真北の大冒険 > 第40話 ドッジ野郎・星川弘


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真北は名鉄特急の中で星川弘と話をしながら、何か考え事をしている。それはさておいて、
「てか、DOTCHERだったら、ドッチャーって呼ばない!?」
「ああ、そうでした、勘違いでしたわ」
「で、高野さんというのはガールフレンドですかね」と、真北は訊く。
「そうですよ」と、高野も2人の話に加わる。
「へぇ」
「この人は空手が得意なんですよ」と、星川はいう。
「ほほう」
「はい、そうです」と、高野はいう。
「確かに強そうだね」
すると健一がみんなに提案する。
「よければ今晩、私の家に泊まりませんか」
「おお、これは良い考えです」と、真北の母はいう
こうして、島田家の4人は星川家に招かれることになった。

一方、日本から撤退したデイン帝国は今や敗色濃厚。米中露軍にデインシティに囲まれている。
崩壊寸前のデインだが、怪しい動きが・・・

さて、真北一行は名古屋で特急を降り、星川家の最寄りの上小田井という駅まで急行に乗り換える。

途中、栄生で高野と別れた後、上小田井に着いた島田家と星川家の一行は、徒歩5分で星川宅にたどり着く。
「さて、夕食ができあがるまで遊んでおいで」と、健一はいうと、真北、康太郎、槙次郎、弘、蛭、玲の6人は蛭の部屋へ。
「うーん、なにしようか」
「とりあえず、しりとりとか」と、真北は提案してみる。
「つまんねぇなぁ」
「そうや、ぷよぷよやらへんか?」と、弘は提案。
「おお、それええやん、6人で総当たりとか?」
「よし、決定」
こうして6人は『ぷよぷよ』を総当たりでプレイ。結果はシェゾを使っていた真北が1位に。

そして夕食の時間になり、6人はダイニングに降りてくる。メニューは英国料理のフィッシュアンドチップスと、名古屋料理の味噌煮込みうどんだった。
「おお、フィッシュアンドチップスですか」
「イギリス自慢の料理ですよ」と、健一の妻は語る。
「それに味噌煮込みうどんじゃないですか、って弘君!なんでフィッシュアンドチップスを八丁味噌に!」
「名古屋名物と英国名物の融合だがや」
弘、八丁味噌のたれをかけたフィッシュアンドチップスの白身魚のフライを食う。
「うみゃぁ」
「ほほう、俺もやろうかな」
真北も弘に便乗して白身魚を八丁味噌につけて食う。
「おお、うまい」
「全く、あなたも伝統を壊すような人ね」健一の妻、遺憾そうな表情。

こうして、夕食を終え、その後も島田兄弟は星川兄妹は蛭の部屋に。
「ビデオでも見ようか」と、蛭は提案する。
「何のビデオやろ」
「今から弘のかっこいいところを紹介します」と、蛭はラックからビデオを取りだし、デッキに差し込み、再生。
「楽しみだ」と真北、受像器の方にずっと注目。
やがて受像器には『愛知県青年ドッジボールリーグ 名古屋ジョッキーズVS小牧ライトニング』とタイトルが表示された。
「名古屋ジョッキーズ、何それ」と、真北は蛭に訊く。
「ああ、弘のいたドッジボールクラブよ」
受像器を見ると、弘のいるジョッキーズはライトニングに負けてるらしかった。
「内野の人数から見てあれは不利だな」
「ほら、あれが弘だ」と、蛭は弘が受像器に映っているのを指し示す。弘は華麗なる動きと鋭い攻撃で敵一人に、ボールを命中させていった。
「おお、ナイスアタックだ」と、真北。
その後も弘は次々と敵の内野をアウトにさせていく。そして敵は主力選手ただ一人。
「なんか強そうな奴が居る」と真北はその敵の主力選手を指し示す。
「こいつが『小牧の撃墜王』こと吉田健次さ」と、弘は説明する。
「『撃墜王』なだけあって、相当数の人間をアウトにしているんだな」まさに、その通り。弘によると彼は毎試合5人は必ず敵に命中させるくらいのアタッカーである。弘自身も4回は彼に喰らったという。
と吉田は、弘以外の名古屋の選手を全員アウトにしていく。
「とうとう一騎打ちになったぞ」
内野には弘と吉田しかおらず、試合は緊迫した状況に、互いにボールを投げ合う、体力の消耗戦に。
「まるで高速キャッチボールじゃねぇか」
とはいえ、たまに外野にパスし、外野から攻撃する戦法も混じっている。やがて両者の球威は落ち、弘は力を振り絞り、後方からダッシュし跳ね上がり、吉田に攻撃。
「おお、これは最後の切り札だ」
仮に、捕球でもされればこの技は無駄に終わる。着地が不安定となり、そのまま狙われてアウトにされるのだ。
しかし、吉田は取れずに膝にボールが当たった。
「おお、当たってる」
その瞬間、ジョッキーズの選手達が弘の方へ一斉に駆け寄る。
「どうやらこれは優勝決定戦なのか」
「そうですね」
「しかし、見事だ、弘君も日本人民軍の新兵候補だな」と真北は弘の運動能力を高く評価する。
「日本人民軍・・・・まさか」弘、『軍』という言葉にぞっとする。
「まだいつ結成されるかわからないけど」
するとビデオは停止し、テレビに切り替わる。そこにはデイン情勢を伝えるニュースが流れていた。
「あっ、デイン帝国だ」
「アシュナードめ、とっととくたばれ」
真北を除く5人はとにかくデイン戦争の動向を気にしていた。しかし真北にとってはこの戦争などもはやどうでもよくなっていた。次に注視すべき問題がすでに出ているのである。

翌日、朝9時、島田兄妹は星川兄妹と一緒に、近所の公園に。そこには高野と、男女8人がいた。
「紹介するよ、こちらが俺のもとチームメイトの清藤毅、そして他の7人は俺のライバルだ」
「ライバルか」
すると、清藤と弘のライバル7人は各自、自己紹介をする。左から田村秀雄、山崎紀幸、谷野京子、吉田健次、柏義弘、大村翼、山川洋一という者である。
「田村は一宮で、山崎は常滑で、谷野は安城、柏は瀬戸、大村は蒲郡、そして山川は豊橋でそれぞれプレーした。どのライバルもかなり手強かったさ」
「うん、確かに奴は強かった、最終戦で俺は力負けしたよ」と、吉田は語る。
「彼に負ける点はただ一つ、ファイトだよ、彼はまるで『ジョッキーズ』という列車を動かしている運転士のように、彼のファイトでチーム全体が動くんだよ」と、田村は語る。
「ジョッキーズなんて最初は眼中にもなかった弱いチームだった。しかし、星川君が入ったことによってジョッキーズはまるで魔物が乗り移ったかのような強さを見せ始めた。」と、谷野は語る。
他の山崎、大村、山川、柏も同じように弘を評価していった。
「さて、突然ですが、こちらにいる島田さんの3兄弟と、弘とそのライバルの連合軍とでドッジボール対決をしてもらいましょう」と、弘はここで提案する。
「えーっ、それじゃ俺たち勝ち目がないよ」
「ご心配なく、島田3兄弟には特別ルールとして、相手チームを1人でもアウトにした時点で勝利とさせていただきます。」
「おお、でも負けないよ、3人なぞ西部劇のガンマンのように瞬殺にしてやる」と、弘と7人のライバルは余裕の表情だった。
さて、いよいよ試合開始、外野にはそれぞれ槙次郎と田村が入った。ボールは弘が持っている、すると星川は運動に関してはあまり得意ではない康太郎を補足し攻撃、快速球はたちまち康太郎の腕にあたり、そしてその反動で真北を直撃した。康太郎と5メートルも距離を置いたはずの真北、あまりにも突然すぎて唖然とする。
「なんちゅう反動だ、おい、ボールにチート使ってるだろ」
「いやいや、普通の公式球ですよ」
真北はそのボールが普通の公式球であることを確かめる。しかし、感触も弾性も硬さも普通のドッジボールとは変わりない。
「本当だ、こんなことがありえるのか、まるで魔送球だぞ」
「この技であいつは最大4人の敵内野を同時にアウトしていったのさ」と、大村は語る。
「すげぇ、こいつはドッジボールに関しては神の子だ」
「うん、確かに、私たちがイギリスに亡命してからずっと性能が上がってる」と、玲は語る。

正午ごろ、島田家は星川達と別れの時を迎える。
「君は本当に凄いよ、」真北、すっかり弘のドッジボールの技能に惹かれている。
「いやぁ、島田さん、俺ずっと見てましたよ、ニュースであなたの戦闘を、手榴弾を100メートル遠くまで飛ばせるらしいですからね」
「ああ、君も手榴弾投げたらきっとそこまで遠く飛ぶと思うよ」
真北と弘は握手を交わす。
「がんばれよ」
「じゃ、さよなら」
こうして、島田家は別れ、帰りの臨時急行でまた大津に帰るのであった。

続く
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