・ 火薬ギルドについての詳細補足

    取り扱いは火薬一般。花火、銃、爆薬など。魔法や力のある文字を織り込んだ、魔族を倒す銀の銃弾が有名。
    そして銃器に関するすべての技術を独占するギルドであり、製造、使用、メンテナンスの全てを統括し、基本、銃を扱うものはこのギルドに属する必要がある。(ただし闇で売買され、一般人が持っていることもある。売買したものが発覚すれば死の制裁があると言われているので、非常に危険、かつ高価で取引される)

    銃を扱う兵士、冒険者などは職人としての技術を得るよりも、入手し使用し常に最高の状態を保つことを目的にこのギルドに所属するので、彼らは他のギルドにおけるギルドメンバーと意味合いが少し異なる。

 

    火薬や銃器の存在は、戦争などのパワーバランスを大きく左右するので、厳重にその知識と技術は管理され、流出させたものは死をもって贖うことになっている。

    ゆえに、一般人が銃を目にすることがあるのは戦争か冒険者ぐらいの機会のみ。

 


 

    銃のタイプは拳銃(リボルバー)とカービン(騎兵銃)、ライフル、散弾銃(ショットガン)などがメイン。砲は大砲。いわゆるオートマティックな機関銃などは存在しない。

 

    ほかのギルドが上級職人で秘術を会得したものが脱走、情報の漏洩をした場合のみに死罪を適用し、途中の退会を認めているのに対し、火薬ギルドは入会時点から脱走・情報の漏洩・密売などについては死罪を適用、退会はありえず一生ギルドに守秘義務を誓い忠誠を尽くすこととなる。


    兵士や冒険者などという技術よりも銃の入手目的やメンテナンス目的といえども、一生涯ギルドに縛られることを同意するのであり、例外はない。ゆえに、ギルドに入れば銃が手に入るとはいえ、安易な入会を踏みとどまらせる枷にもなっている。


    また、罪を犯したものを殺すまで追い続ける暗殺集団がおり、火薬ギルドだけあって一流のスナイパーであり、独自の情報網を持つ。「不屈の猟犬」と呼ばれている。ギルドはその存在を公にしているが、メンバーや組織の構成は非公開。一般ギルド会員が彼らの名を知ることはない
    ※罪を犯したものとは脱走、情報や技術の漏洩をはじめ、密造、密売を含む

 


火薬ギルドへの入会


・出身国家の出生証明書

 

・ギルドへの宣誓書(ギルドへの忠誠、守秘義務の承認など、これは他ギルドでもあるもの)

 

・工房の親方の推薦(親方は推薦する相手が万一死罪を犯した場合、相応の責任追求による降格、罰金、悪くすると地位剥奪や幽閉もあることを承知の上で推薦するので、心の底から信頼している相手でなければ滅多と許可しない)まっとうに職人を目指す場合は、親しい知人かたとえ遠縁であれ、身内でギルドに居るものを頼る傾向が強い。

 

・三代さかのぼった直系・傍系4親等血縁内に魔族がいないことの証明をする系図(一般的な国民ならば役所で入手可能)と教会等の承認証明(魔族を討伐する銃を作成しているため、特殊技術がもれることを警戒しているため)

 

・相応の入会金(本人の年齢、職業によって左右される。当然子供でこれからギルドで学ぼうという子供は安く、冒険者などは非常に高い)。地元のギルドへ提出する場合は本部へ送る手数料が上乗せされる


   これら5点を纏めて手近な火薬ギルドの工房へと提出する。その書類は本部へと送られて審査され、早くて半月から1ヶ月、途中で滞れば半年ぐらいの時間がかかって入会の可否が伝えられる。


   入会の敷居が高いのは、世界的パワーバランスを保つため、一般人が武器を手にして組織的犯罪や国家への反乱への引き金にならないようにとの配慮だが、その実、希少性と入手の困難性を高めて銃の取引価格を引き上げている部分もある。


   非営利とはいえ、製造販売される銃の数は毎年ギルド内会議定められ、戦争などがおこり追加受注を受ける場合は高額を要求するのが常である。
   ゆえに、世界各地の火薬ギルドを訪れれば必ず銃を売っているものでもなく、販売数の割り当てや住み込む職人の得意分野にもよって異なり、慢性的に品薄ぎみ。メンテナンスだけを請け負う地方ギルドも多い。
   取り扱いだけでなく製造のスキルがあるギルドメンバーは自作するが、自分で使うものというのが前提。他メンバーへの譲渡はギルドへの報告が必要。販売は禁止(ギルドとして販売割り当てされている量内については別)。


   本部以外にも世界各国、各地方にギルドは存在するが、数としてはほかのギルドに比べると圧倒的に少ない。
   国家の軍隊などで銃や爆薬を必要とする場合は、志願者や才能のあるものを銃士隊として構成し、城下の火薬ギルドに入門し必要な知識や技術を学ぶ。より高等で最新の技術を必要とする場合はさらにそのメンバーの中から優秀なものを本部のヴァルガへと送るのである。

 

 


(2009/2/25 追加)

最終更新:2009年02月25日 12:51