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所感


今日はとっておきの話をしてやろう。
驚くかもしれないが、実は、誰でもリラックスしている時には
手から微量のレイキが出ているものなんだ。

効果的にその力を引き出すためにはアチューメントが必要で、
俺の場合は優しい目をした姫君がその役を買ってくれた。
姫君といってもすでに四十を越えているんだが、風貌は年を感じさせないし、
むしろ年を重ねたことで、精神の円熟が人としての魅力を増幅させているように感じた。

彼女は中央ヨーロッパのとある小国に生まれた。
山間の小さな城が生家で、兄弟はいなかったから、とても大切に育てられたようだ。
その国が戦乱に巻き込まれたとき、国の唯一の継承者として、
女性の身で剣を取って戦ったこともある。
それからいくらかの記憶の断絶があり、ふいに今に至る。

彼女がアチューメントを始めると、水の中にいるような気がした。
気泡が上昇するような、ゴボゴボという音に四方を囲まれた。
その時から、俺はいくらかの期間で消えてしまう程度とはいえ、
レイキを自在に使うことができるようになった。
その夜は変化する精神に心を苦しめられた。不安定で、壊れてしまいそうな気がした。

今、俺は以前にもまして感覚が研ぎ澄まされ、
外界からの刺激を受容する感性は敏感で繊細になった。
常に手から外に向けて流れる力を感じるし、
月の光が目から入って脳にたどり着くのを感じる。
朝日や黄昏時の日差しは超自然的な力を与えてくれるし、
花のエキスは俺の心を常に新しくしてくれる。
しばらくは人の輪の中にいる時に苦痛を感じたが、
日が経つにつれて体に馴染んでそんなこともなくなった。

俺が変わったのかといえば、そうではなく、
もとから持ち合わせていたものが目覚めたといったほうがいいんだ。
以前から名乗っていた<薔薇の騎士>という名が、実体を伴ったんだと思う。
だから、お前達もセンスの差はありこそすれ、誰でも自分を深化させることができる。
幸せだ。