國鐵急行気動車シリーズ(こくてつきゅうこうきどうしゃしりーず)とは、日本国有鉄道が製造した急行型気動車群。
1956年に準急用として開発された車両。当時の上野〜日光間の準急に充当され、その後全土にわたって活躍した。
しかし、後継のキハ58の登場と準急列車の廃止によって、活躍の場は徐々に失い、1987年に全廃した。また、南海や島原鉄道といった私鉄も同型の気動車を製造したが、これも全廃となっている。
日本鉄道史における気動車急行の代名詞。1961年に登場し、北海道以外の全土に渡って急行として運用された。
2エンジンのキハ58形、1エンジンのキハ28形など、多種多様な形式が作られ、それらの製造両数は1000を超える。
1970年代から、急行の削減や電化区間の拡大によって活躍の場は狭まり、さらには老朽化によって廃車が進められ、現在はごくわずかの列車で運用されているのみ。現時点では高山本線の富山〜越中八尾間でのみ、定期運用が見られるが、2011年3月に引退する模様。
また、サハリンやタイ、ミャンマーにも輸出されているが、大した活躍は見られない。
キハ58よりいち早く登場した北海道向けの車両。二重窓などを搭載した耐寒耐雪仕様。
2エンジンのキハ56形、1エンジンのキハ27形などの形式がある。
一時期車両運用の都合上で特急として使用されたこともある。
現在は全車運用離脱。
当時、アプト式だった信越本線の横川〜軽井沢間での運転に対応するため、ディスクブレーキと空気バネ台車に変えたキハ58の派生型。
勾配区間を走るため、普通車はキハ57形の2エンジンタイプしか製造されなかった。
デビューからわずか2年後、横川〜軽井沢がアプト式から粘着式にかわり、さらには信越本線が電化されると存在意義を失ってしまったが、しばらくは長野地区で運用され続けた。
その後、冷房化改造され、名古屋や四国に転属していったものの、国鉄民営化直前までに殆ど廃車になり、1991年、JR四国に残った最後の2両が廃車になった。
現在、上信越自動車道の横川SA上りで、キハ57の前面部分が展示されているが、これはJR九州から譲ったキハ58 624である。