あらすじ1

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あらすじ


ストーリー


「世界樹」がもたらす「マナ」の恵みをうけて、人々が幸せに暮らす世界「グラニデ」。
そこでは、世界の平和が乱れる時、世界中が生み出す勇者
「ディセンダー」の存在がおとぎ話として語り継がれていました。
ここは、そんな「グラニデ」で活動するギルドの拠点、「バンエルティア号」。
ギルドに所属する少女「カノンノ」が、世界樹の異変に気がつき、ふと空を見上げると、
空から主人公が降ってくるではありませんか。
落下したショックからか記憶を失ってしまった主人公は、
目的も、行くあてすらも、思い出すことができません。
実は、彼こそが、世界の危機が訪れたときに出現する「ディセンダー」だったのです。


あらすじ1 ようこそ、バンエルティア号へ


世界樹が生み出すマナに育まれた世界「グラニデ」。
その海原を航行するバンエルティア号の甲板で、
主人公の物語は始まる。

主人公が、気が付くと、一人の少女と
エプロンをつけた小さな生物が、心配そうに
覗き込んでいた。
少女の名はカノンノ。
聞けば、主人公は、
空からこの甲板めがけて落ちてきたと言う。

主人公は、自分の名前以外の記憶が無かった。
どうやら、落下の際のショックで、
記憶喪失になったのではないかと案じられ、
記憶が戻るまで、この船で運営されている
ギルドの一員として働く事になった。


あらすじ2 ディセンダー?


主人公は、船員のそれぞれと顔を合わせ、
ギルドの仕事を始める。

しかし、ギルドは公的に認可されているものでは
なく、所詮は子ども達のごっこレベルのもので
あったため、仕事の依頼は少なかった。

退屈な船旅に、不満をこぼす船員達。
それがもっぱらのこの船の光景だった。
そんな中、カノンノはいつも絵本を読んでいた。

それは、ディセンダーについて書かれた、
おとぎ話の本。
ディセンダーとは、世界の平和が乱れる時、
世界樹が生み出す勇者の事である。

かつて、人間達がマナを巡って起こした戦乱を
終結に導いたと、おとぎ話では語られている。

生まれたばかりのディセンダーは、世界の事から
自分の事、何もかも知らない小さな存在であるが、
ゆくゆくは様々な姿を持つ大きな存在となるので
ある。

カノンノは、いつもこの絵本を読んでおり、
ディセンダーと主人公の
姿を重ねているようだった。


あらすじ3 退屈を打ち破る音


遠洋航海出来る仕様ではないために、
近海を行ったり来たりと航海を続ける
バンエルティア号。
ひねもすのたりのたりと過ごす船員達。

そんな中、一発の大砲の音が響いた。

甲板に出て海を見回すと、交戦中の船を発見する。
一隻の豪華な船にはグランマニエの国旗。
皆が騒ぐところから、主人公には
大層な国であろうと推し量れた。
そのグランマニエの船が、複数の小型船舶により
攻撃を受けている。
グランマニエ船も応戦するも大きく破損し、
要人らしき者達は脱出を始めたようだった。

チャットが、ギルドの名を上げるチャンスだと、
グランマニエの要人を救助する事を提案する。
行き先はアメールの洞窟と特定し、
船員達は救助に向けて行動を開始した。


あらすじ4 グランマニエの要人


救助には、主人公が志願した。
アメールの洞窟へ向かうと、グランマニエ皇国軍の
大佐であるジェイドという男に遭遇する。
ジェイドは、始めは主人公を警戒するも、
敵意がない事を悟ると構えを解き、
改めて仲間の捜索を願い出たのだった。

ジェイドと別れ、洞窟の奥へと捜索を進めると
2人の青年と出会う。
赤い髪の青年は傷を負っていた。
そして、彼を護衛する立場であろう金髪の青年。
先ほどのジェイドと同じく、主人公を
警戒し、剣を構えて向かってきた。
追っ手と思われたのだろう。

仕方なく応戦する主人公。
傷は与えず、動きだけを封じる。
赤い髪の青年は観念し、自らを差し出そうとした。
しかし、その時ジェイドが現れ、仲間の二人に
事の顛末を説明した。

ともかく、追ってではない事を伝えられ、
グランマニエの者達は主人公の提案により、
一時バンエルティア号へと身を寄せる事になった。


あらすじ5 ナディ


バンエルティア号に訪れたのは、
グランマニエ皇国陸軍大佐のジェイド。
その部下、グランマニエ軍情報課所属のティア。
グランマニエの公爵家子息のルーク、そして
護衛として同行していた従者のガイ。

彼らの船を襲ったのは、「ナディ」という組織。
マナの大量消費の批判を唱え、文明を後退させようと
画策する環境保護団体である。

グランマニエは、マナによって発展した、
世界有数のマナの消費大国。
マナの大量消費が問題になっていながら、
民衆はマナに依存しきっている。

それらの現状から、グランマニエはナディによる
組織活動のターゲットになっているのだ。

グランマニエも、マナの大量消費を問題視し、
マナに替わるエネルギーの開発に着手しているという。
ルークは「親善大使」として近隣諸国へ理解及び
協力を求める為に、各国を遊説して廻っていた。
そして、その航海中にナディの襲撃を受けたのである。

ジェイドは、ナディのテロからルークを守るという
方便でバルエンティア号に居着く事を決める。
もとより、この船に興味があったのだ。
チャットは不服を唱えるが、逆にバンエルティア号の
航行法違反を盾に丸め込まれてしまう。

だが、ギルドはジェイドの計らいで
グランマニエの正式な許可を得て、再スタートを
切る事になった。

ギルドの名は「アドリビトム」。
古代神官語で、「自由」という意味である。


あらすじ6 ラルヴァ


ギルドが正式に認可された途端、依頼が増えた。
暇な日常が一転して、慌ただしくなる。

船に一人の客がやって来た。
ジェイドの部下、アニスである。

アニスは、マナの代わりとなるかもしれない
エネルギーの情報を掴み、
ジェイドへ報告しに来たのだ。

それは、「ラルヴァ」というエネルギーで、
ナパージュという村で普及し始めているらしいと
いう話だった。

早速、ジェイドはそのラルヴァの詳細を知る為に
ティアとガイをナパージュへ派遣する。

アニスはというと、ジェイド達と同じく
アドリビトムのメンバーとして
船に居付く事になった。


あらすじ7 ナパージュの学者


程なくして、ティアとガイが
ナパージュの学者を連れて船へ戻った。
学者の名はリフィル。
ナパージュに普及している「ラルヴァ」について、
話を聞く一同。

ラルヴァはナパージュで開発されたのではなく、
ある時、突然村に導入されたものだという。
しかも、そのラルヴァの生成方法や。、
その性質について、未知の部分を多く残したまま
使用され始めたらしい。

リフィルは、安全性を確認してから使用する様に
唱えた。
しかし、元々マナに恵まれない土地であった為、
人々はラルヴァに依存しきってしまい、
誰もリフィルの話に耳を貸さなかった。

ついには、ラルヴァの分析にも
邪魔が入るようになり、
リフィルはやむなく村を出たのだと言う。

それならば、このギルドでラルヴァの研究を
続けては、とジェイドが提案した。
リフィルは快くその提案を受け、
同行していたロイド、コレット、
ゼロスと共にアドリビトムに加わる事となった。


あらすじ8 声


カノンノはいつも甲板にいた。
そこでディセンダーの絵本を読んでいるか、
物憂げに海を見つめているかの
どちらかだった。

カノンノは、どうしても海へ出たかったと言う。
海から聞こえるという「声」の正体を知る為に。

その「声」は、幼い頃より聞こえ、常にカノンノを
呼んでいるのだという。
他の者に、その声が聞こえる事は、無い。
カノンノは、説明がつかないが、声の主が
両親かもしれないとただ強く願っていた。

パニールからも、妙な話を聞いた。
詳しくは話してくれなかったが、パニールは
カノンノを幼い頃から育てた母親代わりだった
らしいのだ。
カノンノが恥ずかしい思いをしないようにと、
パニールなりの配慮だったのか、周囲にその事は
話していないようだった。


あらすじ9 ジャニス・カーン


リフィルより先行して、ラルヴァについて
調査する為に、ナパージュを出たという
者達が来船した。
リフィルが雇っていた傭兵、クラトス。
そして、教え子であったプレセア、
リフィルの弟であるジーニアスである。

クラトス達は、他国で、ラルヴァについての
情報を掴んできたらしい。
まず、ラルヴァの開発者は「ジャニス・カーン」という
学会から異端視されている男であること。

もうひとつは、近々ラルヴァのデモンストレーション
実験がペリー鉱山にて行われるという情報だった。

まだ、ラルヴァの安全性も保証されていない。
にもかかわらず、更なる普及の引き金にもなりかねない
デモンストレーションが行われようとしている。

その実験を見る必要はあるのだが、ペリー鉱山までは遠く、
馬車を乗り継いで数週間かかってしまう。
強い焦燥を感じるリフィル。

ジェイドが、事も無い様子で
「船ごと乗り付ければいい」と提案した。

船内に散りばめられた古代文字を解読すれば、
眠っている船の機能を開放する糸口が見つかる
はずだと言う。

古代の文献にも描かれた、空を駆ける船。

ジェイドとリフィルは、このバンエルティア号の
真価を知っていたのである。

デモンストレーションまでの期日が迫る。
船員達は、バンエルティア号の大改造に
力を注いだ。


あらすじ10 デモンストレーションの検視


船の改造が終了する。
キールが堂々「馬鹿馬鹿しい」と否定していた
伝説は現実になった。
封印されていた機能を解放し、バンエルティア号は
遠洋のみならず、陸上の移動までも可能に
なったのである。

デモンストレーション実験の期日が近い。
検視には、リフィルとジーニアス。
それから二人の護衛として主人公が
ペリー鉱山へ行く事になった。

デモンストレーションは、ラルヴァによる
爆破実験。
各国の企業や、学者が見学に訪れているらしい。
ラルヴァも徐々に認知されてきているようだ。

検視ポイントに着くと同時に、実験開始の
サイレンが鳴った。
鉱山内の小窓から外が見える。
眼下は崖。
妙な機械の柱、各国から招待された人々の
姿が見える。
一時の静寂の後、機械の柱から稲妻が発せられた。
閃光と爆発音。粉塵が高く舞い上がり、
主人公達の視界を奪った。
やがて、風と共に粉塵は去り、眼下には
どよめきが広がる。

実験の場を囲んでいた山が、ごっそりと
欠けていたのである。

想像以上のラルヴァの威力に驚愕するリフィル。
一行は、報告の為に船へと急いだ。

ジェイドもリフィルも、懸念を抱いたのは
ラルヴァの軍事転用。
もし、兵器として実用化され、運用の道を辿れば、
かつて人々が体験した事の無いレベルの
大惨事となるだろう。

そして、ラルヴァの正体を突き止めるべく、
リフィルは一層研究に没頭するのであった。


あらすじ11 世相


ルカが、外出した折に新聞を買ってきた。
記事の見出しに、ナディと書かれた文字が目に入る。
ナディの活動が活発になっているらしい。

「マナこそ世界の真の礎。
 我等人類は文明を後退させ、
 マナの恵みと調和すべし」

そう掲げた理念の元に、ナディはマナを消費する
先進国でテロ活動を行っているらしいのだ。

安定した豊かさを得るには、
マナ消費がかさむのは仕方がない。
無論、限られた資源を浪費する先進国にも
反省すべき点はある。

たが、文明とエネルギーは切り離せない。
ナディが唱える文明後退は非現実な話だ。
マナの大量消費を非難しながら、
ラルヴァのような代替エネルギーを一切認めない。
その自説への心酔ぶりは、今や世界中で
報道されるようになっていた。


あらすじ12 ラルヴァ推進派


鉱山でのデモンストレーションから数日経過。
ティアの調査によると、ラルヴァは急速に
普及しているようだった。

使用分布を調べると、元々産業も無く、
大地の痩せた貧しい土地で使用されているという。
軍も持たない小さく貧しい国では、軍事転用への
研究の必要性はないだろう。

しかし、大きな疑問が残る。
なぜ、大きな国では普及しないのか。

マナで事足りているから、とは考えにくい。

一方、ティアの報告と時同じくして、
アドリビトムにロゼット村からの難民が
訪れていた。

ロゼット村の民は、決して裕福ではないが、
少量のマナを分け合って、恵みに感謝しつつ
静かに生活していたという。

しかし、ある時ラルヴァが村に導入され、
その平穏な日々は破られた。

ロゼット村は、瞬く間に
マナによる生活を守ろうとした人々と、
ラルヴァ推進派の二つに分かれてしまったのだ。

マナによる生活を守ろうとした人々は、
ラルヴァ推進派から激しい非難を受け、
マナ貯蔵プラントも破壊されたらしい。

争いを好まない村民は、ラルヴァ推進派の
一方的な圧力に耐えられず、村を捨てる事にした。

アドリビトムへは、村の人達を船で安全な土地へ
誘導してもらう為に訪れたのだという。

ロゼット村の民は、ジェイドにより、
グランマニエへ受け入れられる事となった。

村民達を船へ誘導したのは、ロゼット村で
ギルドに所属していたクレス、ミント、チェスター、
アーチェ、そしてすずの五人。
彼らは、村民を助けてもらった礼がしたいと
アドリビトムへ志願し、快くチャットにより
受け入れられた。

ロゼット村がラルヴァ支持に傾いた今、
ナディによるテロ行為が予想される。
今のロゼットの民は、ナディにとって、
マナを排除しようとする危険分子であるからだ。

村を出たとはいえ、やはりロゼット村が
気になるすずは、チャットの許可を得て
船を出る事にした。


あらすじ13 すずの密偵


パニールが慌てふためいて、助けを呼んでいた。
怪我人を発見したらしい。
リフィルが治療にあたり、意識が戻るまで
医務室で休ませる事になった。
そんな中、すずが帰還する。

すずが、ナディに近づいた際に、
ラルヴァを生成している場所を掴んだらしい。
すなわち、ラルヴァを発明したジャニス・カーンの
居場所である。

現在、ナディはその研究所を破壊する為に
動いている。
楽観はしていられない。

もし、ジャニスがナディに消されてしまえば
ラルヴァの正体は、わからずじまいになる
怖れもある。

ジェイドは、ジャニスに接触する必要があると
判断した。


あらすじ14 ジャニスの研究所へ


主人公とクレス、チェスターで
アメールの洞窟へ向かう事になった。

目的は、ジャニスによりラルヴァの製造方法を
聞き出すこと。
もし、接触がかなわなくとも、ラルヴァについて
何かしらの情報を入手しなければならない。

各地では、ラルヴァ派とマナ派が争っているらしい。
ロゼット村と同じような事が世界中で起こって
いる事に、クレスとチェスターは胸を痛めた。

奥へ進むと、人の声がした。
声の元へ走ると、ジャニスの研究所と思われる
所に、ナディらしき男達が入り込んでいる。

ジャニスは見当たらない。
だが、男達は、ラルヴァの資料を集め、
火をつけようとしていた。

男達は、やはりナディだった。
資料が失われれば、何もかもが水の泡である。
主人公達は、資料を手に入れる為、
ナディと交戦する事を決める。
しかし、ナディ達は勝ちが無いと見えたのか、
すぐに退散していった。

こうして主人公達は、
無事ラルヴァについての資料を獲得する。

船に戻り、資料をリフィルに手渡すと、
早速ジェイドと共に解析が行われた。


あらすじ15 アッシュという男


チェスターが報告のついでに、
ジャニスの研究所にナディがいた事を話す。

もはや、ラルヴァはナディの思想上の敵と
なっている。
それを開発したジャニスは、悪の根源とも
言うべき存在に映るのだろう。
ジャニスも研究所を捨てて、他所へ移った
可能性もある。

そう話していると、例の怪我をしていた
赤い髪の男が、ふらつきながら入って来た。
男が、ジャニスの名を叫びながら、探す。
だが、まだ回復が芳しくなく、
すぐに膝をついてしまう。

ジェイドが赤い髪の男を運び、事情を聞く事にした。
男の名は、アッシュ。
話によれば、ラルヴァによる被害を食い止める為
活動していたようだ。
アッシュは、かつてジャニスの行った実験中、
生成されたラルヴァを浴びてしまったらしい。
以来、身体に謎の不調を来たし、歩く事も
ままならないほど消耗しているという。

これは意外なヒントとなった。
まだ検証を重ねる部分があるものの、
ラルヴァが人体に害がある事の証明になるのだ。


あらすじ16 カノンノの両親


いつものように、カノンノは甲板に立っていた。
「声」を聞いているのだ。
カノンノが、海を見ながら、口を開く。

幼い頃は、夢の中だけで声が聞こえていたらしい。
そしてそのうち、起きている時でも海の方向から
聞こえるようになったそうだ。

物憂げに海を見つめるカノンノ。
何が、自分を呼んでいるのか。
声の正体の糸口は何もつかめないままだった。
カノンノは言う。
声の正体が両親だったら、と。

カノンノは、両親の顔を知らない。
物心ついた時には親はおらず、
パニールと二人だったのだ。

知っている事といえば、親は二人とも医者で、
優しく、困っている人がいればどこへでも
飛んでいくほどだったらしい。
今も困っている人を助けに行っていると、
パニールから聞いているのだという。


あらすじ17 ラルヴァ生成への試み


見慣れない少年が、ルカとイリアに囲まれていた。
知りあいらしい。
少年はスパーダといい、新しいアドリビトムの
仲間になるようだった。

一方、リフィルがいよいよラルヴァ生成の
実験を行うという。
船では危険が予想される為、ペリー鉱山で行う。

主人公は、その実験の助手と、
道中の護衛を依頼された。

世界的な総マナ消費量が増え、それと反比例する
ように世界中のマナ生産量も減少している。
世界樹が生み出すマナの供給が、追いつかなく
なっているのだ。
マナによりもたらされていた調和は失われつつあり、
この事態がどんな結果を招くのか皆目見当が
つかない状態である。
だからこそ、それを危惧するナディの主張も
わからなくはない。
リフィルと主人公は、
複雑な思いで、ペリー鉱山を歩いた。


あらすじ18 ジャニスとの出会い


ラルヴァを生成するに相応しい場所を得て、
いよいよ実験開始となった。
資料通りに機材を組み立てる。
ラルヴァについての資料には、生成に必要な
機材と使用法しか書いていなかった。
特別な材料は必要なかったのだ。
こんなもので、あの恐ろしい威力を見せつけた
ラルヴァが生成されるのだろうか。
機材を稼動させるが、反応はなく、
ラルヴァらしきものは何も生成されない。

思案に暮れていると、人の声がした。
リフィルは耳を疑った。
その声は、「世界樹の根を切って、
マナを減少させる」と言ったからである。

声の元へ走る、主人公達。
そこにいたのは、ラルヴァを生んだ
あのジャニス。
そして、その助手だった。

世界樹の根を切る事を批難するリフィル。

しかし、ジャニスは事も無い様子で、
このままマナに頼っていてはヒトの進歩は
ありえないと反意を唱えた。
世界樹のマナ供給量は減少傾向であり、
人々はマナに代わる代替エネルギーを
必要としている。
それは、リフィルも同感だった。
ジャニスが言葉を続ける。
ラルヴァはどこにでもある『自然粒子を濃縮』した
だけであり、『マナが少ない場所でなければ
生成出来ない』と。

リフィルも自分のペースを奪われまいと
反論を続ける。
世界樹が傷つく事で、世界にどんな悪影響が
あるか、未知の部分が多い。
ラルヴァが無害であるという保証はあるのか。

だが、ジャニスと助手は絶対的な自信をもっており、
安全性については何ら問題視していないようだった。

ジャニスらも世界樹を滅ぼすつもりはなく、
ラルヴァの為にほんの少し切るだけだと言う。

ジャニスが問う。
このまま減少していく一方のマナのみに頼り、
衰退していく文明を救う事が出来るのかを。
リフィルの言葉が詰まる。

ジャニスは、もうこの論議は終わったと見て、
きびすを返した。
リフィルも、ジャニスがここに来たのは
ただの視察だったと見ると、それ以上は
追わなかった。

主義主張が合わないとはいえ、腕ずくで
持論を押し付ければ、ナディと同じになって
しまうからだ。
苦く、もどかしい思いで、主人公達は
一旦帰還する事にした。

今回、ラルヴァを生成する事は
かなわなかったが、ジャニスの話から
重要なヒントを得た。
マナの少ない場所へ行けば、ラルヴァは生成出来る。
リフィルは、もう一度実験に臨む為に
クラトス、ジーニアス、ロイドを連れて船を出た。
一方、クレスも船を出て、ジャニスの足取りを
追う事にした。


あらすじ19 パニールの隠し事1


主人公は、カノンノの両親について
パニールに尋ねてみた。
にこやかだったパニールの顔が、
困惑の色を見せる。

小さな溜息の後に、口を開くパニール。
ぽつりぽつりと過去を話し始めた。

カノンノとパニールの故郷は無くなったという。

二人の故郷は、シブースト村という人間と
ナツナッツ族が共存する小さな村だった。

そこでパニールは、医師を営むカノンノの両親に
ベビーシッターとして雇われていたのだ。

ある時、パニールが赤ん坊のカノンノを連れて、
村を出ている時、惨事が起きた。
天然ガスの噴出と地盤沈下により、村は
焼け消えてしまったのだ。

人間も、ナツナッツ族も、生き残った者は
おらず、パニールとカノンノだけが
残されたのだという。

本当は、カノンノの両親はこの世にいない。
だが、幼いカノンノにはその事実を伝えられず、
今に至っているとの事だった。

抱えていた秘密を、打ち明けた安心感からか、
パニールは、また主人公に話し始めた。
故郷を失ってからの、辛い旅の話だった。

苛酷な境遇だったが、カノンノは心荒む事なく
育ったという。
それというのも、カノンノには夢の中で、
言葉、剣、知識を教える声が聞こえ、
いつもその声に支えられていたらしいのだ。

パニールも、始めは幼子の夢だと思っていたが、
誰から教わるでもなく、突然難しい字を読んだり、
剣技を使いこなしたりするようになった為、
声の存在を信じざるをえなくなったという。

パニールは怖れていた。
「声」が、いつかカノンノを連れて行って
しまうのではないかと…。


あらすじ20 パニールの隠し事2

カノンノにだけ聞こえるその声も、
最初は夢の中だけ聞こえていた。
だが、やがて海沿いを歩くと、
夢の中のみならず、声は頻繁に聞こえるように
なっていったらしい。

幼いカノンノは、自分を支えるその声の正体を
知りたがった。

「両親の声かもしれない」
「遠い所にいて、そのうち会える」
パニールは、幼いカノンノに本当の事は言えず、
励ますつもりでそう嘘をついてしまったのだと
いう。

以来、カノンノは海への憧れを強くし、
声の正体を突き止めるべく、バンエルティア号に
乗ったのである。

パニールは、声を追い続けるカノンノの姿を見ては
心を痛めていた。
そうしてしまったのは自分のせいだと。
そしていつか、本当の事を話さなくては
ならないのだと…。


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