【移動方法】

 

一般方法

 各国で共通して可能なのは、徒歩、馬、馬車、レールの上を走る馬車鉄道、大きな河川があるところならば船。

 馬車は最速で時速20km/h、平均だと十数キロ、山道や悪路になると6-8キロになり、馬車鉄道はその2倍の速さになる。ただし、何らかの魔術や魔物を掛け合わせた特殊な馬を使用している場合はこの限りではない。

 一定の距離をおいて、馬を変えるための駅が存在する。

 整備された道路を決まったルートで往復する駅馬車に対し、現代で言うタクシーのように街角から乗れる辻馬車もある。

  (移動できる距離についてはこちらのページにも少々紹介しています)

 

 

特殊方法  古代に遺物・オベリスクによる瞬間移動

 世界各地には「環状列石遺跡」があり、そこには必ず古代文字がびっしりと刻まれた漆黒の石材で作られたオベリスクがあったのだが、現在は殆ど破壊されてしまった。

 それは三神が世界を治め人には死が無かったころ、さまざまな神々と人が協力して作った大陸間の瞬間移動装置のようなものであり、オベリスクは自国に住む者を記憶し、彼らが希望する土地のオベリスクに転送、または自国へ返送するポイントだったのだが、双子の神が決別して地上にさまざまな国ができてからは殆どが破壊されたり、機能しなくなってしまった(敵の侵入を恐れたためと、旧神(魔族)が関わっているという畏れから)。

 

 現在、完璧な形で残っているのはオディールとシルヴェス、そしてエルフの住む国の4箇所のみで、あとは各国の朽ちた環状列石の遺跡に埋もれ、倒れている。

 

 上記の国を除いてオベリスクが壊れてしまっているため、自国から希望の場所に飛ぶことはできなくなり、上記の国の居住者のみ出先で遺跡を見つけることができれば大陸を横断する手間をかけずに帰国できる。(場としての力は遺跡に残っているので)

 また、オディールは特殊な霧や魔法の障壁で外部からの進入が難しくなっているため、この手段を使うものが多い。大陸に渡るには船の手段もあるが、眼前のエルフの国・アルノーブレの遺跡(アル・ノーブレの最南端に出る)に飛び、そこから陸路を旅することが多い。

 利用は簡単で、各地の環状列石遺跡に赴き、中央に立って行き先を告げるだけだが、場としての力を失ってしまっている遺跡も稀にあるので、その場合は別の遺跡を探すことになる。

 

 基本的に居住者しか記憶されていないので別の土地の人間は使用できないが、研究によりこれから招くものを事前に記憶させて使用することを可能にした。一般人でも大使館に申請すれば、厳しいチェックのあと(敵対するものか否か、破壊・混乱行動を目的としていないか否か、犯罪歴など)許可が下りてオベリスクに記憶してもらうことができ、知人や友人を招くことができる。

 それ以外は、まず地道な手段でその土地の住人になる必要がある。

 

(例)

オディール、シルヴェス、アルノーブレ、エルパルーダの住人→世界各地にある環状列石遺跡(各国に一つというわけではない)から、自国へと戻ることが可能。ただし、既に力を失っている遺跡もある。

上記4国間のみならば、住人の移動は可能。オディール(住人)→シルヴェスなど。

 

しかしオディールを除くと、あまり人間と友好的な場所ではないので、エルフたちも魔族たちも自国へ帰る以外にオベリスクを利用することは殆どない。

 

 

 

 

 オベリスクの表面は非常に滑らかで鏡面のようだが、月光の下でのみ光の加減で古代文字がびっしりと刻み込まれているのが確認できる。高さは約20-30メートル。

 一種の意志のようなものがあり、人間が特別な儀式や魔法を施さなくとも、建てられている土地に住民が増えれば(出生、転入)記憶(レコード)し、死亡したり居住地を移した者は削除されていったといい、住民台帳のような役割もあったらしい。(なので、昔住んでいたが今は別の土地で生活している者は、オベリスクの恩恵には与れない)

 

 

環状列石遺跡のもう一つの働き

 かつてはなかった機能だが、一部が破壊されてしまい従来の働きをできなくなった影響か、現存するオベリスクは死を介在して、別の次元、別の時代、別の土地のものを引き寄せることがある。特にクリスタローシュ大陸内の死者(というと御幣があるが)の記憶を一部引き抜き、引き寄せる。

 当人は突発的名事故などで落命したケースが殆どで、オベリスクはその死の直前の時間から引き抜くのである。理由も目的も不明。この形で引き寄せられたものは、もう一度いのちをまっとうするまで、その土地から出られない(囚われた状況である)。

 

ただ、そういう事象が起こることがあると報告されている。

 

 

(加筆・修正中 12/4)

最終更新:2008年12月06日 01:28