第9章『変革の時』
アナン「・・・!!」
アナンは気がつくと自分の家のベッドの上にいた。
アナン「お、俺はいったい・・・!?」
レナ「おかえり、アナン。よく勇者の試練に耐えて帰ってきたわね」
アナン「か、母さん!・・ん、勇者の試練?な、何を言ってるんだい??」
レナ「いいのよ、アナン。全てを理解するには時間がかかるわ。さぁ、まずは試練から無事に帰ってきたことを王様に報告しなくちゃ」
アナン「えっ・・、お城は解体されたんじゃ・・・」
その時、懐かしい人物が部屋に入ってきた。
アナン「お前は・・・う、占いパパ!!お前はこのオレが首ちょんぱの刑に処したはず…てか母さんも飛龍昇天波で…」
占いぱぱ「何を言っておる。お前の仲間達も外で待ってるぞ」
アナン「!!」
アナンはベッドから飛び起き、家の外に飛び出した。
アナン「お、お前らは…」
外で待っていたのは爆乳特戦隊のギニュウだった。
アナン「えっ、お、お前は偽乳!!し、死んだはずじゃ・・・」
アナンは恐怖に顔を引き攣らせた。
偽乳「なーんちゃって」
偽乳は自分の顔を引きはがし・・・いや、偽乳のマスクを切り裂いた。
それは死んだはずのちょぺりーた健士であった。
アナン「ちょ、ちょ、ちょ、ちょぺりーた、た、た、健士じゃねぇか!!お、お前生きてやがったのかこの野郎ッ!」
アナンはふらつく足でちょぺりーた健士の目の前まで近づいていった。
ちょぺりーた健士「ア・・・アナ・・へぶしっ!!」
アナンは突如ちょぺりーた健士を平手でおもいっきり殴り付けた。
アナン「ばかやろうッ!!俺はお前をどんだけ心配したと・・・くそっ」
そう言うとアナンは今度はちょぺりーた健士をきつく抱きしめた。
アナン「ち、ちきしょう・・・、俺やっぱおめぇがいないとダメみたいだ・・・」
ちょぺりーた健士の首が突然ころころと地面に転がった。
ちょぺりーた健士「ち、ちくしょう…一体な、なにが…」
なんとアナンの平手打ちでちょぺりーたの首がもぎ取れてしまったのだ。
アナン「う、うわ…うわあああっ!」
アナンは何も考えることも無く、ただただ草原に向かって走りんぎんの名を心からがらに叫んだ。
アナン「りんぎーーっん!!!」
走(そう)りんぎん「呼んだアルか?」
アナン「り、りんぎん来てくれたのかッ!じ、実はちょぺりーたの首が・・」
走りんぎん「波ッ!!」
アナン「・・ちょちょんぱに・・・って、えぇぇぇッッ!!!」
何と走はちょぺリーた健士の首にハメドリ波を放ち、きれいさっぱり消し去っていた。
走りんぎん「ケッ、汚ねぇ花火アル」
アナン「くっ・・・はぁぁぁぁぁぁ・・・・」
アナンは込み上げてくる怒りを静かに堪えながら気を集中させた。
アナン「貴様ぁ、よくもちょぺリーたを・・。貴様なんぞ消えちまえっ!くらえっ、ひよこフラッシュマックスパワー!!」
レナ「そうそれよ!アナン!マックスパワーで、それでいて時に優しくよ!ただむさぼるようにしても相手は痛がるだけだわっ!」
走りんぎん「うっ!」
走りんぎんは全身に力が入り、ひよこフラッシュにされるがままの状態だった。
走りんぎんの首筋を滴る汗。アナンはその汗1リットルにつき10リットルをアフリカの貧しい人達にしの介に送り届けるつもりだった。
アナン「ケケケ、人達(じんたつ)の喜ぶ顔が目に浮かぶようだぜ。この汗1リットルにつき10リットルを・・・ってそりゃ1リットルのままやないか!」
アナンの烈しい一人ツッコミに刺激されるかのごとく、気がつけばひよこフラッシュはウルトラマックスパワーまで出力が引き上げられていた。
烈しくむさぼられたりんぎんは、ほぼイキかけ夫のパンツを勢い余って掴み、ずり下げてしまった。
ほぼイキ「うわっ」
走りんぎん「か、かけ夫!?なんでこんな所に!?」
ほぼイキ「くっ、お前が毎晩帰ってこねえから後を付けさせてもらったんだよっ…まさかこんな所でひよこと熱い夜を過ごしていたとはな…」
走りんぎん「そ、それは…誤解、誤解なのよ!」
ほぼイキ「やっぱムリだ、もうお前とケッコンなんか出来ねえよ!」
アナン「一体なんだって言うんだ…消えちまえ!」
かけ夫は下腹部に鈍い痛みを感じた。恐る恐る手をやると、なんとそこにあるべきかけ夫の下腹部はなくなっており、代わりに謎のメタリックな物質が埋め込まれていた。
かけ夫「・・ひっ、ひゃぁぁぁっ!!か、顔ッ!?」
メタルギャリー「よう、久しぶりだな、かけ夫さんよ」
なんとそこには失踪したはずのギャリーが、しかもメタル状に進化したものと進化してないもの、訳の分からないものでいっぱいになっていた。専門家が一部を研究所に持ち帰り調査することになった。
これが後の世界的な大発見になるという…。
オリエンタルギャリー「うぃぃぃおぅぅぅ!」
結局やはりメタルになってもギャリーはギャリーだった。
だが、かけ夫はそんなことよりも、彼女が将来小遣い制を導入するかしないかの動向の方が気になっていた。
かけ夫「こ、小遣い制を強いられている、じょ、上司に、俺金を借りられたりしてるんだぞっ!お、俺もそんな風になっちゃってもいいって言うのかッ!?」
りんぎん「ごちゃごちゃうるさい男だねーあんたは。やりたいならやりたいってはっきりいやあいいじゃないのよさ」
興奮したりんぎんは若干ピノコ語になっていたが、かなり胸を開けた姿でかけ夫に差し迫った。
かけ夫「ち、ちきしょう、いっただっきまーす!」
かけ夫はいきなりバックから猛々しさをぶつけていった。
らり太「(ヒュンヒュンヒュン)ここはシュートで終わらないとダメですね、カウンター来ますから」
らり太は突然解説を始めた。
アナウンサー「ここでボールが入るっ!」
らり太「いいですよ、勝負だっ」
アナウンサー「たかはらぁーっっ!」
かけ夫のワールドクラスのボールはりんぎんを見事に突き刺した…かに見えた。
なんと走りんぎんのバックはギャリーの影響でメタル化していた。
しかしこのピンチにもヲシームは微動だにしなかった。
ヲシーム「・・・・・。」
いや、ヲシームは微動だにしなかったのではなく、老衰のため静かに息を引き取っていた。
かけ夫「ち、ちきしょう、メタルが何だってんだ!俺の主砲はあのダイヤモンドに真っ正面から突っ込んだ結果、ものの見事に複雑骨折をかました代物だぞこんちくしょう!だいたいな、そんなの関係ねぇんだこんちくしょう!!」
するとらり太は体位を頻繁に変えながら、熱心に解説を始めた。
アナウンサー「ら、らり太さん…」
しかしらり太はしばらくするとシャドウ体位にも関わらず感情移入したのか、内股になり下腹部をもぞもぞし始めた。
らり太「…とまあ、こういうわけなんです」
らり太は何かを誤魔化すために脚を組み、適当に話をまとめた。というよりむしろ強引に切った。
アナウンサー「…というと?」
アナウンサーはその様子に気付かず、視聴者に配慮して詳しい解説を求めた。
地面にアナウンサーの首が転がる数秒前の出来事だった…。
後に、警視庁の調べでこのアナウンサーはちょぺりーた健士であった事が判明した。
らり太「危なかった…あぶない水着を着ている事があやうくバレるとこだったぜ」
らり太はその声がマイクに拾われていることに気がーる武田の失態を重ね合わそうとした。
らり太「確か、気がーる武田はこの場面で、マイクを逆にこうやって・・・」
らり太は近くに隠されていたマイクを発見すると、おもむろに地面にたたき付けた。
アナン「ん、あれ、こんなこと前にもあったような・・・」
が、たたき付けられたマイクを拾ったのは、御妙寺のり太(おんみょうじのりぶと)だった。
御妙寺のり太「らり太はおらの生き別れた双子のじじいだ」
御妙寺のり太は突然マイク片手に訳のわからないことをほざいた。
御妙寺のり太が接近戦に持ち込もうと立ち上がろうとした瞬間だった。かけ夫のヒザ蹴りが彼の下腹部を見事に直撃し、破壊した。
らり太はたちまち倒れ込み、約3分間悶絶した。
そばで様子をうかがっていたアナンはたまらずタオルを取りだし、らり太の首を力任せに締め付けた。
アナン「(なんか知らないがらり太がいきなり倒れた。これはまたとないアターック
チャーンス!)・・ぐぬぬぬぬっ・・・」
らり太「ほぎゅるびゅるりれーっしゅ!」
らり太はもうほとんど死にかけていた。
らり太「ほぎゅるびゅるりれーっしゅ!」
一方、下腹部を破壊された御妙寺のり太は以外と・・・らり太「ほぎゅるびゅるりれーっしゅ!」・・・元気そうだった。
御妙寺のり太「しょうへいへ~い。しょうへいへ~~~いぃ!」
御妙寺のり太は笑平を呼んでカラシニコフ銃で瞬時に射殺した。
のり太「へっ」
それを目撃してしまったアナンはショックを受け、突如モンゴルに帰りたいと言い出した。医師によると病気の一歩手前の状態のようだが、目撃者によるとその晩、アナンのマグナムは夜昇竜になっていたというが、一方でアナンのマグナムは既に戦闘不能なただのおしるし程度のものだったという説もあるようだ。
御妙寺のり太「貴様・・・笑平を殺ったことを今に後悔するぞ・・。なんせ奴のはマグナ
ムなんてちゃちなものじゃなくて、83mm迫撃砲と呼ばれるくらいの代物らしいからなっ!」
なぜか御妙寺のり太は得意気だ。
走りんぎん「あたい、大砲レベルじゃないと満足しないのよさ」
突然りんぎんが御妙寺のり太に差し迫った。
アナン「(今だっ!)猛々しい主砲を、あたかも戦艦大和のようなっ」
アナンは倒置法を用いて主砲を走りんぎんに向けて発射しようとしたが、しゃらくせえ暑さでヘナっていた。
アナン「しまった…こうなったらおれの下シャラ部をシャラしてもらうしかねえっ!」
しかしりんぎんは御妙寺のり太まであと3メートルくらいまで接近していた。
アナン「くっ、しかし時間が…ないーぶな俺の下シャラ部にとっては・・・」
その時、ついにりんぎんは御妙寺のり太に到達した。
アナン「ち、ちきしょう!かくなる上は、俺自身の手でシャラるまでだっ!」
アナンは自身の下シャラ部を一気に開放し、右手を差し伸ばした。
御妙寺のり太&りんぎん「今だっ!」
御妙寺のり太とりんぎんは急に向きを変え、アナンの下シャラ部には目もくれず、ルラー城へと一目散に駆け始めた。
アナン「させるかぁっ!」
なんとアナンの下シャラ部は、自走硫弾砲FH70の主砲ほどまで拡大化していた!
アナン「シャラキャノン・・・発射!」
アナンの主砲からまばゆい閃光とともにルラー城の破壊を試みた。しかしアナンの射程と比較し、まだルラー城までは距離があった。
アナン「あれしかないな…」
アナンがパチンと指をならすと、上空より全長20mはあろうかと思われるロボットが現れた。
アナン「久しぶりにお前の力を借りるぜ…シャランダム!」
アナンはシャランダムに乗り込んだ。
アナン「目標、ルラー城。距離2500…発射ッ!」
シャランダムはビームライフルで挨拶代わりに烈しくアナンに切りかかった!
アナン「っぶね!何するんだ、シャランダム!!」
だが尚もシャランダムは攻撃の手を休めずにアナンに差し迫った。
アナン「ち、ちきしょう、やはり貴様はまだ動かすべきじゃなかったか・・・、この失敗作め!」
ここでシャランダムがようやく口を開いた。
シャランダム「貴様は自分の下シャラ部に誇りを取り戻したいという身勝手な理由だけでルラー城を破壊しようとした。まぁそもそも公共の場で下シャラ部を開放した時点で、貴様は猥褻物陳列剤に処される運命だがな。第一貴様が騒いだせいで小鳥達が逃げてしまった。」
アナン「う、うるせぇ!貴様なんかに俺の気持ちがわかってたまるか!このカラクリ人形め!」
そう叫ぶとアナンは再び下シャラ部に手をやった。
が、それよりもシャランダムの動きが早かった。
シャランダム「シャラズフラーッシュ!!」
シャランダムはそう叫ぶと、尻部分から尻尾のようなものが巨大化し、たちまちアナンを飲み込もうとした。
シャランダム「ファファファ…貴様を吸収すればおれは完全体に…ッ!」
アナン「う、うわああっ」
アナンはたちまち尻尾のようなものに包まれてしまった。アナンを包んだ尻尾の先が閉じようとしたその時だった。
アナン「(今だッ!)リレミトッ!!」
アナンはここぞとばかりに脱出の呪文を唱えた。
ガーン!
シャランダム「ふはははは、無駄だ無駄だぁ!それよりも喜ぶべきだぞ、私の一部として究極のパワーを手にするのだからなっ!!」
アナン「(ち、ちくしょう、これまでか・・・!)」
突然シャランダムの身体からまばゆい光が放たれた。
りんぎん「つ、ついにシャランダムが完全体にっ・・・!!」
シャランダムの身体からの光がおさまり、ついに完全体が姿を表した。
×××「・・・もうシャランダムでもアナンでもない。名前を忘れてしまったただの・・・・・・ただの三瓶だ!」
りんぎん「w・・・what??」
りんぎんは驚きのあまりイングリッシュだった。
三瓶(シャランダム完全体)「さんぺいです♪」
三瓶がそう言うと、三瓶の身体から凄まじいエネルギー波が放たれ、一瞬にして辺り一面焼け野原になった。
りんぎんは舞空術によって、かろうじてかわしていた。
りんぎん「D・・・Damn it!!」
しかし三瓶はあることに気づいた。そう、今の攻撃でレナや占いぱぱも跡形もなく消し去ってしまった。
三瓶「やべっ」
完全体の身体に慣れていなかった三瓶だが、次第にあることに気づいた。
なんと三瓶は呪われた般若の面を装備しており身体がしびれて動けなかった上にかしこさが0になっていた。
三瓶(アナンの人格)「も、もう三瓶やめたっ」
三瓶(シャランダムの人格)「お、おれも。。」
アナンとシャランダムは三瓶の抜け殻を残したまま脱出して近くを通りかかった小型航空機に救助を求めた。すると航空機が彼らの前で着陸し、停止した。
機体の中から制服を着た男が降りてきてアナンたちに告げた。
副操縦士・ヨッポリーノ本多「いやぁ、残念だな、すでに満員なんだ」
アナン「それを言うためだけに止まったのか。。」
シャランダム「いや、二人分確保できたぞ」
アナン「…!?」
なんとシャランダムはもともと飛行機に乗っていたブュライとシャラリーマンを強引に引きずり出していた。ブュライは何故か全身を縛られローションがかけられていた所をそのまま引きずり出し、シャラリーマンには浮気の証拠をちらつかせた隙に室伏のハンマーのように機外へ放り出した。
アナンとシャランダムがそのまま彼らを残して飛行機に乗り込み、離陸体制に入ったその時だった。飛行機の背後から氷の塊が飛来し、飛行機に激突した。
シャランダム「ぐっ・・・こ、このボンクラ頭の能無しめっ!」
アナン「ぎっ・・・、さ、左翼に被弾か!!」
副操縦士・ヨッポリーノ本多「だ、大丈夫!右翼だけで持ちこたえられそうだっ!俺のじいちゃんも右翼だ!!」
ブュライ「マヒャドゥ!!」
シャラリーマンに両腕を縛られていたブュライは、無理な体勢のまま凍てつく呪文を唱えた。
ボケナス野村「ば、ばかやろうナス!そんな中途半端な放屁体勢からマヒャドゥを放つ奴がいるナスか!自ら無駄死にする気ナスか!」
ブュライは自らの命を賭けて、最期の賭けにでたのだった。
りんぎん「た、大砲・・・!?」
りんぎんが呟くのとほぼ同時に、三瓶の身体から再びまばゆい光が放たれたが、一同はとりあえず無視した。
するとすねた三瓶は、隣にいたシャラリーマンの内ももを両手で掴み、やさしくほおずりした。
シャラリーマン「はっ、はんにゅるりーしゅゅゅっっ!」
一方、ブュライは自らの命を賭けて大砲を露出していたが、りんぎんは物足りなそうだった。一方、三瓶は過敏に反応した。
三瓶「そ、それはエリンギっ!?」
驚きのあまりしびれていた身体が動き出し、その勢いで三瓶がシャラリーマンの両アキレスを断ち切った!
シャラリーマン「はっ、はんにゅるりーしゅゅゅっっ!」
アナン「ち、ちきしょう!あ、圧力が足りない上に、尾翼まで被弾か!!ヨッポリーノ!ま、まだいけそうかっ!?」
副操縦士・ヨッポリーノ本多「・・・・・」
アナン「ノ、ノーッ!!ヨッ、ヨッポリーノッ!!」
ヨッポリーノはおでこに被弾していた。
ブュライ「(スキあり!)マヒャドゥ!!」
ボケナス野村に左上腕二等分を刈り取られ興奮状態だったブュライだったが、冷静さを取り戻し、再び無理な放屁体勢から凍てつく呪文を唱えた。
ボケナス野村「む、左腕だけじゃ物足りないようナスな!」
りんぎん「た、大砲・・・」
大砲を期待していたりんぎんだったが、ブュライのエリンギぶりにまだショックが続いているようだ。
一方、ブュライは連続マヒャドゥを放とうとしたが入れ歯が外れてこえだめに落ちてしまった。
ボケナス野村は突然ムラムラしてブュライに引き続き大砲を露出してみたがこれまたおしるし程度だった。がっかりして収納しようとしたときだった。誤って自分の大砲を刈り取ってしまったのだ。
それでも彼に辛うじて意識があるのはとんねるずのみなさんのおかげでした。
副操縦士・ヨッポリーノ本多「お、お前といた数ヶ月・・・わ、悪くなかった・・ぜ・・・」
アナン「い、逝くなーっ!!ヨッポリーノッ!!」
(ピッ、ボンッ)
アナンはなす術なく、ヨッポリーノは目の前で爆破された。
アナン「ち、ちきしょう・・・ゆ、ゆるさんぞ・・・きさまら・・・(プチンッ)」
りんぎん「な・・・、なに、この変化は・・・貴様家に帰って黒に染め直してこいっ!」
りんぎんは竹刀を片手に、もう片方の腕でアナンの胸ぐらを掴みかかろうとした。しかし…。
走りんぎん「なっ、近付けない!?」
りんぎんはアナンの怒りのオーラ…ではなく怒りのあまりの失禁による猛烈な異臭で接近出来ずにいた。
アナン「分かったぜ…ヨッポリーノ。どこかで聞いた事があるセリフだと思ったら帆医眠の生まれ変わりだったんだな…なぜならヨッポリーノをアルファベットに変換し、特定の法則で入れ替えることによりHOIMIN…あれ?どう頑張っても変換できねえっ!でもそんなの関係ねえっ」
アナンはいつかの帆医眠がそうだったように、そこら辺の車列にヨッポリーノの死骸を放置し、後続の車に轢かれていくところを見届け一礼した。
アナン「ナンマンダー」
ちなみに、ヨッポリーノが生前祭っていたのはルーオオシバァトゥギャザーサドンリーツマリトツゼンシュシュポッシュシュペヘポロビッチ神だった。
シャラリーマン「ぶぁ、ぶぁかぁなぁ!?」
アナン「貴様は二つの過ちを犯している。一つは不用意に俺の怒りをかったこと。そしてもうひとつは・・・」
アナンはシャラリーマンに向かって、静かに構えた。
アナン「・・・てめぇで考えろッ!!(プチンッ)」
りんぎん「ど・・・どんだけぇ」
シャラリーマン「いや、ま、待ってくれ!ここで俺を見逃してもらえるならお前が知らないとっておきの秘密を教えてやる…」
アナン「な…秘密だと?話してみろ」
シャラリーマン「は、話した途端に殺すつもりじゃないだろうな?」
アナン「話さなければ今すぐシャラるぞっ!」
シャラリーマン「わ、わかった…!実はな…」
アナン、りんぎん「…」
シャラリーマン「おれはあのシルバーマンセックス証券のエリートでCEO(Chicken Executive Officer)の座をつかんだジェニフォー・エリザベスのヒモだっ!」
一瞬の沈黙が訪れた。
シャラリーマン「げふぅ」
アナン「さ、邪魔者もいなくなったところでシャラるか、りんぎん」
アナンは自らのチュチュペット砲を露呈した。
アナン「や、やっぱこうゆうのってちょっと照れるな」
りんぎん「貴様、その程度の主砲で私の相手ができると思っているのか!」
しかしアナンはまったく動じる様子はなかった。
アナン「へっ、見た目で判断すると痛い目をみるぜ、見せてやるよ、俺の主砲の
力をっ!!」
りんぎん(むっ、やつの戦闘力が上昇している…)
アナン「うおおおおおおおっ!(シャラシャラシャラ…)」
戦闘力を自在に操るタイプの主砲を人々はゼッツリン・ポ・チーン、略してポシュリンと人々は呼んだとか呼ばないとか。でもそんなの関係ねぇとか関係あるとか。そんなことを考えながら、アナンはシャラった。
一方、同じくほぼイキかけだったボケナス野村はアナンのすぐ側で射撃体制に入っていた。
ボケナス野村「ひっ・・・ひっ・・・ひひひひゃっナスッ」
アナンはシャラり体勢を解除しながらおもむろに右ポッケからモバイルチェンソーを取り出した。
アナン「切っちまうか、いや、ここはモバイルSuicaでタッチアンドゴーだっ!」
アナンはそっとボケナス野村の主砲にタッチを試みた。
アナン・野村「あっ…」
野村も同じ事を考えていたらしく、二人の伸ばした手が触れた。
ボケナス野村「あ、すいません、これ受け取って下さいっ!」
ボケナス野村はアナンにそっと手作りのクッキーを差し出した。
アナン「!」
ボケナス野村「じ、実はずっとあなたの事が…」
アナンは戸惑いの表情を見せながらクッキーに静かに手を伸ばした。
ボケナス野村「ウホッ、ウィッ!パーリナイッ!」
ボケナス野村は突然手に持っていたクッキーでアナンを、正確にはアナンの主砲をねじりあげた。
アナン「ふひぃ~、こりゃ気持ちいいわ~」
シャラリーマン「こっちのクッキーは旧式だが、貴様なら短時間で数㎝アップするだろう」
アナン「ククク、これで俺の主砲もメガキヤノンに、ククク・・・」
その時、ボケナス野村に異変が起こった。
ボケナス野村「くっ、くっ、確かにすばらしい主砲だ。私の主砲力をはるかに超えている…。」
アナン「ふぅ、この程度と思ってもらっては困る。瞬間的に出せる主砲力はこんなもんじゃねえぞ。」
ボケナス野村「私の力をはるかに上回るな…ハッハッハッ!この俺様より強いやつがいたとは、Ha-ha!」
アナン「な、何がおかしい!?」
ボケナス野村は突然自分の主砲を痛めつけ始めた。
ボケナス野村「うおっ!」
アナン「!!!!」
ボケナス野村「クックックッ」
アナン「一体何を…!」
ボケナス野村「チェ、チェーーーーンジ!!」
アナン「!!」
ボケナス野村は主砲力ではるかに上回るアナンに対しシュホウチェンジを放った!!
アナン・ボケナス野村「うおおおおおおっ!」
一瞬の静寂が訪れた…。
シャラリーマン「…!ど、どうなった…!?」
アナン「…!」
ボケナス村野「…!!、な、なんだと、何も変わっていない!?ど、どういうことなんだ!」
ボケナス野村はチェンジで苗字の漢字が入れ替わり、ボケナス村野になっていた。
ボケナス村野「お、お、おのれっ!!」
ボケナス村野は左のポッケから洗濯バサミを取り出し、アナンの主砲をねじり上げた。
アナン「!」
ボケナス村野「どうだ!滝川もいいが平井もいいだろう、うおおおお…」
ボケナス村野は更に主砲をねじりあげた。
アナンは既にメガキヤノンの限界を超えるほどの主砲を身につけていることに気付いていなかった。
アナン「ん~、なんか今日はびんびんだぁ」
シャラリーマン「で、でっけぇ・・・」
りんぎんはアナンの全長およそ30mはあろうかという主砲に近づいた。
りんぎん「・・・そう・・・これ、これよ!」
ボケナス村野「ぎ、ぎぇぇぇぇっ!!」
ボケナス村野が力をさらに強めた瞬間だった。
バチンっ!
洗濯バサミが粉々に砕け散った。
ボケナス村野「あ…あ…、な…なんということだ…」
アナン「貴様の力はこんなものか?」
ボケナス村野「そ、そんなはずは…あの洗濯バサミは力だけならラディッツに匹敵するはず…!」
ボケナス村野はさらに一回り大きい洗濯バサミを真ん中のポッケから取り出した。しかもその数は200を超えていた。
ボケナス村野「そんなはずはない!そんなはずはないんだーーっ!!」
ボケナス村野はアナンの主砲に255もの巨大洗濯バサミを設置した。洗濯バサミには紐がついており、今度はねじり上げるのではなく一気に引き抜いた!
アナン「きえええええええっ!!!」
アナンは多少痛がったが洗濯バサミと紐を足蹴りでどっかへ蹴っ飛ばした。
ボケナス村野「…あ…あ…!」
アナンは主砲が大きすぎて主砲も一緒に蹴り上げてしまって腫れ上がった。その結果、主砲の全長は35mほどに達していた。しかし直径は1cm程度だったことを付け加えておく。
ボケナス村野「ふ・・・も、もう十分だ・・。今頃野村のやつがすでに貴様の大事なシャラリンボールを奪ってる・・・だろうからな」
シャラリーマン「な・・・!お、おのれぇ、ただの時間稼ぎだったかぁ!」
激怒したシャラリーマンは即座にその場を後にした。
りんぎん「アナン、今よ!」
アナン「了解した!」
アナンは巨大化した主砲をシャラリーマンに向け、照準を定めた。
アナン「ちきしょう、重てぇ・・、いやしかしちょっとまてよ、野村がシャラリンボールを…って、野村ってやつがもう一人いるってのかっ!?」
ブュライ「よく主砲力を探ってみろ、もう一つ巨大なパワーの主砲があるぞ!あれは間違いない…スタッカート野村だ。」
アナン「まだ仲間がいたってのか…」
ブュライ「追う気か!?いくらお前が強いといっても村野と野村二人を相手にしてはタダではすむまい、ワシも連れていけっ!」
アナン「いや、でも結構余裕だった気が…」
ブュライ「バッキャロウ、アホ、ウンコ、そしてカス野郎がっ!やつらは合体という切り札がある。あいつらがボルケイノ野村野になってしまったら…」
アナン「わかった、用心する。だがお前のようなゴミを連れて行った所で役にたたないどころか葬儀費用がかさむだけだ。身の程をわきまえろやこのカス野郎が」
ブュライ「なんの、このワシも大魔法使いと言われて久しい。そんな簡単にはくたばらん」
アナン「…では付いて来い、出遅れるなよっ!」
ブュライ「うむっ、ホウッ!」
そしてブュライが一歩踏み出した瞬間だった。足をつまづいたブュライは頭を強く打ち、瀕死の重傷を負ってしまった。
ブュライ「く、ワシはもうダメじゃ…こ、これを…」
ブュライは最後の力をアナンに託した。
アナンはヒャドを覚えた!
アナン「(しょぼっ)…さて、一応とどめは刺しておくか」
アナンは静かに目を閉じ、ほぼゼロ距離から攻撃呪文を唱えた。
アナン「・・・マヒャドッ!」
ブュライ「(今だっ!)ひゃあああああっ!!」
なんとブュライは掌からアナンのマヒャドを吸い取った。
アナン「な、なにっ!?ってか、まだ生きてたのか!!」
ブュライ「ククク、随分とエネルギーを頂いたぞ」
ボルケイノ野村野「や、やはり・・・。気功波の類は打つな、アナン!」
アナン「ん・・・誰だ?・・えっ、うそ!もう合体しちゃってるの??」
ボルケイノ野村野「闘う時が来たのだ、貴様と闘う前に!」
ブュライ「ちっ、ボルケイノか。この死に損ないめ、一緒に始末してくれるわ!」
ボルケイノ野村野「いいか、奴は攻撃に移る瞬間に一瞬の隙がある。そこを狙うぞ」
アナン「何を偉そうに!仲間にでもなったつもりか!?俺からしたら貴様も憎き敵なんだぞ!」
ブュライ「何をブツブツ言っておる。二人ともすぐに死ぬんだ、そんなこと関係なかろう!」
ボルケイノ野村野「く、くるぞ!!」
アナン「くっ」
ブュライは大きく息を吸い込んだ。
ブュライ「ヒャド巻旋風脚!」
ブュライは空中を回転しながらボルケイノ野村野に接近した。
ボルケイノ野村野「くだらん、避けるまでもない」
アナン「…!!、いやダメだ、避けろーっ!」
ヒャド巻旋風脚が触れる直前にボルケイノの身体の一部が凍り付いた。
ブュライ「バラバラに砕いてくれるわ、きええっ!」
凍り付いた部分に足蹴りがヒットした。
ボルケイノ野村野「うおおおっ!?」
ボルケイノ野村野はバラバラになり、ボノレケイノ里予木寸里予(ぼのれけいの・さとよきっすんさとよ)になった。
アナン「バラバラって…野村と村野になったわけじゃないのか…」
ボノレケイノ里予木寸里予「くっ、なんて不便で長い名前に…」
アナン「だがもう俺らにヒャド巻旋風脚は効かないぜ。これ以上バラバラになりようがないからな。」
アナン達がブュライに目を向けると、なんとそこにはブュライの姿はなく、代わりにトルネーキョがいた。
トルネーキョ「ふぅ~げふぅ」
アナン「な、まさかお前ブュライを・・・!?」
とアナンが戸惑いを見せた時だった。一瞬の隙が生じた。
ブュライ「かかったな」
アナン・ボノレケイノ里予木寸里予「!!」
なんとブュライはアナンとボノレケイノ里予木寸里予の背後に回り込んでいた。
ブュライ「ヒャドレインッ!」
ボノレケイノ里予木寸里予「なっ、ヒャドレインだと!?あの伝説の魔法のヒャドレインか!?」
アナン「お、終わった・・・」
二人は回避する術もなく、ヒャドレインの生み出す漆黒の闇に飲み込まれていった・・・
最終更新:2007年09月23日 14:09