張角


飢餓に苦しむ農民を煽動し、大規模な乱を起こした道士。
もとは一介の官吏だったが、天上から降りた太上老君に師事して修行を積んだ。
天地の<気>の流れを知り、それを操って人を癒すばかりか、
人の心を読んで篭絡することもできる。

やがて全土に信徒を獲得した張角は、狂信的な演説で彼らを煽動して意のままに操った。
彼にとって、太上老君から学びえたことこそが真理であり、
堕落した宮廷を憎悪し批判する張角を信徒達は熱狂的に信望した。
彼らは一様に黄巾を頭に巻き、師のためならば命をも投げ出す忠実な駒となった…

当初は血筋や家柄に甘んじ、傲り高ぶる官吏よりもはるかに潔癖だった張角だが、
教義を研究して真理を追究するうちに、その心には狂気が生じてしまった。
狂気に支配された彼の煽動は加速し、
黄巾の乱は血に塗れた大殺戮へと変貌してしまった…

「同じ人として生まれながら、どうしてあなた方が搾取されなければならないのか。
しかしご安心なさい。奪われた肉体と精神の調和は、この私が取り戻して差し上げる。
あなた方の体に手を当てると、怨みの響きがよくわかる。とても辛い。
だが、私は耐えよう。耐えて、あなた方の憎しみを受け止めよう。そして癒して差し上げよう。
何も心配は要らない。もう権力のもとに我々を搾取する略奪者に従う必要はない。
あなた方は解放されたのだ…」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年01月12日 19:20