田!」
アナンは自分の事を棚に上げて意味深な言葉を口走った。この言葉が後に彼の運命を動かす事も知らずに…。
車掌、いや、ポチ、もとい、ジルはもういない。アナンは運転手の所までの介に連絡をとるべく、インターフォンを手にとった。
アナン「Hey、what's up、yo?」
までの介「金は用意できたか?」
アナン「Yo」
までの介「よし、限界まで行こうぜ」
そう答えると、までの介はアクセルハンドルを一気に振り絞った。
までの介「あだだだだーっ!アグレッシブモードおぉぉぉーっ!ウホッ」
すると新幹線は空気を切り裂き、浮上し始めた。
までの介「と、飛んでいる…」
なぜかまでの介本人が驚いていた。
アナン「そのまま面舵いっぱい頼む!逆方向なんだ!それでチェホマ岬のチョレー船…いや、そのまま海渡ってしまってくれ!」
までの介「承知!」
新幹線は旋回し、アナンの望む方向へ向かった。チョレー船に乗れなくてもこのまま目的地を目指せばよい。アナンは安堵して軽く眠ってしまった。そして…
アナン「…ん、ウトウトしてしまった。今はどのあたりなんだ…?」
するとアナウンスが流れ、アナンは愕然とした。
アナウンス「次は、キタノハーテです」
キタノハーテといえば、世界の最北端にある極寒の地。予想外の到着地にアナンの右の乳首武蔵(55)も驚いて乳首武蔵(56)に謎の昇格を果たしていた。
アナン「キ、キタノハーテだと!?・・で、伝説の戦士が眠っているというあのキタノハーテかっ!?」
までの介「・・キサマ、何故それを知っている?」
アナン「週刊ぽぺしゅに書いてあったんだ!」
までの介「あ、なるほどねん」
すっかり上機嫌になったまでの介は、「今日は30%増よっ!」、等と声を張り上げ、面舵1.3ばいという暴挙にでた。全く気がつかないアナンをよそに、新幹線は明後日の方向へ進み出した。
アナン「べるしゅぽーれぺるしゅぽーれ、フライトアテンダントに、な~れ!」
アナンは魔法の力でアケナテンに変身した。
アケナテン「ゲッヘゲッヘ」
までの介「や、やべっ」
フライトアテンダントが見られると思ってよそ見をしていたまでの介は1.3倍どころか2回転してしまった。
アケナテン「に、2回転、3回転、4・・、ば、ばかな、まだ上がっている・・」
ピーッ、ボン!
アケナテンのスコウターはけたたましい音をたてて壊れた。
アケナテン「・・お、おい、やつは今何回転だ・・?」
アナン「78000以上だ・・!」
アケナテン「ば、ばかなっ!・・ってか、あれ??」
アナン「ふん、あれしきのボディチェンジで我が身を乗っ取ったつもりだったか、ばかめ」
までの介「くそっ、このままでは出力、訳してアウトプットが出なくなってしまう…」
その時、までの介はアナンの尻が65536に割れている事に着目した。
までの介「あいつなら出力を補えるかも知れねえ…」
アナンはこの時気付いていなかった。新幹線でフライトなんぞしなくても、自分の放屁で空を飛べる事を。
そう舞空術もとい、ブッ駆浮呪痛。
までの介「おい、ブッ駆浮呪痛を放つのに時間はどれだけ必要だ?」
アナン「そうだな、アケナテンの野郎はあれでなかなかスキがない。なんとかやつの注意を引き付けられればいいんだが・・」
までの介「わかった、やつは俺がなんとかする。お前は気の集中に専念してくれ」
アナン「よし、やってみよう」
アナンはアケナテンの視界から逃れる為に、グリーン車へグリーンアテンダントの下着を盗みに入った。
アナン「ちっ…大したぱんちーがないな」
するとある人影がアナンの前に現れ、アナンは逃げようとした所を取り押さえられた。
ジョナタン「コラ、ここで何をやってルンバで僕と握手」
アナン「握手」
その瞬間、アナンの右腕に100万ボルトのジョナー波が流れ、途端にアナンの意識を奪い去った。
ジョナタンはアナンを抱え上げ、グリーン車のドアを破壊した。
までの介「待てっ、そいつをどうするつもりだ!?」
ジョナタン「フッ、知れたことよ」
アケナテン「アケナフラーッシュ!!」
アケナテンは渾身の力を込めた必殺技を放った。アケナフラッシュの凄まじい衝撃で、新幹線は木っ端微塵に破壊され、までの介も共に塵となった。
ジョナタン「フッ、今何かしたか?」
アケナテン「ば、ばかな・・よ、よし、お仕え致そう!」
ジョナタン「・・はっ!」
ジョナタンの放った一筋の閃光がアケナテンの心臓を貫いた。
アケナテンは虚しく地上に落下していった。ジョナタンは一別もくれず、アナンを抱えたまま、遥か彼方へ向かって飛び発った。
その目にはどんな力にも動じない屈強な決意だけが滲み出ていた。
第1章
『豪傑ジョナタン』
城下街を後にしたアナンはシャンペン半島の北にある、チェホマ岬へと向かっていた。岬までは歩いて約半日。日はとっくに暮れていたが、翌朝一番には岬から出るチョレー船に乗る為に、アナンは歩を速めていた。
アナン「翌朝には庭には2羽ニワトリがいるだろう。」
アナンは意味不明な事をつぶやきながら、駅へ向かった。
アナン「電車があるのに半日歩いて行く奴はいないよなあ…」
駅に着くと、意外にホームが混んでいる事が判明した。アナンはわずか数駅の時間のためにグリーン車をんちゅ、の舞を踊った。途端に月は沈み、太陽が立ち上り、爽やかな朝になった。
アナン「あ、やっべっ!」
舞を間違えたアナンは慌てた。週に一度しか出ないチョレー船の出港まで、あと1時間もなかった。
アナン「くそっ、やむを得ない。できるなら使いたくはなかったが、新幹線を使うしかない!」
アナンは早速特急券を購入し、タイミングよくやってきた新幹線に乗った。そして、走り出す。アナンは窓の流れて行く景色を眺めながらつぶやいた。
アナン「ふう、あの駅が新幹線の停車駅でよかっ…ぬぬっ!?」
なんと、アナンは逆方向に乗っている事に気付いた。激高したアナンは近くを通り掛かった車掌に詰め寄った。
アナン「とめろー!!いますぐ止めろ!さもないと、さもないと…だ、たっ、ダダーン!!」
車掌「お客様、ここでダダーンは困ります!次のズッシャーニ=カイテン駅で降りていただいて…」
アナン「バッキャロー、今じゃなきゃダメなんだ、今じゃなきゃーたひでとしも旅に出ちょるってゆうではないけ、えぇっ?」
アナンはあまりの興奮で、昔の訛りが出ていることに気付きもしなかった。
アナン「このおたんこやろうっ!これでもくらえっちゅう話やで、ホンマにぃ!」
そう叫ぶとアナンは静かに18000ゼノの屁をこいた。
車掌「つっ、うわっ、くせっ!」
アナンはこの時、尻が既に1024にまで割れていた。さらに、それら全てに肛門が生成されていた。そう、アナンの屁はいわば毒ガスのシャワーなのだ。
アナンは屁の香りが残る中、尻を残像が残る程の速さで回転させ、車掌に接近した。
アナンは尻を高速回転させることにより真空状態を作りだし、車掌をアナザーワールドへ導く最終準備に入った。
アナン「ボルシュペヘポロビッチ神よ、我に力を・・」
車掌「ん、呼んだ?」
なんと、目の前の車掌こそがボルシュペヘポロビッチ神だったのだ!
アナン「ま、まさか・・、貴様があのボルシュペヘポロビッチ神!?・・ばかな・・、いや、そんなはずはない!」
ボルシュペヘポロビッチ神「らっきょがないぞ、らっきょが」
アナンはその一言で、彼が本物であることを確信した。
アナン「ちくしょう、らっきょがあれば新幹線を止めてくれるんだな!」
アナンがボルシュペヘポロビッチ神の力を借りるには大量のらっきょを納める必要があった。
ちなみに、ボルシュペヘポロビッチ神は、名前が長いので人々にはポチと略されていた。
アナン「お客様の中で大量のらっきょをお持ちの方はいませんか~?」
アナンは飛行機で医者を探すようにらっきょを求めた。そして愛した。
すると乗客の一人が立ち上がった。
老人「ワシがらっきょだが」
老人はらっきょ太郎(82)。最近出したCDでエロかっこよさを見事に表現し調子に乗り始めたところ、振り込め詐欺に遭った挙句失意の失禁、オシメを替えようとしたら何を間違ったのか新幹線に乗っていたのだった。
アナンはらっきょ太郎を持ち上げ、窓から投げ捨てた。
アナン「ちくしょう、今のは痛かった・・、痛かったぞーっ!!」
アナンの限界もついにボルテージMAXを向かえた。
アナン「70倍ひよこフラッシュだっ!くらえーっ!!」
その刹那だった。
ボルシュペヘポロビッチ神「いでよ、らっきょ!」
すると窓から投げ捨てられたはずのらっきょが、ボルシュペヘポロビッチ神の掌の上に召喚された。
らっきょ太郎「アナンよ、お前はまだ世に出るには早い。私が本当にただのらっきょとお思いか?」
アナンは70倍ひよこフラッシュをらっきょに向けて放った!らっきょは70倍ひよこフラッシュの光を受け止めた。
らっきょ「な、なかなかヤリおるわっ!こ、こんなもの、こんなものーっ!」
アナン「ちっくしょぉぉっ、70.02倍だーー!」
らっきょ「う、うおおっ!」
らっきょは0.02倍の誤差で押され始めた。
アナン「今だ、68.7745倍だっ!」
アナンは出力を下げ、絶妙な緩急をつけて相手のタイミングを狂わそうした。
アナン「ちくしょう、しかしこのままでは俺の身体がもたねえ…、ゴハン、尻を出せーっ!」
アナンは限界のあまり謎の注文をした。すると人影があらわれた。
寿司職人「ぼく損誤犯、尻トロお待たせしやした~」
アナンは片手でひよこフラッシュを打ちながら、もう片方の手で尻トロを口に運んだ。
するとひよこフラッシュは的を外れ、ボルシュペヘポロビッチ神の心臓部を直撃した。
ボルシュペヘポロビッチ神「ぶ、ぶべらぶべらぶべら、ぶべらっっつぃぃぃ~おぉぅっ!!」
アナン「なっ、その声は・・、お前まさか・・ジルかっ!?」
ジル「貴様・・、よくも我が正体を見破ったな。そうとなれば絶対に生かしておくわけには・・」
アナン「・・763.18倍だぁーっ!!」
アナンは昔から人の話を最後まで聞かない癖があった。台詞の長いジルにとっては相手が悪かった。ジルは木っ端微塵になり、完全に消滅した。
アナン「へっ、俺のぺろしゅ、もとい、俺のエロスのパワーでないとあぶない水着は使いこなせん。ぱぴー製法の呪縛に縛られたお前に、元々未来などなかったのだ…」
アナンの目からは涙が流れていた。やがて鼻水と区別が着かなくなり、大丈夫だろうと踏んだアナンは、紛れて用まで足していた。
…苦渋の決断だった。
アナンは新幹線を止めなければならなかった。しかし、既にズッシャーニ=カイテン駅ですら過ぎてしまっていた。
アナンはらっきょをみつけると、おもむろに再び窓から投げ捨てた。
するとらっきょは大空の彼方へ羽ばたいていこうとしたが、何せらっきょなのでそのまま地面に激しくたたき付けられた。その衝撃できれいに擦り卸されたらっきょは、この地に子孫を振り撒くことになる。そう、世に言うらっきょ帝国のきっかけとなる事件であった。
アナン「間もなくポリシュケール駅か。仕方ない、ひとまずそこで降りるしかないか・・」
ベイベ「おじちゃん、くさーい!」
ふいに隣の席に座っていた3歳ほどの女の子が、アナンの濡れたズボンを指差しながら話かけてきた。
アナン「(む、そういえばさっき・・。ポリシュケールに着いたら着替えを買わないといけないな・・)お嬢ちゃん、ごめんな」
ベイベ「でもそんなあなたが好きよ」
アナン「・・予想GUYデス」
アナンに一目惚れしたベイベは、貪富の差、いわゆる格差問題に対し身体を張って抵抗していた。
そんな想いもあり、アナンの平時と現状の香りの格差に引き寄せられたのだった。
その時、二人の手が触れた。
アナン・ベイベ「あっ…」
二人が見つめあっていると、いつの間にか新幹線はポリシュケールの駅を出発していた。
アナン「あっ。しまっ…しまっ、シマリの悪い島田!」
アナンは自分の事を棚に上げて意味深な言葉を口走った。この言葉が後に彼の運命を動かす事も知らずに…。
車掌、いや、ポチ、もとい、ジルはもういない。アナンは運転手の所までの介に連絡をとるべく、インターフォンを手にとった。
アナン「Hey、what's up、yo?」
までの介「金は用意できたか?」
アナン「Yo」
までの介「よし、限界まで行こうぜ」
そう答えると、までの介はアクセルハンドルを一気に振り絞った。
までの介「あだだだだーっ!アグレッシブモードおぉぉぉーっ!ウホッ」
すると新幹線は空気を切り裂き、浮上し始めた。
までの介「と、飛んでいる…」
なぜかまでの介本人が驚いていた。
アナン「そのまま面舵いっぱい頼む!逆方向なんだ!それでチェホマ岬のチョレー船…いや、そのまま海渡ってしまってくれ!」
までの介「承知!」
新幹線は旋回し、アナンの望む方向へ向かった。チョレー船に乗れなくてもこのまま目的地を目指せばよい。アナンは安堵して軽く眠ってしまった。そして…
アナン「…ん、ウトウトしてしまった。今はどのあたりなんだ…?」
するとアナウンスが流れ、アナンは愕然とした。
アナウンス「次は、キタノハーテです」
キタノハーテといえば、世界の最北端にある極寒の地。予想外の到着地にアナンの右の乳首武蔵(55)も驚いて乳首武蔵(56)に謎の昇格を果たしていた。
アナン「キ、キタノハーテだと!?・・で、伝説の戦士が眠っているというあのキタノハーテかっ!?」
までの介「・・キサマ、何故それを知っている?」
アナン「週刊ぽぺしゅに書いてあったんだ!」
までの介「あ、なるほどねん」
すっかり上機嫌になったまでの介は、「今日は30%増よっ!」、等と声を張り上げ、面舵1.3ばいという暴挙にでた。全く気がつかないアナンをよそに、新幹線は明後日の方向へ進み出した。
アナン「べるしゅぽーれぺるしゅぽーれ、フライトアテンダントに、な~れ!」
アナンは魔法の力でアケナテンに変身した。
アケナテン「ゲッヘゲッヘ」
までの介「や、やべっ」
フライトアテンダントが見られると思ってよそ見をしていたまでの介は1.3倍どころか2回転してしまった。
アケナテン「に、2回転、3回転、4・・、ば、ばかな、まだ上がっている・・」
ピーッ、ボン!
アケナテンのスコウターはけたたましい音をたてて壊れた。
アケナテン「・・お、おい、やつは今何回転だ・・?」
アナン「78000以上だ・・!」
アケナテン「ば、ばかなっ!・・ってか、あれ??」
アナン「ふん、あれしきのボディチェンジで我が身を乗っ取ったつもりだったか、ばかめ」
までの介「くそっ、このままでは出力、訳してアウトプットが出なくなってしまう…」
その時、までの介はアナンの尻が65536に割れている事に着目した。
までの介「あいつなら出力を補えるかも知れねえ…」
アナンはこの時気付いていなかった。新幹線でフライトなんぞしなくても、自分の放屁で空を飛べる事を。
そう舞空術もとい、ブッ駆浮呪痛。
までの介「おい、ブッ駆浮呪痛を放つのに時間はどれだけ必要だ?」
アナン「そうだな、アケナテンの野郎はあれでなかなかスキがない。なんとかやつの注意を引き付けられればいいんだが・・」
までの介「わかった、やつは俺がなんとかする。お前は気の集中に専念してくれ」
アナン「よし、やってみよう」
アナンはアケナテンの視界から逃れる為に、グリーン車へグリーンアテンダントの下着を盗みに入った。
アナン「ちっ…大したぱんちーがないな」
するとある人影がアナンの前に現れ、アナンは逃げようとした所を取り押さえられた。
ジョナタン「コラ、ここで何をやってルンバで僕と握手」
アナン「握手」
その瞬間、アナンの右腕に100万ボルトのジョナー波が流れ、途端にアナンの意識を奪い去った。
ジョナタンはアナンを抱え上げ、グリーン車のドアを破壊した。
までの介「待てっ、そいつをどうするつもりだ!?」
ジョナタン「フッ、知れたことよ」
アケナテン「アケナフラーッシュ!!」
アケナテンは渾身の力を込めた必殺技を放った。アケナフラッシュの凄まじい衝撃で、新幹線は木っ端微塵に破壊され、までの介も共に塵となった。
ジョナタン「フッ、今何かしたか?」
アケナテン「ば、ばかな・・よ、よし、お仕え致そう!」
ジョナタン「・・はっ!」
ジョナタンの放った一筋の閃光がアケナテンの心臓を貫いた。
アケナテンは虚しく地上に落下していった。ジョナタンは一別もくれず、アナンを抱えたまま、遥か彼方へ向かって飛び発った。
その目にはどんな力にも動じない屈強な決意だけが滲み出ていた。