相原光一はバックから水を取り出し、少しだけ飲んだ。
先程の惨劇を目の前にして平常心を保てる人間などいないだろう。
嘔吐物を出すような真似はしたくないので水でそれを防ぐ。
「ったく… なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだ!」
ペットボトルのキャップを閉めつつ、愚痴を漏らしてしまった。
光一はつい数時間前まで平和な高校生活を送っていた。
それが一転して殺し合いという異常な状況に身を置いている。
「早く家に帰りたいよ…」
そんなことを呟きながら、バックの中から信用できる人間を探すために名簿を取り出す。
信用できるのは星乃結美、水澤摩央、二見瑛理子、咲野明日夏、栗生恵くらいだ。
名簿にはデスコーピオンやシャドームーンといった変な名前の参加者もいた。
殺し合いを宣告された場所にいた怪人に違いないと思うと背筋が凍った。
「とりあえず、みんなを捜すことから始めよう」
二見達を捜す決意をし、この場を後にしようとしたその時であった。
ムカデのような意匠を持つ怪人が目の前に現れたのは――

「一匹目の獲物か。殺してやるっ!!」
言葉を発すると、怪人は全速力で駆け出す。
運悪く光一には武器として使える物は支給されていなかった。
そんな状態で大きな槍を持つ怪人と戦えば死ぬのは確定。
生命の危機を感じた光一は逃げるが――
「うわっ!!」
数歩走り出したところで無様に転倒してしまった。
振り返ったら怪人は残り5mほどの距離にいた。
このままでは殺されてしまう。
今から飛び起きて逃げてもそれは変わらないだろう。
(僕はここで死ぬのかよ!)

-パンッ!パンッ!-
光一が諦めたその時、銃声は鳴り響いた。
そして、ムカデリンガーはよろめき、動きを止めた。
「大丈夫か!?」
「は、はい!」
声の主は銃を構えた男、後藤慎太郎だった。
鴻上生体研究所が開発した生体強化スーツシステム、仮面ライダーバース。
後藤はそれの装着であるが、セルメダルがないため変身できない。
そんな彼もこのエリアに飛ばされてしまった。
後藤に支給されたのはBW-01ディクテイターという拳銃。
それから発射されるエネルギーコーティングされた弾丸には、
ムカデリンガーを少しよろめかせるほどの威力は十分にあった。
「よくも邪魔をしてくれたな!貴様もガキも俺が地獄に送ってやる!」
獲物狩りを邪魔されたムカデリンガーは後藤に怒りと殺意を向ける。
(今の俺はバースになれない。あの少年を連れて逃げるにはこれしかない!)
懐から出した青い缶のプルトップを開け、投げつける。
缶はウナギのメカに変形し、ムカデリンガーの首に巻きついた。
それと同時に電流で相手の身体を麻痺させる。
その隙を利用して後藤は駆け寄り、光一の身体を起こす。
「今の内に早く逃げよう」
殺害対象の二人がこの場から去るのを、ムカデリンガーは見ていることしかできなかった。

【相原光一@キミキス】
【1日目 現時刻:深夜】
【現在地:E-8】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、ランダム支給品1~3
【思考・状況】
基本行動方針:摩央姉ちゃん達を捜す。
①後藤(名前は知らない)と一緒に逃げる。

【後藤慎太郎@仮面ライダーオーズ/OOO】
【1日目 現時刻:深夜】
【現在地:E-8】
【状態】健康
【装備】バースドライバー@仮面ライダーオーズ/OOO、ディクテイター(8/10)@ブルースワット
【道具】支給品一式、ランダム支給品1
【思考・状況】
①相原(名前は知らない)と一緒に逃げる。

【ムカデリンガー@ビーファイターカブト】
【1日目 現時刻:深夜】
【現在地:E-8】
【状態】首にウナギカンドロイドが巻きついてる、電流で麻痺
【装備】ハンドレットフィーラー@ビーファイターカブト
【道具】支給品一式、ランダム支給品1~3
【思考・状況】
基本行動方針:殺し合いに乗る。
①後藤慎太郎と相原光一(名前は知らない)を殺す。

000:ゲーム開始 投下順 001:Mの裏切り/狂気のゴステロ
000:ゲーム開始 時系列順 001:Mの裏切り/狂気のゴステロ
000:ゲーム開始 相原光一
GAME START 後藤慎太郎
GAME START ムカデリンガー


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  • テストコメント -- 名無し (2011-07-08 01:11:10)
最終更新:2011年07月08日 17:48